目覚めた先は、忘れ去られた者たちが集う最後の楽園、幻想郷——。
「守護神」として呼ばれた少女・ルナ・スカーレットは、霊夢や紅魔館の住人たちと出会い、自らが「三つの魂を宿す者」であることを明かす。
暴走する妹・リノ、行方不明の親友・レオ。
そして明かされる、吸血鬼とスカーレット家の過去——。
運命に導かれた血の絆が、幻想郷に新たな真実を刻む。
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目次
血の幻想#1
特殊読みで失礼します〜。題名は『あかのげんそう』とよみます。『ちのげんそう』ではないですよ〜。では、本編どうぞ!!
??「あーあ。こんなセカイ、滅んじゃえば良いのになぁ〜…」
◆◇◆
目が覚めるとそこは、見たことのない場所だった。暗くて、赤い。目がたくさんあって、そこからは色々な風景、人の姿が見えた。
??「ここは……どこ?」
?「あら、やっと目が覚めたのね。守護神って意外と起きないのね」
暗闇の中から一つの女性の声が聞こえた。
??「守護神?それに…あなたは……誰なの?」
?「紹介が遅れたわ。私は八雲紫。幻想郷の八柱よ」
??「八柱?幻想郷?なにそれ?」
紫「そうね…八柱は幻想郷を作り上げた者。そして幻想郷は…忘れ去られた者たちが集う最後の場所。とでも言おうかしらね」
どうやらこの人……八雲さんが言ってることは本当らしい。それにしても……。
??「守護神とはどういう意味なの?」
紫「あなたのことよ。”ルナ・ソリチュード”」
ルナ「なんでボクが守護神なの?理解不能なんだけど?」
紫「まあ、行けばわかるわよ」
ルナ「行けばわかるってなに!?え、ボクこれから何処行くの!?」
紫「それじゃあいってらっしゃーい。あ、足元注意ね〜」
え、足元注意?
その瞬間、ボクは穴に落とされた。
◆◇◆
後で一発殴りに行くか………ってそんなことは置いといて……ここは…。
空じゃん。
死ぬって………しょうがない!!
ルナ「『神の祝福』」
ボクは”空を飛んだ”。
ルナ「んーと……とりあえず、どっかないかな〜って…あそこちょうどいいじゃん!!」
◆◇◆
ルナがついた場所は古びた神社だった。
ルナ「すっご……なんの神が祀られてんのかな……」
??「支配の神よ。あと、あなた参拝客じゃないわよね……?」
突然神社の”上”から声が聞こえた。
ルナ「へ?えっと……うん。参拝客じゃないよ?それと……あなたは誰なの?何処にいるの?」
??「私は博麗の巫女、博麗霊夢よ。後神社の上よ」
ルナ「わぁお……浮いてる……」
そう。彼女は宙に浮いていたのだ。ルナと同じく。
霊夢「ここにいるってことは……紫からなんか言われたのね。多分」
ルナ「えっと……紫とは……八雲さんのこと?」
霊夢「そうだけど?」
ルナ「なんか言われたって……特に何も言われてないんですけど…いや言われはしましたけど」
霊夢「どっちなのよ……後、敬語外していいわよ。調子狂っちゃうわ」
ルナ「あ、うん」
???「霊夢―!!!!!!!」
霊夢「あ、ちょ!!そこ危ない!!」
ルナ「へ?」
そのとき、何かがものすごい勢いでぶつかった。
霊夢「あんたなにしてんのよ!!!バカ!?止まるとかブレーキかけるとかできないわけ!?これで死んでたらどうするのよ!?あんたのせいだからね!?」
???「悪い悪い!!ブレーキがかかんなかったんだよ!!」
霊夢「ってか大丈夫かしら?」
リア「なに?大丈夫って?」
霊夢&???「えええええええええええ!!!!!!!!!!!!」
???「無傷とは……こりゃたまげたな…お前人間とかのたぐいじゃなくて妖怪とかアンデットとかそっち系か?」
霊夢「見かけは人間なのに嘘ついてんじゃないわよタコ!!なんか霊魂浮いてるし!!」
ルナ「ちょっとタンマ!!!確かにぶつかって怪我したけど人間だよ!!!」
???「何処がだよ!!」
ルナ「んじゃあわかった!!変わるからその子に話を聞いて!!………話せるかわかんないけど」
霊夢「変わるってなによ……」
ルナ「もし、何かのトラブルがあったとき、確実に殺しに来てよね」
???「やめとけ。バカ正直に話し聞いておくよりもスキマBBAに……」
ルナ「んーと……君たちが姉ちゃんを困らせてるって人だよね」
???「なんかやばい!?」
???(クソっなんてパワーなんだぜ……マスパで勢いを殺しているとは言え全然とまれない打撃って……ワンパン食らったしよ……)
霊夢「魔理沙!!」
??「よっと……逃さないよ〜」
霊夢(今回は分が悪すぎる…魔理沙が怪我している以上、ここで交戦するのは危険だわ…だから早く紅魔館へ……!!)
