誰もが知る和菓子メーカー、みたらしの裏側はマフィア?!しかも全員常識がほぼない?!頭おかしいけど元気になれる、みたらしの裏側を覗きませんか?
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目次
平和なんだか荒れてんだか
もうコメディだよ。心して読んでねw
「いやあああああああ!!!!」
「ちょっとうるさい!!何があったの?!」
開発部の部屋から、劇物こと莉里の悲鳴が聞こえた。莉里は一応実験で生み出された生命体であり、また食堂の非常食。毎度のようにこのような訳の分からないものの二次被害を受けたり、仕事の後始末をやらされたり、なぜか癒し係になるのも莉里である。それに反応したのは、開発部兼スパイの澪。彼女は開発部の重大役とか言われながら後始末をやらされたり、潜入捜査をして敵企業を潰す担当だ。澪は比較的だますのが得意なので、スパイにされた。血などを見てもあ、血だ~くらいで終わるタイプの人間だ。
「またやったよ!こっちのMST!!!」
説明しよう。MSTとは、マッドサイエンティストこと藍羅である。彼女は比較的ずっと開発部の部屋で実験をしている。話すと気さくでいい子なのだが普通に実験になるとホラー映画に出てくる悪役のような顔をして劇物二号を作ろうとする。もう要するにただのやばいやつだ。
「ちょっと藍羅!!また爆破したの?!」
「いやー置き花火の火薬の量変えたら兵器にできるかなーと思ったらできたわ~これ使お~!」
「社長に怒られるって、そんな派手にやったらさ~後潰すの主に重臣だけでいいからこんな大掛かりなのいらないよー」
今のを見たらもうお分かりだろう。敵組織を潰すのは主に開発部の仕事。表向きは新商品の開発だが、裏は兵器や凶器、更には人を〇す方法なども考えるのが開発部である。
「っていうか、今回の案件片付いたの、澪?」
「もち。一瞬ラブホ入ったときはマジかと思ったけど、すぐに〇したよ。最近弱すぎて腕鈍るわ。」
「あんたもう最早誘い受けじゃん」
「何言ってんの、ヤられる前に〇れでしょ?」
「表記違うと意味変わるよ?もういろいろ違うよ?」
そう。なぜか澪、〇すターゲットが自ら近づいてくれるためすぐに〇すことができるのだ。普通のスパイが一か月かかるものも、澪は三日で終わらせたこともあった。
藍羅も腕はいいものの、口が軽すぎるため、たいてい襲撃の時に劇物と一緒に突っ込んでいく担当である。しかし一番の新人である澪がスパイで重大役なのも、この大掛かりな仕事を受けるのもどうかと思っている。人はいるのだが全員頭のねじが合計247本程度飛んで行ってると考えると、確かにそのようなものは澪がやるしかないのだが。そうするうちに澪は自分の行うことを思い出した。
「てか社長どこ?給料もらってないよ?」
「それはみんなそう。うちのところ三食ご飯出るのが取り柄で後はストレス解消で人〇せるのがいいとこだから」
「労基に訴えたろかこの会社。ストレス解消で人〇すなや」
日常会話すらコントや漫才のようになるのは仕方ない。この会社特有のものだ。これでもましなほうである。いつもは社長に〇人依頼がないか聞きに行き、あったらスキップして帰るのが当たり前。
「あ、あと労基には許可もらってるらしい。」
「わいろか差し金確定してるやん。労基も仕事のいい悪いは理解しようや、、、」
そうすると、彼女らの前に一人の女性が出てきた。
「あ、お二人とも、お疲れ様です。澪は仕事終わりましたか?」
「あ、秘書さん。お疲れ様です。私は終わりました。あと報告書にサインもらうだけです」
「私サインしときますよ、藍羅は終わりましたか?」
「私はあともうちょっとっすね、五分で終わります」
「了解です、じゃあ頑張ってくださいね~」
「「はーい」」
さっきの女性は秘書こと十和である。ここの過労死枠に入るならと聞かれたら確実に一位だ。それくらい頑張っている。そのせいか常にエナドリを持っており、目の下にはクマがすごい。みんなによくちゃんと寝てくださいと言われる。澪が聞いた話だと一度倒れて救急搬送されたらしい。社長の人扱いが荒いことがよくわかる。ひどい話だ。
「あ、藍羅さんと澪さん!お疲れ様です!」
「おー、玲衣さんお疲れー」
「新商品の開発どうですか?」
「ちょい詰まってるかな~アイディア出きったかもしれんw」
そう、玲衣は唯一ここがマフィアだと知らない純粋な子なのだ。
なんとかわいい子なのだろう。ちなみに玲衣は食堂のお姉さん兼建物の掃除係だ。
「あ、そういえば!昨日掃除している間にめっちゃ血があったんですけど、、、」
「あ~、それちょっと私昨日手切っちゃってさ~その時の血かもw」
と藍羅のフォローによりうまくいった。そのとき、
「え?!大丈夫ですか?!傷口とか、、、」
「あ、いや、広く浅くって感じだったから大丈夫!掃除がんばれ!」
というので強制終了。いつもこんな感じのみたらしだ。
みたらし会議だよ!全員集合!
