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目次
Prologue
【 1ヶ月 後 、 世界 が 終わり ます 】
そう 告げられた 時 、
貴方 なら どうします か 。
残り の 1ヶ月 誰 と 過ごします か 。
大好き な 家族 、 大切 な 友達 、 愛する 恋人
選択肢 は 沢山 ある でしょう 。
しかし __________ 、
もし 、
大切 な 人 さえ いなくな っ て しまう の ならば 、
貴方 は どうなる の でしょう か 。
悲しみ に 暮れる ?
クソ みたい な この 世界 を 恨む ?
……… 私 には わかりません が 。
この 世界 で 私達 は 、
誰か と 出逢い 、 別れ 、
笑い 、 支え合い 、
泣いて 、 時には 喧嘩して 。
_____ あぁ 、 でも 、
もしかしたら 一人 で 泣き 、
辛くなる こと も ある かも しれません ね 。
しかし ながら 、
この 世界 で 起こる 奇跡 は 変わる こと は ありません 。
そして 、
いつ この 幸せ が 壊れる か も 知り得ない 。
これは 、
そんな 世界 で 今 生きている 私達 の
長い よう で 短い 、 エピローグ への カウントダウン の 物語 ______ 。
リメイク です (
ほぼ 一年前 に 途中 まで 書いていた もの です 語彙力 皆無 。
コメディ 要素 は ほぼ 0 です が 、 よければ 見て い っ て ください ね 。
N
冷め期 来てる 子 多い し 、
作品 書いた ところ で 需要 あん の かな ? て 感じ だけど 👉🏻👈🏻
・ 「 柏原 !! 」
上司 の 声 が オフィス に 響く 。
どうやら 、
俺 の こと を お呼び らしい 。
紫 「 …… はい ! 」
いつも 通り 、
笑顔 を 貼り 付けて 返事 を し 、
デスク へと 向かう 。
・ 「 この 資料 なんだが 、
まとめて おいて くれないか ? 」
言葉 こそ 、
少し 心配 そう な 雰囲気 を 漂わせて いるが 、
かなり 圧 が かか っ ている 。
俺 に 拒否権 は ない らしい 。
紫 「 わかりました っ !! 」
・ 「 すまんな 」
紫 「 いえいえ !! 」
ず っ しり と 重み の ある 紙束 を 受け取り 、
自分 の デスク へ 戻る と 、
後輩 が 話しかけて きた 。
* 「 柏原 さん ここ どうすれば 良い ですか ? 」
紫 「 あぁ 、 ここ は ね ___ 、 」
______________________________
________________________
紫 「 うぅ 、 疲れた なぁ 、 」
酒 …… は あまり 飲めない ので 、
お茶 が 入 っ た グラス を 片手 に 、
椅子 の 背 に 体重 を かける 。
食べて 寝て 働く 。
毎日 同じ 事 の 繰り返し で 、
正直 飽き飽き と して しまう が 、
生き長らえる 為 には 仕方 の ない こと だ っ た 。
紫 「 はぁ 、 」
勿論 、 頼られる こと は 嬉しい 。
けど それ 以上 の プレ ッ シャ ー に 押し 潰されて 、
それ が 苦しか っ た り も する 。
まぁ 、 なんとなく 入 っ た 会社 だし 、
仕事 に 楽しさ を 求めて いる わけでも ない から 、
別に 良い ん だけど ね 。
そんな モヤモヤ した 思考回路 が 俺 を 取り巻く 。
気分転換 に 録り 溜めていた ドラマ でも 観よう か 。
そう 思い 、 テレビ の 電源 を 入れる と 、
》 速報 です !!
