大きな龍と小さな統一者にでてくるやつらのお話。
色々ジャンルはバラけてます
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目次
くまといぬ。
青春っていいですよね、せいしゅんかはしらないけど(
マーリー・ドット
23歳。熊と人間のハーフ、白人。最近のマイブームはウィルとの全力鬼ごっこ。ウィルにとんでもなくでかい感情を抱く。
ブラウン・ウィリアムズ
17歳。同性愛者。マーリーの全力鬼ごっこにトラウマを覚え始めている。マーリーが好き
「君は緊張しないのかい…」虚ろな目の愛しい恋人。
「別に…おやすみ」
「待ってくれないか…」
「なんだよ…」
「君の部屋で寝ればいいじゃないか」
そう私が言い終わる前に、ウィルは目を閉じて、かすかに寝息をたてていた。無邪気な子猫の寝姿のように、両手を上にあげ、足を大きく開いていて、
あまりにも無防備であった。
ふと私の頭に良からぬ想像が浮かんだのは言うまでもないが、なぜかウィルに焦らされたようで、うじうじと腹になにかがたまっていくのが分かる。
無防備の太ももに手を置く。
そうするとぱちっと目を開け、罰の悪そうな顔をした。
「すまない…」
「この意気地無し」
一瞬はてなを浮かべたが、直ぐにその意味が分かり、めくるめく桃色の世界を駆けていく。
白く柔らかな肌をぐちゃぐちゃにしたくて、その喉が枯れるほど鳴かせてやりたいと、薄いしとやかな唇に…というが彼は未成年である。ただまちぼうけということだ…
仰向けのままに、ウィルが言う。
「このチキンめ」
獣のように目が瞬く。
すこしはにかむ姿に怒りが込み上げたが、とりあえず今はいい、とにかくこの部屋から出なければと思うのだが、どうしたものか。
考えあぐねているとわざとらしくT シャツをたくしあげようとするウィルの手を押さえながら、どうしようもない昂りと戦っているわけである。この劣情と、そう考えるとあわれに情けなく自分を思い、憔悴した。
無理やり手を引き上げようと力を入れるとウィルがふと恐ろしげな顔をする。
そうすると何か飢えを感じ、今なら思うままにできると言う背徳感を感じた。
ウィルに対するくらい欲望が満たされていくようで、次第に力を強めて、シーツを縫い付けるようにしてしまったのであった。
深い青緑の目がじっとみつめめきて、ウィルの声がこわごわと呟いた
「マーリー…?」
黄金の金具がついた焦げ茶のベルトにてをかけ、そこで目が覚めたように、靄がかかる頭がスッキリとした。
また苦々しく口角をあげる私の恋人。
先程の自分がよっぽど理性のない獣のようだったかどうかはわからない
ただすこしだけ、なにかがプツンと切れてしまいそうだった。
薄明
お久しぶりの浅葱です、もう7月ですね(死
クロア・・・14歳。ブーゲンハープ現女王。城から逃げ出す自由な子。最近王族の気品が砕けかけてる
ラピ ・・・17歳。捨て子の龍の子。クロアが大好きで、火を吹けるらしい。足が異様に早い。
ラピ視点です
「らぴぃ」
クロアがもぞもぞと腕の間に体をねじ込んでくる。ほんとは起きてるけど、狸寝入りを決めるのはこのためだ。可愛いけど、その裏には深い理由がある。
最近クロアは仕事詰めらしく、くたくたになって、お風呂に無理やり入ってから、死んだように眠る。
僕が手伝っても終わらない量だ。僕だって疲れてる。
必死に昼までやっても10分の1も終わらないもんだから、その書類を見て嫌になる。
