聖女は心の底から笑えない。

ミリアーナは公爵家の令嬢。 長年婚約していたシェイとの関係が、父親同士の政治的思惑によって突然破棄されてしまう。 ショックを受けたミリアーナだったが、側仕えのリリに支えられ、 「もう誰かに選ばれる人生は嫌。自分で未来を選ぶ」と決意。 そこでなぜか方向を間違えて―― 「魔王と結婚する!」 と宣言し、家を抜け出すことに。 途中、奴隷商で出会ったエルフの少女ネオを買い取り、仲間に加える。 ネオは実は高い身体能力を持つが臆病で、ミリアーナに振り回されがち。 ミリアーナは昔拾った双子のフェンリルを従魔にしており、実はレベルも魔力量も規格外。 彼女自身はあまり自覚していない。 旅の途中、ミリアーナ・ネオ・リリの3人はダンジョンに挑む。 そこでネオの成長や、ミリアーナの派手な戦いぶりが見られた。 さらに合流するのが、ミリアーナの親友・ルシア。 水色髪の理性的な少女で、昔ミリアーナと庭園で出会って以来の大親友。 ミリアーナの無茶やネオの暴走をまとめる“拍子”のような存在。 合流後は四人で旅を続けることに。 休憩中の会話では、ネオが「ルシアとミリアーナは“つよつよコンビ”」と言い出し、二人が慌てたり照れたりする騒がしいひと幕も。 そこにリリが戻ってきて、冒険は再び道を進む。 ―――――――――――――――― 「ほら、休憩はここまでにしましょう」 「そうね! 魔王城までまだまだ道のりは長いわよ~!」 四人と二匹の冒険はにぎやかに続いていく。
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目次

    1 婚約破棄

    2 胸の痛み

    3 優しすぎるわ

    4 笑ってないわ

    5 奴隷ちゃん

    6 家から出るか

    登場人物 ミリアーナ・フラーゼ:聖女の任務を与えられた公爵令嬢。聖女は王子と婚約しなければならないという法則に従わず、公爵のシェイと婚約をしていたが、父親に二人の婚約を解消された。 シェイ・レッドガルド:ミリアーナの元婚約者。 リアム・アッシュ:アッシュ国の第一王子。 イザベラ・アッシュ:王族アッシュ家の長女。リアムの妹。

    7 奴隷が優秀すぎる

    8 頭がいいのかしら

    ファンレターありがとうございます! 励みになります。 うれしっ

    9 冒険にでるわよ①

    ※人が多くなってきたのと、前回の登場人物まとめでリリとネオを記載し忘れたので定期的に更新したいと思います。 登場人物 ミリアーナ・フラーゼ:聖女の任務を与えられた公爵令嬢。聖女は王子と婚約しなければならないという法則に従わず、公爵のシェイと婚約をしていたが、父親に二人の婚約を解消された。 シェイ・レッドガルド:ミリアーナの元婚約者。 リアム・アッシュ:アッシュ国の第一王子。 イザベラ・アッシュ:王族アッシュ家の長女。リアムの妹。 リリ・ミナンティオ:ミリアーナお付きのメイド。小さなころからミリアーナの母親のメイドとして働いていたため、フラーゼ家の主格のメイド。 ネオ・フィバレット:ミリアーナが奴隷市場で買った犯罪奴隷の子供。今は魔力や戦力を抑えられているため、反撃することはなく、ミリアーナの仲間になっている子供のメイド。 まえがきなのに長くなってすみません(._.)!
    いつもお世話になっております! これからもよろしくお願いします! 登場人物的にみんなは誰が好きなのかな……? (素朴な疑問です)

    S1 番外編

    シェイを主人公に書いてみました! バッドエンドでもいいんですけど、ミリアーナたちは結ばれてほしいっていう作者の思いがあるのです。

    S2 番外編

    10 冒険にでるわよ②

    11 冒険にでるわよ③

    12 双子の神狼

    前回分かりにくかったかもしれません! ミリアーナが小さいころに拾ったフェンリルはミリアーナの従魔です。 で、ミリアーナはこの世界ではとてもつよーい魔法使いで、レベル上限の枠を越しているとかいうチート枠です。 それで、この、 「お嬢様」 「はいはい」 「……ふぇ?」 『ミリアーナ、どうかしたの?』 「いいえ?」 ていうのは、 「お嬢様」☞リリがたしなめている 「はいはい」☞それに対してミリアーナが答える 「……ふぇ?」☞理解していないネオ 『ミリアーナ、どうかしたの?』☞フェンリルの双子の姉フェン 「いいえ?」☞ミリアーナ っていう感じです! どうか読み取ってくれると幸い……。
    久しぶりの更新です! ファンレターありがとございます! ⇓……よければお名前もどうぞ……⇓

    13 いざ冒けn……て、え?

