編集者:˚₊⭑‧꒰ა 𝙼 𝙰 𝚂 𝙸 𝚁 𝙾 ໒꒱ ‧₊⭑˚
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目次
魔法少女 月下のセレナーデ1月城天璃
ー月城天璃|《つきしろてんり》16歳ーー
「てんーかえろー!」
抱きついてきた友人を軽くあしらい今日も日常ってかんじ。毎日同じようにすぎていく日々に退屈しながら青春ってなんだろうって考えてみる。中くらいの人生、同じく中くらいの顔面をメイクで上の中まで飾り立ておバカキャラで人懐っこく嫌われないように生活する。父子家庭で金銭的な余裕のない天璃は大雑把で守銭奴にそだった…妄想癖と二次元好きが相まって「イケメン空から降ってこないかな」なーんて考えてる。
6年前…小学校からの帰り道、空がパックリ割れて暗闇から光るものがたくさん落ちてきたのをみた。形容するなら流星群。目に見えるものが全部まっしろになって何が何だかわからなかった。
「ただいまー」
…当然だと思っていた返事はなく母の笑顔も見えなかった。
「なんで?まま!どうしたの!ねぇ、!大丈夫!今救急車呼ぶから!」
しっかり者でクラスのリーダーのような子供だった天璃の人生は一変した。
救急車で運ばれた母は2度と目を開けることはなく病態不明の植物人間状態。弱い脈だけがこの世にまだ存在している証だ。
「ねぇ、てんー!聞いてる?」
問いかけてくるのは中学の頃からの友達だ。
「あ、ごめんごめん!なになにー?」
懐かしい記憶…後にスターシャワー大災害といわれ呪われた終焉と語られたあの日のこと。母はもう目覚めないんじゃないか、天璃は諦めている。
「そういえば、まだあの子と話したことないんだよねー、あのめっちゃ美少女!白宮音羽|《はくみやおとは》ちゃん。」
「めっちゃミステリアスで高嶺の花って感じよねー!ちょっと完璧主義感だしてるし私嫌われちゃいそー、笑笑」
クラスでも注目を集めながらも人を寄せ付けない音羽は別格のオーラーをビシビシ放ってる。そろそろ夏休みで高校入ってからも数ヶ月たっているのにその優位は変わらない。明らかに1人が好きそうなのにみんな物好きだなぁ。他人事としておもしろがりながら天璃は帰宅した。
力に目覚める前の日常が好きで長くなってしまいました。
魔法少女 月下のセレナーデ2白宮音羽
「ねむーちょっと早くきすぎたかも」
課題を朝やって提出しなきゃといつも布団にこもってたい体に鞭をうって教室に入るといい風が窓からふいている。大きな声で歌い上機嫌な天璃は
「だれもいないじゃーん!開けて帰っちゃだめだぞぉ」独り言を呟きながら窓によると、窓に面した木に人影が見えた。
「え??」
…木登り系??まさかのね…彼女が!?
「大丈夫!?音羽ちゃん?だよね!」
完璧美少女音羽がなぜか木の上で困っている(多分)を発見してしまったのだ。朝からヘビー…でもこれはおもしろい。ほーんの少しSの天璃の心が踊る。
「ちょっと今したから脚立持ってく!」
急いで下まで降りると立てかけてあった脚立をもち、木の下にむかった。設置しおえた途端、バサッ!ドーン!!
「?!」
急に上から霊長類が落ちてきて驚きを隠せないのはもちろん妄想癖の天璃は「急な少女漫画展開!?しかもこっちが男かよ、ガールミーツガールじゃん」と妄想が止まらない。
「えーっと、天音ちゃん?どうして木に登ってたの?てか、なんで飛び降りたんだい?」
「別に関係なくない?下敷きにしたのはわるかったわ」
デフォルトの無表情で突き放す天音。心が海より広い(自負)天璃も少しピキッときて
「あれー?脚立持ってきてここまで助けようとしたのにわざわざ飛び降りたのは照れ隠しなのかにゃ??はずかしくないですよー木登りして先祖の気持ちシュミレーションしてたら降りれなくなっちゃったんだよね〜」言い過ぎた!てか本性出ちまったよ。と思ったらまさかの反論
「は?!違うから!!昨日山田さん(仮名ゴンザレス)が無くしたって言ってたプリントが窓から木に飛んでったみたいだったから撮ってあげようとしただけよ!!」
向こうも言い過ぎた!と思ったのか沈黙のままそっぽをむく。
「へぇ…意外と優しいんだ。ごめん、でも一旦降りてもらえないかな…」
「…っ!」
寝っ転がった天璃の上に馬乗りの音羽は急に顔が真っ赤になった。
「別にそっちがっ!!」
「え〜?私何かした〜?」面白い。音羽ちゃんってこんなタイプだったんだ。からかいたくなってきちゃういけないいけない…あ!課題!
