星霊たちとの邂逅、封印された記憶、そして空白の真実。 あなたの心にも、星が灯りますように。
目次
プロローグ:星霊の沈黙と空白の始まり
第1章:春の目覚め《アンドロメダの記憶》
第2章:風の囁き《ペガススの記憶》
第3章:月夜の咆哮《ループスの記憶》
第4章:炎の裁き《スコーピオの記憶》
第5章:秋の選択《リブラの記憶》
第6章:星の涙《ピスケスの記憶》
第7章:時の階段《カプリコーンの記憶》
第8章:虚星の影《オフィウクスの封印》
最終章:空白の星座《ルミナの真実》
エピローグ:星霊の帰還と空の再生
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
prologue:星の沈黙
夜空は、かつて語っていた。 星々は歌い、星霊は囁き、空は記憶を紡いでいた。 人々は星座を見上げ、英雄の魂に祈りを捧げた。 それが、この世界の秩序だった。
だが、ある日を境に、空は沈黙した。 十二の星座のうち、8つが消えた。 空にはぽっかりと穴が空き、星霊の声は途絶えた。 人々はそれを「空白」と呼び、やがて忘れていった。
星霊は封印された。 その記憶は、誰にも届かなくなった。 ただ一人を除いて――
ルミナ・ステラリス。 星読の巫女。 彼女は、星霊の声を聞くことができる最後の存在だった。
はいこんはも〜
ティナだよ⭐︎
今回新しいシリーズ描き始めます
ファンレターよろしく
第1章:春の目覚め《アンドロメダの記憶》
春の風が、静かに吹いていた。 草原には花が咲き、木々は芽吹き、命が目覚めていた。 だが、空はまだ沈黙していた。 星霊の声は、遠く、微かにしか聞こえない。
ルミナは、祠へ向かっていた。 アンドロメダの祠――かつて囚われの姫が星霊となった場所。 彼女の記憶が、最初にルミナを呼んだ。
祠は朽ちていた。 石は割れ、苔に覆われ、誰も訪れた形跡はなかった。 だが、ルミナの瞳には、星の欠片が見えていた。 微かに輝く光が、祠の奥に眠っていた。
彼女は手をかざす。 星霊の記憶が、彼女の心に流れ込む。
「私は囚われていた。 運命に、王に、神々に。 だが、私は抗った。星に願った。 私の力を、誰かの希望に変えてほしいと。 その願いが、星座となった。 だが今、私の記憶は封印されている。 あなたが、私を解放してくれるのか?」
ルミナは目を閉じた。 彼女の心に、希望が灯る。 それは、誰かのために祈る力。 それは、星霊と共鳴する感情。
「私は、あなたの願いを受け取った。 あなたの希望を、空に戻す」
その瞬間、祠が輝いた。 星光が空へと昇り、夜空にアンドロメダ座が戻る。 星霊の声が、再びルミナに語りかける。
「ありがとう、星読の巫女。 だが、旅は始まったばかり。 他の星霊たちは、まだ眠っている。 彼らの記憶は、痛みと怒りに満ちている。 あなたの心が、試されるだろう」
ルミナは静かに頷いた。 春の風が、彼女の髪を揺らす。 空白の星座を巡る旅が、今始まった。
第2章:風の囁き《ペガススの記憶》
風の尾根――それは、空に最も近い場所。 切り立った崖の上に広がる草原は、常に風が吹き抜けていた。 誰も住まないその地は、かつてペガススが空を駆けた聖域とされていた。
ルミナは、アンドロメダの祠を後にしてから三日目の夜、そこに辿り着いた。 星霊の声は、風に混じって彼女を導いていた。
「この風は、誰かの寂しさを運んでいる気がする…」
尾根の頂に立ったとき、ルミナは空を見上げた。 そこには、まだ戻っていない星座の空白が広がっていた。 彼女はそっと手を伸ばす。 風が渦を巻き、星霊の記憶が流れ込む。
「私は自由だった。誰にも縛られず、空を駆けた。 だが、孤独だった。誰も私を理解しなかった。 私は星霊となり、空を守った。 だが今、私の翼は折れ、記憶は風に散った。 あなたは、私の孤独を知っているか?」
ルミナは目を閉じた。 彼女の心に、幼い頃の記憶がよみがえる。 星霊の声を聞けるがゆえに、誰にも理解されなかった日々。 孤独と、空への憧れ。
「私は、あなたの孤独を知ってる。 でも、今は…誰かと空を見上げることができる」