    14 フェンリルが地味に怖くてぴえん

    マジで更新遅くなってごめんなさい! 登場人物紹介します……(許して(。-人-。) ゴメンネ) 登場人物 ​ ミリアーナ・フラーゼ:聖女の任務を与えられた公爵令嬢。聖女は王子と婚約しなければならないという法則に従わず、公爵のシェイと婚約をしていたが、父親に二人の婚約を解消された。 ​ シェイ・レッドガルド:ミリアーナの元婚約者。 ​ リアム・アッシュ:アッシュ国の第一王子。 ​ イザベラ・アッシュ:王族アッシュ家の長女。リアムの妹。 ​ リリ・ミナンティオ:ミリアーナお付きのメイド。小さなころからミリアーナの母親のメイドとして働いていたため、フラーゼ家の主格のメイド。 ​ ネオ・フィバレット:ミリアーナが奴隷市場で買った犯罪奴隷の子供。今は魔力や戦力を抑えられているため、反撃することはなく、ミリアーナの仲間になっている子供のメイド。 ※これからは気が向き更新なりそうです ​ まえがきなのに長くなってすみません(._.)!
    更新遅くなりました。 ごめんなさい!

    S3 番外編

    S4 番外編

    「……そっかぁ。あんなにイチャイチャして自慢してきたのにね!」 私は元気を振り絞って言ったが、それが精一杯だった。 「……あ~あ。そっかー」 「お嬢様、大広間に参りましょう」 メロディが背を向けて歩き出す。 私もついていった。 ただ、朝食をとるために。 ただ、それだけのはずなのに、足取りは重かった。 大広間の扉を開けると、香ばしいパンの香りと、焼きたての肉の匂いが鼻をくすぐる。 銀器が並び、召使いたちが忙しなく動いている。 けれど、空気はどこかざわついていた。 「ミリアーナ様、もうご出発なさったそうですわ」 「ええ、今朝早くに。お付きの者も最小限で……」 「まさか魔王城へ向かうなんて……」 貴族たちの会話が耳に入る。 私は席につきながら、パンをちぎる手を止めた。 (……ほんとに行ったんだ) ミリアーナは言っていた。 「魔王と結婚する」って。 冗談かと思っていたけど、あの子は本気だった。 「お嬢様、紅茶を」 「ありがとう」 メロディがそっとカップを置く。 私はそれを見つめながら、ぽつりと呟いた。 「……ミリアーナ、ほんとに行っちゃったんだね」 メロディは静かにうなずいた。 「ええ。お嬢様が止めようとしていたことも、きっと伝わっていたと思います」 「止めてないよ。……止められなかっただけ」 私はカップを持ち上げ、口元に運ぶ。 紅茶の香りが広がるけれど、味はよくわからなかった。 (ミリアーナ。あんた、どこまで本気なの) (魔王城なんて、行ってどうするつもりなの) (……でも、あんたなら、きっとやり遂げるんだろうな) 私は静かにパンを口に運びながら、心の中で彼女の背中を見送った。 なんて。 私―――ルシアが思っている間のお話。

    15 森の奥深くに何とフラーゼ家の別荘がありました。

    16 ダンジョン攻略1

    17 ダンジョン攻略2

    18 ダンジョン攻略3

    19 ダンジョン攻略4

    「おーい」 ぺちぺちと頬を叩かれ、むっとしながら起き上がる。 「あ、起きた! リリ、起きたよ~」 「おはようございます。ネオ、昨日はよく頑張りましたね」 「……」 「……覚えてない?」 うんうん、とうなづくと、ミリアーナが言った。 「ほら、昨日ダンジョンでボスに一人で戦ってたじゃない」 「……ああ! 思い出した!」 声を上げた瞬間、腕に鈍い痛みが走る。 昨日の戦いの代償だ。 「うっ」 「ほら、痛いなら寝てな」 ミリアーナがそっと布団をかけるのと同時に睡魔が襲ってくる。

    S5 番外編

    今回は短いです。 ルシアと合流させます!!