「じゃあまたね!音羽ちゃん!」
「…」
嵐のようだと音羽はおもった。明るくていいな。
「音羽には無理か…」
思わず呟いていた。小さい頃は天使のような見た目と優しい性格だった。でも6年前のあの日…おばあちゃんが死んだ。お母さんとお父さんは前から仲が悪くほとんど家にいなかった。ずっとおばあちゃんが世界の全てで、大人になるまでご飯を作って洗濯物をして寒い日には手を握ってくれるものだと思ってた。まばゆい光が途絶えた時気づいたらおばあちゃんはもうこの世の人じゃなかった。病院ではスターシャワー大災害が直接的な原因ではあるが老体が弱っていたのが死にまで至った理由だろうと言われた。後遺症で今も動けなく意識もない人もいると聞いた。その後母は後遺症で同じ状態だと聞いた。父は唯一のつながりだったおばあちゃんの亡き後すぐに母と離婚した。もともと書類は準備されていたらしい。だれも音羽のことなんて構ってなかった。父は一度音羽を芸能事務所に連れて行ったが表情をなくしショックでほとんど喋らなかったので商業的な価値はないと思い遠い親戚に押し付けた。そのとき、音羽は「私って誰にも必要とされてない、なら私も必要としてはいけない。」と1人で行動するようになった。そこに飛び込んできた天璃に少し興味をもったのが大きななにかの始まりだった。
「音羽ちゃーん!!次の教室一緒にいこ!」
「音羽ちゃんねぇ聞いてよー!」
「音羽ちゃんツンデレなの?ねぇねぇ??」
何が面白いのか付き纏ってくる天璃と一緒にいることが増えた。
「音羽でいい…」
気づいたらもっと近くにいたいと思って口に出してしまった。
「え!?やったやったーやっぱこうでなくちゃー!お・と・は⭐︎?」
快活にウインクをしてくる天璃を横目に見ながら「て・ん・り」と言ってみる。
「ついに…(感動)天璃だよぉお!なにぃ照れちゃって」
音羽にとって天璃は大切な存在になった。
過去の話長く書きすぎました…
魔法少女 月下のセレナーデ3星咲琥珀
夏休み一週間前。
「ぜったい夏休みあそぼーね!」
登校中、中学の頃からの友人こと星咲琥珀|《ほしさきこはく》は輝いていて天璃のように愛想笑いばっかして周りに合わせて明るく振る舞うにせものとはちがう、裏表のない人間だ。同じくらいの背の音羽と違い少し小柄な琥珀は愛されキャラ。天璃はいつものように目の前の琥珀の頭を撫でながら
「海行きたいねー、あ、今日転校生来るんだっけねぇ。変なタイミングー」
と言う。ここ数ヶ月、持ち前の愛嬌で琥珀は音羽とも仲良くなっていた。
「おとちゃんとてんとショッピングしたい!」琥珀は飛び跳ねながら天璃と教室に向かう。
「はい席について、今日から転校してきた子紹介するから、はいってー」
ざわざわと囁き合う。ドアが開いた
「おはようございます。月詠朔夜|《つくよみさくや》です。これからよろしくお願いします。」
すごーい美男!神に愛された人っているんだな!!って思うくらいの整った顔立ち。落ち着いててこれは女子に人気だろう…ふと前の方の天璃の姿をみた。え!天璃一目惚れしてるかな?なんか2人とも目があって会釈してる?知り合いなのかも!
