ソロアイドルを経験した高校生が、辛いことを乗り越えながら、みんなで協力し合い、人気アイドルを目指す物語。
(この作品は、リクエスト作品です!キャラクターもリクエストでいただいたキャラクターを元に作成してます!)
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
泣いて、笑って、手を取りあう 1
リクエストでいただいたキャラクターを使わせて頂きますが、少し、キャラ設定に異なる部分があるかもしれませんのでご了承ください。
私の名前は、今田 ハルナ。クラスで人気者の高校2年生だ。所属している部活は、ダンス部。なぜ入ったかというと、小さい頃、ダンスを踊っている人を見て、自分もこんな風になりたいな〜って思うようになったからだ。
この年の、文化祭、私は大役を任された。私の通っている学校では、文化祭で毎年、高校3年生が自由に出し物をするという機会がある。そこで、こんなことがあった。
---
3年生の出し物中…
ダンス部の先輩「ハルナ、ちょっと来てぇ〜」
「はぁ〜い」
舞台に歩いて行く。
「何ですかぁ〜?」
先輩「今からここで踊ってくんない?」
「喜んで!」
---
それで、私は初めてソロアイドルをした。歌ったし、踊った。これがすごく楽しかった。私は、ここで、初めてアイドルの面白さに気づいて、アイドルを目指すことにした。
別に、アイドルはなりたいと思った瞬間に目指せば、何歳になったってできる、そう思っていた。私はここで、アイドルを甘く見ていた自分がいた。アイドルになるためには、壮絶な苦労と苦しいものが潜んでいたなんて考えもしていなかった…。
私は、文化祭の次の日、アイドルになるためのダンスレッスンができるところを探し出した。まだオーディションは私には早すぎる。今受けても、きっと落ちるだけだと思ったから、とにかく家の近くや学校の近くでできるところを探した。すると、1つだけダンスレッスンも歌のレッスンもできるところを見つけた。
そこを見つけた時、当然私は喜んだ。でも、そこでも過酷な戦いがあった。
まず、入った時に、なぜここに来たのか問われた。私はすかさずこう答えた。
「私は、先日学校の文化祭でソロアイドルをしたんです。そこで、アイドルの面白さに気づいたんです。だから、ここでアイドルになるための技術を学んで、アイドルになりたいと思ったからです。」
ただ、その時、先生にこんなことを言われた。
「多分君は、アイドルを甘く見ている。アイドルっていうのは、そんな単純に練習をしただけでなれるんじゃない。オーディションだって、レッスンを受ければ受かる可能性が上がるわけでもない。周りでオーディションを受ける人なんてみんな多忙で辛いレッスンを乗り越えてるんだ。オーディションに受かっても、必ずしも人気アイドルになれるとは限らない。アイドルは輝かしいと、周りは思うかもしれない。だが、そんなことは1つもない。それでも、そんなにアイドルを目指したいのか。目指したいのであれば、もちろん受け入れてやる。」
私は、ここで早速アイドルの現実を見た。でも、私はどんなことがあってもなりたいと決意したから、もちろん返事は、
「やりたいです!」。
よって、無事、入ることができた。ここから、私のアイドル生活は、幕を開けたのである。
今回からは、以前のシリーズよりも内容が濃くなると思います!ぜひこれからお楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 2
今回の作品、代表作にできるかも
早速、レッスンを受けれることになった。受けている人はみんな中高生だった。みんな歌も、ダンスも上手かった。こんなんじゃ到底オーディションなんて受からないだろう、と思った。でも、まず私に先生は語りかけた。
「君、1回1人でパフォーマンスしてくれ。」
私は、一気にパニクった。こんな上手い人たちの前で踊れるわけないと思った。
でも、1度自分の身体を頼りにやってみた。どうせ先生に何か言われるだろうと思って踊った。これを見た先生はこう言った。
「君、アイドルになる素質があると思う。今すぐにでも、彼女たちと混じってレッスン受けれるよ。」
私はすごく嬉しかった。私には、そんな才能があったのか。私、本気でアイドルになれるかもしれない…!