??「一応私にも能力があってさ〜。ちょっとだけ使ってあげるよ」
??「スペル発動!!『土着神 ケロちゃん雨風にも負けず』」
霊夢「うそっ!?それは諏訪子のスペルのはずじゃ……っ!!」
霊夢「スペルカード発動!!『霊符 夢想封印』」
??「へ〜面白いじゃん」
霊夢「喋れるほどに余裕があるってことね……そう油断してるとやられるわよ!!」
??「おっと危ないっ!!とんだバケモンだね〜」
霊夢「バケモンはあんたよ!!」
??「そうだよ。だから姉ちゃんが人間である最大の証明だよ!!といってもこれから死んでもらう人にこんなこと言っても意味ないか!!じゃあ、その怪我してるお荷物さんとあの世にグッとラック!」
??「『炎符 バーニングレッド』」
霊夢は死を覚悟した。だが、いつまで経っても弾幕は飛んでこない。どういうことかと思っていたら……。
??「ちょっと姉ちゃん!!なんで邪魔するの!?」
ルナ『ちょっとドが過ぎてたからね〜。止めさせてもらったよん♪』
??「ちぇ〜ちょうど楽しくなってきたところなのにさ〜」
霊夢「…………何が起こってるの…?」
ルナ『はいはい。あんたはちょっと戻って』
ルナ「ごめんね霊夢。うちの妹が」
霊夢「うちの妹って……とりあえず、魔理沙治すからついてきて頂戴」
ルナ「ん?治すん?何処で?」
霊夢「紅魔館よ。その後、さっきのこと詳しく話してもらうからね」
ルナ「はいはーい。りょーかい」
2025/05/10 記述 2366字 一言・・・なんか長いですね。やたらと
2025/05/15 名前修正 2361字 一言⋯ルナの名字少し変えたかったんですよ。とある意味が込められてるので気になる人はGoogle先生で調べてください(*^^*)
2025/06/02 色々変更 2349字 一言・・・授業中にやったから先生にバレたら終わる……。
血の幻想#2
???「はい。治ったわよ。あとは安静にしていれば大丈夫だわ」
霊夢「ありがとうパチュリー」
パチュ「で?そこの人は?」
ルナ「あ、えっと、後で説明します」
パチュ「そう」
霊夢「で、レミリアはまだなの?」
??「今連れてきたわ」
???「私もいるよ〜」
レミ「で、霊夢、なんのようかしら?」
霊夢「私じゃなくて、こっちよこっち。どーも半端ない能力持ち合わせているのよね」
ルナ「あ、どうも」
???「だぁれ〜?」
ルナ「まず……自己紹介から。ボクはルナ・ソリチュードといいます。後で紹介するリノの義理の姉だよ。それと…なんか、よくわからないけど八雲さんから守護神ってことで呼ばれたよ。えっと……じゃあ、今度はリノのばん」
霊夢「そいういえばそのリノって人は何処にいるの?」
その時、ルナの周りに浮いていた霊魂の一つが動いた。
??『ここだよ』
全員「………はぁ!?!?!?」
レミ「え、ちょっとまって、本当に人間なのよね……?」
ルナ「うん。これについても後で説明するつもりだから聞いて」
??『ちょっとは静かにしてもらえる?』
レミ「すみませんでしたね」
??『改めて……私はリノ・スカーレット。見ての通り霊魂だけど……よっと』
リノ「こんなふうに姉ちゃんの肉体を使うこともできる。さっき霊夢と戦ったときみたいにね」
ルナ『それでボクが霊魂になるという仕組みなわけ。はいしゅーりょー』
リノ『あ、ちょっとひどい!!』
ルナ「肉体貸してるとリノがなにしでかすかわからないんだもん」
リノ『うっ……一応、他の人の体に乗り移ることもできるよ』
レミ「じゃあ今度は私達ね。私はレミリア・スカーレットよ。ここ、紅魔館の主でもあるわ」
???「私は〜フランドール・スカーレット!!!レミリアお姉様の妹だよ〜!!」
??「わたくしは咲夜と申します。紅魔館のメイドをしています故、知っておいてください」
パチェ「私はパチュリー・ノーレッジよ。一応魔法使いね」
ルナ「よろしくお願いします!!」
霊夢「で、話してもらいましょうか。さっきの能力とか諸々」
ルナ「えっと……まず前提に、ありえないことでもボクを人間だと思っておいてほしい。というかふつーに人間だからね?………ボクの能力は『3つの魂を宿す』程度の能力。まあ、これはふつーなんだよね。で、リノが……」
リノ『私は【すべての能力を操る】程度の能力だよ』