朔夜はすぐに女子に囲まれて笑顔で話している。天璃がんばれ!琥珀はまことに勝手ながら天璃を激励していた。
琥珀の過去は後出しします。
魔法少女 月下のセレナーデ4月詠朔夜
昨日、天璃が交差点でぶつかってまたもや逆少女漫画展開を引き起こした相手が転校してきた。
「君、昨日ぶつかった子だよね。僕よく見てなくてごめんね。怪我はなかった?」
端正な顔立ち、透き通るような白い肌、黒目がちな綺麗な目…まさかのイケメン降ってきた〜!
「だ、大丈夫です。まさか同じクラスなんて…わからないことなんでも聞いて!これからよろしく!」
直視できない!麗しすぎるだろ!!朔夜は田中さん(仮名ゴンザレス)の隣に座って微笑んでいた。
席変われェ!と田中に念をかけながらドキドキする自分の胸をみる。生きてるんだな、私。
「月詠さんは部活動は帰宅部、委員会は文化委員ね。同じ委員会の月城天璃さんに詳しくは教えてもらって。」
急に名前を呼ばれて天璃は朔夜をみた。朔夜がこっちこっちと手を振って来るので小走りで向かう。
「文化委員ってなにするの?」
「簡単に言うなら文化祭の準備とか本番の進行とかかな。月詠くんはまだ委員会出てないけど夏休み入っちゃうね。買い出しするんだけどどうしよう…」
「ん?じゃ一緒にいこ、いつひま?」
え!展開早くないですか?デートこんなさくっときまるの?モテる人は違うなあ。
スタイルのいい彼の黒髪を見上げながら心は弾んでいる。
「え、!てんがデート?!いや仲良さそうとは思ったよ!今日も一緒にいたしね!はやくいってよー!」
「天璃、あの人音羽は好きじゃない。大きくなったら女たくさん作って浮気して刺されるのよ」最近はよく3人で帰っている。
「偏見はだめー、と、とりあえず!そう言うことだから!みんなは好きな人いないの!?」
「好きな人〜?みんなはとか天璃は朔夜を好きなの認めちゃったじゃん、笑笑。でもライバル多そうだよー!」
音羽もいじれるネタを見つけたとコクコクうなづく。
「音羽は好きな人いない」
「えー?2人とも私が一番好きだからだよねー?」
だる絡みすると音羽は満更でもなさそうに頬を染める。
「そうは言っても今日で学校終わりかー、家で推し活するくらいしかやることないなぁ」
ふと見上げた空に亀裂が入り急に紫色の光が降ってきた。そのまま光は3人を包み、
「なに!?」
「…っ!」
「わあ、光?!」
突如3人の体に光の粒が吸収され「選ばれたものがもつ魔法の力」が流れ込んでくる感覚を持つ。
「…魔法の力…?」
「そんな感じ…する……」
「なんか大変なことになっちゃったね!」
無邪気に笑いながら琥珀がいう。
「ただの夏休みにはならなそう…」
天璃はこれからに一縷の不安と退屈な日々をひっくり返すようなことを期待していた。
朔夜や魔法の力など最初の退屈な日々は一変して波乱の日々になりましたね。
魔法少女 月下のセレナーデ5夏色アルペジオ
やっと魔法少女になりました。
7月21日、巨大ショッピングモールに朔夜と天璃はきていた。音羽と琥珀もこっそり遊びにきているのを天璃はしらない。
「じゃあ、いこうか」
少し緊張してうなづく。月詠くんかっこいいー私服も眼福。
「えーっと必要なものはお化け屋敷のための血糊?どこで買おう…」
「あ、うん!あそことか…」
話しながらもたまに彼に見惚れながら歩いていると、
「なに?僕なんか変?」
え!可愛い顔しないで庇護欲溢れ出てちまうぞ!!
