「私の大好きなあの人も、あの人も切腹して亡くなったのよね…同じ気持ちを感じたい…」
歴史オタクの女子高生・彩奈は、そのあまりに強すぎる探究心ゆえに、自ら切腹という禁忌を犯してしまった。
目を覚ましたとき、彼女がいたのは天界。しかも、女神に仕える小さな妖精『オレンジ』になっていた!
しかし、感動に浸る間もなく、彩奈は天界から地上へと真っ逆さまに落下中。
親友の妖精・ミーナと共に地上へ叩きつけられた彩奈は、成り行きで町で1番大きな祭りに参加することに。そこで領主の目に留まり、なんとそのまま館のメイドとして働くことになってしまった!?
歴史好きの元女子高生が、妖精メイドとして領主の館で大奮闘!
ドタバタな日常と、ちょっぴり成長するお嬢様との日々を描く、異世界転生の物語!
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目次
プロローグ
私は戦国時代とかの武将の気持ちを知りたいがあまり、実践してしまった。つまり…切腹してしまったと言うことだ。やっぱり死ぬのかも。でもこの死に際になって味わうこの気持ち…少しだけ彼の方や彼の方の気持ちがわかったかも…今になって急に出てくる後悔がたくさんあるが、私は瞼がすごく重くなった。もはや抗えない…これまでか…
目が覚めると、私は空にいた。空から地上に落ちてる感じかな。別の死に方を体験されられているのかな…
「ちょっとオレンジっ!待って!」
上からそんな声が聞こえてきたが返事をする余裕はない。
ってあれ?私の名前オレンジじゃないよね?|彩奈《あやな》だよ!?これは…転生してしまったのか!?
「オレンジ!聞こえてる!?」
流石に返事をしないと…
「聞こえてる!ただ余裕がないだけ!」
聞こえるように叫んだ。
「気をつけて!こっから真下に行くと森の中だよ!」
森!?しかも地上は朝…人には見つかりたくないなー。
数分後…
ぼちゃーん
「ゲホッ」
「ゴホッ」
森ではなく湖に着いてしまった。ちょっと苦しいがなんとか生き残れただけいいだろう。多分人間じゃないな。この感じ。水鏡に映る自分は人間とは思えない羽を持ったオレンジ色の妖精のような見た目をしている。これは聞くしかないかな…
「ねえ!私って何者?忘れちゃった」
「ちょっと!?大丈夫?まあとりあえず教えるね。あなたは天にて女神様にお仕えしていた妖精、オレンジ。今は足を滑らせて落ちてしまったから追いかけて私がきたの。あっ、私の名前はミーナ!」
「ありがとう。」
私は頭の中で整理を始めようとした。すると、するするオレンジの記憶が入ってきた。
ああ、なるほど‥
理解できたところでミーナがお腹が空いたと言ったので食料を探しに行くことにした。
読んでくれてありがとうございます。実は小4か小5の時に書いたものをアレンジしたものなのデス。
第一話
ミーナと食料を探し続けて30分ほど経ったと思う。体感だけど。この世界に魔法があるのなら食に関する魔法の一つや二つないのかな。それとも自分たちが使えないだけ?
「オレンジ!あそこにりんごの木があるよ!行こう!」
ぐいっと手を引っ張られて私まで遠くのりんごの木まで走らされた。
「ほらっ。着いた。んー。高いところのあるなァ…。届くかな?」
こんなに走ったのに全然疲れてないわ‥私たちの体強すぎない?妖精が強いのかな?