画面 が 突然 切り替わり 、
焦 っ た ような 声色 で 、
ニュ ー スキャスタ ー が 言う 。
》 政府 が た っ た今 、 今日 から 丁度 1ヶ月後 、
》 世界 が 終わる と 発表 しました 。
紫 「 ………… は 、 」
呆然 と する 俺 を よそに 、
ニュ ー スキャスタ ー は 淡々 と
言葉 を 続ける 。
》 尚 、 どのような 形 で 終わる のか は 不明 との 事です 。
》 繰り返し ます 。
》 ーーーーーーーーーーーー 。
二回目 の 言葉 は 、
全く 頭 に 入 っ て こなか っ た 。
紫 「 ……… 死ぬ 、 てこと 、 ? 」
状況 を ようやく 飲み込み 、
そう 呟いた 頃 には
特番 の バラエティ 番組 の 陽気 な 笑い声 が 流れていた 。
______________________________
________________________
--- ー 翌日 ー ---
紫 「 ……… 眠 、 」
困惑 の あまり 、
昨夜 は 一睡 も 出来なか っ た 。
『 世界 が 終わる 』
なんて 非現実的 な こと を 言われたら 、
誰 でも そうなる かも しれない けど 。
ぼ ー っ と した 頭 の まま 、
会社 の 朝礼 に 出る 。
・ 「 昨夜 、 世界 が 終わる と 発表 されました が
生きていく 為 には 労働 すること が 必要 です 。
その為 、 会社 は 通常通り で いきます 。
では 、 解散 。 」
……… おいおい マジ かよ 。
ワンチャン 辞めれる こと を 期待 してた ん だけど な ー 、(
これでは 面倒事 が 増えた だけ では ないか 。
そんな 事 を 考え ながら 仕事 を して 、
その日 は 帰 っ た 。
___ それから 1週間 程 経つ と 、
段々 と 退職 する 人 が 増えてきた 。
* 「 柏原 さん 」
紫 「 ん ? どうしたの 〜 ? 」
* 「 俺 、 退社 します 」
紫 「 … えぇ !? なんで っ !? 」
* 「 あと 3週間 で 世界 が 終わる なら 、
残り は 好きな こと でも しようかな 〜 、 と 笑 」
紫 「 ……… そ っ か !! 凄く 良い と 思う な !! 」
………… あぁ 、 俺 は 今 、 〝 普通 〟 に 笑えて いる だろう か 。
無理やり 上げた 口角 が ぴくり と ひきつり 、
俺 に 不安 を 覚えさせる 。
* 「 はい !! 」
彼 の こと が なんだか ひどく 羨ましく 思え て 。
俺 も 一瞬 辞める という 選択肢 が 思い 浮かんだ が 、
辞めた ところ で なにも する こと が ない と 気づき 、
結局 やめられず 終い に な っ て いた 。
………… 辞める 勇気 が ない とか そういう 事 では 断じて ない 。
* 「 ありがとうございます !!
……… 柏原 さん 、 ? 」
不意 に 顔 を 除き 、 そう 心配 されて しまう 。
ぼ ー っ と し過ぎて しま っ た らしい 。
紫 「 へ 、 …… ぁ 」
* 「 大丈夫 …… ですか 、 ? 」
紫 「 大丈夫 だよ ー ? 笑 」
* 「 ………… 。 」
一瞬 、 不安気 に 顔 を 歪ませた が 、
すぐ に いつも通り の 笑顔 に 戻 っ た 。
* 「 じゃあ 、 改めて お世話 に なりました !!
柏原 さん が いなか っ たら 今頃 どうな っ てた こと か ……… 、
いつも 気にかけて くださ っ て 本当 に
ありがとう ございます !! 」
紫 「 いえいえ 〜 笑
こちらこそ 今まで ありがとう ね ?
これから 頑張 っ て !! 」
* 「 はい !! 頑張ります !!