    S6 番外編

    20 新しい仲間1

    21 新しい仲間2

    それから20分ほど歩いた時。 不意に、ミリアーナが地図を指しながら言った。 「あ、思い出した。確かね、ここら辺! あるんだよ~」 「「何が」」 「何がですか?」 ミリアーナは3人の質問ににまにましながら答えた。 「旅で一番うれしいものと言えば?」 「村?」 「風呂?」 「お食事ですか?」 ミリアーナは「むっふふ~」と言った。 「正解あるよ! そのなかに」 「じゃあ、私のじゃない? 村はめっちゃ嬉しい!」 「村かあ……。まあ、あったらうれしいけど、それちょっとチートじゃない?」 「違うんだ……。じゃあ、ルシアのかな? 温泉!」 「違うよ! 正解はご飯でした! ここら辺はね、昔住んでた人たち……。って言ってもまあ、10年ぐらい前なんだけどね、畑が残ってるの。もちろん古い家もね。今はだれも住んでないんだけど。私は小さいころ一人で来たことがあって、ニンジンにかぶりついたり、大根引っ張ったり……」 私たちは絶句した。 あんなかわいくておとなしかった「ミリアーナ様」がそんなことしてたなんて。 本当に貴族かと疑うレベルだ。 ネオが最初に声を取り戻した。 「ちょ、ちょっと待って!? ミリアーナって……そんな野生児だったの!?」 「野生児じゃないよ~! ただ、なんかね、生えてたから。食べてもいいかなって思って? あ、ちゃんと水魔法で洗ったけど」 「生えてた!」 リリが額に手を当てる。 「……お嬢様。その頃、わたくしはまだメイド見習いでしたが……。勝手に出歩かないよう、何度も申し上げたはずです」 ミリアーナは「えへへ」と笑う。 「だっておいしかったんだもん」 (その理由で許される世界があると思ってるの、この人……) 私は深くため息をつきつつ、ちらっとミリアーナを見る。 「でもさ、その……畑って、まだ残ってるの?」 「残ってるはずだよ! ほら、ここからちょっと北に行ったところ。あ、泊まる場所はそこにしよっか!」 「……泊まるの?」 「うん! 古いけど、ちゃんと雨風はしのげるはず!」 ネオが不安げに手を挙げた。 「ねえ、それって……お化けとか出ない? 夜にガタッとか言ったら絶対無理なんだけど!」 ミリアーナは即答。 「出るよ?」 「え、出るの!?」 ネオがそこまでいったところで、私は小さいころのことを思い出してしまった。 それはミリアーナも同様だったようだ。 「あ、お化けが出るといえば――――」 「ぜっっったいに言うな!!!!!」 私はミリアーナの口をふさぐが、魔法でちょちょいのちょいと離させられてしまう。 「ちっちゃいころね? 私たちが二人で怪しい旅館に泊まったんだけど……」 私はもうなにを言っても通じないことが分かっていたから、顔を伏せながらミリアーナの話に耳を傾けた。

    22 ごはん

    結局彼女が作ったのはカレーだった。 魔物の肉は自分で手に入れてきた……らしい。 まあまあおいしかった。 「次からも作ってほしい! めちゃおいしかった!」 「お嬢様はこれほどの特技を秘めていたのですね……。感激です。明日も作ってくださいますか?」 いつも食料を担当しているルシア、およびリリは自分の仕事がなくなることを期待していった。 「え~本当?? めっちゃ嬉しい! 作ってあげる!」 (ミリアーナって、ちょろいな)

    23 夜

    「おやすみ、ミリアーナ」 「おやすみ、ネオ」 ネオが早めの睡眠をとり始めた。 「では、私も寝るとします。お嬢様方失礼いたします」 「おやすみ、リリ」 「いい夢見てね」 「夢は見れませんよ。あなたたちのせいで胃が痛いので」 リリの最後の皮肉を聞き流し、私たちは二人になった。
    おやすみなさい。

    24 廃れた村1

    「おはようございます、昨日は遅くまでお話していましたよね」 「「仲良くなった気がする」」 「……そっか、よかったね」 「……なにその反応」 ミリアーナが一瞬だけ怪訝そうな顔をする。 「え? だって仲良くなったんでしょ?」 ネオは首をかしげる。 「だったら、それでいいじゃん。仲悪いより、仲いいほうが絶対いいし」 あまりにもまっすぐで、逆にこっちが何も言えなくなる。 「……単純すぎない?」 「えー、褒め言葉でしょ?」 ネオは本気でそう言っているらしく、机の上のパンをちぎりながらご機嫌だ。 リリは少しだけ微笑んで、静かにお茶を注いだ。 「ネオさんの感覚は、案外大切だと思いますよ」 「え、そう?」 「ええ。複雑に考えすぎない、という意味で」 「へへ。よく言われる」 ルシアは小さく息を吐いた。
    「「「はぁ……」」」 夕飯を作ることになりそうな私たちの空気。 とっても明るいリリの対局さがもう、それはそれはひどかった。 「では、その『廃れている村』とやらに行ってみましょうか!」 「……はい」