恋 愛 小 説 で す 🫶🏻
ぜ ひ 感 想 お 待 ち し て お り ま す 🙇🏻♀️
🍑 公 開 日 🍑
第 一 話 2 0 2 4 . 1 / 2 6
第 二 話 2 0 2 4 . 1 / 2 7
第 三 話 2 0 2 4 . 2 / 1 1
🍑 修 正 日 🍑
2 0 2 4 . 1 / 2 7 2 2 : 0 0
2 0 2 4 . 1 / 2 8 1 0 : 3 0
⚠️ 結 構 な 頻 度 で 修 正 を 加 え て お り ま す ❕
ɴ ᴇ x ᴛ 👉🏻 ᴄ ᴏ ᴍ ɪ ɴ ɢ s ᴏ ᴏ ɴ …
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目次
君 が 恋 だ と 気 づ く ま で # 1
「3年後、君がおとなになっても、私と仲良くするって約束して」
放課後の僕ら以外誰もいない教室で、前に座っている自分よりも少し背の低い彼女が放った一言に、僕が何も返せないでいると、彼女は僕の顔を覗き込んできた。慌てて彼女から目を逸らす。が、逸らしたのに彼女はこれでもかと僕の視界に入ってくる。
「聞こえないのー? 私と仲良くしてねって言ってるの」
頬杖をつきながら、彼女は言う。
「いや、聞こえてはいるよ、聞こえては。」
「じゃあなんで無視するの? ひどーい」
「別に無視したわけじゃないよ。君が言った言葉にどんな意味があるのか考えてただけ」
本当のことを言ったのに、彼女は僕を疑うような目を向けてくる。子犬みたいな丸い目で。
「…なんで突然そんなことを言うわけ?」
僕が机の上の書類を意味もなく持ち上げながら吐き捨てるように問うと、彼女はにやっと意地の悪そうな笑みを浮かべた。
「そうだなー。正直に言えば、最近観た恋愛映画のヒロインが言ってたセリフを真似してみただけ。その映画のタイトル忘れちゃったんだよねー。知ってたりする?」
「正直に言わなければ?」
「君が本心で私と仲良くしてくれてるのか知りたかったから、かなー」
「…で、どっちが君の本音なの?」
「んー、どっちも!」
「よくばりで嘘つきな君にはどっちも答えてあげません」
ちぇー、と口を尖らせた彼女は、すぐにいつもの笑顔に戻って僕の顔を見る。
僕の顔を見ても、何も出てこないのに。
「ほら、早く仕事を終わらせて帰ろう。大体君はなんで僕がこの時間まで君と一緒に残ってるかわかってる?」
僕と彼女は、委員会が同じ。ただ誤解しないでほしいのは、これは僕の意思ではなく、くじによって同じ委員会に選ばれたということ。それで今日は、本来なら彼女が今日中に提出しなければいけない書類を、案の定やってこなかったので仕方なく僕が手伝ってあげているのだ。もしかすると、というかやはり、彼女に仕事を頼むのは僕が働けなくなった危機的状況の時だけで良いのかもしれない。
彼女は興味をなくしたように椅子から立ち上がり、窓の方に駆け寄って行った。
「お、隼斗じゃん!おーーい!」
窓の外に向かって手を振る彼女には、「明るい」という言葉が1番似合っていると思う。まるで僕とは真反対の言葉。隼斗、という人はおそらく僕と同じクラスでサッカー部の人だったはずだ。
「こんな暑いのに大変そうだねー、運動部の子たち。私もさっさと辞めちゃおうかなー」
「…副キャプテンなのに部活に何ヶ月も顔を出さないなんて、いいの?」
「うん、まあたぶん?ほら、この前バスケ部、地区大会優勝してたでしょ?私がいなくても大丈夫ってことだよ」
彼女の事情は何も知らないけれど、あまり触れて良い話題ではないなと思ったので僕は口を噤んだ。
僕の心情を悟ったのか、彼女が先ほどまでよりも少し明るい声で話し出す。
「そーれーにー、こうやって君と一緒に過ごす時間の方が楽しいから。私、まさか君と仲良くする日が来るなんて思ってもいなかったもん。ほんと、人生何があるかわからないもんだよ。」
いかがだったでしょうか…笑
初めての小説で拙いところもあるかと思いますが、温かく見守ってくださると嬉しいです^^
次回、“僕”と“君”のはじまりが明らかになります❕お楽しみに🤭
それでは❕おやすみなさい😴
君 が 恋 だ と 気 づ く ま で # 2
「そーれーにー、こうやって君と一緒に過ごす時間の方が楽しいから。私、まさか君と仲良くする日が来るなんて思ってもいなかったもん。ほんと、人生何があるかわからないもんだよ。」
そう話す彼女を見て、僕は気づいた。
あぁそうか、僕らのはじまりは偶然、本当に思いがけないものだったんだと。
約3ヶ月ほど前、僕の元に夜中に突然電話がかかってきた。
表示された名前は…… 母だった。
ちょうどこの日は、母と父が揃って外食に出掛けていたので、どうせ酔っ払いの面倒臭い迷惑電話だろうと思っていた。だから、電話に出た時、正直驚いた。
「…はい」
なぜなら、電話の向こうの相手の声が、明らかに母ではなく、見知らぬ男の声だったからだ。
そして僕は、彼の放った言葉に思わず耳を疑った。
あなたの親御さんが事故を起こし、被害者の方お2人が亡くなられました
「…そうですか」
不思議と僕は冷静だった。
電話を切り、それから、何も考えずに教えられた病院に向かって走った。
走っていると、道路に複数の警察車両が止まっているのが見え、思わず足を止めた。
その瞬間、1人の警察官が僕に近づいてきた。
「…井上幸子さんの息子さんですね?」
「…はい」
「事故の状況をお話ししますから、少しお時間よろしいですか?」
