ねえ、誰か言って私のために、私のためだけに、
“好きだよ”
そう言ってよ。
そう願っても誰も言ってはくれなかった。
こんなに願っているのに。世の中って報われないことしかないよね笑
貴方だってそう思うでしょう?
でも貴方だけが言ってくれた、あの言葉。
貴方は覚えてる?
(⭐︎7話で完結する予定にはしておりますが、もしかしたら増減の可能性があります!下手くそですが読んでいただけら幸いです!!)
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目次
⒈ 暗い闇
「ーよし、じゃあこれは来週までにまとめて完成させておくように。」
「親の職業レポートにまとめるとか小学生じゃん!」
「流石にだるすぎでしょ笑」
どう、しよう…親の職業なんて…かけるわけない…、。
「|優好《ゆう》ちゃんの親って何してるの?」
「っえ…?」
そんなこと言えるわけない。お父さんはもう他人だしお母さんは無職だ。今は生活保護を受けて必死にギリギリの生活をしている。
そんなの友達に恥ずかしくて言えない。
「えっと…そんな大した仕事じゃないよ?」
「いいじゃん!教えてよ!」
「んとね…スーパーのレジ打ちかな?」
「へーそうなの」
私はその反応に少し苛立ちを覚えながらニコニコ笑って
「うん。まあね。」
と言う。きっと今の私の顔は曇っている…今の話で一瞬にして昔のことを思い出してしまった…。
それは10年前の私の6歳の誕生日だった。
その日は朝から大雨が降っていた。「誕生日なのについてないなぁ、」と思ったのを覚えている。
お父さんとお母さんはその前からいつものように、夫婦喧嘩を繰り返していた。
でもその日を境にお父さんは二度と私の家…「|神崎《かんざき》家」に帰ってこなくなった。私はお母さんと2人になってすごく悲しかったのを今でも鮮明に覚えている。でもその時にお母さんが
「ごめんね。お母さんお父さんの分も頑張って、貴方を立派な大人に育てるからね。優好のこと大好きだから何も心配しないでね。」
そう言ってくれた。その言葉が嬉しくて2人でも頑張れるような気がしていた。それが最後の「大好き」とはあの時は思ってもいなかった。
その日からお母さんはどんどんおかしくなっていった。そんなある日私はお母さんにこんなことを聞いていた。
「ねえ、お母さん、お仕事行かないの?」
今思うとびっくりするようなこと聞いてるけどその時の私はそんなこと考えられないくらい幼かった。すると、お母さんがものすごい剣幕で
「うるさい!優好を産んだからなのよ!?そもそも貴方さえ産まなくちゃこんなことにはならなかった!!貴方のせいでもあるのよ!!」
そう言い放った。この言葉がずっと私の胸に引っかかって取れなくて、どんどん自分の心に溜まっていった。
それ以降お母さんは私と会話すらしなくなった。まるで私なんて最初からいなかった存在のように。
ご飯もお風呂も、何もかもやらなくなった。自暴自棄になっていたんだと思う。
最初はすごく悲しかった。当たり前だ、自分の親とまともに会話もできないのだから。何もしてもらえないのだから。
でもそのうちにすぐ慣れるようになった。別にお母さんと会話していないからといって、そこまで大きくダメージを受ける必要は無いと思った。もうすでに感覚が麻痺していたのかも。
やっとそう思うことができたのは8歳になってからだった。
8歳のまだまだ幼い女の子にこんなことを思わせるなんて、母親はどう思っているんだろう。
--- いつの間にか「お母さん」ではなく「母親」と呼ぶようになってしまっていた。 ---
でも、こんなに大きくなった今でも心のどこかで
「ねえ、言って。私に、私のためだけに、大好きだよって。言ってよ。ねぇ構ってよ。もっと愛情が欲しいよ。お願い、お願い、。」
そう叫んでいる気がして、そういう自分が嫌で、醜くて、大嫌い。
他人のことも大嫌い。誰も信じることはできない。
自分の母親のせいで人間不信になることなんてあるんだな、笑える。
だから自分は誰からも好かれないんだな。と、時々ぼんやり思う。
そんな事を考えながら今日の学校が終わった。
今日も毎日が憂鬱だ。
初めまして!!|桜 凜梨《さくら りり》と申します!
