プロローグ(この話は本編にほぼ登場しません。必ずここを読んでから本編を見てください)
ある日の朝、じゃぱぱはからぴちハウスの前に誰かが倒れているのを発見。
彼らはワリオカンパニーの者と名乗り、《ダイヤモンドシティ》からやってきたのだという。しかし、からぴち12人のうち、誰1人その街を知っている者はいなかった・・・。
いんくハウス、ぷちひなハウス、たまちゃんハウスにも同じように誰かが倒れていたというので、夏コラメンバー全員で真相を確かめるため、ダイヤモンドシティに向かうことにした。
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目次
0章-1 宝石の街の精霊
ワリオ達のただならない様子から、12人は何か大変なことが起きていると察し、夏コラメンバーを連れてダイヤモンドシティへ向かったのだった。
じゃぱぱ「ここが・・・ダイヤモンドシティ?日本国内とは思えない」
たま「今までこんな街、聞いたことなかったですよね」
ふうはや「ネットでも『幻の宝石の街』って噂になってたな」
ぷちぷち「明らか人間じゃない人もいるけど」
ワリオ「この街は人外も多いからな。普段は精霊様が結界を作って、この街を封鎖してるぜ」
モナ「けどさ、急に結界が壊れちゃって・・・。精霊様もいなくなっちゃったんだよね」
のあ「精霊様ってどんな姿をしてるんですか?」
ナインボルト「・・・わからないんだ」
もふ「わからないって・・・なんで⁉︎」
エイティーンボルト「精霊様と言っても、いつもは“精霊の器”となる人間に憑依してるとよ。だから誰も見たことがないって話たい」
りもこん「ええ⁉︎それじゃ、精霊様はずっと同じ姿じゃないってこと⁉︎」
いむ「そんなのでどうやって探すの・・・?」
クリケット「ただ、そこまで難しくはないはずです。現在の精霊の器は、全員高校生か中学生ですから」
ヒロ「もしかして・・・精霊の器が死んでしまったら、そこで代替わりするとか?」
ファイブワット「そうなのよ。精霊様は器が死んだ瞬間に別の器を探し始める。その時に、一時的に結界が外れるの」
しゅうと「そもそも、どうしていきなり精霊様が消えたのか・・・そこが謎ですね」
なおきり「・・・それ、多分僕は原因わかります」
なおきりの言葉に、全員がなおきりを見た。
ジミー「わかるのか⁉︎」
ひなこ「何か知ってるの・・・?」
なおきり「はい。僕、ホラーな噂とかを調べてブログ書いてるんですよ。あくまで趣味ですけど・・・。その時に、とある未解決事件の噂を調べたんです」
なおきりは自分が書いたブログの画面を差し出した。
るな「地面師1億詐欺・・・?これが何か関係あるんですか?」
なおきり「最近、この詐欺事件の犯人が捕まったんです。そいつは悪徳不動産屋の一味の1人で、そいつらのさらに上の立場として、凶悪な犯罪組織があるらしいんです」
えと「まさか、そいつらと今回の件、何か関係あるっていうの⁉︎」
たっつん「でも、確かに有りえるわ。代替わりの瞬間を狙って街に入り込めば、結界を無視できる」
ゆあん「しかも相手は犯罪組織・・・。精霊の器達を誘拐したと考えてもおかしくない!」
アシュリー「一理ある・・・」
レッド「でも、精霊様はごっつ強いって話やで。そんな簡単に誘拐されてまうもんなんか?」
かざね「うーん・・・まずはこの街を探索してみる?」
どぬく「それあり!どこかに精霊様が隠れてるかもよ!」
うり「もしくは、俺達のためにヒントを残してる可能性もあるな」
ぽん太「絶対そうじゃん!」
シヴァ「それじゃ、何人かで分かれて探索するか!」
キャラクター図鑑No.1
ワリオ
年齢:不明(30代と見られる)
職業:ワリオカンパニー社長
所有アイテム:ジェットパック
攻撃:横方向にのみアタックする
弱点:上方向に攻撃できない
0章-2 消えた精霊
前回のおさらい
ワリオ達のただならぬ様子を察し、ダイヤモンドシティにやってきた夏コラメンバー+ワリオカンパニー社員。この街は“精霊”によって結界が張られ、守られているというが、突然精霊が行方不明になってしまったらしい。なおきりの情報やかざねの提案を元に、それぞれ分かれて街を探索することに。
街中を全員でくまなく探したが、精霊はどこにもいなかった。
写真を手に人に聞き回っても、収穫はなかった。
ルールー「いないね・・・」
ペニー「目撃証言も全然集まりませんでした・・・」
クライゴア「一体どこに消えたのやら」
じゃぱぱ「こっちもいなかった」
かざね「これだけ探しても見つからないなら・・・後は街の外だ」
カット「嘘でしょ、本当に誘拐されちゃったの⁉︎」
スピッツ「もしそうやとしたら、どうしようもないで?」
たっつん「精霊は10人やろ?おってもおかしくないねんけどな」
全員で集まって話をしていると、
⁇「`おやおや皆さん、お揃いで・・・`」