外国との貿易の書類や、建築許可証、提案書に、コクジコウイがどうとか…国民の悩みが書いてある紙や、ほんとにいろいろ。確認して、提案とかは判子を押したり、サインをしたり。しゃっしゃと万年筆をうごかす姿は、額に髪がぴったりとくっついて、その姿が脳裏に焼き付いている。
僕は王女じゃないから、悩みや国民がどうこうしたいだのの提案書を確認するだけだけど、あまりにも長いものだから骨がおれる。
まったく子供に政治を任せっきりなんて信じられないよね…そう考えるたび、葛藤と疑問だらけだ。
「らぴ、起きてる?」
カラカラの声でクロアが言った。
「どうしたの」
「眠くない」
11歳の頃に聞いた小さなクロアの声。甘くて、か細くて、幼い声。それにまるでそっくり
こうやってクロアがひどく甘えるのは、我慢したって我慢しきれない。悲しくて、辛いときだ。
「もうつかれた」
寝汗をびっしょりかいているのは、きっと何かに魘されていたのだろう。
「そうだね」
クロアを抱えて起こしてやる。力が抜けて身を預けてくる、特別小さい華奢な体だから、腕の中にすっぽりと収まった。
いつもは綺麗な空色の目の上目遣いは、月明かりのせいか、疲れのせいか。いつもより、黒く濁っているように見える。
さらさらとした黒髪に指を通して、息を呑んだ。急にぽろぽろと泣き出すもんだから…これはクロアか、と疑ってしまうほどに。
「わたしねッ、泣いちゃッ、だめ、って言われてたからっ」
鼻をすすって、小さな白い手で涙を拭っている。
「おうじょさまは、つよいから、っ、て」
「なくのは、よわいこだ、って、いってッ、たの」
何も口からでなくて、代わりに必死に黒髪を梳いた。
背中をさすると、クロアは話そうとした唇を噛み締める、小さな体にかき抱かれる。
「らぴ、は、わたしが、好き?」
「好きだよ、いつまでもだ」
重みで沈むベット。このまま沈んでしまいたかった
「君が大好きだ、嫌いなんか言わない、たとえ君が何をしようと、何になろうと、君が大好きだよ」
一瞬見つめてきて、次に嬉しそうに笑う。薄暗いなかで、彼女の白い肌はやけに目立った。
「わたしも、だい、すき」
ほのかに顔を赤くして、静かにクロアが揺れている。その頬に一度キスをしてから、そっと布団へ寝かせた。
ほのかな山桜の香りがして、僕も一緒に転がる、少し、見つめ合ってから、僕たちはもう一度、まぶたを閉じた。
話はぽんぽこ浮かびます、でも題名が浮かばないっすよね((
二人の本名を書いておきましょう、意味っぽいのも、早口で5回言えるかな(は)
クロア
クロア・ミード=ジェラルディン
蜂蜜酒と槍を持った支配者て、、パンチ強いっすね(?)
王女様は長い名前にしなければと思ったのですが、蜂蜜酒がよぎったのでこれにしました
ラピ
ラピ(ラピス)・ターナード=ジェラルディン
原石みたいな意味が込められてます、だからラピスラズリです(
え?なんでミードじゃないかって?ターナードにミードの「ード」が入ってるじゃないか(暴論)
(うちのコ豆知識ー!((
・創作した当初(四年生)はクロアとラピ、クロアは化け猫で、ラピは龍の子の設定でした(ラピは変わらん)あと、クロアが年上の設定だったんですよ(?)
結果、うちのコでは珍しい人間にクロアはなったわけですが、
6歳と7歳のロリショタにしようとしてたってわけです(真顔)
しるし
ウィルとまーりー
仲良しで結構!