……… じゃあ 、 また !! 」
紫 「 うん !! またねぇ 〜 」
廊下 を 歩いていく 彼 の 後ろ 姿 は
今まで 見たこと の ない ほど 幸せ そう で 、
ひどく 眩しか っ た 。
--- 俺 も _________、 ---
S
・ 「 おい 猫宮 !! 」
オフィス内 に 鋭い 怒号 が 響く 。
うるせぇ 、 と 言える 筈 も ない 愚痴 を 口 の 中 で こぼしては 、
桃 「 ぅす 、 」
と あからさま に
やる気 の ない 返事 を し 、
上司 の 元 に 向かう 。
・ 「 ここ の 資料 、 ミス が あるぞ !! 」
桃 「 え マジ すか 。 」
・ 「 っ たく …… 、
お前 は 入社 して 4年 も 経つ のに 、
礼儀 は な っ て ないし 、 ミス も 多い し …… 、 」
……… これ は 放 っ ておく と 長く なりそう だ 。
そう 本能 的 に 感じた 俺 は 思 っ ても いない 謝罪 を した 。
桃 「 さ ー せ ー ん 。 」
・ 「 っ 早く 直してこい !! 」
俺 が 作成 した 資料 は ビリビリ に 破かれた うえ 、
シュレ ッ ダ ー に かけられて しま っ た 。
桃 「 __はぁ 、__ 」
溜め息 まじり に パソコン を 立ち上げ 、
資料作成用 の ファイル を 開く 。
桃 「 さ っ さ と 辞めて え …、 」
周り に 聞かれ ない ように ボソ ッ と 小声 で つぶやく 。
き っ かけ さえ あれば な ぁ ……
と 考えて カレコレ ほぼ 5年 。
未だ に 俺 は 辞めず に いる 。
# 「 桃 さ ー ん 。 」
桃 「 んぁ 、 ど ー した ? 」
同じ 部署 の 後輩 である 。
前 まで は
# 『 猫宮先輩 〜 っ !! 』
なんて 慕 っ ている ように 呼ばれて いた のに 、
今 では 完全 に 下 の 名前 。
相手 が 後輩 という 事 も あ っ てか 舐められてる みたい で
あまり 良い 気分 では ない 。
# 「 飲み会 ある ん す けど 、 来ます ? 」
桃 「 ん ー 、 わり 、 俺 パス 」
# 「 マジ すか …… 。
いつも 来ません よね 。 」
まぁ 、 そう 思われる のも 仕方 が ない 。
飲み会 には 最初 の 新入社員歓迎会 に しか 行 っ て いない 。
酒 を 飲む のは 嫌い じゃない 。
寧ろ 好き な 方 だ 。
ただ 、 人間関係 が 面倒 な だけ 。
# 「 ま 、 いいすけど 。
……… お疲れ さま で ー す 。 」
桃 「 ぅい ー 。 」
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________________________
桃 「 っ はぁ ~、 」
帰 っ て 早々 、
盛大 に 溜息 を 吐いて しま っ た 。
スーツ を 脱ぎ捨て 、 冷蔵庫 を 漁り 、
缶ビ ー ル を 片手 に ソファ に もたれかかる 。
垂れ流し の テレビ の 陽気 な 笑い声 と 、
缶 を 開いた 時 の プシュ ッ 、 という 音 だけ が 響く 。
ゲ ー ム だの ギタ ー だの 、
色んな もの が 混在 して いる 中 、
俺 は これとい っ て 今 使 っ ている もの は 特 に なか っ た 。
ぼ ー っ と した 意識 の まま テレビ を 観ている と 、
突然 特番 の バラエティ番組 が ニュ ー ス に 切り 替わ っ た 。
》 速報 です !!
》 政府 が た っ た今 、 今日 から 丁度 1ヶ月後 、
》 世界 が 終わる と 発表 しました 。
桃 「 は …… 、?
世界 が …… 終わる 、 ? 」
》 尚 、 どのような 形 で 終わる のか は 不明 との 事です 。
》 繰り返し ます 。
…… あ 。
桃 「 き っ かけ 見つけた わ 。 笑
仕事 辞め れん じゃん 。 」
こんな 非常事態 に 、
呑気 に そんな こと を 考え て いられる 酔狂 は 、
き っ と 世界中 を 探しても 俺 一人 しか いない だろう 。
即座 に ペン と 紙 を 用意 して 、
辞表 を 書き始める 。
桃 「 辞めた ら どうす っ かな ~ 」
そんな こんな で 世界 が 騒いだ 非常事態 の 夜 は
俺 に と っ て は わくわく する もの と な っ た 。
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________________________
_________ 翌日 の 早朝 。
俺 は 辞表 を 出す べく 、 社長 の 元 へと 向か っ た 。
桃 「 失礼 しま ー す 。 」
@ 「 ……… あぁ 、 猫宮 くん か 。
どうしたんだい ? 」
桃 「 ……… これ 。 」
パシ ッ 、 と 机 の 上 に 叩きつける よう に 封筒 を 置く 。
@ 「 ……… やめるのかい ? 」
桃 「 はい やめます 。 」
@ 「 ……… そうか 。
分か っ た 、 書類 は 発行 しておく 。 」
桃 「 ありがとうございます 。 」
______________________________
________________________
桃 「 ん ~ っ! 」
ぐ ー っ と 体 を 反らす 。
思い の ほか 、
あ っ けなく 終わ っ た 。
社員 の 出勤時間 の ピ ー ク より だいぶ はやい 時間 だ っ た 為 、
誰か に 会 っ て 感動 の 別れ を する 、
という ことも なく 、
そそくさ と デスク の 私物 を まとめ 、 足早 に ビル を 出た 。
桃 「 とりま 今日 は ゲ ー ム 三昧 だな ー 笑 」
歩く 足取り は 軽か っ た 。
残り の 人生 の 楽しみ 方 を 呑気 に 考えて いる と 、
前 から 見覚え の ある 顔立ち の 奴 が 歩いて きた 。
紫色 の ふんわり した 綺麗 な 髪 。
桃 「 ……… な ー くん ? 」
紫 「 …… へ 、 ぁ !!!