「飛べばいいじゃない。私飛べるからきっとミーナも飛べるって!」
「ええ?飛べないって…昨日飛べなかったんだしー」
「一回やってみなよ!場所が違うからできるかもよ!」
次の瞬間、渋りながらもミーナは飛んだ。
「わあぁぁっ!オレンジ…あたし…飛んでるーっ。」
「ちょっとっ!りんご取るのが目的でしょ?」
「あっ、ごめん。忘れてたわ…」
ミーナは5つもりんごを取ってきてくれた。
「どう食べる?」
「えっ?丸齧りしかないでしょ!」
「うーん。そうだよね…」
現実を甘く見てたわ…コンポートならと思ったけどあれは鍋とか砂糖は必須なんだったわ‥
「いただきまーすっ!!!」
ミーナが先にりんごを齧り始めた。私もミーナが食べ始めたのをみて食べ始めた。
りんごを洗わずに丸齧りなんかしたことないし、しようとしたこともないからちょっと不安はあったけど、お腹すいてるからか、めっちゃ美味しく食べることができた。
「ねえオレンジ!これてずっと生活するのキツくない?どうする?」
どうする?って言われるとGOする!って言いたくなるなあ…
「そうだね…近くに町とかないかな?」
「さあ?探し回るしかないでしょ!」
もうちょっと考えて行動してよ…
「待って待って!私たち飛べるんだからさ!上から見た方が早いって!ね?」
「うん!」
単純…大丈夫かなこの子。詐欺に遭いそうな気がする…
上から見下ろすと、町らしきものが見えた。城下町かな?大きなお屋敷があってその周りに町がある感じだから。
「オレンジ!あそこの町に行こうよ!」
「うん。わかった。レッツゴー!」
読んでくれた方マジでありがとう。
第二話
空を体感で20分ほど飛ぶと町が真下に見えてきた。
「そろそろ降りようか。」
「うん!」
空から妖精が二人降りてきたら町の人は一体どんな目をするかしら…
「うわっ、あぶなーい。」
着地しようとしたところには偶然人がいなくて助かった。まずは何をしようかな。ご飯はさっき食べたし…一回お風呂入りたいなー。それとこの服も洗いたい…
「うわーっ。素敵な町ねー。あっ、あれはきっと服屋よ!いきましょっ」
走るミーナに手を引かれて私も服屋に入った。女性用の店なのかな?女性用の服がたくさんある。
「オレンジ!どの服が私に似合うと思う?」
「うーん、1番右の水色のワンピースじゃない?髪色とよく合うと思う」
「ありがとー。」
ん?ちょっと待て、マネーはあるのかマネーは。
「ミーナ!その前にお金!」
「あっ!ここで使えるかなー?あたしのへそくり!」
ミーナが出したお金は約5万円だ。服のタグを見るに、この町は物価が高くないようだ。服一着が1番高くて500円なんて。
私たちは好きな服をたくさんカゴに入れた結果、私が15着で約6000円ほど、ミーナが22着で約7500円ほどになった。ミーナのへそくりは天の通貨だが、この町でも使えた。次は住居ね‥町を歩いていると、屋台がたくさんあって、その度にミーナがあれ美味しそう!と食いついていくので宥めるのが大変だ。
「あっ、あそこ空き家だって。役所に連絡すれば今すぐにでも私たちの家にできるって!」
「あっ、いいところ見つけたね!役所に行こうか!」
って、あれ?なんで私たちは一緒に住む前提で話が進んでるの?別にいいけど…
「なんとか戸籍を手に入れたね、ミーナ。じゃあ私たちの家に入ってみようか。」
私達は役所に行くまでの道に迷ったが、親切なおっさん…恩人におっさんは失礼かな…のおかげでなんとか助かって、そこからは簡単だった。
私達の家の中は近所の人とかからお祝いの品として家具があるだけですごくシンプルだった。思ってたよりも綺麗だったのは良かった。それでも掃除はするけど。
「はいっ、ミーナ。生活に必要なもの買いに行くよ。」
「何がいるの?」
この世界にもシャンプーとかあるのかな?ミーナなんて幼女だから化粧品っていらないのかな?私は見た目は幼女でも多少は欲しいと感じてるけど…紙は必須かな。
「見てから決めよ!」
「うんっ!でもこの町店多くない?どこ行く?」
「近いとこでいいんじゃない?」
「うん」
この町は歩いているとよくわかるが、へーべという女神の加護を受けているという伝説をみんなが信じていて、へーべが青春の女神だからかみんなが青春してる気がする…気のせいかしら?
「オレンジ!忘れてたけど、領主サマに謁見とかした方がいいのかな?」
「あー。どうだろ。近所の方に聞いてみる?あとで。」
「はーい!」
この子自分の意見ちゃんとあるよね?