先からわたしは落ち着きがないと白音に言われた。
あとウィルを見つめ過ぎだと、先程ウィルにマーリーの視線が怖いと訴えられたらしい。
「そんなに落ち着きがないか…?」
「マジでないよ」
「大したことはしてないんだが…」
「お前鈍感じゃん、ウィルにちゃんと答えてあげな」
わたしが叶えてあげれないものがあったのかと心底驚いた顔をすると知らなかったのぉ?と恨めしげに言われた。
冷蔵庫から何かを取り出す白音を見つめながらどんな顔をしていたか聞いてみると
「戦地の恋人を思い出して悲しむみたいな…とにかくバチクソに哀愁漂ってたね」
そっと顔を思い浮かべながらも白音が咥えているのがいちごジャムのサンドイッチだとわかり、おまけにパンが少し焼いてあるから、ウィルが作ったものだ。
「マーリーが部屋に引きこもってばっかで呼んでも来てくれないから俺にくれるって」
この下劣め…最近自分でジャムを作り始めたと聞き楽しみにしていたものなのだが…
「初めてにしてはなかなかにうまいジャムだし…theいちごって感じの味する」
大粒でうまいしと付け足し、ますます食べたくなっていった。
訪ねればまた明日作ってくれるかもしれない、そしてついでに謝りに行こうと、いちごジャムのサンドイッチを美味そうに食う白音を恨めしげに睨んでから、ウィルの部屋へ向かう。
---
「お前のせいだ」
泣きはらした面でそう言われ、慄く。
「お前がッ…お前が来てくれないから」
グズグズ枕に顔を押し付ける姿は痛々しく、左手にたくさんの切り傷と、カッターがおまけのように落ちている。
「バカだ、バカ、お前なんかきらいだッ、マーリーなんか嫌いだ…」
「俺のことが好きじゃないんだろ、ほんとはそうなんだろ、もういえよ」
早口でそう言ってのけ、ものすごく悲しそうな顔、悲観や自責、そういった者の顔だ
「わたしは…」
「もういゔなよ、もういうな、わかッてるから早く消えろ、もう二度と話しかけるな」
ウィルはパニックなのか正反対の言葉を口にした。
なだめるつもりで頭に手を伸ばすと、思いっきり噛みつかれる。
なにかに怯えるような、臆病な目であった。
ふゔふゔとギリギリと歯を立て、力を強められる。
よほど強く噛んでいるのか、ほんの少しではあるが血が滲んで、それに気づいたように急いでウィルが口を離す。
楕円を描いた大きな歯型は右の八重歯の部分だけ血が滲み、ほかは赤黒く、深くあとが付いている。
「悪い子だ」
そうできる限りの低い声でつぶやくと、ショックを受けたような、暗い顔をした。
ウィルも騙されたようで、狼狽し、また泣きそうになる。
ここで不覚にも興奮してしまうのはこの例えようのない驚きを隠すためか、単に異常なのか。
ぼやぼやと考えながらも、仕返しと言わんばかりにウィルをかき抱く。
そっと肩口に歯をあてがってから、手加減なしに噛みつくと、ゔっと短い悲鳴のあとに、またふゔと長く抑え込むようなか細い呼吸を始めた。
---
2分ばかりだろうか。うっ血した噛み跡をなでながら、そっと諭した。悪戯が過ぎたのか、ウィルはまたグズグズと泣き始める。
「私は君を愛している、絶対に」
「ほんとは嫌いなんだろ゛ッ…」
嫌いなんじゃないかとウィルが不安がっているたびに首筋や指先や耳に噛みつくと、ひどい顔ながらも少しばかり安心したような顔になる