「そんなことないよ!かわ、っかっこいいよ」
男子ってかわいい地雷のやつもいるから気をつけなきゃ。
「ならよかったぁ、ずっと見てるから気になっちゃって…」
この笑顔を守る!謎の使命感に駆られお姉さんムーブをかまし始める天璃。
「ふふん、月詠くん、私にかかればちゃっと仕事も終わったわ!しごできなの。」施設から出て公園を歩きながら胸を張る。
「じゃあさ、時間余ったし映画見よーよ。僕みたいのがあって。あ、朔夜でいいよ天璃」
うっ…不意打ちの名前呼びに気をなくしそうで耐えながら記憶には刻みつける。このテンションに乗じて聞かなきゃと思ってたことを口に出す。
「さ、朔夜は彼女とかいる…の?…」
「ちょっとお手洗い」
言いかけたことを遮られ朔夜は向こうに言ってしまった。
その時、バコーン!バーバキバキ
衝撃音が聞こえた!急に体内に取り込まれた魔法の光が蠢き出す。音の正体は
大きな闇色のカゲロウ。公園の木を引き抜いた音だった。その下には小さい子供が怯えている。
「…!!」
カゲロウに反応して体が咄嗟に動いた。通常ならありえないスピードと瞬発力で子供を助けると、手には身長の半分くらいの大きさのキラキラした黒と白の剣が握られていた。
「シルヴァムーンソード!!」
後ろから琥珀の声が聞こえた。剣を指差している。
「天璃!!?ねぇこれどーゆー状況!!?」
「なんだか力がみなぎる…!」
音羽と琥珀がいつのまにか近くにいた。
音羽の手には水色に輝く細い弓が握られていてる。琥珀は金色に輝く柄の長い斧を持っていた。二つとも可愛らしい装飾がついている。
「ノクターンボウ!スターリーアクス!」
またもや琥珀が叫ぶ
「どこかで聞いた名前…」
琥珀は疑心暗鬼な顔で考え込む。
「カゲロウを倒さないといけない…気がするわ…音羽がこのノクターンボウ?で遠距離攻撃して引き寄せるから天璃が切って…!」
光の矢が一斉に放たれカゲロウが音羽に向かう。
バチバチ!
「お願いきえて!!!!」
ダーン!!あまり手応えがないままカゲロウは両断され周りの霞が消えた。
「私たちやった??!」
守らなきゃ!戦わなきゃ!倒さなきゃ!とか色んな感情がカゲロウが現れた時に沸いた。今はなぜかわからない。でも達成感だけが残っている。
「多分…魔法少女…みたいなものだと思うわ。私たちは人を助けるために選ばれたんだよ。」
「魔法少女…?」
突然遠くに禍々しいものを感じて3人が一点をハッと見る。
黒いマントで顔が見えないものの若い男の姿だった。
「スターシャワーぶりだよ…おまえたちは選別で選ばれたんだ。大切なものを犠牲にして…」なぜか何を言ってるかがわかる。
「あなたが!!?」
病院で目を覚さない母の顔が頭に響く!音羽もおばあちゃんの姿を思い出し唇を噛む。
「ねぇ!!なんで!私たちがこうならなきゃいけなかったのよ!!教えてよ!私のお母さんは目を覚さないの!!!どうして!……」
感情を抑えきれず天璃は叫び続ける。
「一生かけて呪うから、恨んでるわ!!何がスターシャワー!!人を傷つけて殺して!!」いつも感情を見せない音羽までも怒りを露わにして目は本当に冷たく光がない。
「…!!スターシャワー…」
魔法の力を使った時から考え込んでいた琥珀が驚いたように声を上げた。
「思い出した!…なんで忘れてたんだろう…あの日のこと……」
男は静かに少し憂いを湛えて
「恨むがいい、強くなれる…」
といい消えてしまった。
魔法少女 月下のセレナーデ6影のレクイエム
昔の記憶ー
琥珀は天真爛漫で友達もたくさんいた。でも何かの拍子にうまくいかないことがあった。典型的ないじめをうけその時誰にも言えなかった。悪質なやり方は気づかれずに毎日学校に通うことが辛かった。友達はみんな離れて向こうのペースに飲まれていった。そんな時1人だけ一つ年上の幼馴染が救ってくれた。気遣っていつも一緒にいてくれてやさしくて憧れだった。本物の姉のように思っていたのに…彼女はもういない。そう、6年前スターシャワー大災害で被害にあった。なぜか彼女の家は全壊して裕福な彼女の家は財政難になり彼女の母は持病でなくなった。彼女は直接的に後遺症が残ったわけでもない。でも
「私この世にいる必要ないよね」
いつもの帰り際、唐突に1人呟き次の日会いにいった時彼女はもういなかった。1人で飛び降りたらしい。数日後灰になった彼女に琥珀はトラウマを抱えた。
でもずっとそのことを忘れていた。その数週間の記憶をなくしていたという方が正しい。
思い出した時自分は魔法少女だと遅れて理解した。お姉さんが好きでいつも話してくれた魔法少女にとてもにている…武器の名前がわかったのはそのためか!