それからしばらく買い物をした。
オリキャラたちの中には、名前に由来があるキャラもいます。今回はいませんが…あ、へーべってほんとにギリシャ神話にいるらしいです。バレエのフローラの目覚めっていう作品にいるんですが、それで調べたらギリシャ神話にいると知りました。
読んでくれてありがとうございました。
第三話
あとがきで、今回登場したキャラたちの由来を話そうと思います。全員にあるわけではないですが…
引越して一週間が経ち、少しずつ二人での町暮らしに馴染んできた。お隣のご夫婦がいい人で、野菜をくれたり町のことを教えてくれたりしてくれている。ほんとに助かるわぁー。最近知った情報だけど、この町はメルべというらしい。由来は、女神へーベと、初代御領主の愛妻メルエルスさまから取ってメルべらしい。
「オレンジーっ!ハーツさんから聞いたんだけど、来週おっきなお祭りがあって、そこに領主サマも来るらしいよ!あとねー、ソンヌさんが今日はカボチャをくれたよ!あっ、リィは今日も可愛かったよ!」
「ミーナ。また勝手にハーツさんの家にお邪魔してたのね?私も今度行きたいわ。リィが癒しだから…」
「そうだね!今度行こうね!」
ハーツさんはお隣の農家のご主人で、ソンヌさんがその奥さんでリィはその娘でまだまだ小さい。リィとよんでいるが、本名はリーズ。
「で、お祭りってどんな祭りなの?領主様の顔を見るだけが目的じゃないでしょ?」
「あ、うん。えっと、元々は町の人を集めて運命の人を探すのが目的だったのではと考えられてるんだって!運命の人かー。私たちにはまだ早いかな?」
はぁー。恋愛は今のところ興味ないのよ。もしすごいイケメンがいたりしたらそれも揺らぐかもしれないけど‥
「まあ、なんにしても楽しそうだし行ってみようよ!ね、オレンジ!」
私は行きたいけどその理由が領主さまに会いたいからなんだけど…それは黙っておこう。
「多少オシャレしたいよね!服買いに行く?」
「えー?今の服でも十分可愛いしまだ着てないのもたくさんあるんだから…」
ミーナはなんとか納得してくれた。私はいくら金があるとはいえ無駄に散財したくないのよ!それに今無職だからいつまでこの暮らしを続けられるかもわからないし…
「あー。なるほどねー!大丈夫だよ!魔法があるらしいから!」
「えっ?確かにロマンはあるけどさ…とりあえず現実的なことを考えようよ。お金を稼ぐにはどこかで働くのでしょ?ここでも。」
「うん。でも働く場所がないじゃん。」
「祭りの日に運命の仕事に出会えるといいね。」
祭りの運命の人といいのは恋愛面でのことだから絶対ないと思うんだけど…どうせ伝手はないんだし運よ運。もし私が前世で大人まで生きてたらもうちょい考えれたかもしれないけど。
「オレンジついてきて!」
「え?は?うん?」
私は訳もわからないままミーナについていった。
ついたのは近所で有名なバーのオーナーでソンヌさんのお姉さんのフェールさんの自宅だった。
「え?ミーナ?どう言うこと?お店ではなくて?」
「うん。合ってるよ。」
え?え?何が起こってるの?バーに行くならまだわかる。よく飲みに行くし。なぜならこの世界にお酒は20歳以上とかないし、それに私たちは妖精だから体の成長が遅いだけで100年近く生きているから。
「入るよー」
「「はーい」」
私はミーナに無理やり家の中に連れて行かれた…
予告通りキャラの名前の由来について話します!
ソンヌ フェール バレエの動きのシソンヌフェルメのシソンヌから取っている。これで分かったかもだけどフェールはフェルメからです。飛ぶ動きです。
ハーツ 鳥の心臓ってハツっていうでしょ?だから心臓のように大事な人的な意味。と、浅井三姉妹の初が浮かんできてしまったから。
リーズ 古い英語で森を意味するらしいから田舎娘特有の何かを作りたいなーと思ったから。
以上です!読んでくれてありがとうございました!
第四話
遅くなってごめんなさい!久々に投稿します!
家の中に入ると、リビングは飾り付けされていて、大きなテーブルの周りには近所の人が7人も集まっている。誰かの誕生日なのでしょうか?
「ねっ、ミーナ。これはどういう…」
パーン!
えっなに?爆発?お祝いっぽいからもしかしてクラッカーかな?