そこから、他の人に混じってレッスンが始まった。よし、ここから色んな人と仲良くなる。そう思っていた。でも、ここで2つの壁にぶつかった。
1つ目は、レッスン時間だ。毎日、午後5時から夜10時まである。テスト期間だろうが、毎日。テスト勉強や宿題なんてやってられなくなる。もちろん部活も。だから、部活は辞めざるを得なくなった。ちなみに、学校には、誰1人として、私がアイドルを目指していることは知らない。いざ私が有名人になれば、みんなきっと驚いてくれるだろうと思ったからだ。きっとみんな応援してくれるだろうとも思った。でも、これはまだ序の口に過ぎない。
これは2つ目だが、私がレッスンを受け始めて、1週間くらい経った頃だった。休憩時間に、4人くらいのグループで、何か話していた。その中で、私はあることを耳にした。
「あの最近入ってきた、今田 ハルナって人、ちょっと私苦手かも。だって、あんな初心者がアイドルの素質あるなんて、こっちは毎日きつい思いしてきてんのにさ、なんであんな余裕な感じで入ってきてんの?だるいんだけど」
私は悔しかった。でも、今まで生きてきた中でちゃんと理解してるものがある。悪口を軽く言う人は、ろくな人にならないって。そんな奴の、話なんて聞いてやるかっつーの。私、周りよりも人一倍努力して、立派なアイドルになる。辛くても、耐え抜いてみせる。急に勇気が湧いた。
このレッスン教室では、定期的に発表会がある。ただし、今までのレッスンでの優秀者が発表会でセンターを飾ることができ、センターに選ばれた人は、レッスン教室を卒業し、有名オーディションを受ける権利が与えられる。
私がこの教室に入った1ヶ月後にその発表会はあった。この日は、そのセンターが発表される日であった。私は到底選ばれないと思っていた。
いよいよ発表される…。
「センターに選ばれたのは、今田 ハルナ、君だ。おめでとう。」
嘘…。この私が…。嬉しかった。すごく嬉しかった。
センターとしてしっかりできるように、本気で練習に今までよりも励むようになった。
次回はいよいよハルナの卒業発表会です!お楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 3
結構今回のシリーズ上手くいく気がしてる
いよいよ、私の卒業発表会である。これは、私がセンターとして、失敗しないように頑張らなきゃいけない。自分の全力を出せるように精一杯努力した。
発表会当日になった。絶対に成功してみせる。
自分を信じて踊った。私の晴れ舞台は、成功した。嬉しかった。前にもあったが、ここを卒業すれば、有名なオーディションを受けることができる。
私は、発表会が終わった数日後、そのオーディションを受けることになった。このオーディションは、有名と言うだけあって、人数は何百人もいる。その中から、選ばれるのは、たったの10人にも満たないのだから、アイドルになるには、そんな厳しい世界を乗り越えなければならない。
第1審査は、書類審査だった。書類な中の1つの項目に、なぜ、アイドルを目指そうと思ったか、書く欄があった。私は、しっかりと高校で初めてソロアイドルをしたあの日からのことをしっかりと書いた。
見事、第1審査を通過した。次は、面接である。面接といっても、座って何か喋るわけじゃなく、審査員の前であることをモチーフとして踊るのだ。
私はまたこれも頑張って練習した。相手をどれだけ、私の考えた世界観に入れ込むか、それが重要なのだ。私の考えたモチーフは、「大樹」。何でこれにしたかと言われれば、大樹はのびのびと育つ。それでも、大きくなって、風を吹かせ、鳥たちもやって来る。だから、私もいつか、色んな人に楽しんでもらえるような大きな人になって、自分のことを応援してくれる人が寄ってきてほしい。そんな思いで踊った。