ある時、全員が社長室に呼び出された。全員がへまを犯したのか?いや、違う。社員たちの顔はにこにこしていてうれしそうだ。「〇人会議~♪」と廊下をスキップしているのはMSTの藍羅。彼女はさっくりと人を〇すタイプなので包丁や爆弾を好む。開発部の主だ。「なんでそんなうれしそうなの…」とツッコミを入れるのは劇物の莉里。彼女は藍羅に作られたものである。人ではないが感情もあるのでほぼほぼ人だ。強いて言えばDNAが若干違うだけ。「まあ、〇人依頼ほぼ私がやってるからね~」というのが澪。開発部のスパイである。前も話した通り、スパイになるために生まれてきたようなものだ。そんな話をしているといつの間にか社長室にたどり着いた。ノックも何もせずにドアを開け、こんちは~と入る三人。すでに人は大方集まっていた。「みんなきたし、始めるか」といったのは社長の茉莉。この人が給料を与えない社長である。ブラックの極みだ。「今回の内容は、みんな知っての通り〇人依頼だ。」「「「「「やったー!!!」」」」」「うるせえ。というわけで自分たちで決めといて~」「「「「「ゑ」」」」」この時みんな同じことを思っただろう。社長この人でいいのか?と。まあその話は永遠に棚の上に置いておき、どこで決めるかである。ただ一人、違う人がいた。「私はデスクワーク私はデスクワーク私はデスクワーク私はデスクワーク」この呪いのように私はデスクワークと言っているのは経理部長の弥都。裏の仕事はハッキング、密輸、お金のやりくり。ストレス発散方法は社員へのうざがらみという最悪の者だ。しかし、この人正直お金に対する執着が尋常じゃない。だが、一番まずいのはこれではない。「どこで話す?」と質問する秘書の十和に「居酒屋の個室とっといたよ!」と仕事が早かったのはいい。これはいいのだが…「じゃあ弥都の奢りね!!」と澪が嬉しそうに言うと「いいよ!これライのお金だs「ちょおおおっと待ったあああああ!!!!」この爆音の正体こそがライことライチである。彼女は弥都にお金を相当持っていかれるのだ。ちなみに弥都はライチのひもにべく彼女の家の合鍵をすっているらしい。もう立派な犯罪者だ。ライチは広報部部長、裏の仕事は最新兵器の輸入や武器の整理だが、面白く仕切りのできるリーダー的存在である。「澪さん~ごめーん、さっき拷問してた人クズ過ぎて腕折るだけじゃなくって足の骨も折っちゃった~!」と緩く言っているが中身がえぐいのは営業部所属、社畜の碧唯。澪のお姉ちゃんポジでほぼずっと一緒にいる。「あ、お姉ちゃん!今から弥都の奢りで居酒屋行って〇人依頼きめっこじゃんけんするの!一緒行こ!」と澪が言う。ここまでくると日常が狂っていることがわかるだろう。「おっけ!行こ!」と碧唯が乗ると、弥都よろしく!と二人で言った。弥都の返事は
「いいよ!これライのお金だから!」である。これを聞いた瞬間にライチが膝から崩れ落ちたのは言うまでもない。いつもこんな感じのみたらしだ。
これが本業