この痕が私のものだと証明するのだから、安心するのだろうか。
私のものだ、そういうように肩口の傷をなで上げる。グシャグシャに白衣を掴まれる。
そっと確かめるように見つめられ、深く頷くと、また私の肩口に顔を乗せたようだ。
そっと優しく抱きしめた。
--- 狂おしいほど愛おしい、私の大事な、大切な、恋人。 ---
--- もう二度と、離しやしない。 ---
誤字・脱字等ありましたらご連絡ください
おうじょさま
夜空のような髪、秋空を吸い込んだような瞳、雪のように白く、陶器のような肌。華奢な体と裏腹には、強い志を持っている。
今日も、綺麗だなぁ。クロアは。絵を描く無邪気な姿や、本を読み解く姿はある威厳を持って、思い出せる。
その姿を、僕に向けていった言葉を、一字一句、間違わずにだって。
頬の赤みから、目元、輪郭、しなやかな指先、みみのかたち。それらを完璧に思い出せる自信がある。
僕にとってのクロアは、ゴッホにとってのひまわり、ワイラーが探したオードリー、神が選んだジャンヌ。とにかく、素敵なんだ。
ベットうつ伏せのクロア。顔だけあげて、そっときかれた。
「どうしたの、ラピ、暇なら庭へ行かない?」
「なにするの?」
「肌を焼くの」
「なんで?」
「みんなと同じになろうかなって」
僕はその言葉に、悩まされた。クロアは白人であるのだから、なかなかに浮いてしまう。でも、そんな雪みたいな肌だって、とってもきれいなのに。
「僕はありのままが好きだよ」
「…そぉ」
ぽふっと音を立てて顔を沈めるクロア。僕は知ってる、知ってる。クロアがほんとは嬉しいことだって、知ってる。うまく秘密を隠せない、そんな抜けた王女様が、かわいらしい。
そして、僕に気を許してくれること、いつもの演説中や、隣国の宰相と話すときや、城での会議、あの真面目な顔、キリッとした、ほんとの王女様。
どこにも抜け目がないような、厳しい表情。僕の前では、疲れ切ってたり、ぐてりところがってたり、ただただくっつきまわってきたり。そこも、可愛い。
うつ伏せの黒髪を指でくるくると回すと、ばっと顔をあげる。
「何」
「なんでもない」
やっぱり君は、王女様は、きょうもかわいい。
海月と望月
自主企画参加します!!!!!
長い間塩漬け(?)の小説…リメイク
ドミルと白音、詳しくはOC詳細のほうを覗いてください👀
夏といえば海!水族館行きたい!
昔っから、海は好きだったんだ。
よく言う青い海に、白い砂浜…いや、僕のは砂浜じゃない。一面の青い海。
イルカにクジラ、トビウオ、クラゲ…時にはサメなんかも見た。
--- 海面にぷわりと浮かぶクラゲは、風まかせな風来坊。 ---
--- 水を撥ねる風切りトビウオに、波のような飛沫を上げるクジラ、泳ぎ上手なイルカ。 ---
--- 強靭な顎をもつサメ、イタチやホホジロ。どれもきれいだった。 ---
暗い木材の海賊船に乗って、海風に髪をなびかせる。あのときの海の匂いは、死んだって忘れられないよ。
でもなぁ、海という自然は、容赦なく牙を剥く。目的の場所まであと少しというとこで、嵐に襲われ、波に飲まれ、溺れ、死んだとき、海辺にいたんだ。
覚えてるのはクラゲのように海を彷徨う記憶だけ。
死んでいるはずなのに冷たいというのを感じ、生きているかと少し考えた。でも、足元が見えないから、死
んで
るんだろ う。?