桃 くん 〜 っ !!!!! 」
柏原 紫 。
通称 な ー くん 。
俺 の 親友 である 。
彼 は ひらひら と 手 を 振り ながら 、
こちら に 駆け寄 っ て くる 。
桃 「 な ー くん こんな トコ で 何してんの ? 」
紫 「 ふふ っ 、 今日 は 仕事 休み だから
ちょ っ と ぶらぶら しようかな 〜 っ てね !! 」
な ー くん は 真面目 だな …… 。
なんて 考えて いると 、
紫 「 桃 くん は ? 」
こて 、 と 首 を 傾げて な ー くん が 尋ねて きた 。
桃 「 俺 仕事 辞めて 今 帰る ところ ー 。 」
平然 と そう 言う と 、
彼 は 大きく 目 を 見開いた 。
紫 「 辞めたの !? 」
桃 「 そ 、 残り 1ヶ月 は したい こと しよう と 思 っ てさ 。 」
紫 「 そ 、 そう …… 。 」
しばし の 沈黙 。
なんとなく 気まずくて 、
ふと 思い 浮かんだ 疑問 を 彼 に 聞いて みる 。
桃 「 なぁ 、 」
紫 「 ん ? 」
桃 「 な ー くん は 残り 1ヶ月 なに すんの ? 」
紫 「 ん ーーーー 、 特 に 決ま っ てない かな !! 笑 」
桃 「 ……… じゃあ 、 さ 。 」
______ 俺 と 過 ご さ な い ?
無意識的 に 口 が 動いた 。
紫 「 え 」
桃 「 俺ら だけ じゃなく て 、
他 の 人 も 誘 っ てさ 。 」
紫 「 ……… うん 、 いいよ 、 ?? 」
桃 「 何で 疑問 系 なの 笑 」
ふ っ と 吹き出して 笑う と 、
な ー くん も 照れた よう に 頬 を 掻き ながら 笑 っ た 。
紫 「 へへ 、 !!
…… じゃあ 今度 連絡 入れる ね !! 」
桃 「 おう 、 待 っ てる わ 」
こ こ か ら 始 ま る の だ 。
俺 ら の 、
終 わ り ま で の カ ウ ン ト ダ ウ ン の 唄 が ___ 。
Ro
》 速報 です !!