「わ、私のお金、、、」「、、、大丈夫ですよ、ライチ先輩、私も払います」「、、、私も払うわ」ここまでのあらすじは、前回〇人依頼を受けたみたらし社員が会議するにあたり、経理部長の弥都が個室をとってくれたが、それがすべて広報部長のライチのお金であるというところまで。そしてこの構図は茫然ととするライチを励ます新入スパイの澪と社畜の碧唯の図である。ちなみに碧唯は営業部だが部長が来ないのでほぼ一人で回してる。そしてこのメンツでは一番長く勤めている。よくこんな変な会社に勤められるなって?それはここを出たら物理的に〇されるからだ。務めたが最後である。ちなみにたまに払われる給料は大根三本。もうどうやって暮らせばいいのかわからないだろうが、みんな所属部屋の床に布団を敷いて寝ている。布団は貸し出されるし、暖冷房も効くので寝心地はそれなりに良い。まあその話は置いといて、その居酒屋に入ると、なかなか賑わっていた。「すみません、予約の怜城です。」とひしもちが仕事で使う名字を述べ、中に通してもらう。みんな飲む気満々だったが、澪は未成年だから飲むわけにはいかない。ちゃんと取り仕切らなければと半分呆れている。通された個室はなかなかに広く今いる15人近くの女を含めてもあと五人は入れる。大体こういう時にオーダーをするのは秘書の十和なのだが生憎(?)予定があるので自動的に澪の担当になる。各々が飲みたいドリンクと料理を注文し、いざ会議をするのだがやっぱりそこはみたらし。独自の隠語を使って話す。それは話の途中でおいおい解説しよう。「さてっと、、、こんかいのもち案件は澪でいい??」と、取り仕切ったのはライチ。そしてもちとは〇す担当みたいなもので、跡形もなくつぶれるからもち。「いいよ~」と専務の琴実が言ったので、そこから全員満場一致の賛成になった。「あと、今回の取引先はラムネ商業の社長。もちろん男性で女遊びもひどいらしいよ。」「「「「「「「うわっかっす」」」」」」満場一致であだ名はカス134号になった。取引先とは〇す相手のこと。社員がみんな女の子なので、女の子を大事にしないやつは容赦なくカス認定されるのだ。正直澪的には一番〇しやすいので楽だったが。「失礼しまーす」というかわいらしい声を上げてこの居酒屋のバイトの女の人が入ってきた。各々が頼んだドリンクを確認しながら置いていき、「お通しのほう失礼します」と、お通しを持ってきた。タコ吸ポン酢。澪の大好物である。ごゆっくりーと言いながらバイトさんが出ていくのを見送り、澪は小声でいただきますとつぶやいた。お通しを一口。もう一口目で明らかにおかしいことに気が付いた。「莉里」「どうしたの?澪ちゃん」「このお通し食うてみ」「?うん・・・」莉里が一口。途端に険しい顔になった。「・・・把握」「弥都」「どーした?」「あなた分かって連れてきたね?」「・・・本職なめんな」「感謝するよ」さあ鋭い方は薄々感づいているだろう。「「ここはラムネ商業管轄の居酒屋だね?」」「正解、〇して来ていいよ」「いや、今はやめとき?人多いわ」と碧唯が言った。目は悪いが耳がいいのだ。「あと二組いる。その人たちが出てからが決戦。餅にするのは澪、莉里、ライチ。血拭いは私と弥都、MSTで行こう。あとの人は各々のカバンに食材全部入れて帰って。」「「「「「了解」」」」」」
皆様、くれぐれもみたらしが最恐マフィアであることをお忘れなく。
尋問
ただいま!!!!!!!!!!!!
