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目次
整形外科
絶対、衝撃するよあなたは!!!
私はいわゆる「ブス」。
昔から、顔が整ってないし、ただでさえ目が小さいし目が悪くて、ダサいメガネをつけることでもっと目が小さく見えるし。しかも鼻が大きすぎるんだ。鼻にはニキビもあって、無駄に|唇《くちびる》が大きいし、「たらこくちびる」って、小1の時はよく言われてたなぁ。
だけど私の友達は、私と同じで、小さい頃からメガネ。でも、全然ダサくない。メガネかけてるのにダサくない。初対面、中学校に入学して、同じクラスってわかった時に、同じメガネをかけてて、すっごく気が合ったんだ。だから私たちは何かとあれば一緒にいる。助け合う友達になってたんだ。私の友達は目も大きいし、唇も小さいし、鼻なんて目立たない。羨ましいのも山々だけど、大好きな友達なんだ。
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中学校入学、友達と出会ってから6年が経ち、私と友達は社会に出た。
慣れないこともたくさんあったけど、新築マンションを買って、友達と一緒に暮らしている。シェアハウス最高!だけど悩みがあるんだよなぁ。それが、同じマンションの、小2くらいの小さい女の子。失礼だけど、メガネをかけていて目が小さく、鼻には大量のニキビ、唇がまるでたらこ。小さい頃の私を見ているのか、ってくらいに正直、かわいくないなぁ、って思う。かわいくないのは顔だけじゃない。私がブスなのは自覚してる。だけど私を見ると、一緒に学校に登校している(と思う)友達に「あの人ブスだねー」とか言う。全部聞こえてんぞ。
流石に自分の顔に自分で飽き飽きだ。涙をうるうると流して(わざとじゃない)へたりこむと、友達が「大丈夫。でもあなたの顔は世界に一つだけ。だから大切にしな。」
と私に励ましたつもりなのか、言った。「うるさいなぁ…美人のあんたに何がわかるの!私はこの顔が嫌いなの!あんたに何を言われようとも!決めたわ、私整形する!」
と、つい怒鳴ってしまった。友達は、私と絶交すると言って、私たちは別々の場所で暮らすことになってしまった。
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流石に言いすぎたかなぁ…やっぱりそうだよね。でも絶交したんだもん。仕事にもつきたいけど、この顔じゃつけない。いいよ、整形しよ。
まぁ結構金持ちだった私は、整形することに決めた。近くの整形外科まで行った。
そして私は整形した。起き上がると、そこには友達がいた。絶交したはずなのに。
「ごめんねあんなこと言って。それより…」
友達に言われた、そして鏡を差し出された。
「…!」
私は自分の顔に唖然した。整形が完全に失敗しているのであった。
目もおかしくなってる…唇はもっと大きくなってしまって…泣きそう、なのになぜか泣けない。しょうがない、と思いもう一度整形し、可愛い顔に生まれ変わった私。これで就職できると思い、月の給料が2万くらいの、すごくいい会社についた。
面接で面接官に「キミ、顔がとても不自然だね」と言われた。心に深い傷を負った。
整形なんてしなければよかった…なんでこんなことをしちゃったんだろう。友達となんとか仲を取り戻し、私は整形したことに後悔した。みんなも、むやみに両親からもらった顔をいじらないほうがいい。たとえどんなにブスでも。ブスなんて、存在しないのに。
END
スマホ忘れた
意味怖です。
「」=セリフ
()=心の中
〈〉=擬音・オノマトペ
〔〕=電話越しの言葉
私は美桜。友達の|璃《あき》と家で遊んでいた。
璃が帰ると、一緒にテレビを見ていたテーブルに璃のスマホがあった。
「あ、こんなところに、大事なスマホ置いて…」
orange社の、…ってこれ、orehone14じゃん。新しいピチピチのスマホを忘れるなんて信じられない。
まぁ、放っておけば取りに行くだろう。取りに来るまですこしダラダラしている私。
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〈ピンポーン〉
やっぱり来た。もうあれから5分くらい経ってやっと来たか。
「お届け物でーす」
なんだよぉ…
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〈ピンポーン〉
今度こそ。
「出前お届けに来ました!」
今度は…
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〈ピンポーン〉
うん、今度こそね、
ドアを開けると、え?
誰もいない…
誰か間違えて押したのかなぁ
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〈プルルルルルル プルルルルルル〉
今度は着信音か
〔ねぇ美桜、スマホ忘れちゃったみたい。いま家まで行っていい?〕
「分かった」
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〈ピンポーン〉
来たね。
そこには、バキバキで、着信しているスマホがあった。
勝手ながら、その着信を取ると、ボソッとした音が漂う。
どんどんその音が近づいてきて…私はそのバキバキのスマホに魂を変えられたんだっけ。
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あ、君、この話を聞いちゃったね?あなたはいま、「美桜の呪い」にかかりました。
いつか、美桜に会って、バキバキのスマホに魂を変えられますよ。
運が悪ければね。
美桜に会わずに済む方法は、3つあります。
1 自分のスマホを割って、お寺に持って行く-スマホ割り解決法
2 これから死ぬまで日記をつける-美桜の日記解決法
3 友達にこの話を聞かせる-派生解決法
意味
家に璃のスマホがあるのに璃から電話がかかってきた。
その前にも、誰もいないのにチャイムが鳴ったり。
そして最後、「友達に話を聞かせる」というもの。
美桜があなたにこの話を聞かせて、派生解決法を使った、ということ。