私も今まで、辛いことはたくさんあった。それでも私は、絶対に途中で諦めたり、自信をなくすことはなかった。私はいつでも、自信を持ってやってるのだ。それを精一杯表現した。
見事、第2審査も通過したのだ。次は、ここまで残ってきた人たちでランダムにグループが作られ、その人たちと一緒にパフォーマンスをする。グループ数は5グループ。1グループの人数は、9人。中途半端ではあるが、なぜこんなことになっているのかというと、今回の審査でこの5グループのうち、1グループだけが最終審査に行く。そこで、最後選ばれるのは8人。つまり、最終審査で1人だけが落ちるのだ。
メンバーはみんな、自分の成績に近い人たちと一緒だ。もしかすると、このメンバーと一緒にグループを作る可能性もあるのだ。1人は落ちてしまうが。
私たちのメンバーは、メンバーそれぞれの得意分野を活かして作られた。私の得意なことは、ダンスだ。もちろん、他の人は、歌を歌う方が得意な人もいた。
次は、配置を決めるためにセンターを決めた。センターになったのは、私だった。発表会のときは、自分たちの保護者に見られるから、気持ち的には、少し楽だった。でも、目の前にいるのが、プロだったらどうなるか。もちろん、怖いに決まっている。でも、任されたのなら、本気でやるしかない。私は猛練習を重ねた。
そして、本番はやってきた。すごく怖い。けど、自信を持ってやるって決めたんだ。自分なりの努力を出した。
結果は、私たちのグループが、最終審査に突破した。もう何があっても最後なのだ。絶対に、アイドルになる。この時、私は、高校3年生になる前だった。
絶対に勝つ。そのために、本気で頑張った。最終審査は、歌だった。別に私は歌を歌うのは、苦手でもなかったし、好きな方ではあった。アイドルになるためには、歌も重要なのだ。
もちろん私は、すべてのことに自信を持ってやる。自信なんてなくしちゃ、そこでおしまいなのだ。だから、本気で歌った。思いも込めて歌った。その結果、最終審査を通ったのだ。私は、アイドルになったのだ。嬉しかった。涙も出た。今まで辛かったこともあった。みんなを絶対に楽しませる。その思いで、私はスターへの階段を登り始めたのだった。
でも、もちろん、本当に辛いのは、ここからだった。
これ完成させるのに、1週間以上かかりました。次は、アイドルの厳しい試練を受けることになります。お楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 4
新しく入るキャラクターを書きます!
・近藤 咲良(こんどう さくら)
グループのお笑い担当(?)で、天然キャラ。歌はグループ1上手い。
・安咲 優菜(あんざき ゆうな)
おっとりとした性格。とても人に優しい。運動神経が良い。
・帆高 宇宙(ほだか そら)
グループの元気っ子。誰にでも明るく接するのが得意。
・村上 一花(むらかみ いちか)
グループ1の美人。何でも器用にこなす。
・留河 光(とめがわ ひかり)
みんなの優しいお姉さん。いつもグループをまとめてくれる。
・野江田 茉里(のえだ まり)
スタイル抜群で、グループ1声が可愛い。
・永海 有紗(ながみ ありす)
最年少でありながら、行動が大人びている。
プロデューサー
・山崎 健斗(やまざき けんと)
やさしくて、頼りがいのある人。ハルナのセンスに魅了され、プロデューサーになった。
途中で、話が切り替わり、3人称視点になります。話がごちゃごちゃにならないように、区切りは入れるつもりなのでご了承ください。
長々しくなりましたが本編に参ります!