「ごちそう様でした~」カランカランと軽やかな鈴の音が鳴り響く。みたらしのメンツは酒と氷に毒が入ってないのを莉里に確認させるといかにも飲んで食べているかのように大声で騒いだ。ちなみにお通しの毒は即効性のあるものではなかったそうなので、消化器官が毒に強い劇物の莉里と、修行という名目で毒だのなんだのを食べ過ぎて耐性のついた澪が食べた。碧唯が合図をする。澪がすぐそばにあった呼び出しボタンを押すと、先ほども来たバイトさんがかわいらしい声ではーいと言いながらやってきた。彼女が扉を開け入ってきた瞬間、扉の近くにいた万年平社員こと琴葉が扉を閉め、専務こと琴実が彼女の腕をつかむ。悲鳴をあげさせないよう、低い声で黙れと琴葉が言うとおとなしく黙った。おそらく盗聴器がつけられているだろう。くまなく探そうと思いエプロンのポケットに手を突っ込むとあった。莉里がそれを砕くと、澪がゆっくりと歩いていく。バイトさんはわなわなと震えながら涙目で澪を見上げる。澪はポケットから小型の折り畳み式ナイフを出すと、ハイライトのない目ときらめく刃を彼女ののどに当てる。「さあ、こっちに来て?聞かれたら面倒だからね、、、五分後にはもういないけどさ。」そのまま個室の奥まで誘導し、彼女を座布団に座らせる。「さてっと、、、いくつか質問をする。嘘をついてはいけないよ?あそこの可愛い女の子は嘘を見破るのが得意だからね、、、君はバイト?」「は、はい、」莉里を見ると、首を縦に振っていた。バイタルに問題はなかったらしい。もう一度彼女を見ると、「何か知っているうわさはあるかい?このラムネ商業に関しての些細で、枯れ尾花があるようなものでもいいんだ。」「あります、、、」「教えてくれるかな?」「、、、はい、一昨日聞いたばかりなんですけど、実は―」
彼女は頭を後ろに倒したかと思うと背中まで後ろに下げた。そのまま大きな音を立ててテーブルに頭をぶつける。彼女は死んだ。何の情報も入手させないまま。「盗聴器か、、、まだあるみたいだ」
「、、、どうする?」こう聞いたのは人事部長の彩良。この人もみたらしの初期面だ。「そうですね、、、もう突入しましょう。まず餅組が行くので、血拭組と食材組はあとからお願いします。ファァ」あくびを欠くと、一つ伸びをする。「武器は持ったね?食材組は呼んだら来て。それまでに社長か秘書に電話しとくように」弥都が「さっきのバイトちゃん、けっこータイプだったなー」などとほざきだしたが、お構いなく。これからが澪の戦場であり、舞台である。彼女はまるで本番直前の主役のように顔をたたくと息をついた。そして聞こえるか聞こえないか程度の声で呟く。
「みたらしの本職をお忘れなく」
多分五作分くらい続くどころかこっちも書きます!!!!!!!!!!!!楽しい!!!!!!!!!!!!
舞台
ガラガラという音を立てて扉が開く。閉店の片づけをしていた店員たちは驚いてこちらを見た。私たちがあのお通しで死んだと思ったからである。みたらしがそんなんで死ぬものか。腹が立つ。開発部、天才殺人鬼の澪の隣に同じく開発部、劇物の莉里と広報部長、一級拷問師のライチがいる。みたらしで相手に回してはいけない人たちの象徴のようなものだ。続く沈黙。相手が一発、撃った。一番背の低い澪めがけて。澪はその弾丸を軽くかわすと、何かを投げた。その直後、発砲した奴は膝から崩れ落ち、頭を地面に勢いよくぶつける。死んだのだ。「、、、何投げたの?」と莉里が聞く。澪は当たり前だとでも言わんように「クナイだけど?」と不思議そうな顔をした言った。莉里はあきれたような顔をすると、「まさかずっと持ってるの?」と聞いた。今度こそ澪は「当たり前じゃん」といった。何が当たり前だ。澪は従業員たちに向き直ると「いいの?反撃しなくて。大事な戦力一人削がれたんだよ?」とさも不思議なものを見るような目で言った。また一発、相手から放たれる。それはライチに対してのものだった。それをしゃがんでよけると、相手の心臓めがけて銃を撃つ。見事に当たった。「はーい二人目~さてさて、そろそろやばいんじゃない?」その言葉の直後、弾丸が雨のように三人に降り注いだ。しかし、びくともしない。莉里はごみを見る目を相手に向けた。「もうこいつら殺していい?」澪とライチは答える「「どうぞご自由に」」その言葉の直後、ここにいる相手は全滅した。即効性のある毒を含んだ針を、全員の腕めがけて発射したからだ。もちろん命中した。あっけないったらありゃしない。澪とライチは食材組と血拭い組に声をかけ、社長に電話した。しかし、電話に出たのは社長じゃなかった。「た、助けてください、社長が拉致されました、、、!」
