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目次
ブルーアペル 1
2人の姉妹がいます。
「...ねぇジュピ、大きくなったら何になりたい?」
「うーん、まだわかんないや。おねえちゃんは何になりたいの?」
「そうね、私は...」
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そんな話をしたあの日から、もう3年が経った。ジュピは明日10歳になるし、私も一昨日15になった。
あの日食べたバースデーケーキの味、笑うジュピの顔、お父さんとお母さんの優しい歌声...
もう2度と戻ってこない、そんな日々を思い出しながら、私はジュピの頭を撫でた。
「おめでとうジュピ、もう10歳になるんだね...」
「気が早いよ、姉さん。まだあと30分はあるだろ」
「そうだとしてもよ...可愛い妹が生きて10歳を迎えられるんだから、こんなに幸せなことはないわ...」
「...なあ、姉さん。せめて2人きりのときは、弟って__
「ダメよ。あの日約束したでしょう?私たちは一生、"姉妹"として生きていくんだって。」
「プラト族の男子なんてバレたら、よくて見せ物小屋行き、最悪、一生誰かの性奴隷...」
「ごめんごめん、わかったよ姉さん...
もう言わないから。」
「それより早く食べよ!せっかく昨日滞在してた国で、こんなに白いパンを買ったんだからさ...」
「...そうね、ごめんなさい、ジュピ。せっかくの誕生日なんだから、楽しまないとね。
...この間買ったバター、つけちゃおっか。」
「!、うん、食べちゃお食べちゃお!!」
そんな話をしながら、ジュピの誕生日を祝う。
...こんな日が、一体いつまで続くのだろうか?寄る当てのない根無草の私たちは、何処へ行けばいいのか?
いろんな事を考えながら、私は、いや私達は旅をし続けるのだろう...
明日も、明後日も、目指すあてのない道を歩き続け、もう無くなってしまった故郷の思い出を反芻しながら...次の故郷を見つけるまで...
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どうも作者です。ブルーアペルでした。続きます。感想とか、批評とかお待ちしております。今回は暗めでしたが、次はもう少し明るくなれると思います。お楽しみに
ブルーアペル 2
続きです。ちょっと続いてますが、まあ前作を読まなくても楽しめると思います。
...お医者さんになりたかったかな。」
「...オイシャサンって、外のアイツらの仲間のことだろ?なんでソイツになりたいんだ?」
「そっか、医者、ってジュピにはよくわかんないよね。みんなにはない感覚だもんね...」
「よくわかんねぇ姉さん!そろそろみんなのとこ戻ろうぜ!」
「ええ、そうね...
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「なあ、姉さん。次の国はどんなとこなんだ?前会った旅人に話聞いてただろ。」
「えーっと...確か、その人の故郷によく似ているって話だったよ。あとは、牛の腸や胃を甘辛い汁で煮込んだ料理がとても美味しかったって。」
「ふーん..。大丈夫か?その国。」
「え?ジュピ、いつのまに菜食主義者にでもなったの?あんなに牛さん大好きなのに...」
「ちがうよ。だってその旅人の故郷って..."あの国"のことだろ。いまだ冷戦中って噂の...」
「まあまあまジュピ、行ってみるまで分からないよ。もしかすると、戦争なんてもうとっくに終わってて、今は戦後一周年のパーティー中かも」
「もう、姉さんは楽観主義なんだから...」
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その国の周囲は、釘付きのトゲトゲの網で覆われていて、入国審査官のいる建物は対砲弾仕様だった。ハリナは気にする様子もなく、笑顔で審査官の兵隊に声を掛けた。
「こんにちは!兵隊さん。観光目的で来ました!入国してもよろしいですか?」
「やあ、今日は。可愛い旅人さん。観光に向いている国ではないが、歓迎するよ。滞在日数は何日かな?」
「3日ほどです。この国の名物料理を食べてみたくて。」
「そんな大した物は無いけどね...まあ、居心地のいい国ではあるから、ゆったりと滞在するといい。ただ、その腰の物は常に身につけておいた方が良いかもね。」
「わかりました。ご忠告ありがとうございます。それでは。」
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ここで一旦区切らせて頂きます。本当は入国から出国まで一気に書きたいところなんですけど..あんまり長文になっても読みづらいですからね。
応援コメント、批評お待ちしております。よろしくお願いします。