「もー。オレンジー。わかってないなー。今日は私たちがここに来て一週間だよー?だからね、記念にお祝いしてくれてるの!」
「え?リィやソンヌさんは親戚だからまだこの家にいるのが納得できるとして、レートさんとアクティンさんに、ロゼットとシロナちゃんも?お祝いに来てくださってるの?」
「うん。そうだよ。私が呼んだの。」
ミーナが裏でそんな計画してるなんて知らなかった…同居してるのによく隠してたね…私家族に隠し事なんて出来なかったし。
「じゃ、オレンジちゃん。そこの木の椅子に座って。」
「はい。フェールさん。お祝いって言っても一体何をするの?」
「それはお楽しみよーっ。」
フェールさんは昼間からこのテンションだったのか…夜しか知らなかったけど。妹のソンヌさんはすごい落ち着いてるのに。フェールさんはギャル?的な感じなのかな。年齢は知らないけど若々しいし陽気だし‥
色々考えていたら、シロナちゃんとロゼットの姉妹喧嘩の声が聞こえてきた。
「シロナ!私のジュース勝手に飲まないでよ!」
「お姉ちゃんはケチだねー。一口くらいいいじゃない」
「貴女は朝も夜も歯磨きしてないでしょ!?不潔だわ!せめて別のコップに移して飲んでよ!もう!飲み物がなくなったじゃない!」
「お姉ちゃんの飲み物なんて知らないしー。フェールお姉さんいっぱい飲み物持ってそうだしもらえば?」
「それは申し訳ないような‥でも仕方ないわよね。貴女のせいだからね!?」
全てを聞いていたが、なんか仲良くて微笑ましい感じだわ。うん、かわいい。
「みんなー。フェールお姉さんが料理できたってー。」
「あっ、はーい!今行くー。ね、行くよ!オレンジ。」
私はミーナについて席についた。フェールさんは料理が上手い上にバリエーションが豊富だから今日のメニューがなにか予測がつかない。
「はぁーい。本日はチキンよー。」
「お姉ちゃん!チキンだってー。」
「知ってるわよシロナ!私だって聞こえてたわ!」
チキン。チキン。鶏かぁ。こけこっこーってこの町に来てから聞いたことないけどな。
「いただきます。」
あ、美味しい。さすがフェールさんだ。
「オレンジ!めっちゃ美味しくない?」
「うん。めっちゃ美味しい!」
美味しかったので味わって食べようと思ったが、すぐにお皿は空っぽになってしまった。
「あーあ。なくなっちゃった。でもお腹いっぱい!」
「そうだね、オレンジ!私もだよ!」
ミーナと一緒に一息つこうとおもったところでフェールさんの声がキッチンから聞こえてきた。
「みんな〜。ティラミス作ったけど食べるー?」
お腹いっぱい…でもスイーツは別腹!
「食べるー」
お腹いっぱいだと言っていたみんなも次々に「食べる」と返事をしていく。フェールさんの力すごいなー。
しばらくくして、フェールさんがティラミスを持ってきてくれた。めっちゃ美味しそう!
「私がその1番おっきいの!」
「いや、私がよ!」
ティラミスの争奪戦が起きている…すごっ。
しばらくして、戦は終わり、やっとティラミスを食べることができた。
「おいしぃ〜。ミーナ、どう?」
「美味しすぎる!あと10個くらい食べれそう!」
10個…!?すごいなー。そのくらい食べると胃がやられるか、太るか何かしらデメリットが出てきてしまうのよね‥
それからしばらくみんなで団欒して、私たちは家に帰った。
じゃあ今回も名前の由来を話します!あるやつだけですけど。
レート チョコレートから取ってます!茶髪設定なので!
アクティン 狩人なので、ダイアナとアクティオンのアクティオンから取ってます!ちなみに彼はこの中だとかなりイケメンでモテ枠です!
以上です!読んでくれてありがとうございました!