ルナ「で、ボクはリノの能力を借りることができる。つまりはリノの能力も使えるということ」
霊夢「なるほどね……すべてがつながったわ。そりゃ諏訪子のスペカも使えるわけで………あれ?でもその能力の霊魂、1つ目がルナで、2つ目がリノってことはわかったけど…3つ目の魂は?」
ルナ「…………」
レミ「ルナ?どうしたのかしら?」
ルナ「数年前からずっと居ないんだよね〜」
フラン「ということは〜今は2つの魂を宿す程度の能力と化してるんだね〜」
リノ『まあ、そういうことかな』
パチェ「ちなみに3つ目の霊魂の名前なんという名前なの?」
ルナ「えっと確か……レオだっけな?苗字は覚えてないや。もう何年も前のことだから忘れそうになっちゃうんだよね」
レミ「レオですって!?!?!?」
ルナ「え?なになになになになに????」
フラン「レオって私達のお兄様の名前だよ〜?」
レミ「それに、今気づけば、私達吸血鬼にしかない性のスカーレットもおかしいわ。どうしてスカーレットなの?リノ」
リノ『え、どうしてって言われてもパパとママがそうだったからだよ』
???「全く、起きて来てみりゃなんの騒ぎなんだぜ?」
霊夢「あ、魔理沙起きたのね」
魔理沙「おう…ってあぁぁ!!!!さっきの!!!」
リノ『どもども。さっきので〜す』
レミ「ちょっと待って、情報が多すぎて理解ができないわ」
魔理沙「あ、ごめんごめん」
ルナ「まー説明すると、ボクとリノは義姉妹で、レオはボクらの友達。そしてレミリアさん達はレオとボクたちの関係とリノの苗字に困惑してるってことかな」
パチェ「あなた達が生まれた時代は?それによって、スカーレット家の歴史が関わってくるわ」
ルナ「んーと……向こうの世界に居たのは六、七年だから……こっちではざっと…………数千年は経ってるかな〜」
霊夢「つまりルナは人間じゃなくて長寿の妖怪……」
ルナ「だから妖怪じゃないってば!!!向こうの世界とこっちの時間の流れが違うから!!」
レミ「どうしてそれを知ってるの?」
ルナ「いや〜紅魔館ってボクらが昔住んでた館とすごい似ててさ〜。それに、こっちに来てからそういえばこんな感じの世界に元々いたな〜って……」
パチェ「まさか……もしかして!!」
フラン「え、なになに〜?」
パチェ「ルナは…あなた達姉妹の祖先かもしれないわ」
レミ「ええええええええ!!!!!!!!!!」
2025/05/17 記述 2045字 一言・・・今回は短い……?
2025/06/02 色々変更 2060字 一言・・・まじで原本の方を変更したからこっちの変更が大変……。
血の幻想#3
フラン「え、どういうこと?」
パチェ「そのままよ。昔、こんな本を読んだことがあってね……確か内容が…………『はるか昔、スカーレット家の者は皆人間だった。父、母、そして、三つの魂を持った娘。三人は幸せに暮らしていた。だが、ある日、吸血鬼の襲撃に会い、父、母はともに命を落とした。娘は、父が外の世界に逃がし、今となっては行方不明となっている……』だったかしら?」
ルナ「………………」
パチェ「それともう一つ。昔のスカーレット家の性は『ソリチュード』だったということもあるわね」
レミ「え、なにそれ初耳なんだけど!?」
霊夢「え、これが本当だったら……ルナって祖先!?」
ルナ「んなわけないない!!!それに全然似てないし!!」
フラン「それ言ったら私とレミリアお姉様も似てないよ〜?」
ルナ「うっ……」
リノ『私もあまり覚えてないけど。まあ、三つの魂を持った娘っていう点は合ってるし……吸血鬼の襲撃も……』
魔理沙「ってことは、ルナとリアは祖先確定なんだぜ☆あ、リノは義妹だからルナだけか」
ルナ「え〜……なんかヤダ」
レミ「え、それどういう意味よ……」
ルナ「まーまーそんなことは置いといて、レオについてちょっと情報交換しない?少し思い出したからさ」
フラン「まあいいわ。そうね。少しだけでもあなた達とお兄様の関係を知っておきたいわ」
ルナ「えーと……改めて、名前が『レオ・ディスペアー』で、ボクとリノの友達って感じ。出会ったのはボクが三、四歳の頃かな……?」
リノ『その時すでに、レオは十五歳とかそのくらいだった気がする。まあ、霊魂の状態だったけどね』