天璃も音羽も大切な人を亡くしたと言っていた。これはなるべくして作られたシナリオ。そう考えるとやりきれない思いと恨みがつのった。
私たちは魔法の力を得た。絶対に倒す。
魔法少女 月下のセレナーデ7嘘とアラベスク
去ってしまった男の姿に3人は負の感情を押さえ込む。
「みんな、同じだったんだ…」
天璃がつぶやく。
「うん…」
「ずっとなくしてた記憶を今思い出した」
音羽と琥珀が答える。
「てかなんでいるの!?」
「あっ…とぉ…えーたまたま遊びにきてた的な…?!」
「ふーん」
少し不満ながらも納得しておく。
「てか朔夜は!?」
「さくやぁあ?仲良くなってやんのー」
琥珀が大袈裟にいじり音羽は睨んでくる。
「あ、はは…ま、またね!!」
朔夜が歩いていった方向に向かうと向こうからも朔夜がやってきた。
「ごめん、まったー?」
「大丈夫!!」
見られてなかったかな…戦ってるところ…。
多分セーフ!なんだかさっきのマントの男の面影を感じて焦る。そんなことは絶対ないから!
「この映画なんだけどー、主人公と犬の友情がさぁ…」
たわいのない話をしながらそう言えばさっきの質問、彼女いますかってきこうとしたんだった!聞こえてなかったみたいだし、よかったかも…。
「ねぇ質問。」
いつのまにか人気がないところにいた。
「君、魔法少女なんでしょ?」
「へ?!」
「さっき戦ってるの見えた。なんでも聞いてねって最初言ってたよね」
「あっ…」
そう言えばそんなこともあったなぁ。そういう意味じゃないんだけど!!
「大丈夫、秘密にするよ」
「あと、彼女はいない。好きな子はいるけど」
「…!!」
さらっと言ってるけど!好きな人いたんだ。誰だろ…美人なんだろうな。
こんな平凡な私には釣り合わない。
もう思い切って告白して砕けてしまおうか。
まだ隣にいたい…。
そう思ってしまう自分がいる。
夏休みはあっという間に終わってしまった。
文化祭で朔夜の正体、恋の結末、復讐の終結盛りだくさんに書いていきたいと思ってます。
魔法少女 月下のセレナーデ 白露のエチュード
二学期が始まりすぐに文化祭はやってきた。
「大丈夫?もとうか」
「…うん、ありがと!」
朔夜は依然何も知らないかのように過ごしてくれる。
天璃は朔夜に惹かれながらもまだ完全に信じきれずにいた。
「月詠くんとはどうなのよ」
音羽が不満そうに聞く
「えぇ…た、たぶん相手はなんも思ってないよ!みんなに優しいし…それに魔法少女だっ…」
ついばれたことを打ち明けようとしてしまったがそしたら音羽は朔夜に当たりを強くしたり関わらない方がいいというかもしれない。それに迷惑かけたくない。
「ん…?あ、琥珀が呼んでたわ」
3人は魔法少女として選ばれた事件から仲は加速してそれぞれ名前で呼び合うほどになった。なかなか心を開かない音羽もみんなが同じ過去を背負っていることを知ってからやわらかくなった。
「琥珀ー!なーに?」
「あ!てんちゃんさ文化祭の話なんだけど、文化委員だから一番最後にシフトの後チェックしてから帰らなきゃって言ってたじゃん?帰りは残念だけどてんにとってはチャンスだねぇ!」
「んなことないよ!朔夜と2人だけとは言え忙しいんだから!」
内心期待していることを隠して天璃は言う。
琥珀は声を顰めて見回してから言った。
「初めて戦ったカゲロウからどんどん現れる怪物が強くなってる。」
「うーん、薄々思ってたけど…着実に倒していけば幹部にたどり着けるんじゃないかって音羽も言ってたし大丈夫だよ…!」
5体くらいと戦ってきてそろそろ苦戦が強いられるところだと思ってはいた。
「ついに明日、文化祭かー!!」
「高校生初の文化祭!!青春!!いやぁたのしみだね!!」
