捨てられていた子犬を拾った主人公。徐々に仲良くなっていきます。ある朝起きたらなぜか人間の姿になっていた!?
※犬→人間化するのはまだまだ先になりそうです…
文章力?ないない()
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目次
1:子犬を拾う。
前に書いたものを編集しました。
といっても今までの短いからまとめただけですけどn((
朝のあたたかい日差しで目が覚める。
「うーん…あっ!仕事!…って今日休みじゃん…朝ごはんめんどくさいし適当に選ぼう…」
そう言いながら台所へとのろのろ向かう。
私の名前は森田玲|《もりたれい》。26歳、独身である。彼氏はいたことあるんだけど浮気されて別れた。それも仕方ない、こんな黒髪眼鏡地味女と付き合いたいやつなんていないだろう。
「やばっパン切れてた…コンビニに買いに行くかぁ」
サクッと着替えて外へ向かう。
この服だと少し生地が薄くて肌寒い。
(…早く帰ろう。)
「でさー…えっ!まじ?あの2人付き合ったの!?」
若い女の子2人がキャーキャー話しながら道を歩いていく。
(…若いっていいな…)
そんなことを思いながら私は角を曲がった。
が、視界にあるものを見つけ動きが止まる。
「キュー…クゥーン…」
これは…子犬だろうか。
拾ってやってくださいと無造作に書かれた段ボール。
その子犬は薄茶色に汚れていて、すみっこで小さく丸くなっていた。
その姿を見て、数十年前の記憶が蘇ってくる。
「…ミミ?」
ミミ。それは私が飼っていた私の犬の名前だ。私が7歳のころ。
ちょうどこの時期、学校から帰るときのことだった。
同じようにダンボールに捨てられていた子犬を見つけた。
「わんちゃんだいじょうぶ!?」
ちょうど道徳の授業で生き物を大事にしましょうという授業を受けたばかりだったこともあり、私は急いで家に連れ帰った。
「あら、おかえりなさい…って、どうしたのその犬!?」
「おかあさん…」
私はお母さんに事情を話した。
「あらあら、可哀想に…病院に行きましょうね。」
それを聞くなりお母さんは子犬を抱えて家を出た。
病院に着いて受付をし、子犬が連れて行かれる。
「わんちゃん、ほんとにだいじょうぶなの…?」
「大丈夫よ〜あの子はきっと大丈夫!」
「ほんとのほんとに?」
「ほんとのほんとよ」
待っている間は不安で不安で仕方なかったのを覚えている。
しばらく経ち、私が椅子の近くをぐるぐるぐるぐるしていたとき、やっと子犬が帰ってきた。
少し栄養失調気味だが、平気らしい。
家に直行して毛布とミルクを与えると、子犬は安心したようで、すやすやと眠りはじめた。
「このこをおうちでかってもいい?おかあさん、おねがい…」
「もちろんいいわよ。その代わり、この子のことは妹だと思ってちゃんとお世話しなさい。」
「やったあ!じゃあこの子はミミね!」
そのころのお気に入りアニメの主人公の名前からとって、子犬はミミとなった。
それから私は毎日ミミにごはんをあげたり、お風呂に入れたり、お散歩に行ったりした。
「あははっ、ミミ、待ってよ!」
「ワン!キューン!」
毎日がとてもきらめいていた。
そしてとても幸せだった。
その分、ミミが死んだ時も悲しかった。
どうしようもない病気だったようで、家族一緒に大泣きした。
「なんで…あんなに元気だったのに!もっと一緒にいたかったよ!」
「しょうがないの。お母さんも悲しいけど、どんな生き物にも寿命があるのよ…」
「うわあああ」
(…久しぶりにいろんなこと思い出したなぁ)
真っ白でふわふわで、よくキューンと鳴いていたミミ。
(この子は似ている。ミミに。)
そう感じた私はさっとダンボールを持ち上げるとコンビニとは逆方向にある動物病院に急いだ。
「おじさん!」
「おやおや、どうしたんだい?玲ちゃんはペットを飼っていなかったんじゃ…?
…なるほど。すぐ処置するから待っていてくれるかな?」
はあはあと息を切らして駆け込んできた私と子犬を見るなり、この病院の院長、武内和雄|《たけうちかずお》先生は察したようだ。
今も、私はもう天国に行った祖父母の家をリフォームして地元で暮らしている。
そのため武内先生…和雄おじさんは顔馴染みなのだ。
娘のように可愛がってくれる和雄おじさんのことは私も大好きだ。
犬を見送りながら、私は気が抜けてへなへなと座り込んでしまう。
「ほら、玲立てよ。ここだと邪魔だ。」
そんな私を見かねて幼馴染も近づいてくる。
和雄おじいちゃんの息子、武内響|《たけうちきょう》。
響も獣医だ。
「ごめん。今立つから…朝から走ったから疲れたの。」
響の手を掴んで立ち上がる。
「お疲れ様ー」
「棒読みじゃん!」
わーきゃーいいながら家に上がらせてもらう。
「玲ちゃん、朝ごはんどうぞ〜」
「起きてから何も食べてなかったの!ふわふわパン…!おばさんありがとう…!幸せ〜」
響のお母さん、真衣|《まい》さんに朝ごはんをもらう。
「こいつは本当に…そんなに食うと太るぞ」
「失礼な!標準体重ですー
そういうところがダメなのよ!
だから学生時代から彼女ができないのよ!」
「あ?朝から喧嘩したいのか?」
「2人とも落ち着きなさい!」
乱闘になりそうなところを真衣さんに止めてもらい、席に着く。
うーっと睨み合いながらもそもそパンを食べていると、和雄おじさんが上がってきた。
「玲ちゃん、お待たせ。」
「!!大丈夫だった…?」
「ああ。もう大丈夫だよ。」
ほぉーっと安堵の息が漏れる。
「おじさん、ありがとう…」
「どういたしまして。…それにしても、この子はミミちゃんに似てるなぁ」
おじさんが子犬に視線を向けた。
「あら、確かにそうねぇ」
「…そう言われれば見えるな」
響やおばさんも同意する。
「そうなの。だから凄く懐かしくなっちゃって…
この子を飼おうかな〜って考えてた。」
「あら!良いわね!この子の名前は何にしましょうか?」
動物全般好きなおばさんは上機嫌だ。
「…ミミ2号」
「…響、それ真面目に考えてる?」
「考えてる」
…ネーミングセンスが壊滅的すぎるっ!
響には任せられないと思いながら、名前を実質3人であーだこーだと言いながら考える。
「…ミニなんてどうかな?」
ミミよりも発見時は小さいからミニだ。
中々響きも可愛いと思う。
「いいじゃない!」
「うんうん」
「…反対はしない」
満場一致なのでミニとなった。
「ミニ、これからよろしくね!」
「キュー!」
元気よく鳴いてくれた。
私はそんなこんなでミニを家に連れて帰った。