その声は秘書の十和だった。
ファンレターモチベになります
焦燥
「社長が拉致されました、、、!」 「「「、、、え?」」」
何を言っているのかわからなかった。あの社長が拉致られるなんて世界が崩壊しても起こらないと思ってた。まあそれはさておきだ。「場所分かる?!」とライチが悲痛な声で言う。十和は「はい、ラムネ商業本社の最上階、80階です。」と呼吸を落ち着かせていることは受話器越しにでもわかるほど動揺していた。澪はその瞬間、すべてを察した。めんどくさいうえに、死にたくないから誰も行きたくないことを。しかし、社長には死んでほしくないということを。「なら、私が行く。あとのみんなは血拭いと食材、死体の始末を。始末はいつも通り未和に任せる。未和、おなかは?」「もっちろん腹ペコに決まってんじゃん!ていうか澪は先に自分の血を拭っとき」と言っておしぼりを投げてくる。ある程度見えるところを拭くと、澪は武器を確認した。クナイ6本、小刀2本、小さめの拳銃が二丁、後はほつれだらけのテディベア。すべて終わると、彼女は居酒屋を出た。大の苦手なスマホのマップを活用しながら辿り着くと、なかなか大きいビルがあった。マップを五回ほど確認すると、彼女は中に入る。セキュリティはいつも道理弥都が外してくれたらしい。警備員もいなかったから、存外するりと入れてしまった。淡々と進んでいくと、階段があった。八十階まで上がるのは面倒だが、探してる間に見つかるのもなかなかに面倒である。だから、彼女は駆け上がった。三階まで行くと、聞こえたのは、「誰かいないか?」という声。無視して駆け上がると、五階に人がいた。もちろんばれた。彼女は深いため息をつくと、「あんまりやりたくないんだけどね。」とぼやいた。
ダンジョンっぽくする。次回は待機組だよ。
心配
一方そのころ
「じゃあ食べていいよ、できるだけ残さないでね。」と碧唯が言うと、「いただきまーす」といって未和が焼き始めた。そこにはたくさんの肉が転がっていた。言わずもがなとれたて新鮮である。美味しい美味しいとバクバク食べる彼女をしり目に、碧唯はため息をついた。ライチが倒れてしまったからである。あまり血が好きじゃないと聞いていたので、拷問は基本水攻めか、椅子に縛り付けて隣で包丁を研ぎ、もう片方では笑顔で鉄バットを構えて話させるドМでも震えるような二択をとっていて、こんなにに生々しいことをやるのは滅多にないのだ。ライチを座敷に寝かし、ほかの人たちに血を拭い、食材をとるように言って、いったんため息をつく。未和は昔ものを食べさせない親が殺され、おなかがすきすぎて人肉を食べるようになったそうだ。もう少し深い話もあるそうだが、いずれ彼女は自分の口から話す日が来るだろう。碧唯は十和に連絡する。澪がラムネ商業本社に向かったことを伝えるためだ。スリーコールで彼女は出た。「ふぁーい、呼びましたー?」「私。澪が行ったよ。」「え、事務所?」「何言ってんの?社長のとこだよ?」「は?社長今部屋いるよ?」「は?」「え、今(闇)鍋パしよーって絡まれてたよ?」「え、じゃあラムネ商業本社にはいない、、、?」「え、もしかして、、、」「うん、行ってくるわ。」「ちょ、武装、、、」「大丈夫、莉里連れてく」「そう、、、援軍必要なら言って。頑張ってね」「了解」電話をプツリと切ると莉里を呼ぶ。そして新入社員だったころの澪に渡されたスタンガンとクナイ一本を懐にしまうと、急いで事情を説明して店を飛び出し、ラムネ商業本社に走った。