ショックだった。幽霊ってやつかなって思ったんだ。
明るい|望月《まんげつ》のした。 海の先をぼうっと見つめる。打ち上げられたクラゲをもどし、遠くのクジラを目を細めて見て、海風を浴びた。
ふと、地平線から、白い何かが迫ってくる。一匹のアザラシだ。
「なんだろうなぁ…」
雪で覆われたような美しい被毛。そのアザラシは、手先やヒレの先は、淡く水色に染まり、まるで雪の精のような、見た目をしていた。
--- クジラの声を聞き、ホホジロザメと話し、イルカと歌い、トビウオと喜び、クラゲと考える。 ---
海の生き物などとは話せない、でも、どこか通じ合っている。わかるんだ、そう思って、迷いなく近づいてくるアザラシにここはどこかと聞いてみる。
なつかしい潮風を感じ、一瞬眼の前がくらみ、アザラシはいなくなっている。
かわりに、人が立っている。直感的にわかる、こいつがアザラシだ。
黄色い目に、淡い水色が髪の切っ先を染め、みみはヒレ、腰元にはしっぽ、そのしっぽには鱗がちらりと見えた。
「寂しそうだね、一緒に来る?」
そのあでやかな笑顔と、優しげに手を伸ばす姿に誘われ、手を取る。
灰色の世界が色づくような、確かな実感を、僕は手に感じた。
なんか改行が下手
ちなみに僕が好きなのはネコザメです(ΦωΦ)
貴方とゆびわ。
夏だ!海だ!!!小説だ〜!!!!!!((
夏休みなのでバンバン投稿しますぞദി ᷇ ᷆ ) (
とぅじょぅじんぶちゅ
アルト:見た目は4歳。キメラ。背中に3本の触手と、足には目玉が覗く。けれど頭もよく、屋敷のみなを仕切っている
バルト:森の守り神、1000年にわたり森を守る優しい心の持ち主、シュークリームに目がない。
「きれい、だな、ぁ」
「でしょぉ」
シロツメクサの指輪を、指にはめて自慢気に向かい合ったバルトへ見せる。
「も、っ、と、きれい、だ」
「ふふ」
無邪気な子どものような笑顔を浮かべ、バルとは朗らかに笑う。
アルトの栗毛をそっと撫でてから、手元の少し不器用なシロツメクサの指輪を、真似するように同じ指にはめる。
透かして見るように空を撫でると、横で嬉しそうにアルトが言った。
「おそろいだね」
「あ、ぁ、そうだ、な」
あまり口が回らないようで、顔を歪めた。
バルとはもともと喋るのが苦手だ。何かと話すことさえ何百年もなかったのである。
(僕が教えてやらなくっちゃな…)アルトはそっと心に決め、バルトのそばへ座り込んだ。
「アル、あるとは、花が、す、きか?」
「大好きだよ」
「きれ、いなはながさい、てるところ、がある、ん、だ」
「連れてってくれるの?」
「ああ」
「ほんとに?ありがとう、バルトは優しいね」
たどたどしい言葉の一つ一つに、アルトは掻きむしられるような愛しさに包まれた。
ぼうっとバルトによりかかり、そばの欅を見つめている。しきりに鳥が止まっているから、巣があるらしい。
しばらく2人で見つめていると。「シュークリーム食うか?」
ウィルの弾む声で、そうか、ここは屋敷の庭なのだと、アルトは現実に引き戻されていく
「食べる!」
「運んできてやるから…飲み物は?」
「いつものレモンティーで」
ウィルが嬉しそうに聞く。機嫌がいい
「ウィル…いいことあった?」
「マーリーからプレゼントを貰ったんだ…あと、いいクリームが入った」
「よかったね、クリームもますますお腹が空く」
「待ってろ」
知らない歌を口ずさみながら、ウィルは屋敷へと戻っていくと、アルトは微笑んだ
「バルト」
「?」
「似合ってるよ」
「うれ、しい」
指輪が似合わないほど、酷く幼く笑う君が愛おしい。
「いつまでも一緒だろうなぁ…」
歌のような小さな独り言であった。
バルト、もちろん体も頭も大人ですが、喋るのは苦手。
ギャップが好きなんだよ。
しあわせ。
ひゃほぉおおおい!!
今日はクロアの誕生日!!!!(8月3日)
ということで、ラピとクロアを書きました。めずらしく屋敷にいません、城です(?)