その言葉に、風が優しく吹いた。 尾根の空に、光が走る。 ペガスス座が、夜空に戻る。
ルミナの背に、星光の翼が現れる。 風が彼女を包み、魔法が目覚める。
ペガスス・ライド:味方全体の移動速度と回避力を上昇させる祝福の風。
星霊の声が、再び彼女に語りかける。
「ありがとう、星読の巫女。 あなたの心が、私の翼を癒した。 だが、次に待つ星霊は…牙を剥いている。 月夜に吠える者。孤独ではなく、怒りに生きる者だ」
ルミナは、風の尾根を後にした。 春の空に、二つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――月夜の森。 そこには、封印された星霊《ループス》が眠っている。
第3章:月夜の咆哮《ループスの記憶》
森は、月の光に照らされていた。 葉の隙間から差し込む銀の光が、地面に模様を描いていた。 風は止み、空気は張り詰めていた。 夜の静けさは、安らぎではなく、緊張に満ちていた。
ルミナは、森の奥へと進んでいた。 ペガスス座の解放から数日。 星霊の声は、次なる記憶を指し示していた。
「月夜に吠える者。忠義に生き、怒りに死んだ者。 彼の記憶は、牙のように鋭く、心を試すだろう」
森の中心には、石の祭壇があった。 そこには、爪痕のような裂け目が刻まれていた。 ルミナが手をかざすと、冷たい気配が彼女を包む。
「私は王に仕えた。忠義を誓い、命を捧げた。 だが、王は私を裏切った。 私の群れは滅び、私は怒りに染まった。 星霊となった私は、月夜に吠え続けた。 だが今、私の記憶は封印されている。 あなたは、私の怒りを受け止められるか?」
ルミナの心に、痛みが走る。 彼女にも、信じていた者に裏切られた記憶があった。 星霊の声は、彼女の傷をえぐる。
「私は…怒りを知っている。 でも、それだけでは星は輝かない。 あなたの忠義は、まだ空に残っている」
その言葉に、森が震えた。 月が輝き、祭壇が光に包まれる。 ループス座が、夜空に戻る。
ルミナの周囲に、氷の狼が現れる。 咆哮が響き、敵の魔力を凍てつかせる。
ループス・ハウリング:敵全体に氷属性ダメージ+沈黙効果。
星霊の声が、静かに語る。
「あなたの言葉が、私の怒りを鎮めた。 忠義は、裏切られても消えない。 次に待つ星霊は、炎と毒を纏う者。 彼女は、復讐の刃となった。 その記憶は、あなたの心を試すだろう」
ルミナは、月夜の森を後にした。 空には三つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――砂の谷。 そこには、封印された星霊《スコーピオ(さそり座)》が眠っている。
第4章:炎の裁き《スコーピオの記憶》
砂の谷は、夜でも熱を孕んでいた。 風はなく、空気は重く、岩肌は赤く焼けていた。 ルミナは、星霊の声に導かれて谷へと足を踏み入れた。 その地には、焦げた岩と黒い砂が広がっていた。
谷の奥に、崩れかけた神殿があった。 そこには、さそりの形をした石像が横たわっていた。 ルミナが手をかざすと、熱と痛みが同時に彼女を襲った。
「この地は、裏切りの記憶が染みついている。 彼女は、愛を失い、復讐の炎に身を投じた。 その毒は、今も星霊の心を蝕んでいる」
「私は愛された。 だが、私は裏切られた。 私の愛は、毒となり、炎となった。 私は星霊となり、復讐の刃となった。 だが今、私の記憶は封印されている。 あなたは、私の毒に耐えられるか?」
ルミナの心に、過去の痛みがよみがえる。 信じていた者に裏切られた記憶。 そのとき、彼女もまた怒りに身を任せようとした。
「私は…あなたの痛みを知ってる。 でも、復讐は星を曇らせる。 あなたの炎は、誰かを守るために灯すべきだった」
その言葉に、神殿が震えた。 さそりの石像が砕け、炎と毒の光が空へと昇る。 スコーピオ座が、夜空に戻る。
ルミナの手に、毒の刃が現れる。 炎と毒が絡み合い、敵を焼き尽くす。
スコーピオ・ヴェノム:単体に高火力+毒+防御ダウン。
星霊の声が、低く響く。
「あなたの言葉が、私の毒を浄化した。 愛は、憎しみに変わることもある。 だが、それを乗り越えた者だけが、星霊となれる。 次に待つ星霊は、秤を持つ者。 彼は、正義と迷いの狭間にいる。 あなたの選択が、彼の封印を解く鍵となる」