概要はこうだ。十和からの電話は何者か―おそらくラムネ商業の重役がやったのだろうが―が偽造したのだろう、まだメールを十和とつないでいないと言っていたため、電話番号も知らず、「あそこ」に住んでいたのに、素直に行ってしまったのだろう。トラップだらけのはずだが、無事だろうか。仲間が死ぬところはもう見たくなかった。碧唯は莉里の案内に従って走った。
なんも考えずに面白そうなほうにしました。
恐怖
澪サイドで書くよ
敵が五人。最大出力にしなくてもぼこぼこにはできそうだった。せめての情けは掛けようと思い言った。
「ひしもちの社長がどこにいるか教えてくれたら殺しはしないよ。どうする?」
すると敵は笑い出した。何がおかしいのかわからなかったが、すぐに分かった。はめられたのだ。十和の声を録音さえすればいくらでも騙せる。その中から一番の新入社員である澪に電話をかけたのだろう。にしてもなぜ澪の電話番号を知っているのかがわからなかった。どちらにしろ、腹が立っていた。元々走るのは好きではない。誰かのために走ったのなんか何年振りかも覚えてない。走ってもらった覚えもない。迂闊な自分が嫌になった。うっかりすると泣きそうな自分を抑え、顎を引き、まっすぐに見てやった。クナイを三本、三人の相手の胸に向かって投げた。どうすれば自分の鬱憤が晴れるのか。そんなの今の澪にわかるわけがなかった。クナイはすべて命中し、大量の赤が周りを染める。あとの二人も座り込んでいた。クナイを引き抜くのも面倒で、小刀を出した。ただただ気狂いになりたかった。思いっきり叫びたかった。もう無駄なのはわかってる。彼女は歪んだ笑顔であとの二人の頸動脈を的確に切り飛ばす。クナイを回収すると、ため息をつき、「ごめんね」という言葉とともにその階を去った。
後には引けない。死ぬのは僕だけで十分だ。
暴走
拳銃が玉切れになるまで撃った。〇〇はまだ使っていない。無心で戦い、ついに64階まで来た。誰もいないが、誰かが住んでいたような痕跡があった。もしかすると私たちと同じ○○かも知れない。そう思うとはらわたが煮えくり返りそうになった。机と椅子に簡易的なベッド。本が数冊入っただけの本棚。机のところには窓があった。机に手をつき、外を眺める。満月がきれいだった。ここに暮らしていた人は、外にも出れずここに暮らしていたのか。はたまた都合のいい‘‘道具’’として扱われたのだろうか。まるで童話の塔に閉じ込められたお姫様みたいだと思った。お姫様はハッピーエンドで終わらなかった。ヒーローの私たちの登場が遅れたから。悪役の老婆にずっと中に閉じ込められていたのか。今思うと、とても申し訳なかった。それは澪の妄想かもしれないが、もし本当なら謝りたい。拳銃の玉を補充し、ため息をつく。階段を駆け上がったせいで疲れているのだ。まだ六割のところだが。時計を確認すると1時3分。いつもなら寝る準備をみんなでして、それぞれの部屋に戻って寝ている時間。それができないのは少し寂しかった。誰かが罠だと気づいてくれているだろうか。碧唯や弥都あたりなら気付いているかもしれない。でも、来ないでほしかった。こんな普段と違う自分をさらすのは怖かった。ずっとこの距離感でいたい。無理なのはわかっているが、願うしかなかった。早く帰ろうと思い、扉のほうに向きなおって歩き出したその瞬間。
ガッシャーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!
予期せぬ爆音が後ろでした。
驚いて振り返るとそこには、待っていて、来ないでほしかった人たちの姿があった。
「ちょっと莉里!これバレるって!」
「えごめんでも潰すかr…」
二人と目が合った直後、それはぼやけて歪んで霞んでしまった。
「え、ちょ澪大丈夫?!」
わたわたする莉里をしり目に私は泣いた。泣くのなんて久しぶりで、自分でも驚いた。碧唯も少しわたわたしていた。
「澪、使ってない?」
と碧唯が聞く。こくんとうなずくと、少し頭をなでてこういった。
「もう事情はみんなに伝えてる。ちょっとしたら援軍も来るからがんばろう」
そして澪はこう言った。
「うん。でもね、一つお願いがあるの。」
やっと望んでたものになってきたあ!