このグループでは、新曲が出るまでオーディションの結果は国民に知らせない。だから、新しく楽曲を作ってもらわなければならない。もちろん、その曲のイメージは、それぞれ8人の個性を出すこと。曲は有名な作曲家の人に作ってもらうのだ。
言い忘れていたが、このグループの名前は、「sing lives」。私たち8人が歌に人生をかけるという意味でできた。
グループが結成され、2週間経った。曲が完成したのだ。それと同時に、グループをのちのファンとなる人たちに発表する。今まで、私は家族や、友達など、色んな人に愛されていた。でも、これからは、自分が人のことを愛す番になったのだ。これで、私により力が入った。
新グループ結成の発表は無事に行われた。ここから、8人の絆が築き上がっていったのだ。
---
ある日、8人の元にある男がやってきた。そして、彼はこう口を開いた。
「僕を、君たちのプロデューサーにしてほしい。」
無論、8人は口々に拒否するだろう、そう思ったが、ハルナが口を開いた。
「あなた、私の学校の文化祭にいらっしゃいましたよね?」
「そうです!僕はあの時、あなたのパフォーマンスに感動したんです!君たちは、才能がある。だから、僕にプロデュースさせてほしい。」
8人は少し悩んだ後、こう言った。
「じゃあ、ぜひお願いします」
「ちなみに、お名前は?」
彼は、焦ったように言った。
「これは申し遅れました。私の名前は、山崎 健斗と言います。これからよろしくお願い致します。」
こうして、山崎はこのグループのプロデューサーになったのだ。
彼女たちは、ここから、泣きあって、笑いあい、励ましあうのだ。でも、それ以外に、それぞれの過酷なアイドル生活があるのだ。
---
グループ初のライブがやって来る。8人のメンバーに、センター争いが始まる。
まず、ダンスのレッスン。ここでの実力次第で、センターの候補を外されてしまうのだ。グループ全員が本気で踊る。
最初はみんな仲良く練習していた。しかし、あることをきっかけにそれは始まった。
ある日、宇宙がこんなことを言い出した。
「これ、1番ダンス上達したら、センターなれたりする?」
このひと言で、全員が同じことを思った。
「そんじゃ、本気でやるっきゃないでしょ…!」
ここから、8人はそれぞれ全員がライバルとなり、一進一退の争いが起きた。そして、喧嘩も増えた。
果たして、センターを飾るのは誰なのか…!?
次で、初のライブでのセンターが決まります!お楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 5
今回は、センターを飾るメンバーが分かります。ぜひご覧下さい!(作品中の会話のメンとは、メンバーのことです)
ダンスの振り付けを一通り覚えたら、次は歌の練習。これでも、歌唱力と表現力が問われる。もちろん、お互いをライバル視しており、表現の仕方はそれぞれ異なっている。
---
しかし、あるメンバーは、本気でセンターを取りたいと誰よりも強く願っていたのだ。それは、一花である。
彼女は、小学生の頃、クラスメイトからいじめを受けていた。彼女は、小さい頃から声が高く、彼女自身、自分の声を嫌っていた。クラスメイトから言われていた言葉は、
「声がうざい」「とにかくキモい」。
しかし、なぜ彼女がそれでもアイドルを目指そうと思ったのか。それは、彼女には当時、好きな人がいた。ある日、彼女は好きな人にこんなことを言われた。
「僕は、一花の声好きだよ。何だか落ち着くんだ。」
この一言で、彼女は思った。自分は、もしかすると、クラスメイトが嫌っているだけで、自分の声を気に入ってくれる人もちゃんといるという事を。
彼女の顔も、小さい頃から可愛かった。人に顔を見せる分に、何も困らなかった。それに、ずっと昔から歌ったり踊ったりするのが好きだった。
だから、彼女はアイドルを目指し、自分の特徴的な声を活かし、自分という存在を色んな人に知ってもらいたいと思ったのだ。
---
そんなに本気で人気のアイドルになりたいと思っているのは、もちろん一花だけではない。みんな、それぞれに違った過去を持っている。だから、全員が本気で練習した。
誰よりも人気者になりたい、誰よりも愛されたい、そんな感情をメンバーはみんな思っていた。
1カ月、8人は真剣に練習に励んだ。そして、ついに初のライブの前日になった。
監督「今から、明日のセンターを発表する」
メン「…」
監督「センターに立つのは…近藤 咲良、君だ。」