黄 「 ? 」
》 政府 が た っ た 今 、 今日 から 丁度 1ヶ月後 、
》 世界 が 終わる と 発表 しました 。
黄 「 世界 ……… が 、 ? 」
》 尚 、 どのような 形 で 終わる のか は 不明 との 事です 。
》 繰り返し ます 。
僕 は 黄瀬 黄 。
上京 して から は 、 大学 を 通い ながら 路上ライブ を して 、
生活費 を 切り詰め 、 何とか 生活 している 。
いつか 大きな ライブ で できた ら な 。
なんて 叶う 筈 も ない 夢 を 見て 。
黄 「 ……… 嫌 、 だなぁ 、 」
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________________________
それから 約 一週間 後 。
テロ や 暴動 とは 無縁 だ っ た 日本 でさえ 、
世界 が 終わる のが 近づく に つれ 段々 と 増えて い っ た 。
無差別殺人 、 建物 の 破壊 。
死傷者 も かなり 出ていた が 、
自分 には 関係 ない こと だ と 信じて いた 。
しかし 、
そんな 浅はか な 希望 は 瞬く 間 に 打ち 壊されて しまう 。
黄 「 〜 ♪ 」
家 で ギタ ー を 弄 っ て いる と 、
外 から 大きな音 が 聞こえてきた 。
これ は あきらか に 普通 じゃない 。
そう 察知 した 僕 は 、
慌てて カ ー テン を 開き 、 外 の 様子 を 確認 する 。
黄 「 ぁ 、 」
暴動 だ 。
それも 、 家 の 近く で 。
どんどん 大きく な っ ていく 声 と 何か が 崩れる 音 に 恐怖 を 覚え 、
その場 に 立ちすくんで しまう 。
逃げない と いけない 。
ちゃんと 分か っ て いる ん だ 。
〝 頭では 〟
しかし 、
僕 の 身体 は これでもか という 程 震えて おり 、
とても 動ける 状態 じゃなか っ た 。
黄 「 っ 、
逃げないと ッ 、 」
声 は すぐ そこまで 来ていた 。
僕 は 震える 足 を 無理矢理 動かし 、
僕 の 分身 と 言 っ ても 過言 じゃない 、
ギタ ー を 持 っ て 外 へ 出た 。
黄 「 !? …… なに .... これ …… 、 」
目の前 に 広が っ て いた のは 、 想像以上 に 酷い もの だ っ た 。
大量 に 血 を 流し 倒れて いる 人 。
鈍器 や 鋭利 な 刃物 を 振り回し 、 奇声 を あげながら 駆け回る 人々 。
少し ずつ 倒れて ゆく 建物 。
【 世紀末 】 という 言葉 は 、
今 この 時 の 為 に 作られた のか と さえ 思 っ て しまう 程 だ 。
此処 に 居たら 死んで しまう 。
本能 的 に そう 感じた 。
黄 「 っ !! 」
家 の 中 には 沢山 の 物 が 置き去り に されている 。
が 、 それ を 気にしている 場合 では ない 。
唯一 背負 っ て きた ギタ ー を 人 の 波 から 庇い ながら 走る 。
黄 「 ッ ぅ 、 はぁ っ はぁ っ 、 」
どのくらい 走 っ た の だろうか 。
気 が つけば 、 大通り に 出ていた 。
血 の 滲んだ 手 、 土 の 被 っ た 服 。
それでも 、
腕 の 中 には ギタ ー ケ ー ス が 抱かれていた 。
黄 「 そういえば ギタ ー 大丈夫 かな !? 」
慌てて ファスナ ー を 開ける 。
ケ ー ス の 中 には いつも通り 、
飴色 の つややか な ギタ ー が 収納 されていた 。
黄 「 良か っ たぁ 、 」
ほ っ 、 と 安堵 し 、 息 を 吐く 。
しかし 、
そんな のも 束の間 。
次 の 問題 に 直面 してしまう 。
黄 「 こ 、 これから どうすれば …… ? 」
急いで 逃げて きた ため 、
お金 など ろくに 持 っ て きて など いない 。
黄 「 ライブ で コツコツ 稼ぐ しかない か …… 、 」
稼げる 保証 なんて 何処 にもない 。
それでも 、
何 も しない より かは 、
行動 を して 失敗 する 方 が マシ だろう 。
黄 「 ……… うぅ 、 今日 は 野宿 か …… 、 」
確か 近く に 公園 が ………… 。