とぅじょぅじんぶっ
クロア:15歳。ある一国の王女。父母共に幼い頃に亡くすが、ラピと出会い、今は幸せ
ラピ :17歳。クッキーが大好きな龍の子。どこへ行くもクロアと一緒。
「はっぴぃばあすでぇぃぃ、でぃあくろあ〜、はっぴばぁぁすでぇいとぅゆぅ〜」
独特なリズムで歌いながら、机の上にタルトの乗った皿を置く。すでにお菓子やジュースがあるのだが、今日のメインはこれだ。
一枚なくなったチョコチップクッキーのあった皿をそっと見やり、それからクロアを見て嬉しそうに言った。
「クロア、誕生日おめでとぉ、今日で何歳?」
「15歳だけど…」
「15歳の気持ちは?」
「実感ない」
「15歳らしいことすればいいんじゃないかな…」
「どういう事?」
「キスでもする?」
「頭沸いてるの?」
「……」
珍しく凹むラピを見ながら、早くも皿に取ったタルトをクロアは頬張った。ラピを怪訝そうな目で見ながら。
息苦しい沈黙が続く中、ガコンッと机を立つラピ。そのまま、どてっと床に倒れ込む。
膝を抱え込んで。
「ッたぁ…」
「なにしてんの」
「膝…ぶつけたぁ…ッ」
「そう」
なんだかなぁ。とやけに冷たいクロアの反応にふさぎ込みながらも、やっとの思いで立ち上がり、クロアの隣に行く。椅子は二脚しか無いので、目線を合わせるためにしゃがむ。
「15歳だねぇ、クロア。」
「そうだけど…どうしたの」
照れくさそうに小さな箱を取り出すと、軽快な音を立てて箱が開く。
中身は、言わずともわかるだろう。そう、指輪であった。水色の透き通った宝石がはめ込まれる、小さな指輪。
プラチナのリングに嵌る深く涼やかなそれは、幻想的な光を放っている。
「手、貸して?」
おずおずと左手を差し出すクロア。そっと左の薬指に指輪をはめると、安堵の息をついた。
「ぴったり…だ…よかった…」
「ありがとう…って言ったほうがいい?」
「最後が余計だなぁ…ちょっとまってくれる?」
こめかみに汗を感じ、耳が布ずれから小さな風の音まで気にし始める。振り払うようにラピは一度咳払いし、ひざまずいて手を取ると、クロアの目を見て、言う。
--- 「僕と、結婚してくれる?」 ---
しばし沈黙。息苦しさに耐えかねて、だめかぁと、おちゃらけようとした。もし、そうしてしまったら、必ず後悔するだろう。そう思って、顔を伏せてラピは待った。
待つと、か細くすすり泣く声がした。ほかでもない、クロアだ。
伏せた顔を上げると、涙ながらに声を絞り出すようにクロアが聞く。
「らぴ…わたッ…わたしで、いい、の?」
「…いいんだよ、君じゃなきゃだめだ。」
「ほ、んとうに?」
「嘘なんかつかないよ、本当だ」
「わ、たしも、らぴと…ッいっしょがいい、」
「…それは…YESってこと…?」
こくりと頷くクロアを見て、ラピは嬉しさに打ち震える。
その輝き艶めいた空色の目を、じっと見つめた。一度、今度は深く頷くクロアを見て、その顎下に指を添える。
そっと口にキスをする。頬を赤らめるクロアを見て、自然に顔がほころぶ。
してしまったという驚きが顔にでて、クロアは自身の唇にそっと指で触れた。
深い満足感をもたらしたラピとの口付けが、その姿とともに浮かぶ。
「私…ずっと、待ってたよ」
「…知ってたの?」
「知らない。けど、プロポーズ、されるかもって、そしたらほんとにされちゃうんだもの」
「…クロアは何でも知ってるなぁ」
指輪と同じ色の、深く涼やかな空色の目。秋空を吸い込んだような、とても綺麗で、宝石のような目。
今夜だけの姿を目に焼き付け、ラピは椅子からクロアを抱き上げる。
布団に転がり、これでもかと小さい体を抱きしめると、詰まった声でクロアが言った。「いたい」
「嬉しいんだ…夢じゃないかって」
「夢じゃないよ」
「夢かも…」
今にも泣きそうな笑ったラピに、お返しと言わんばかりにクロアがそっと頬にキスをする。
「口じゃないんだ」
「……うるさい」
顔を合わせ、軽やかに笑う。そっと互いの手を絡め合わせると、ひやりとした指輪の感覚が手を伝う。
「愛してるよ」
「私も愛してる」
指輪に嵌るアクアマリンが、きらりと輝いていた。
クロア誕生日おめでと!!!!これからもよろしく!!!!!