第五話
今日は、ついにお祭りだーっ!ミーナも張り切って髪をアレンジしたりいつもは着ないオシャレなワンピを着たりしている。もちろん私もだけど。領主様に会えるといいなー。高飛車だったら嫌だけど…
「オレンジ!そろそろ行こうよ!」
「時計見てよ。あと1時間あるよ?」
「あっほんとだ。まだかぁー。待ちきれないよー。」
興奮するのは仕方ないけど早く行ったって無駄でしょうに…会場となる広場まではたったの2分しかかからないってのに。それまでは‥うちの中庭の池の鯉でも観察してようかな。家は安かったけどすごいよくって、中庭に池、バルコニーとかまでついてた。あとは木を植えたいなー。
「よし、あと5分でお祭りが始まるね。そろそろ出発しよっか」
「はぁーい!やっとだー。」
あはは。ミーナはテンションが高いなぁっ。
「つーいたー。わーすごい。いっぱい屋台があるー。」
「ミーナ。まだやってないよ。あと2分で始まる。」
「うん…じゃあ、噴水のとこに座ってくる!」
あーあ。行っちゃったぁ。私も数分暇だし座ろうかな‥って
「きゃっ。危ないっ」
何かが急にぶつかってきた。足元を見たら、小さな女の子がいた。
「あ、ごめんなさい。」
「マリィ!居たーっ。探したんだよ!」
保護者かな?裕福そうだな…もしかして領主様だったり?
「ごめんなさい。アネット叔母様…」
「いいのいいの。って、あっ。そこのお姉さんごめんね。名前は?お礼したいから!」
えっ?えっ?ミーナいないけど話が進展しちゃってるよ〜っ。
「えっと、私はオレンジです。友達と2人暮らししてて、今日も2人で来たのですが友達はいま違うところにいて…」
「そうなんだ!私はアネット!お姉さまとフロルス義兄様は今のところまだ来てないみたいだけど、私とマリィは先に来たの!」
えっ、や、やっぱり領主様のご家族じゃない!領主様は伯爵だって聞いたし…
「私はマリアベル!よろしくね、オレンジ」
「よろしくお願いします」
よろしくお願いしますとは言ったけども状況がまだよく分かってない。まず整理しよう!
うん、整理完了。
「オレンジーっ!って誰?この2人?」
ミーナ…領主様と知らないのは仕方ないけど無礼よ…
「ちょっと。この人たち、領主様の奥様の妹とお嬢様だってよ。」
私は小声で教えた。だがミーナの驚く声があまりにも大きかったので周りの人は皆振り返っていた。
「あっ。あれはお母様とお父様!」
「えっ!?どこ?マリィ!」
これから領主様くるってことだよね。今すぐ逃げたい…
当然逃げることは叶わず、領主夫妻がすぐ隣に来てしまった。
「こんにちは。貴女がオレンジさん?よろしくお願いしますね。私はマリアベルの母でアネットの姉でフロルス様の妻のクラリスと申しますわ。」
なんか長かった‥わざわざそんなに関係のこというか!?
「私はここの領主で世界一美しいクラリスの、夫のフロルスだ。」
惚気!愛妻家でいらっしゃるのですね(棒)。
「マリィが貴女によく懐いているようですね。」
「あっ、はい。そうですね」
それが何!早く終わってくれ!
「今度うちに来てくださいません?なんならメイドとして働いて欲しいくらいですわ。この子も私もすごく気に入ったみたいですもの。」
っ。はああああ!?何故!何故こうなった!
「相談してからにします…‥‥(汗汗)」
あっ、でも。働く場所を見つけられたという点ではいいのかも。しかも推薦だしね。
今回は名前の由来のあるキャラはいません。
読んでくれてありがとうございました!
第六話
お祭りの三日後の今日から、私達は領主様の館で働くことになった。まずは挨拶。フロルス様が領主様でフロルス…様と呼ぶように言われている。奥様がクラリス様。それから養女のセレス様に、此間のマリィちゃんことマリアベルお嬢様?に、引きこもr…こほん。失礼だったわね。なんて言おうか。まあ、マリアベルお嬢様の妹のフロリア様。それから長男で後継のネールス様だったと思うんだけど…
あっ、あそこに先輩?のメイドさんかな?声をかけてみよう!