______________________________
________________________
--- ー 翌朝 ー ---
黄 「 ぃ゙ ッ 、 たたた ぁ 、 」
硬い ベンチ の 上 で 寝た ため 、
身体 の 節々 が 物凄く 痛い 。
しかし 気 に している 暇 も ない 。
この 時間帯 は 駅前 に 多く の 人 が 集まる 。
そう 、 路上ライブ には も っ てこい の 場所 だ っ た のだ 。
黄 「 よし っ 、 」
服 に ついた 土 や 砂 を 払い 、 駅 の 方角 へと 歩く 。
黄 「 ___ おぉ 、 !! 」
そこから 数分後 、
駅前 には 沢山 の 人 が 集ま っ ていた 。
予想通り だ 。
早速 ギタ ー ケ ー ス を 地面 に 置き 、
準備 を 始める 。
勿論 の こと 、 マイク なんて 到底 ある はず もなく 、
かなり の 声量 を 出す 必要 が ある が 、 仕方 が ない 。
空 に な っ た ケ ー ス を 開けた まま 、
足元 に 置いておく 。
ギタ ー に ベルト を つけ 、 首 に かける 。
黄 「 よし 、 OK …… !! 」
歌う 曲 は 既に 決めて ある 。
最初 の コ ー ド を 確認 する 。
慣れた 手つき で ギタ ー を 掴み 、
最初 の 弦 を 弾いた 。
___ さぁ 、 ライブ の 始まり だ 。
黄 「 ___ 叶 う か ど う か わ か ら な い
そ ん な 約 束 を し よ う ___ 」
黄 「 〜 ッ ♪ 」
最初 は 誰 も 見向き も しなか っ た 。
でも 、 曲 が 進む につれ 、
段々 と 人々 が 足 を 止めて くれる よう に な っ た 。
______ 忘 れ な い よ 1 秒 だ っ て
黄 「 っ 、 」
思いきり 息 を 吸 っ て 、 ラスサビ を 歌う 。
黄 「 Stars and Prayers Stars and Prayers 」
黄 「 君 が 先 に 星 に な っ て し ま っ て
約 束 果 た さ れ な く て も ___ 、 」
Stars and Prayers
Stars and Prayers ___ 、
間 違 っ て も
失 っ て も
祈 り 続 け て る ___ 。
黄 「 〜〜 ッ 、 ♪ 」
______ 届 き ま す よ う に
黄 「 っ ありがとう ございました !! 」
勢い よく 頭 を 下げる と 、
割れ ん ばかり の 拍手 ……… という 程 では ないが
パラパラ と 拍手 が おくられた 。
黄 「 ふふ っ 、 」
一曲 だけど 今日 の ところ は ひとまず 撤収 。
疲れた けど 、
達成感 が あ っ て 凄く 楽しか っ た 。
ケ ー ス に 入 っ た お金 を 確認 する と 、
中 には 2000円 ほど 入 っ ていた 。
とりあえず 野宿 は 回避 できそう 。
黄 「 どこか 泊まれる 場所 …… 、 」
これから 毎日 こんな 日々 が 続く のか と 、
僕 は 少し だけ 不安 に な っ た 。
紫 「 ……… !! 」
桃 「 んぁ 、 ? 」
Ri & C & J (2)
__~ 橙 side ~__
センセ ー と 赫 と 蒼 、 それから 俺 だけ が いる 教室 の 中 の 空気 は 途轍もなく 重か っ た 。
心做し か 息苦しく て 、
出来る こと なら 抜け出した く なる 程 だ 。
ひ っ く ひ っ く と 嗚咽 を 漏らし ながら 泣く 赫 の 声 だけが 、
教室中 に こだま する 。
数分 経 っ て 、
赫 の 声 が 少し ずつ 落ち着いて きた ころ 、
蒼 「 …… 涙 、 少し は 落ち着いた 、 ? 」
蒼 が こて 、 と 首 を 傾げ 、 心配 そう に 問いかけた 。
赫 は 泣きすぎて 赤く 腫れ 上が っ た
顔 を ゆ っ くり と 上げ 、 こくり と 頷く 。
赫 「 ごめ ッ 、 二人 も キツい のに ッ… 、 」
申し訳 なさ から なのか 、 また 赫 は 瞳 を うるませる 。
そんな 様子 を 見て 、
慰める よう に 蒼 は ふんわり 微笑み を 向ける 。
蒼 「 くふ 、 い ー の っ !!
僕 の コト は 気にしない で っ 」
橙 「 そ ー やで ?