それから僕は、聞きたくもない事故の様子を聞かされた。
でも、それを聞くことは息子である僕の義務であるとも、同時に思った。
深夜1時頃、僕の父が運転する自家用車が、交差点を歩く夫婦に突っ込んだ。検察は、僕の父が信号無視をしたと考えているそうで、どうやら僕は犯罪者の息子になるらしかった。そのせいか、警察は僕に当たりがきつかった。
父と母はもう既に警察署に連行されたらしく、警察官に「君のお父さんはもう帰ってこれないだろう」と言われた。
それまでは正気を保てていたのだけれど、病室に着いて、ベッドの上の被害者と思われる方のあられもない姿を目の当たりにした途端、僕の中で何かが壊れ始めたのを感じた。被害者の方の顔には痛々しい傷が走り、事故の壮絶さを物語る。
痛かったんだろうな。
今まで人と関わることが少なかった空虚な僕の心がはじめて、悲しみや無力感で溢れそうになる。一度死んでしまった者が、もう二度とこの世に戻ってこないことなど十分わかっていたはずなのに。
何もわかっていなかった。
僕は膝から崩れ落ち、ベッドの横で泣き崩れる方に向かって無意識に頭を下げた。
自分の親が、してしまったこと。それは、どんな理由があったとしても、事故だったからといって決して許されないことであり、一生をかけて罪を償ってほしいと強く感じた。
「…申し訳…ありませんでした」
どれくらいそうしていただろうか。
先程まで泣き崩れていた1人の女性が、僕に向かって声をかけた。
「…あなたのせいでは、ありません。…頭、上げてください」
その声を聞いた途端、僕は首がちぎれるのではないかと思うくらいの勢いで顔を上げた。なぜなら、その声にどこか聞き覚えがあったからだ。
僕の顔を見た女性の方も、心底驚いた表情を浮かべているのが見て取れた。
そして、僕は確信した。
「……………森脇さん………ですか、?」
「……井上くん、?」
「………」
女性は、口に手を当てて再度泣き崩れた。
その行動にどんな意味があるのかなどわからなかったけれど、もし自分の両親を殺した人の子供がクラスメイトなら、言葉を失うだろうなと思った。だから、彼女の行動には驚いた。
その女性が、彼女だった。
第二話いかがでしたか❔
相変わらず下手ですが温かく見守ってください^ ^
それでは~
君 が 恋 だ と 気 づ く ま で # 3
彼女は、ずっと泣いていた。
時間なんて忘れてしまうほど泣いていた。
両親を失った悲しみ、孤独、これからの不安。きっと、僕が感じたことのない‘絶望’に襲われているのだろうから、仕方のないことだ。
一方僕は、不思議と彼女が泣き止むその時までずっと頭を下げていた。この時の記憶はないと言っても過言ではない。何を考えていたかと聞かれれば、何も考えていなかったと答えるだろう。
彼女は、淡い色のハンカチで顔を拭うと、真っ赤な目で僕の方をじっと見つめてきた。
綺麗だ、と場違いなことを思う僕は、やはり正常ではないのかもしれない。
数十秒後、彼女が、やっと口を開いた。かと思えば、僕が思っていたよりも棘のある言葉を僕に向かって吐いた。
「……犯罪者の子供だって、いじめられても知らないから」
僕は、何も返せなかった。何も、考えることができなかった。今までできる限り人と関わることを避けていた僕にツケが回ってきたんだろう。
彼女は、僕の心情を察したかのように再度口を開く。
「…あなたに罪はないよ、これっぽっちもない。でもね、私………」
言葉を詰まらせながら、彼女は僕の目をまっすぐに見た。
今にも泣きそうな目で、僕に訴えかける。
「…お母さんとお父さんが、世界で一番大好きだった!誰よりも、誰よりも大好きだったよ…。そんなお母さんとお父さんを殺したあなたの両親には!……恨んでも恨んでも恨みきれないっ……。どんなに時間が経っても、私のこの気持ちは消えない。……筋が通ってないだろうって、お母さんやお父さんに怒られるかもしれない。でも、私は、あなたが、許せないよ、。あなたの顔を見るたびに、あぁ、あなたの両親が私の大切な、大切なお母さんとお父さんを殺したんだって思うから…。」
「………」
「……だから、私の前で、あなたが生きる価値なんて、ないよ」
「…………うん」
「……もう二度と、あなたと話すことはないだろうけど。……さよなら」
彼女は、立ち上がった。そして、振り返って両親を一目見て顔を曇らせてから、病室を出ていった。僕の顔など、少しも見ずに。
彼女がいなくなってからも、僕はずっと病室の床に座ったままだった。
言葉にできないような想いで、いっぱいになる。
…生きる価値なんてない、か。
僕は、生まれてはじめて誰かに恨まれてしまった。
仕方のないことだと思う。恨んでもいいはずの僕の両親よりも、僕の方が身近といえば身近だ。それよりも、両親を殺した犯罪者の子供が自分のクラスメイトなんて、恨む以外他ない。
「…あのー、」
後ろから声をかけられたので振り向くと、小太りの男の医者が立っていた。
「…はい」
「先程までここにいらっしゃった女性、どこに行かれたかご存知ですか?」
彼女なら、さっきここを出ていったはずだ。僕は、医者に向かって正直に答える。
「……ついさっきまでここにいましたけど、先程出ていきました…。どこに向かったのかは、わかりません」
そうですか、困ったなぁ、とぼやきながら、医者は走ってどこかに行ってしまった。
今日はここまで❕
読んでくれてありがとうございました🙇🏻♀️