「あのー。すいません」
「あれっ?オレンジ?」
「ええっ!?レートさん!?ここで働かれてたんですか!?」
うそ〜。聞いてないわ〜。教えて欲しかったわ。聞きたいことなんか山ほどあるってのに。
「フロルス様のとこに案内しよっか?」
「ありがとうございます。お願いしまーす!」
そしてわたしはレートさんの後をついていく。廊下が綺麗だな。広いのに塵一つ見当たらないよ。それに赤い絨毯も…
「おーい。着いたよー。ってミーナちゃんは?」
「ミーナはもう勝手にどこかにいっちゃって…」
「あららぁ。頑張ってね!」
レートさんは手を振って去っていった。
私は木でできた扉の前に立って、ドアに手をかけた。この中に主人となる人がいるとなると緊張する。
「し、失礼します」
「入れ」
中は絨毯もないし、廊下と同じで静寂に包まれているからか、私の足音がよく響く。
「今日よりお仕えさせていただきますオレンジと申します。よろしくお願いします」
「ふむ。ミーナと言う者はどうしたのだ?我がクラリスから聞いていたのだが」
厳しい口調だけど愛妻への惚気が混じっていて緊張が和らいだ。
「あの子は…勝手にどこかへ行ってしまって…申し訳ございません」
「そうか。お前にはまずフロリアの引きこもりをなんとかして欲しい。あの子は一度暴走してから自己肯定感がなくなってしまってな。それでここの時計塔のさらに上のあの子の自室に籠っておるのだ。頼んだぞ。」
「承知しました。失礼します」
わたしは用事を済ませてすぐに部屋を出た。緊張感漂う部屋に耐えられなくなったからだ。
じゃあ、次はクラリス様に会いにいきましょうか。私は再び無駄に長い廊下を歩く。
「失礼します。」
「はーい」
さっきの部屋と違ってクラリス様の部屋は白い清楚な壁にキラキラしたランプに、可愛いドレッサーとかのなんというか…プリンセスルームみたいな感じだった。
「今日よりお仕えさせていただきます。オレンジです。よろしくお願いします!」
「ああ、この前も会ったわね。久しぶりね。フロルス様から聞いたでしょうけど、貴女にはフロリィの引きこもりをなんとかして欲しいわ。この前のマリィとのことを見ていて貴女なら出来そうだと思って、私がフロルス様に頼んだの!」
仕事まで推薦してもらえてたなんて嬉しい!それとマリアベルがマリィならフロリアもフロリィなのね…じゃあクラリス様もクラリィとか?リがリィになるってことだからそうだよね。でも私たちもリーズをリィって…
「ありがとうございます。では失礼します。」
「ええ。また。あ、そういえばミーナちゃんはさっき飛んで高いところの掃除してたわよ。場所は確かね、あの‥図書室よ。」
「ありがとうございます」
私は用事が済んだのですぐにプリンセスルームを出た。ミーナは飛びたいのね。でもまあ飛べるのを仕事に活かそうとするところは素敵だと思うけど。
じゃ、次は今は中庭でマリアベルお嬢様とセレス様、ネールス様が遊んでるらしいから会いに行こう。
「うわっ。暑いなあ。室内が涼しすぎただけだと思うけど。だって今秋だもん。」
つい思ったことが口に出ちゃった。周りに誰もいなくてよかった。
「あーっ。この前の!改めてよろしくね、オレンジ」
ううっ。尊い!こんな可愛いちっちゃい子に名前覚えてもらってたとか嬉しすぎるっ!
「よろしくお願いします、マリアベルお嬢様」
「マリィでいいよ!」
「ではマリィお嬢様」
なんでこの家族はこんなにリィが好きなの?ちょっと、そこは理解できないな。
「うん!ついてきて!こっちにお姉さまとネールがいるから」
マリィお嬢様が走り出すが、子供の言っちゃ悪いかもだけど短い足で走るくらいなら大人ではないがそれよりは全然大人の私が走るくらいで追いつける。私は一応オレンジとして100歳超えてるみたいなんですが…
おっ。あれがセレス様とネールス様のようね。かわいい!ってかなんでこの家美男美女ばっかなの?
「あっ、ねえたま。このおねえしゃんが…、」
「オレンジだよ。ネール。あっ、私はセレス。よろしくね。オレンジ。」
「おれんじ。よろしく」
ネールス様。可愛いいいいいい。セレス様もあの2人の子ではないのにすごい美人だな。
「よろしくお願いします。セレス様、ネールス様。」
そして私は仕える相手となるフロリア様のいる部屋に向かって足を進め始めた。
ハロー!今日の由来のあるキャラは1人だけです!
フロリア フロリナと青い鳥っていう物語がありまして、その主人公…ヒロインがフロリナっていうんだけど、その子は高い塔に幽閉されるの。だから幽閉じゃないけど高いところに籠ってるっていうことでフロリナから一文字変えてフロリアです!
読んでくれてありがとうございました!