あんな 事 が あ っ た ん やし
遠慮 せんで ええんよ 。 」
蒼 の 言葉 に 便乗 する ように 、
そう 言い 、
ぽん 、 と 赫 の 頭 に 自分 の 手の平 を 乗せた 。
彼 は 、
少し 驚いて 目 を 見開いた が すぐ に
赫 「 ふへへ 、 」
なんて 嬉しそう に 笑 っ ていた 。
橙 「 ……… 俺 、 外 出てくる わ 〜 」
一言 ことわり を 入れて から 、
そそくさ と 教室 の 外 に 出る 。
家族 は きちん と 逃げられた だろうか 。
今日 は 二人 とも 家 に 居た はず 。
たしか 赫 と 蒼 の 家 も そうだ と 言 っ ていた 。
教室 を 出た は 良い ものの 行く当て も ない ので 、
ただ 空き教室 で 景色 を 眺めていた 。
・ 「 遠水 」
ふいに 、
後ろ から 低い 男性 の 声 が 聞こえて くる 。
橙 「 ぅわ ッ !! ……… センセ ー か 。 笑
どうされた ん すか ? 」
笑顔 を 貼り付ける 。
今 、 俺 は ちゃんと 笑えて いる だろうか 。
・ 「 あぁ 、 警察 の 方 が いら っ しゃ っ た 」
橙 「 え 」
『 もう 来た ん ですか ? 』
そう 言いかけて 、 辞めた 。
壁掛け 時計 の 針 が 狂 っ て いな ければ 、
既 に 5時間 以上 経過 している から だ 。
・ 「 …… 行こう 」
橙 「 ? はい 」
ただ の 勘違い だろうか 。
センセ ー の 口調 が やけに かたく 感じる 。
蒼 「 あ 、 橙 くん 」
廊下 に 突 っ 立 っ て いた 蒼 が ひらひら と
手 を 振り 俺 を 呼ぶ 。
橙 「 よ っ !!
……… て 、 赫 は ? 」
蒼 「 トイレ 行 っ たよ 〜 」
橙 「 ふぅん 」
___ ガララ …… 、
静か に 扉 を 開け 、
教室 に 入る と 警察 の 人達 が
軽く 会釈 を してきた 。
なんの 意図 も なく 、
教室 の 真ん中 らへん の 席 に 腰 掛ける 。
______ ガラ ……… 、
赫 「 し 、 失礼 します 、 」
おまたせ 、 と 付け足して から
そろそろ と 教室 の 中 に 入 っ てきた 。
橙 「 赫 、 ここ 。 」
蒼 と 俺 の 丁度 間 の 席 を
ぱんぱん っ 、 と 軽く 叩く 。
全員 が 着席 した のを 見届ける と 、
数人 いる 警察官 の 一人 が 神妙 な 顔 で
話し 始めた 。
police 「 大変 、 お待たせ 致しました 。 」
………… あぁ 、
police 「 ただいま 、 消化 が 完了 し 、 」
なんだろう 、
police 「 家 の 中 の 調査 が 終了 致しました 。 」
凄く 、 物凄く 嫌な 予感 が する 。
police 「 遠水 様 、 青柳 様 、 戌井 様 」
police 「 お家 に いら っ しゃ っ た ご家族 全員 、 」
______ ギ リ ギ リ 身 元 が 分 か る 遺 体 で 発 見 さ れ ま し た 。
橙 「 っ は 、 ? 」
瞬間的 に 、
教室内 の 空気 が 凍りついた 。
赫 は 悲痛 に 顔 を 歪ませ 、 口 を パクパク と 動かしている 。
蒼 は 状況 が 理解 できない のか 、 はたまた 理解 したくない のか 、
ただ 、 呆然 と していた 。
赫 「 ちが ッ 、 そんな わけ ない ッ 、 !!