という、野太い男の声が聞こえたのだ。
咄嗟にその声の方を見ると、ふくよかな男が建物の上に立っていた。
るな「誰・・・あの人?」
なおきり「前にニュースでやってた・・・悪徳不動産屋の社長・|小室住吉《こむろすみよし》です!」
小室「ご存知でしたか。いやぁ、ここまで私の名が広まっていると嬉しいものがありますねぇ」
ドリブル「何やねんあいつ、腹立つ・・・!」
小室「ところで皆さん、ここで何をしているのです?」
マンティス「とぼけるでない!」
アナ「あたち達は・・・!」
小室「もしや、皆さんがお探しのものはこれですか?」
小室が取り出したのは、色とりどりに輝く10個の宝石。
オービュロン「まさか・・・それは⁉︎」
小室「この通り、精霊達は死んでいませんよ。我々が`宝石に変えておきました`ので」
のあ「あれが・・・10人の精霊なんですか⁉︎」
クリケット「みんなを元に戻せ!」
小室「残念!それは聞けない頼みです。これからこの街は、`我々のものになりますので`。精霊さん達は邪魔でしたので、魔力を全て奪った上で美しい宝石に変えてあげましたよ」
かざね「あいつ・・・狂ってる!」
ひなこ「我々のものになるって何⁉︎」
小室「ここはとても美しい街・・・。それを結界で封じておくのは勿体無い。だからこそ、我々が有効活用して差し上げますよ。犯罪組織“`ブラッドムーン`”の本拠地としてね!」
小室は笑いながら、煙のように消えた。唖然としているワリオの目の前に、一枚の紙が落ちてきた。
ワリオ「ん?何だこれ」
じゃぱぱ「“エリカの書き置き”・・・エリカって、ルビーの精霊じゃないですか⁉︎」
ふうはや「本当だ!何かヒントが書いてあるかも!」
ふうはやが書き置きを受け取り、読み上げ始めた。
キャラクター図鑑No.2
ジミー・サング
年齢:30代
職業:ワリオカンパニー社員
所有アイテム:特になし
攻撃:指を刺した方向にアタック
弱点:攻撃と移動が同時
0章-3 キセキの力とワリオのゲーム
消えた精霊達は街の中にはいなかった。途方にくれるじゃぱぱ達の前に、犯罪組織“ブラッドムーン”の一味であり、悪徳不動産屋の社長の小室が現れる。彼は精霊達を宝石に変え、どこかに行ってしまった。その時、精霊が残したと思われる書き置きを見つけ・・・
『この書き置きを読んでくれている頃には、私は既に囚われの身となっているだろう。
私はレッドルビーの精霊・ルカを宿すエリカだ。突然いなくなってすまない。
奴ら・・・ブラッドムーンは危険すぎる。私達は魔力を奪われ、操られ、宝石に変えられてしまった。
この書き置きを見ている君たちに頼みがある。私達を助けてくれないだろうか。
あいつらは人間を宝石に変えるマシンを持っているが、私たちの最後の抵抗として、マシンを停止させてある。
再起動するまでに時間はあるはずだ。その隙に10人の幹部を倒し、マシンの電源を10個全て破壊してくれ。
全ての電源がなくなれば、マシンは動かない。そうすれば、あとはマシンを壊すだけだ。
マシンが壊れれば、私達も元に戻れる。
もし戦うための力がないのなら、ワリオカンパニーにある私の机を調べてくれ』
ふうはや「・・・だって」
たま「戦うための力って・・・なんなんでしょう?」
ワリオ「エリカの机か。今から見に行くか!」
ワリオは会社に入り、爆速で何かを取ってきた。
ワリオ「説明書みたいなのがあったぜ」
ぽん太「何これ、“キセキの力”?」
ファイブワット「さっきの書き置きと同じ字ね。エリカの直筆メモかしら?」
メモには、こうあった。
『ワリオ達がゲームの中に入った時、彼らにそれぞれの特技や持ち物を使う特殊能力が付与された。私はこの力を“キセキの力”と呼んでいる。
私達を助けるだけの能力がなくても、ゲームの中に入れば、キセキの力が発現するかもしれない。
能力は大抵、自分の特技や好きなもの、よく持っているアイテム、周りからのイメージが能力になることがあるんだ。君達も試してみてくれ。能力が使えるようになるかもしれない』
じゃぱぱ「ゲームに入るって・・・何だ?」
ペニー「以前、私以外の皆さんが、ゲームバグだらけのゲームの中に吸い込まれたことがあったんです。その時のゲーム機から、また入れるかもしれませんね」
しゅうと「そのゲームってどこにあるかわかる?」
クライゴア「どこかに保管されているはずだが、ジミーなら知っているかもな」
ジミー「それならここだYO!」
ジミーがゲームを取り出してきた。う◯このボタンひとつがついている、ツッコミどころしかない機械だ。
クリケット「このボタンを押したら、俺達はゲームの中に吸い込まれたんだ」
アナ「あの時はピョロが乱入ちてきたの」
たま「中にヒントがあるかもしれません!私行きます!」
たまは1人、恐れる様子もなくボタンを押し、ゲームに吸い込まれてしまった!