いもけんぴ高校の文化祭が幕を開けた。
登場人物の通っているのは私立いもけんぴ高等学校です。笑笑
魔法少女 月下のセレナーデ泡沫のカノン
文化祭が無事終了した。
天璃は朔夜と2人で教室をチェックしながら心では葛藤を抱えていた。
どうしてもあの時から昨夜が宿敵なんじゃないかと言う思いが拭えない。
「あの、私たちが魔法少女やってる話なんだけど…たまに敵幹部らしいマントの男が現れるんだよね」
「…」
震える声でなんとか話し出す。
《《朔夜はそんな人じゃない》》
そんなことするはずない
たくさんの人を殺すなんてそんなこと…
「もしかして、の話だけどそれって朔夜…」
《《ねぇ、違うって言って!》》
《《なんの冗談?そんなわけないじゃんって笑ってよ!!》》
静まり返った校舎に声が消えていく。
「あーあ、 結構俺、お前の気に入ってたんだけどな、笑笑。ばれちゃった?」
「…っ!!」
「ねぇ!どう言うこと!?嘘だよね!」
朔夜の言葉を信じたくなくてたたみかける。
「別に、元々お前たちのこと調査するために転校してきたし、」
「え…じゃあ、わたしと仲良くしたのも仕事のためなの?なんで?なんで…大切な人を失わせたの……」
「いやぁ…まあ、スターシャワーのことは選抜に選ばれなかったってだけだ。俺がやったわけじゃねーのになんでキレらんなきゃならないんだよ」
「…朔夜がやったわけじゃ…」
一縷の希望を見出して安堵してしまう。
笑いかけると朔夜は飄々として答えた。
「実質的にやったわけじゃないってだけ。ボスに命じられてフツーにプロジェクトはやってたし、俺あの優しい転校生キャラも反吐が出る思いでやってた。」
「あ、もうバレちゃったし、消えるから。ばいばーい」
一度にたくさんのことが起きて理解できない。朔夜が敵なのはわかった。
でも…復讐の相手だと知っても、好きになった姿が偽りでこと俺様全開が本当だと知っても…嫌いになれない。そこまで朔夜のことが好きになってたんだとあらためて気づく。
ならもうここで《《砕け散ってやる!》》
「好きだ!!好きです!!!ずっと好きだったし朔夜のことが敵だって知ってもまだ好きだよ!!」
思い切って叫ぶとその声は異様に反響した。
朔夜が振り返り目を見開く…すると悲しそうに笑った。
「俺も……」
次は天璃が目を見開く番だった。
「…へ?」
「長く関わりすぎた。天璃と一緒にいるとただの高校生みたいだったよ。笑い合って楽しくって時間を忘れてたな。こうやってバレて嫌われて憎まれて恨まれてなんて、望んでなかった。あの時言った好きな人って天璃のことなんだ。」
「ありがとう。でも俺に幸せを望む権利なんてない。」
「そんなことない!ねぇ!じゃあもうなにもかもやめちゃおうそれで遠くに逃げよう!ただの朔夜と天璃で魔法少女なんてやめて悪の組織もやめて……」
言いながら気づいた。
私も幸せを望む権利なんてない。
こんなことしていいはずがない。
だって、大切なものを失った仲間たちは…?
音羽、琥珀…2人を裏切って私だけ復讐相手とと幸せになって使命から逃げて……
私が大切にしがたいものってなんだっけ…
急にやさしい衝撃をうけた。
朔夜に抱きかかえられていた。
「ごめんね」
「俺たちはそう言う星の下に生まれてしまったんだ」
誰かのために自分を犠牲にする星の下
小さな星の下…違う星…もっと!大きな月の下…なら…一緒になれたのかな…
静かに時間がたってふたりは離れた。
その時には天璃も朔夜も吹っ切れていた。
自分たちの信念のために。
もう日は沈み月が白銀に輝いていた。
「次会う時は敵だね」
*「「また月の下で!」」*
その姿を見つめる双眼が一つ。
記法試してみました。