こんなの ッ 、
趣味 の 悪い ド ッ キリ に 決ま っ て ん じゃん ッッ !!! 」
蒼 「 嘘 ……… です よね 、 ? 」
police 「 ………… 、 」
警察官 は それきり 何 も 言わ なか っ た 。
ただ 、 俯いて いる だけ 。
……… き っ と 、
これ が なにより わかりやすい 答え だ 。
橙 「 ッ゛ 、 !! 」
赫 「 やだ っ 、 やだぁぁぁぁぁぁぁあ ッッッッ !!!!! 」
蒼 「 そんな ッッ、 そんな わけ ッッ !!!!!!! 」
カオス である 。
しかし 、 俺ら には
それ を 自制 する 余裕 なんか なくて 。
police 「 ……… とりあえず 、 御三方 には
これで 何処か に 泊ま っ て 頂いて ……… 。
これから の 事 は また 明日 、 お話し します 。 」
淡々 と 差し 出された 茶封筒 を 受け取る こと しか できなか っ た 。
______________________________
________________________
--- ー ホテルにて ー ---
赫 「 〜 ッ゛、 !! ひぐ ッ 、 うぇ゛ 、 」
蒼 「 ……… っ 、 」
橙 「 ………… 、 」
涙腺崩壊 、 とは まさに このこと 。
いくら 泣いても 、
涙 は 枯れや しなか っ た 。
蒼 「 っ これから 、 ど ー する 、 ? 」
橙 「 ……… ま 、 俺ら 高校生 やし 、
3人ぐらし っ ちゅ ー のも 一つ の 手 やな 。 」
赫 「 ……… あと 、 3週間 で 終わ っ ちゃう もんね 。 」
橙 「 ……… せやな 。 」
なんとも 言えない 気まずさ に 押し 潰されて 、 言葉 が 詰ま っ た 。
蒼 「 施設送り より は マシ かもね ? 」
赫 「 じゃあ 、 本当 に 3人 で 暮らす ? 」
橙 「 アリ 」
会話 が 途切れる 。
そんな 沈黙 を 打ち破る かの ように 、
赫 が 口 を 開いた 。
赫 「 ……… お母さん も お父さん も 、
苦しか っ た よね 、 き っ と 、 」
___ 俺 たち 、 なんで 助けられ なか っ た の かな ぁ っ 、
蒼 「 …… 、 」
橙 「 ……… わからん 。
わからん けど その分 俺ら が 生きて かな あかん と 俺 は 思う わ 。 」
蒼 「 そう …… だね 、 」
赫 「 ……… っ 、 」
橙 「 ……… もう 、 寝よか 。 」
______________________________
________________________
--- ー 翌朝 ー ---
橙 「 ぅ …… 、 う ー 、 ん 、 !?
……… て 、 あぁ …… 、 そや っ た な 、 」
見覚え の ない 天井 に つい 、 ドキ ッ と してしま っ た 。
腫れすぎて 、
瞼 が 重い 。
とりあえず リビング の 方 に 向かう と 、
蒼 が 既 に 起きて いた 。
蒼 「 あぁ 、 橙 くん 、 おはよ ー 」
橙 「 はよ ー 、 」
蒼 「 今日 は 服 、 買い に 行かない とね 笑 」
橙 「 ぁ 、 確かに !! 」
家 が 焼けて 跡形 も なくな っ て しま っ た 為 、
今 俺ら が 持 っ ている 服 は
制服 と ジャ ー ジ のみ 。
3週間 とは いえ 、
この 2着 で 切り盛り する のは
かなり キツい し 、
そもそも 私服 として 制服 を 着る という 事 にも
抵抗 が ある 。
赫 「 ん 、 おはよぅ 、 」
蒼 「 おはよ ー 」
橙 「 赫 寝れた ? 」
赫 「 …… まぁ 、 ボチボチ 、 」
説得力 皆無 である 。
目元 には く っ きり と クマ が できて いる し 、
死ぬ ほど 泣いた のか 、 涙 の 跡 で 頬 が 少し 赤く な っ ていた 。
おおよそ ボチボチ 寝れた 人 の 様子 ではない 。
橙 「 ……… そか 。 」
蒼 「 警察 には もう 連絡 入れて おいた から 、
準備 が 終わ っ たら 出発 しよう 」
橙 「 おけ 」
赫 「 制服 、 ? 」
橙 「 しか ない わな ぁ 、 」
赫 「 たしかに 、 」
蒼 「 じゃ 、 着替え よう 」
赫 「 うん 」
蒼 と 赫 が テキパキ と 準備 を 始める なか 、
俺 も のろのろ と 準備 を 始めた 。
橙 「 __大丈夫 なんかな 、 俺ら__ 」
ぽつり 呟いた |弱音《本音》 は 、
き っ と 誰 にも 届く こと は ない 。