元々趣味で小説を書いていただけなので至らないところだらけだと思いますが、読んでいただき誠に光栄です!
シリーズとなっていますので応援のほどどうぞよろしくお願い致します。
さて、次回は「⒉ 初めての出会い」です!
苦しい過去を抱えた主人公「優好」。この子に新たな出会いが…!
乱暴だけど優しいあいつとまさかの発展!?
次回をお楽しみに!!!
⒉ 初めての出会い
苦しい過去のせいで、周りを信用できない主人公「優好」。
その優好がちょっと乱暴な男の子に会う…一体どんな展開になるのか!?
「何書こう…。」
公園のベンチで1人呟いた。1人で公園のベンチで何してんだろ。思わず笑いが漏れる。
するとブランコが不意に揺れている。誰か、いる。
どこまで私のことを見ていたのだろう。1人で笑っているところを見られていたら最悪だ。
でも遠すぎて誰かさっぱりわからない。なんとなくあの制服はうちの学校?多分男子…?
するとその男子がこっちに近づいてきた。だんだんはっきりと顔が見えてくる。あ、こいつ…!
「あ!やっぱり!神崎だと思った!」
そうして、そいつがニッと笑って白い歯をみせる。
「…。」
「なんで無視すんだよー挨拶ぐらいしろよな?笑」
思わずゴクッと唾を飲み込む。
「白、神…。」
そうこいつは|白神 好大《しらかみこうだい》。
私のクラスメイトで、常にチャラチャラしてふざけててだらしない。っていう印象しかない。まぁ要するにあんまり好きじゃない。
向こうも私のことなんか興味ないはずなのに、どうして話しかけてくるの?なんでここにいるの?今日は部活はないの?
頭の中が疑問でいっぱいなっているのを気づかれないように平然を装った。
「何?なんか用?」
「冷てー態度。」
「何の用って聞いてるんだけど?」
負けじと対抗する。
「別に何でもないけど。公園はみんなの場所だぞー。」
それぐらい知ってるわバカ。ほんとこいつは頭にくる。
「今日は部活ないの?」
イラついて感情任せに話題を変えた。
「神崎…俺のことめっちゃ知ってるじゃん…。」
ちょっと嬉しそうに口角を上げている白神を見て、私の胸がドキッとなった気がした。何、今の表情。あんな白神見たことがない。
でも、今の一瞬の胸の高鳴りを知られたくなかった、いや認めたくなかったからそれがバレないように、口を開いた。
「それで部活は休み?って聞いてるんだけど。」
そう、今の気持ちは私の気のせい。不意に笑顔を見せるあいつが悪い。
「今日は休みですけどぉ?あ!そうか!帰宅部の神崎にはわかんないかぁ?笑」
そう言われてかなりイラッとした。さっきまでのドキドキが一気に消えて、逆に怒りで体が熱くなっていくような気がした。
「なんなのよ、バカ。」
そうぽつりと呟いてしまって慌てて口を押さえたけど、たまたま通った車の音で聞こえなかったと思う。
「俺ここで、あのレポートしようと思ってさ。」
「えっ…なんで?」
すると白神はあからさまにシュンと言いたげな表情をする。そんな顔、反則でしょ。
「俺のこと嫌い?」
「えっ、あ、えっ、と…。」
反応に困る。そんなことないよって言って、じゃあ俺のこと好きなの!?って言って喜ばれたらどうしよう。面倒ごとには巻き込まれたくない。なんて答えたらいいか分からない。
「やっぱりそうなんだ。」
違う。そんなことない。
「そんなこと…。」
そう言おうとしたら、白神の声がかぶってしまった。
「まあ、宿題するだけだから。」
そう言って苦笑いをしている。
「うん…。」
ごめん。こういう時に言えない私ってすごいずるい。胸が苦しい。
やっぱ私なんか…。
でも私の足は動かない。
だって君は知らないでしょ?私が景色より、君の横顔を見ていること。君の字が思っていたより綺麗だなと思ったこと。
そして…今はここに居たいなと思ったこと。
この気持ちが好きという気持ちか、そう聞かれたら認めなくないけど、間違ってはないのかな、と思う。
人間不信の私が恋なんかできるわけない。この気持ちにはそっと蓋をしようと思った。
次回は第三話「私の汚い心」です!!お楽しみに!!!!!!