告白
「どうしたの」
碧唯が聞いた。
「私、ラムネ商業の社長を殺したい」
「もともと殺す予定じゃん」
「そうだけど、私がやりたい」
「いいよ。元々そうだし。」
「だからさ」
「最上階には、一人で行かせて」
「無茶だよ!」
と莉里が叫ぶ。
「最上階だけだよ。どうしても殺してみたい方法があるんだ。」
「最上階は、一番警護が堅い。傷の一つや二つでは済まないよ?」
「分かってる。あと、私、さっき見ちゃったの。」
「え、、、お化け?」
「んなわけあるかい」
「日記」
「「日記?」」
「ここには、きっと誰かが、たぶん私たちと同じ〇〇を持つ人が住んでたんだと思う。本棚にあったんだ。触ってないけど。」
「読めば?」
と碧唯が言った。
「きっと、読まれたくないかもしれない、けど、読まないと生きてるかどうかもわからないでしょ」
「、、、うん」
ガラスの破片を踏まないよう慎重に歩き、本棚にあった日記を取り出した。二年前から書いていたようで、その時にはすでにここにいたようだ。
最後の日記を読むと、こんなことが書いてあった。それは一昨日のことだった。
私の〇〇がわかった。××だって。博士は、明日試してみようって言ってた。試したところで××するだけ。それならあいつらを
atitygyx;. qr:w
「なかなかに破綻してるねえ」と莉里が言う。確かに破綻はしている。でも最後のものが気になる。
「なんか、、、たしかqr:wって、助けてって読むんじゃなかった?」と碧唯がぼやいた。
「やほやほ!来たよーん!!」
と言ってライチと弥都が来た。
「ライチさ、いまラップトップ持ってる?」
と澪が言う
「What is ラップトップ!」
「ノーパソ!」
「あるで!」
ライチのものを借りて、一つ一つをキーボードのひらがなに当てた。そうすると、とある分が出来上がった。まさかそうなるとは思わなかった。こう書いてあったからだ。
地下に監禁される 助けて
ひらがな入力のものはうちのパソコンのものなので差はあると思います。あくまでぬっすぃのキーボードのものです。
ミスってたんで直しときました
謝罪と悪いお知らせ
皆様、いつもみたらしを楽しく読んでくださりありがとうございます。今回謝罪させていただくのはほかでもない、更新があほほど遅いことに関してです。これは、主に四つほど理由があります
1 宿題の量が多い 宿題が多くなり、ついでに習い事があるため遅れています。
2 就寝時間 我が家でわたしは、最低でも十時半には布団に入らなければならず、1により、書く時間がないということです。
3 スマホじゃなくてパソコン 名前の通り、わたしは中学生なので学校にパソコン(寄りにもよってデスクトップ)を持っていくわけにもいかず、遅れています。
4が一番大きな理由なのですが
4 キーボードが使えない
はい。もう詰みです今何で打っているかといいますとペンタブの表示キーボードでてしてししてます。やりにくいったらありゃしない。
ということでキーボードもとに戻るまでどうもできません。戻ったら三つほど更新させて頂きます。
以上、文才ゼロの中学生より、大事なお知らせと謝罪でした。
これ打つのに三十分を要しました。泣きたい。
作戦
パソコン帰ってきたああああ!!!!!
碧唯side
どうしよう、澪が泣き出した。下の子の世話は慣れているが、同年代は慣れてない。とりあえず頭をなで、××を使っていないか聞く。使っていないといっていたが、だとしてもすごい。澪が飛び出して一時間ちょい。それまでの間にで六十四階までの敵を殲滅させてしまうなんて。とりあえずどうしようか考えていると、澪が無茶を言い出した。最終階の警備は、美術館ほど強固なのだ。腕に信頼はあるが、流石にきつい。生きて帰ってきても重傷は負うだろう。莉々も反対しているし。でも、澪の顔は真剣だった。行かせてあげたい気持ちと、心配がせめぎあっている。そんな時、復活したライチと弥都が来た。澪がおもむろにライチのノーパソを借りて、ひらがな入力をぶちこむ。暗号を説いたとこまではいいが、、、
どうすんの?
莉里side
碧唯ちゃんが澪を助けに行くらしい。ということでついていくことにした。無駄に怪我をさせるのも嫌だからだ。ということで途中まで走ったはいいのだが、碧唯ちゃんは普段のデスクワークが祟って、途中で息切れをしていた。諦めて碧唯ちゃんを俵担ぎして飛んだ。なんたって劇物。飛べるもん。嫌がる碧唯ちゃんを無視し、とりあえず部屋っぽいところに窓を割ってかちこむ。するとそこには偶然か必然か澪がいた。澪は私たちを見ると泣きだした。澪が泣いてるところは見たことがなくてとても焦った。でも碧唯ちゃんがどうにかなだめてくれた。澪曰く、まだ××は使っていないらしい。だとしたらすごすぎん?一階からここまで殲滅させたってことでしょ?さすがはみたらしの腕利きスパイ。とりあえずそう思っていると、澪が一人で最上階の相手をすると言い出した。さすがに無茶だから反論する。でもその瞳には決意と憎悪がこもっていた。すると澪は碧唯ちゃんに背中を押してもらったのか、ガラスの破片をよけながら日記をとって読み始めた。最後のページの不審なアルファベットの羅列を見ると、碧唯ちゃんがほぼ答えなヒントを言った。そのタイミングでライチと弥都が来た。澪がゆっくり文字を見つめている。出来上がった文章は助けてほしいということだったけど
どうすんの?