ルミナは、砂の谷を後にした。 空には四つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――秋の都。 そこには、封印された星霊《リブラ(てんびん座)》が眠っている。
第5章:秋の選択《リブラの記憶》
秋の都――それは、かつて星霊の秤が世界の均衡を保っていた場所。 黄金の葉が舞い、石畳の街路は静かに輝いていた。 だが、空にはまだ空白が残っていた。 リブラ座は沈黙したまま、都の中心にある裁きの塔に封印されていた。
ルミナは、塔の階段をゆっくりと登っていた。 ペガススの風も、ループスの咆哮も、スコーピオの炎も―― すべてが彼女の心に刻まれていた。 だが、ここで試されるのは「選択」だった。
塔の頂には、巨大な秤があった。 片方には光、もう片方には影。 その均衡は崩れていた。 ルミナが手をかざすと、星霊の記憶が流れ込む。
「私は裁いた。 世界の罪と善を、秤にかけて。 だが、私は迷った。 正義とは何か。 誰のための裁きか。 私は秤を手放し、記憶を封じた。 あなたは、迷いを受け入れられるか?」
ルミナは、秤の前に立った。 彼女の心にも、迷いがあった。 星霊たちの記憶に触れるたび、彼女は何を信じるべきかを問われていた。
「私は、迷っている。 でも、迷うことは、正義を求める証。 あなたの秤は、誰かを裁くためではなく、誰かを守るためにある」
その言葉に、秤が揺れた。 光と影が均衡を取り戻し、塔が星光に包まれる。 リブラ座が、夜空に戻った
ルミナの前に、星の秤が浮かび上がる。 敵の力を見極め、裁きの光が降り注ぐ。
リブラ・ジャッジメント:敵の強化を解除+属性に応じた裁きのダメージ。
星霊の声が、静かに語る。
「あなたの迷いが、私の秤を動かした。 正義は、問い続ける者の中にある。 次に待つ星霊は、涙を流す者。 彼女は、赦しと幻の狭間にいる。 あなたの優しさが、彼女の封印を解く鍵となる」
ルミナは、秋の都を後にした。 空には五つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――水の湖。 そこには、封印された星霊《ピスケス(うお座)》が眠っている。
第6章:星の涙《ピスケスの記憶》
水の湖は、鏡のように静かだった。 風もなく、波もなく、空の星々が水面に映っていた。 だが、そこには一つだけ、映らない星座があった。 ピスケス座――うお座の星霊は、湖の底に封印されていた。
ルミナは、湖のほとりに立っていた。 秋の都を後にしてから、彼女の心は静かに沈んでいた。 星霊の声は、囁くように彼女を導いていた。
「彼女は、涙の中に眠っている。 幻と現実の狭間で、赦しを求めている。 あなたの優しさが、彼女の記憶を解く鍵となる」
湖の中心に、小さな祠が浮かんでいた。 ルミナは、星光の翼で水面を渡り、祠に手をかざす。 冷たい水の気配が、彼女の心に流れ込む。
「私は夢を見ていた。 誰かを傷つけた記憶を、何度も繰り返して。 私は幻の中に逃げた。 現実が怖かった。 星霊となった私は、湖の底で眠り続けた。 あなたは、私の涙を受け止められるか?」
ルミナは、静かに祠に手を添えた。 彼女の心にも、逃げたくなる記憶があった。 誰かを守れなかった後悔。 誰かを傷つけてしまった罪。
「私は、あなたの涙を受け止める。 幻に逃げることも、赦しを求めることも、弱さじゃない。 それは、優しさの証」
その言葉に、湖が揺れた。 水面が輝き、祠が星光に包まれる。 ピスケス座が、夜空に戻る。
ルミナの周囲に、水の幻影が現れる。 敵の攻撃がすり抜け、味方を守る。
ピスケス・ミラージュ:一定確率で敵の攻撃を無効化(幻影付与)。
星霊の声が、優しく語る。
「あなたの優しさが、私の幻を溶かした。 涙は、星を曇らせるものではない。 次に待つ星霊は、時を刻む者。 彼は、過去と未来の狭間にいる。 あなたの覚悟が、彼の封印を解く鍵となる」
ルミナは、水の湖を後にした。 空には六つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――時の階段。 そこには、封印された星霊《カプリコーン(やぎ座)》が眠っている。