咲良以外のメンバーは、みんな悔しがった。咲良は、歌がダントツに上手い。センターになるのも、無理はない。
今回ばかりは、咲良をセンターにライブをすることになった。
ライブ当日。8人は初めてファンの人たちの前に顔を出した。以前の新グループ発表の時は、目の前にファンはくることになっていなかった。
まずは、自己紹介から始まった。アイドルはとにかく元気に挨拶をしないといけない。どんなに、落ち込んでいたとしても、センターになれず悔しかったとしても、そんなことはファンの前では隠さなければならない。
自己紹介が終わり、早速曲を見せる。観客数は、5000人いる。そんな中で、パフォーマンスするのは、全員が初めてのことだった。緊張さえも隠さなければならない。それが真のアイドルなのだ。全員が本気で、踊った。無事にライブは終了した。
次から、8人が本当のアイドルの辛さを知ることになる…。
次回からいよいよ8人のメンバーの協力性が試されます!お楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 6
最近部活を6時半までやってて、執筆は電車に乗ってる時にしてます。
ライブの翌日、8人は監督にこんなことを言われた。
「1カ月後、今まで君たちが受けたオーディションで合格したメンバーで結成された同じ事務所のグループ総出の総選挙がある。それに君たちも参加しなければならない。君たちは、この事務所の中の1番の後輩グループだ。この選挙では、まず曲を披露しなくてはならない。この総選挙で頑張って1位を取ってほしい。」
そんなものがあるのなら、8人は全員協力するしかない。頑張って、1位をとる。一応、今回もセンターは決める。しかし、喧嘩なんてしたら、もう終わりだ。心の中では、8人は争っていた。
---
ここで、ある人物は、誰よりも練習をした。それは、ハルナだ。彼女は、夜遅くまで残り、終電ギリギリまで練習をした。ボイストレーナーを付けてまで練習した。すると、ハルナはどんどん上手くなっていった。歌も上達して、グループ1歌の上手い咲良に及ぶレベルになった。センターになるために、グループ1努力していた。
それで彼女は気づいた。練習するのは、なりたい自分になるためだと、努力は、嘘をつかないことを。それを信じて、練習した。
---
どんどん当日は近づいてくる。メンバーたちの練習の激しさも増す。8人は、センターになるために、毎度争い合うのだ。
8人にはそれぞれの色んな思いがある。でも、それぞれが同じようなことを思っているように見えて、全然違うことを思っているのだ。しかし、気持ちの強さは、みんな同じくらいに強いのだ。みんな、1位になりたいと思っているということは変わらないが。
---
ところで、なぜ毎度曲を披露する際に、毎度センターを決め直しているのか。それは、まだ彼女たちが新人だからなのであって、慣れて、それぞれのメンバーの実力が現れてくれば、センターが固定されるのだ。だから、今このようにセンターを決めて何度も決め直しているのは、センターという舞台に慣れるためなのである。つまり、このことはとても貴重になるのだ。
---
センター発表の日になった。センターのメンバーによって、投票の結果も変わってくるのだ。
監督「センターを発表する。センターになるのは、今田、君だ。」
ハルナは、ずっと一生懸命に練習していた。だからこそ、今回センターという舞台に立ったのだ。
他のメンバーも、1位になるために懸命に練習に励んだ。ここで、ここからの人生が決まるのだ。ここで有名になれば、8人は人気者のアイドルになれる。
もうすぐ、当日がやってくる。彼女たちは、どんな結果が待っているのか…。
次回投票の結果が分かります。このシリーズが終わる見込みが全然ないですw次回もお楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 7
これいつ終わるのか目処が立たず、時々3分小説シリーズを投稿しながらやって行きたいと思います。
当日がやってきた。このグループの発表は、最後。1番新しいグループが1番最後に発表するというのがこのイベントのお決まりなのだ。彼女たちの先輩にあたる他のグループは、普段通りの安定したパフォーマンスを見せた。でも、決して彼女たちは諦めることはなかった。どんどん順番が回ってくる。緊張度はどんどん増してくる。
彼女たちの番になった。ステージに上がる前、メンバー全員が胸に拳をぶつけた。リーダーである光が声を上げる。
「8人で1位を獲るぞ、オー!」