レミ「そう。私たちが出会ったのは、お兄様が幻想郷に入ってきたばかりの頃だったわ。その時もレオは十五歳って言ってたわ。まあ、それから幻想郷でかなりの時を過ごしたけれど…今は魔法の森に住んでるわ…………多分」
リノ『へー……で、レオって結局どのくらい生きてるの?』
ルナ「霊魂の状態はもうすでに死んでることを表してるから生きてるって表現はあまり良くないかもだけどね…………こっちで数千年経ってるんだったらゆうに千歳以上は生きてると思う」
霊夢「あんたの周りって化け物しか居ないのかしら……」
ルナ「霊夢もでしょ!!」
レミ「というより、お兄様の話に気を取られすぎてたけれども、ルナ、自己紹介のときに守護神だかどうとかって言ってなかった?」
ルナ「あ、うん。言ったけど……ボクもよくわかんないよ?」
霊夢「どういうことかしらね………」
レミ「パンはパン屋に、と言うでしょう?だったら、神は神に聞くのが一番よ」
リノ『確かに……そうだね。そうするか!!」
霊夢「だったら影楼にでも聞いてきなさい。あんな奴でもちゃんと神だし、一応私の神社で祀られてる神だからね。何なら、神社にいるなつはを呼んできても良いのよ?」
フラン「じゃあ、私が影楼とかなつはを呼んでくるねー」
咲夜「お付き合いしますわ」
フラン「いってきまーす」
霊夢「よろしく頼んだわよ」
レミ「で、ルナはー……なにかわからないの?」
ルナ「えー……といっても、ボクは八雲さんから守護神はあなただって言われて、それでなんでって聞き返したら、行けばわかるわよって言われて来ただけだよ?まぁー?ボクは?最強だし?守護神って言われても?過言ではないかな〜」
霊夢「…………」
レミ「…………」
ルナ「え、なんで黙るの!?普通に…えっ!?」
レミ「そういえば、魔理沙は?」
霊夢「アイツなら、パチュリーと一緒に図書館へ行ったわよ」
ルナ「スルーするな!!!ってか、この館、図書館まであるんだ……」
レミ「普通にあるわよ」
フラン「ただいま〜」
ルナ「早っ……え?早くない?」
霊夢「付き添いの咲夜が時止めを使えるからね。それで一気に神界と博麗神社まで行って、その後交渉して帰ってきたんでしょ?で、どうだったの?」
咲夜「それが……恐神さんは今は緊急事態で来れないらしく………来れるのは数日後になるそうです。なつはさんは何も知らないとのことで……」
フラン「あ、でもね〜?その代わりに、別の神が来るって〜。影楼が言ってた〜!!」
レミ「そう。わざわざありがとうね。咲夜」
フラン「レミリアお姉様、私は〜?」
レミ「ふふっ。フランもありがとうね?」
フラン「えへへ〜」
霊夢「はい。じゃれてないで……紫を呼ぶにも何処に居るかわからないし……」
紫「なにか呼んだかしら?」
ルナ「え?地獄耳ですか?え?」
レミ「コイツはそういうやつなのよ」
紫「あら?なんで紅魔館にあなたが?神界に送ったはずなんだけど………」
ルナ「え?別に地面何もなくて次会った時ぶん殴ろうと思ってたところなんだけど……丁度来たから一発殴らせろ!!」
紫「ちょ、ちょっと、なんのことかしら〜?ちゃんと神界に送ったはずよ?」
霊夢「つまり、ルナが急に博麗神社に来ちゃったのがいけなかったのかしら?」
ルナ「え〜……」
???「ただ今参りました〜……っと…これはどういう状況ですか?紫がコテンパンにされてるのですが………」
霊夢「これは完全に紫が悪いから大丈夫よ」
レミ「あ!!レモンお姉様!!」
フラン「久しぶり〜!!!!!」
レモン「フランはさっきぶりでしょ?それより、どうしたの?影ちゃんから聞いただけだから…よくわかってないのよね……」
霊夢「カクカクシカジカマルマルモリモリ☆」
レモン「なるほどカクカク☆」
咲夜「なんの下りですか……」
レモン「確かに、守護神として外の世界に居る人を連れてきてほしいとは言いましたね……でも、神界の位置は変えてないはずですし……どうして来なかったのでしょう……」
ルナ「…ねぇ、霊夢…………さっきから誰と話してるの?」
霊夢「え?ここに居るじゃない。女神のレモンで、レミリアたちの姉よ?」
ルナ「えーっと……めちゃくちゃ言いにくいんだけど…………ボクからしたら」
ルナ「誰も居ないように見えるよ?」
2025/06/05 記述 2532字 一言・・・短いと思ったら地味に長かったわ……。