第八話
昨日投稿忘れてごめんね。バレエのレッスンが久々(と言っても4日あいただけ)にあったからテンションが狂ってて忘れてました。ごめんなさい。
「ミーナを探してくることよ!」
「は?」
なんか勿体ぶられたけど、すごいどうでもいい仕事だ。ミーナにようなのかな?探すにしても広すぎるし‥どう探そう。目撃情報あるといいな。この館メイド少ないし。
「かしこまりました。クラリス様、場所に見当もつかないんですけど、何か知ってますか?」
知ってるよね?この部屋に篭りっぱなしならわかんないかもだけど…
「知らないわ!あ…でも、レートなら知ってるんじゃない?それか、マリィたちとか?」
「…‥‥はい。わかりました。ありがとうございます」
もう。せめてちゃんとした情報くらい教えてよ。私はさっと部屋を出た。
「うわっ。あぶなぁー。」
「誰?新入りさん?私はシャルロット。仕事は苦手なのに何故かメイドをやってるわ。」
いや、何故に…理解できないわ…出来ないのに続けてる精神はすごいと思うけど…仕事は苦手どころじゃないよね‥今掃除してるつもりだったのかもだけどちりとりひっくり返しちゃってたし、バケツも倒してあたり水浸しだよね‥これでよくこのお屋敷は成り立ってるなあ。
「ええ、新入りで間違いないですわ。私、オレンジと申します。これからよろしくお願いいたします。」
「…すごい上品ね。元貴族だったり…する?」
貴族じゃない!全く貴族じゃない!ただの平凡な女子高生だ!前世は。天にいた頃さえ対して教育受けてないよ!
「いいえ。ただの町民ですわ。まあ、少し前までへべ様…まあ女神様にお仕えしてましたけど…」
「えっ!?女神!?へーべ様!?うそぉっ!?だから羽が生えてるんだね!飛べるの?飛んでみてよ!」
私には仕事があるんだけど…飛んだら退散させてもらおう。
「わーすごーい。私も飛べたらいいのになー。」
「では、私にも仕事がありますので、失礼します。…あ、新入りのメイド見てないですか?私以外で」
あっぶなー。仕事忘れるところだった。
「ええ?水色の髪の毛の子が一瞬通ったような…たしかだけど三階から四階の階段のあたりだったと思う…あの時アルテ先輩と一緒にいたからアルテ先輩に聞いてみるといいかも!じゃあ頑張ってね!」
いや、アルテ先輩って誰だよ。メイドを見たら話しかけてみよう。なんかゲームみたい。あった人に片っ端から話しかけていくって。ゲームと違ってアイテムくれるとかはないでしょうが…
「はぁー。廊下長いなぁ。飛んでるからちょっと楽だけど…」
あ、奥に人影が…話しかけてみよう!
「あの、すいません…」
「あら、貴女がクラリス様から聞いていた新入りさん?よろしくね?私はアルテ。貴女は…オレンジかな?何か用?」
アルテ先輩ってこの人かー。絶対メイド仕事完璧だよねこの人。所作の一つ一つが美しいもの。
「ミーナ、見ていませんか?ミーナっていうのは…えっと」
「知ってるわ。ミーナって、水色の髪の新入りさんでしょう?あの子なら、キッチンでマリィお嬢様のおやつのキャロットケーキを作ってる時に見かけたわ。大体5分くらい前だと思うわ。」
ありがとう!まじ感謝!
「ありがとうございます!早速探してみます!」
「気をつけてね。この屋敷結構置き物があるからぶつからないように。」
「はいっ!行ってまいります!」
まじですごい完璧でいい人だった…この人が先輩でよかったー。あ、さっきのシャルロットさんも一応先輩なんだった。
ここがキッチンね。すごいいっぱい器具とかある…
「あれ?オレンジっ!」
「あっ?ミーナ!!!クラリス様が探してたよ。」
「えっ!?行ってくるね!」
そういうとミーナは全力ダッシュで部屋を出て階段を駆け上っていった…元気だなー。
読んでくれてありがとう!
シャルロットは、東雲そのかちゃんがくれたリクエストのやつです!ありがとう!
名前は、今回は凝ってません。メイド一人一人に凝ってないんですよ。昔AI生成にハマってて、それでできた画像に名前をつけるのが好きだったの。で、その中のとある人を連れてきただけ。これまでの由来のないキャラたちはそれですよ。マリィとかも。(マリィはポケモン剣盾のあの子から取った気が…)