8人が舞台に出て行く。
今まで頑張ってきたことを、全力で見せる。自分たちの思いを表現しきる。そんな思いで、8人は踊った。彼女たちの思い描いていた通りのパフォーマンスをやり終えた。
このイベントは、ベスト3までのグループが選ばれる。ベスト3の中に入れば、そのグループはテレビに一気に引っ張りだこになる。だから、少なくとも3位までの中に入らなければならない。
もちろん彼女たちは、絶対の自信があった。発表の時になる。果たしてベスト3に入っているのか…。結果は…
ベスト3に入らなかった。
彼女たちは泣き崩れた。今まで頑張ってきたのに、こんなに練習して、たくさんの人を魅了させたかったのに…。8人には、しばらく啜り泣く声が楽屋中に聞こえていた。
数日後、また8人に次の仕事が入った。テレビ出演だ。でも、今回は新人歌い手が多く出る番組だ。ここで、少しでも多くの人にファンになってもらえば…。8人はいつものように本気になった。でも、以前よりもさらに練習に力が入っていた。
そして今回、新しい楽曲を作ってもらうことになった。彼女たちのテレビ出演の記念にと、監督が作詞家の人にせがんだらしい。
もちろん、新しい曲なのだから、センターを決める。しかし、テレビに出るのだから、もうセンターを決めるのは、新曲ができてからしか決めないことになった。だから、もうこの曲は、今回センターになれば、この曲を披露する際はずっとその人がセンターなのだ。これにより、1曲目に出た曲は、ハルナをセンターに固定するらしい。
8人は普段通り、猛練習した。貧血で、倒れそうなくらいに練習した。今回も、8人で一進一退の争いをした。グループは仲間でもあり、ライバルでもあるのだ。
8人はいつでも諦めない。絶対に挫けもしないのだ。ネガティブなことさえも言わない。それがアイドルである。
次は、ついにテレビ出演を果たします!お楽しみに!
泣いて、笑って、手を取りあう 8
この話書き始めた時、いつ終わるか分かんないな〜と思ってたんですけど、多分次でこのシリーズ終わる気がします
新曲が完成した。センターが誰かが決まる。選ばれたのは、優菜だった。優菜の性格上、この曲風にぴったりとハマったからという理由らしい。
8人は練習を重ねた。ここで色んな人に自分たちの存在を知ってもらいたい。そんな思いで、練習を続けた。
テレビ出演本番、ギリギリまでリハーサルを重ね、本番になった。
失敗をすることなく無事に終了した。でも、ここから8人は苦しい現実と目を向き合うことになる。
---
次の日、いつものように練習に来たハルナに、笑顔がなかった。それに気づいた光は、ハルナに話しかけた。
「どうした?なんかあった?」
ハルナはこう答えた。
「見て、これ」
と、スマホをこちらに見せてきた。そこには、数々の誹謗中傷のコメントがあった。例えば、「声が受け付けない」、「見た目がムリ」だとと書かれていた。ハルナの話によれば、テレビ出演が終わった帰り道に、SNSを開いた際に、ずらりとこのようなコメントが並んでいたらしい。
光はメンバーを集めた。そして、メンバーにこう呼びかけた。
「これを見て、落ち込むんじゃない。これを見て、直していくべきなんだ。そりゃもちろん、嘘で書いたコメントも少なからずあると思う。だから、全て直せというわけじゃないけど、もっともだと思った意見から直していった方がいいと思う。」
8人は、コメントと向き合って、直していくことにした。まず、ボイストレーナーをつけて、毎日声のトレーニングをした。
そして、もう一つしたのは、グループ内でのセンター争いをやめたのた。グループのメンバー全員が協力して、教え合いや、振り付けの見せ合いをした。そのおかけで、ダンスの完成度がより良くなったのだ。
その後、彼女たちは少しずつ仕事の量が増えた。数カ月後、いよいよこの時がやってきた…。
昨年彼女たちが成し遂げられなかった、あの投票イベントだ。今年こそ1位を獲って、人気者になる。彼女たちは猛練習した。
彼女たちは、いつもと何かが違った。目もキラキラしているが、目の奥には、火の光を感じる。動きもいつもとは違う。8人の中に、普段にはない、何かを持っていた。プロデューサーである、健斗も、8人を見て、違いを感じたらしい。だから健斗にも、いつもより力が入った。絶対に1位になりたい。みんなに愛されるアイドルになりたい。8人は今、「失敗」という言葉は存在していないのだ。
彼女たちは、本気で夢に向かって中盤地点を走っている。
次回ラストです!ぜひ見てください!
