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目次
#0 あらすじ
私は、少し昔、重大なミスを犯した。
それで大切な命が幾つも奪われた。
だから私は教師になった。
|栄咲《えいしょう》学園の教師になって、私が殺めた人たちを探し出し、謝るために。
栄咲学園は今や全国のすべての小学生が受験する、大きな名門校。
合格者はその中の1万人。
そして、その生徒数の多さを簡単にクラス分けするために“誕生日制度”が導入された。
プリムラ組の生徒は、皆1月18日生まれ。
あの子たちの命日。
彼らが亡くなったちょうどその年のその日に生まれた子たちの担任になれたのはかなり幸運だった。
無事に彼らを見つけられるだろうか。
前世の記憶の残った子が、私のことをまだ恨んでるかもしれない。
私の話を信じない真面目な子だっているだろう。
でも。
「皆さん、こんにちは。これから1年間、貴方たちの担任をします。|村崎《むらさき》めいです」
私は直接彼らに会って、すべて謝ると決めたから。
来年の1/12まで生徒を募集してます‼どうぞ参加してください‼
#1 入学
ついに、今日は入学式。
桜も間に合ってくれて、すっかり春だ。
そして、やっと、子供たちと会える。
私はわくわくしていた。そしてその反面――恐怖があった。
廊下を歩く。
昨日までとは違って、騒がしくて足音がかき消される。
長い長い廊下を歩き終わって、私の担当の教室にたどり着いた。
教室の前に掲げてあるプレートを確認する。
『1年 プリムラ組』
息を整えて、手を取っ手にかけた。
そして、ゆっくりと左にそれを持っていく。
私が入ると、教室はしんとした。……いや、数人私のことをフル無視して喋り続けてるけど。
「こんにちは~!はい、静かにしてください!」
みたいなことを数回言って、やっと静まった。
「皆さん、こんにちは。これから1年間、貴方たちの担任をします。|村崎《むらさき》めいです」
そう言って小さく礼をした。
「では、出欠をとります」
私は手に持った名簿を開いて、それを読んだ。
「|一上《いちがみ》 |野《の》ばらさん」
「は~いっ!」
「|一之瀬《いちのせ》 |煌《こう》さん」
「……はい」
「|焉導《えんどう》 |音虜《ねろ》さん」
「はい」
「|斧宮《おのみや》 |龍弥《りゅうや》さん」
「はーいっ」
「|華嶽《かがく》 |智識《ちさと》さん」
「はいっ」
「|如月《きさらぎ》 |枦夢《ろむ》さん」
「はい!」
「|虚空《きょくう》 |夜無《よむ》さん」
「……はい」
「|黒須《くろす》 ねおさん」
「はぁぁいっ‼」
「|笹ヶ峰《ささがみ》 |京《きょう》さん」
「はい……」
「|清水《しみず》 ノエルさん」
「はい……っ」
「|清水《しみず》 マリアさん」
「はい!」
「|白鳥《しらとり》 |伊織《いおり》さん」
「はい」
「|芹墨《せりずみ》 ひみりさん」
「は~い!」
「|東城《とうじょう》 |一香《いちか》さん」
「はい」
「|時守《ときもり》 ムメイさん」
「……はいっ」
「|姫咲《ひめさき》 |美里《みさと》さん」
「は~い」
「|富士沢《ふじさわ》 |時雨《しぐれ》さん」
「……」
「|舞鶴《まいつる》 |和華《わか》さん」
「は~い」
「|御影《みかげ》 |天羅《てんら》さん」
「はーい」
「|宮野《みやの》 |里美《りび》さん」
「はい」
「|薇咲《らさき》 |酔寝《よね》さん」
「はい」
ひと通り、その名前の列を読み終わって、その教室を見まわした。
21人の生徒たちの目を、ひとつひとつ見るつもりで、私は見まわしていた。
そして、ふと思った。
この、何も知らない生徒たちの中に、あの子たちがいるのかもしれない。
この子たちが生まれたその日に、私のせいで亡くなった彼らが。
キャラブレとかうまく伝わってないとこあれば教えてください。音速で反映させます。
すいません音速はさすがに嘘です。