じゃぱぱ「たまちゃん⁉︎躊躇なさすぎだって!」
ぷちぷち「俺らも行かなきゃ!」
ふうはや「たまちゃん1人を行かせるわけにはいかない!」
残された夏コラメンバーも、次々にボタンを押してゲームの中へ。
キャラクター図鑑No.3
モナ
年齢:17歳
職業:ダイヤモンド高校2年生
所有アイテム:モナバイク・モナブーメラン
攻撃:ブーメランを操る
弱点:ブーメランを投げないと止まれない
0章-4 発現、キセキの力
エリカが残した書き置きには、10人の幹部を倒して電源を破壊して欲しいと書かれていた。何も能力を持っていない夏コラメンバーは、書き置きに記されたヒントをもとにワリオカンパニーに向かう。21人はそこにあったゲームの機械に吸い込まれ・・・
じゃぱぱ「ここがゲームの中?」
りもこん「なんというか・・・島みたいだ」
たまちゃん「本当に能力が使えるようになるのかな?」
夏コラメンバーはいつの間にかデフォルメ化され、小さくなっている。
いむ「あれ、のあさん達がいない・・・?」
たっつん「どぬとぷっちーもおらへんぞ⁉︎」
__のあ「皆さーん!私早速特殊能力手に入れましたー!」__
__ぷちぷち「俺も使えるようになったー!」__
__どぬく「見せたいからこっちきて〜!」__
3人の声が聞こえる。その方に向かうと、クッキーに乗って浮かんでいるのあ、片目が異様にでかいぷちぷち、長い刀を持つどぬくが。
のあ「見てください!私、このクッキーの上に乗って飛べるようになりました〜!色んなお菓子を発射できるんですよ!」
のあは嬉しそうにキャンディやビスケットなどを出しながら飛んでいる。
ぷちぷち「俺はビーム出せるようになったー!・・・あんま高く飛べないけど」
ぷちぷちはそういうなり、右目から鋭い光線を発射!
ひなこ「うわあああ⁉︎やめてよ危なすぎるって!」
かざね「マジかよ、とんでもねぇ力だな」
どぬく「俺はねぇ、おりゃーっ!」
どぬくの持っていた刀がありえないほど伸び、後ろにあった岩を薙ぎ倒してしまった。
うり「すげー!刀がデッカくなるんか!」
なおきり「どぬちゃんは刀のイメージが強いですもんね!」
ゆあん「・・・あのさ、俺とるなもいい?」
おずおずとゆあんが手を上げた。
ゆあん「俺ね、視界に入ってるあらゆるオブジェクトが動かせんのよ。こんな感じで」
どこから取り出したのか、ゆあんがパソコンをカタカタと打つと・・・
もふ「どわあああ⁉︎なんで俺なんだよおおお⁉︎」
もふの体が浮かび上がり、ゆあんの目の前に落ちた。
るな「るなはこれです」
るなは猫じゃらしを取り出し、軽く振って見せる。その途端、100匹はいそうなほどの猫が、砂埃をあげて走ってきたのだ!
ヒロ「うわっ!何この数⁉︎」
るな「試しに・・・猫ちゃん達お願いします!」
るなが猫じゃらしをシヴァに向けると、猫達がシヴァへ向かって一直線!
シヴァ「ぎゃああああああ⁉︎これはやばいって死ぬってえええええ!」
るな「こんな感じで、たくさんの猫ちゃん達を操れるんですよ」
猫じゃらしをしまうと、猫達もいなくなった。
ゆあん「俺らの能力、結構強くね?」
ふうはや「いやなんでそんな冷静なんだよ・・・?」
えと「めっちゃカオスなんだが・・・」
キャラクター図鑑No.4
ドリブル
年齢:30代
職業:タクシー運転手
所有アイテム:タクシー・バズーカ
攻撃:バズーカを撃ちながら移動する
弱点:右にしか攻撃できない