泣いて、笑って、手を取りあう 9
ついにラストになりました!この話を見る方はぜひ1話から見てください!
新曲を作ってもらうことになった。今回はメンバーきっての希望で、今までの自分たちのことを曲にすることになった。
そして完成したタイトルは、「泣いて、笑って、手を取りあう」。グループで、「泣きあった」こともあった。「喧嘩」もした。それでも、「たくさんの人を笑顔」にさせたい。そのために自分たちは、アイドルになったんだ。誰にも負けたくない。なんとかして、みんなを幸せにしたい。アイドルは、みんなのために生きている。自分を犠牲にしてまでも、声を届ける。辛くても、みんなは1つなんだ。そんなことを、歌詞に書いた。
センターは誰にするのか、それは、「全員」になった。歌詞に応じて、センターの人を変える。
8人は、一生懸命に練習した。みんなに笑顔になってもらえるように、ファンのことを大切に考えて練習した。
3カ月くらい練習した。そしてようやく本番になった。あの頃は、自分たちが1番後輩のグループだった。でも、1年が経ち、新しいグループができた。だから自分たちは、最後から2番目に歌う。
この日の8人は、やはりいつもの顔じゃなかった。ずっと笑顔だった。目もいつも以上にキラキラしていた。自信しか表れていなかった。
ステージに上がった。8人は、ステージの前にいる、たくさんのファンの人の顔を一人ひとり見渡すかのように、歌っていた。曲の終盤に差し掛かったとき、8人は泣きそうになっていた。今まであった辛いことを思い出した。自分たちは、まだ、先輩には及ばないかもしれない。でも、自分たちがゴールテープを切るその日まで、走り抜く。涙は溜まっていても、溢さなかった。ファンの前で、まだ涙を流したくはない。彼女たちは、真のアイドルになった。アイドルというものが、よく分かったのだ。彼女たちは、涙を堪えながら、歌いきった。
ステージから戻った時、8人は大号泣した。今まで辛かった、悲しかった、ここから抜け出してしまいたかった。でも、我慢して耐えた。自分たちが歌った時、それを思い出したのだ。
結果発表になった。8人は唾を飲み込み、ドキドキしていた。彼女たちは、
1位になった。8人で、また泣きあった。そして、最高の笑顔が溢れた。去年は、悔し涙を流した。けれど今は、嬉し泣きをした。
アイドルは、こんなに辛いのだ。でも、楽しいことも努力すればいつかはきっと訪れる。人生も同じなのだ。
その後、8人は、テレビに引っ張りだこのアイドルになった。今まで、とても辛かった。でもたくさん努力をしたから、今がある。この世界に生きて、ゴールテープを切るその瞬間まで、8人はこれからも走り続ける。
シリーズ完結しました〜!今までこのシリーズをご覧いただき、ありがとうございました!