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目次
↺ Prologue
あなた が 居なくなる 一年後 まで 、
私 は あなた と 添い 遂げたい ___ 。
↺ 白 い 桜 .
___ まるで 雪 の ようだ 。
朝日 に 照らされた 桜 の 色素 は 薄く 、
桃色 と いうより 白 に 近い よう に 感じられた 。
二週間 ぶり に 通学路 を 歩く 足取り は 重か っ た 。
長期休み 明け の 学校 は 、
どうして こんな にも 行く気 が 失せる だろう 。
「 な ぁに ぼ ー っ と してんの 〜 」
The ・ 女子 っ て 感じ の 、
甲高い 声 が 後ろ から 聞こえた 。
「 !? 」
それと 同時に ぐい 、 と 襟 を 引 っ 張られ 、
身体 が 少し 傾く 。
顔 を 見ず とも 、 犯人 は 分か っ ていた 。
俺 は 呆れて 、 いつも の よう に はぁ 、 と 息 を 漏らす が 、
彼女 は 気づかず に そのまま 言葉 を 続ける 。
「 まぜち お っ はよ 〜 !!
そして 17歳 おめでと 〜 っ !! 」
…… うるせぇ 、 (
折角 の 祝い に こんな こと を 思う のは 、
失礼 だと 分か っ ている が 、
本当 に 五月蝿い 。
彼女 の 喉から 発せられる 高音 が 耳 に キンキン と 響いて 、
その 不快感 に
思わず 耳 を 塞ぎ たく な っ た 。
頼む から 朝から 大きな 声 を 出さない で 欲しい 。
「 ん 、 ありがと 。 」
俺 が そ っ けなく 礼 を 述べる と 、
彼女 は 機嫌 を 損ねた ように 、
わざとらしく ぷぅ 、 と むくれて みせた 。
そんな 彼女 の 名前 は 、
【 橋本 絵里香 】 。
俺 の 幼馴染 で 、 常に 俺 に 引 っ 付いてくる 面倒 な 女 である 。
今 だ っ て 、
不機嫌 そう に しながら も 、
俺の 腕 に 自分 の 腕 を 絡ませ て 身 を 寄せている 。
…… まぁ 、 彼女 から の 好意 に 気づいて いながらも
見て見ぬふり を している 俺 も 悪い けど 。
理由 は 単純 。
絵里香 を 友達 として しか 考えられない から だ 。
いわゆる 腐れ縁 。
それ に 、 絵里香 は 気に入らない 相手 には 、
あからさま に 冷たい 態度 を 取る 、 無視 を する 、 俺 に 近づかない ように 脅す
など と い っ た
虐め と とられても おかしくない 行為 を 昔から 繰り返し ている 。
彼女 を そういう 目 で 見られない 原因 の 一つ である 。
しかし 、
根本 から の 性悪 、 という わけでも ない ので
嫌い にも なれない 。
い っ そ のこと 、
此奴 の ことが 嫌い に なれたら いいのに 。
なんて 最低 な 思考回路 が
俺 の 頭 の 中 で ぐるぐる 渦巻く 。
絵里香 「 桜 、 綺麗 だね ぇ 、 」
「 そ ー だな 。 」
そんな こと は どうでも 良いから 、
離れて くれないか 。
腰 まで ある 長い 髪の毛 が 風 に 煽られ 、
たま に 俺 に 当た っ て 鬱陶しい 。
「 髪 切らねぇの ? 」
絵里香 「 え ? なんで ? 」
「 なんとなく 」
絵里香 「 ん ー 、 えりか 短い 方が かわいい ? 」
絵里香 は 少し 頬 を 紅く 染め 、
上目遣い で 俺 を 見つめる 。
突然 の チャンス 到来 。
テキト ー に うん とか 言 っ といて 、
その 邪魔 な 髪 を 切らせて やろう 。
実際 、 多分 短い 方が 似合う と 思う し 。
嘘 は 吐いて いない 。
「 多分 な 」
絵里香 「 ふふ っ 、 まぜち が そう言う なら
ちょ っ と 考え よ っ かな 〜 ♪ 」
上機嫌 に そう 言う 彼女 に 対し 、
「 ど ー も 。 」
俺 は や っ ぱり 素 っ 気なく 返す こと しか 出来なか っ た 。
「 君と僕の365日 」 参照 。