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目次
お題短編集 【剣術】
【剣術】
暑い中、城の中庭で、僕は息を切らしながら剣を振った。**アイツ**に勝つために。
<「おいおい、休日に鍛錬か?ダッセェな」
聞く度にイライラする声が聞こえた。
「別にいいだろ」>
<「まぁ、いくらやったって、俺には勝てねぇだろうけどよ。せいぜい頑張れよ」
「わかったよ。」>
ソイツは、俺を嘲笑いながら帰ってゆく。
強くならなければ!
…なんのために強くなるんだっけ?父上に認めてもらうため?アイツに勝つため?勝って何になるんだっけ?
一体、俺はなんのために…。
覚悟を決めた。
地面に膝をついて、襟のボタンを外して、両手で剣を握って、手が震えても、剣を落とさないように、力を込めて。どんなに怖くても、意味のない俺は、今から…。
`ザシュッ!`
サヨナラ