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目次
廃校
フィクションです。
「何やってんですか?勉強してください!」
「何やってんですか?学校行ってください!」
うるさい広告をスキップする。
最近はこんなのばっかりだ。
スマホを止めてテレビをつける。
『ZZZ世代で増える学校キャンセル界隈,,,』
女性アナウンサーが悲しい顔で言っている。
私は頑張って行ったのに,,,ってか。
問題になっている当の私達は全く悲しくない。
学校なんてもう何年も行ってない。
引きこもりだとか不登校だとかが流行ってもう何十年。
「学校へ行け」なんてもう老害の時代だ。
でも、
政治の偉い人達はまだ私達を信じているみたい。
馬鹿だなぁ。
テレビを消して外へ出る。
中学生くらいの男子達が、
朝からお酒を飲んでいる。
未成年飲酒は犯罪なんて、
学校の老害が言うことだ。
高校生くらいの人の流行は電子タバコだ。
私の周りは皆吸ってる。
そして私も。
公園へ入り、一服する。
タバコを吸う。
好きなメイクをして、好きな服を着て。
それをネットに流す。
アンチは全部ブロックしているので、
コメントは喫煙者で埋まっている。
ちゃんとしたニュース番組では、
ニートの増加が話題になっている。
元凶は私達が不登校になったことだが、
言及する人はいない。
ニートだろうと引きこもりだろうと、
皆楽しくやっている。
今に不満はない。
学校なんて頭が良くなって偉くなりたい人が行けばいい。
それ以外の人が学ぶことなんて、
何もない。
私は学校に行ってない。
あそこのベンチで寝ているイケメンも、
あっちのブランコで遊ぶ女性カップルも。
みんなみんな。
そもそも
私の街にはもう学校なんて
ない。
好評だったらシリーズ化しようかな。