第7章:時の階段《カプリコーンの記憶》
山の頂に、石でできた階段があった。 それは空へと続いているように見えたが、どこにも繋がっていなかった。 「時の階段」と呼ばれるその場所は、かつて星霊が時間を刻んだ聖域だった。
ルミナは、ゆっくりと階段を登っていた。 一段ごとに、過去の記憶がよみがえる。 星霊たちとの出会い、痛み、赦し、選択―― すべてが彼女の心に刻まれていた。
階段の頂には、巨大な砂時計が浮かんでいた。 その砂は、止まっていた。 ルミナが手をかざすと、星霊の記憶が流れ込む。
「私は登り続けた。 山を、時を、運命を。 だが、頂に辿り着いたとき、私は気づいた。 そこには何もなかった。 私は星霊となり、時間を刻む者となった。 だが今、私の記憶は止まっている。 あなたは、時を動かせるか?」
ルミナは、砂時計に手を添えた。 彼女の心にも、止まった時間があった。 過去に囚われ、未来を恐れた瞬間。
「私は、時を動かす。 過去を受け入れ、未来を選ぶ。 あなたの記憶は、私の覚悟で動き出す」
その言葉に、砂時計が震えた。 砂が流れ始め、階段が星光に包まれる。 カプリコーン座が、夜空に戻る。
ルミナの周囲に、時の輪が現れる。 敵の動きを遅らせ、味方の力を加速させる。
クロノ・カプリス:敵の行動順を遅延+味方のスキルCT短縮。
星霊の声が、静かに語る。
「あなたの覚悟が、私の時を動かした。 時は、止まるものではない。 次に待つ星霊は、禁忌を超えた者。 彼は、星霊でありながら、星霊に背いた者。 あなたの魂が、彼の封印を解く鍵となる」
ルミナは、時の階段を後にした。 空には七つの星座が輝いていた。 だが、次に向かうのは――虚星の地。 そこには、封印された星霊《オフィウクス(へびつかい座)》が眠っている。
第8章:虚星の影《オフィウクスの封印》
虚星の地――それは、空の記憶が歪んだ場所。 星霊の力を奪い、空を“無”に変えようとした者たちが封じられた禁域。 空は黒く裂け、星の光が届かない。 そこに、へびつかい座の星霊――オフィウクスが封印されていた。
ルミナは、星霊の声に導かれてその地に足を踏み入れた。 空気は重く、星読の力さえ揺らいでいた。 彼女の周囲に、影が蠢いていた。 それは、かつて星霊と契約した者の“影”――虚星の使徒。
「彼は、星霊でありながら、星霊に背いた。 禁忌の力を使い、死者を蘇らせようとした。 その代償として、空から追放された」
中心には、蛇の形をした石柱があった。 その周囲には、封印の紋が刻まれていた。 ルミナが手をかざすと、星霊の記憶が流れ込む。
「私は癒しの星霊だった。 命を救い、死を受け入れる者だった。 だが、私は抗った。 愛する者の死を受け入れられなかった。 私は禁忌を犯し、死者を蘇らせようとした。 星霊に背いた私は、封印された。 あなたは、私の罪を赦せるか?」
ルミナは、石柱に手を添えた。 彼女の心にも、失った者への痛みがあった。 もし、星霊の力で救えたなら―― その誘惑に、彼女も一度は心を揺らした。
「私は、あなたの罪を赦す。 それは、愛の証だった。 でも、命は戻らない。 だからこそ、星霊は祈る者でなければならない」
その言葉に、石柱が砕けた。 蛇の紋が光に変わり、虚星の地が浄化されていく。 オフィウクス座が、夜空に戻る。
ルミナの手に、星の蛇が巻きつく。 命の光が広がり、死者を癒す力が目覚める。
オフィウクス・リザレクション:倒れた味方1人を蘇生+HP回復。
星霊の声が、静かに語る。
「あなたの赦しが、私の罪を浄化した。 星霊は、祈る者であり、悔いる者でもある。 次に待つのは、最後の星座。 それは、空白そのもの。 あなた自身の記憶。 あなたの魂が、空に刻まれる時が来た」
ルミナは、虚星の地を後にした。 空には八つの星座が輝いていた。 だが、最後に向かうのは――空白の星座。 そこには、彼女自身の真実が眠っている。
実はなぜここだけ「封印」なのかわかりましたか?
へびつかい座だけ追放されたからです((そんなのみんなわかるだろ