ライチside
とりあえず復活したら澪と碧唯、そして愛しの莉里がいなかった。弥都に聞いたら、「ラムネ商業本社にダッシュで行った。馬鹿だよね。」。ため息をつく。ほかの人たちは冷蔵庫の中身と座布団を持ち帰ろうとしていた。七輪がと死体がない当たりすでに未和に食べさせたのだろう。仕事が早い。とりあえずラムネ商業本社に行こうと思い玄関に歩き出すと「どこ行くの?」と弥都に聞かれたので、「ラムネ商業だが?」というと「えぇー、、、」と言われた。腹が立ったから道ずれにしようと思い首根っこをつかむ。暴れる弥都を引きずりながらラムネ商業本社に移動した。
着いた時には63階まで人がお陀仏状態だった。64階に行くと澪、碧唯、莉里がいた。赤く目を腫らした澪にノートパソコンを貸せと言われたので貸した。一つずつ何かを打っていく。出来上がった文章は助けてほしいということだった。みんなが黙り込む。
どうすんの?
どうしてもアナザーside書きたくて書きました~!!
会議
澪サイドに帰るよ
どうしよう、絶対助けたい、でもまた嘘かも。それに何があってもここの会社を潰したい。そこで私は電話を取り出した。相手は『もしもし?澪どうした?』社長だ。「社長、一個お願い聞いて~」『はよ言え』「辛辣ぅ。ラムネ商業買い取ってよ」『なんで?』「そっちの利益になるかは知らんけど、潰すのに一番効率のいい表向きの事情になるから」『買うのも大変なんだよ、、、社長と話さなきゃ出しだし、、、』「大丈夫、餅にするから」『なんで??』「騙されたし、今度いずれ餅にするんでしょ?」『まぁそうなんだけど、、、』「ならいいじゃん、何より、××が監禁されてるかもだし。」『行っておいで、買っとく』「お願い、こっちもうまいことやっとく」『頼んだよ?』「うん」
電話を切ってメンバーを見る。いつの間にか専務の琴実、万年平社員の琴葉、人食いバイトの未和、面接官の亜子が来ていた。みんな深刻そうな顔をしている。「、、、そんなに深刻そうな顔しないで。いつも通りやるよ。」明らかに自分でもわかるくらいへたくそな作り笑いを浮かべる。「で、でも餅にするって、、、」琴葉がおびえた表情と震える声で質問する。「まぁ、、、しないと、のほうが正確かな。ただでさえヒトが人に飼われているんだから。正直自分の時より腹立つ」弥都が小声で「ばっかじゃないの」とつぶやいていたが、澪はこの人と話が通じるとは思ってもいないのでとりあえずスルーした。正直ほんとに話が通じたことが少ない。何で通じたかも忘れたが。
どうしよう。下からラムネ商業の援軍が来てもまずい。かといって××を使うのも閉じ込められていた人に申し訳ない。二手に分かれて上と下に行くしかないだろう。だとしたら下行きのメンバーには琴葉、未和、碧唯に行ってもらうのは確定だ。その時
ガチャ
音をしたほうを見ると、秘書が立っていた。珍しく一人だ。「十和さん、お疲れ様です。」「お疲れ、みんな。澪はどうするの」「上に行こうと思ってるっす。ここまでくると、ぼ、私の手でつぶしたい。」すると十和は「私も上に行こうか。きっとそっちのほうが気が楽でしょ。」といった。だが、澪は違った。「いいえ、十和さん、あなたには下に行ってもらいたいんです。」十和は少し考えるそぶりをして「監禁されている子を助ければいいのか。分かった。私が行くよ。」ここで弥都が口をはさんだ。「ねえ澪。どうして自分の手でやりたいの。騙されたからって理由だけだと薄っぺらくない?」ごもっともだが正直死んでも言いたくなかったしこの疑問が飛んでこないことを祈ってた。無理だったが。澪はうつむき、大変言いにくそうにしていたが、ため息をつき、彼女の過去を、ここに入った理由を話し始めた。