あの事件が起こったのは放課後、気が緩んでいた。 流石にあの時間は生徒はみんな帰っているものだと思っていた。 しかも相手は学級委員長だなんて…………。 「ねえ、優太。今日もとっても可愛いよ」 「え、あ、ありがと、」 俺の名前は宮村優太。体格はがっしりではなく割と細身。顔はまつ毛が長いことが自慢の高校2年。 「優太、僕のことも褒めて！」 「光も今日もとってもかっこいいよ。」 ちょっと面倒くさいこいつは日暮光。 これでも一応彼氏。光のほうが体格がしっかりしてて、男らしいイケメンって感じ。 いわゆる”BL”をしてる俺たちだけど、 やってることはどこぞのバカップルと変わりない。 「あー、もう！優太大好き！ありがと！」 「うん、俺も好きって、!?」 --- ガタッ --- 「このタチとネコの掛け合わせヤバすぎでしょ！まさかなあ、このカプね！ でも、いいかも！我儘 日暮×可愛い 宮村。やー！学校でベーコンレタスが見れるとは！」 委員長⁉何でここに!? なんか言ってるけど、何の話だ？ ベーコンレタスとか言ってるけどなに？サンドウィッチの話し？ 光も呆然としてるし俺から話しかけに行くか。 「あのー、委員長？どうしたの？」 「はっ！やば、やばい。本人にばれた。これは宣言するしか…！」 「っよし！二人とも！私の話を聞いてね！」 「はい…？」 「わ、かった？」 いやいや、話って言われても！ あれか！おすすめのサンドイッチ屋さんでも教えてくれるのかな？ うん！きっとそうだ！ 「実は2年3組学級委員長、黒川葵！腐女子、いや、腐死鳥なんです！」 流石に俺でも知っている。 BLを好む女性のことを”腐女子” そしてその最高位が腐死鳥！ 信じられない、 「委員長が、腐死鳥⁉」

「ねえ、優太！委員長が腐女子って本当なのかな？あとフェニックスってなに？」 純粋な光に腐死鳥というワードを教えていいのか!? ことのはじまりは数十分前…。 数十分前 「あのー、くわしく教えてもらっても？」 「そんなに信じられない？ネコさん？」 信じられるわけない！ それにネコって言われるのやだなあ。俺は受けなのか？ 「優太、ネコさんなの？それに僕はタチって言われてたよね。なんで？」 「うーん、ちょっと光には言えないかなー(;'∀')」 光はBLしてるって自覚はあるけど専門用語とかは興味ないからなあ。 自分が攻めとか思ってほしくない…。教えれない。 「はーい、いちゃつくのやめてね。経緯を話しますよ！」 経緯 私黒川葵は職員室に寄った後、教室に忘れ物をとりに行ったんです。 そしたらですよ!? 男子生徒たち二人の声が聞こえてきた、腐女子の血が騒ぐってもんですよ！ さてさて、誰がやってるのかなって見たら、 「日暮と宮村!?（小声）」 私、クラスメイトがBLをしていた衝撃よりも 授業中に想像してたカプのどうりだったことに興奮しました！ まさか学校でBLがみられるとは！ BL小説を学校に持っていくの我慢してて餓死しそうだったので助かります！ それでこちら側が逃げるようにして光と帰っているのだが。 「あれ、優太！優太のスマホライン来てるよ！」 ラインは、委員長から!?なんだ？ ＜「日暮がBL専門用語知らないみたいだけど教えておいて！」 「は？なんで教えないといけないの？」＞ ＜「わかりやすいように実践しながらね、誘い受けでもすれば？」 やばい、やばい。 委員長の暴走が止まらない！光にみせられない。 「優太？どうしたの？」 「っちょ光！見ないで！」