オリキャラが成長してくのまじ好き、時は動く!!!!!!!(???
なんで8月3日が誕生日かって?聞いて驚け(?)
はちみつの日だぞ。
クロア・ミード(蜂蜜酒)・ジェラルディン
だからだ。
そういえば関係ないですが音ちゃんの誕生日は過ぎてます(7月23日)
誰かお祝いしてやってください。
あとこの小説は書きたすぎてフライングして書いてます。予約投稿だぜ
機微なる逆夢。
なぜかクロアとラピは夢だとか夜だとか幻想的なネタだとよく書ける気がします
みんなそうかなあ、、((
登場人物
クロア:15歳。王女、幼い頃に父母を亡くしてから、ラピと一緒。タルトに目がない。
ラピ :17歳。龍の子。足が尋常じゃないくらい早い。ちなみにマイブームはお菓子作り。
ギィ……と鈍い音を立て、ある屋敷のドアが開く。クロアは暗い屋敷内に物怖じもせずズカズカと入っていくが、ラピはなぜかためらっていた。
「どうしたの、ラピ」
「僕…尻尾がビリビリするんだよ」
「そう、?」
暗闇の中では妙に目立つ水色の目が瞬いて、糸のように細められる。「何が面白いの、クロア」
「何も、何か居るの?」
「今は幽霊だとかより君が何より恐ろしいや……」
「あは、何いってんの」
いつもの高いきれいな声はなんだかひどく淀んでいるようにラピが感じていると、白い手が伸びてくる。
「なにもないってば、ラピ」
白いしなやかな指が手のひらを這う感覚、いつもはうっとりと目をつぶってしまうものの、まるで毒蛇かなにかに巻き付かれたように、激しく心臓が脈打っている。
眼の前の彼女でさえも、ひどく恐ろしい大蛇のように感じるのだ。獲物を狙う猫のような目で、するりと這う手は蛇のように、甘い高い声は、まるで蜘蛛の巣のように。
「ラピ」
ぐるりと獣が喉を鳴らすように、唸るような声にビクリと体を震わせると、眼前のクロアは消えていて、トドメ色の何とも言えぬ液体が手にまとわりついている。
その手をまじまじと見て、ぱちんと弾けるように理解すると、酷い後悔に襲われた。
きっと夢だと頭を掻きむしっても、グチャリと気味の悪い音がなる。あの夜空のような巻き毛が指にまとわりついている。ブローチがちぎれ落ちている。はちみつのような甘美なる甘い匂いと、何かを焼いたような不快な匂い。
あぁ、ああ__。
--- 𓆛𓆜𓆝𓆞𓆟𓆛𓆜𓆝𓆞𓆟𓆛𓆜𓆝𓆞𓆟 ---
消え入りそうな声で彼女の名前を呼んだとき、ラピはベットの上に居た。
冷や汗をかきながら、隣にいるはずのクロアを手が探す。端っこに寄った体をよせてかき抱くと、寝ぼけた呑気な声が困ったように言う。
「なぁに……悪い夢でも見た?」
「……見たよ」
「どんな、?」
「君が死んじゃう夢だ」
「あは、面白いこと言うね」
夢と同じ乾いた笑い声が耳でこだまし、びくりと体が震える。
「もし私が死ぬときは、ラピの頭も一緒に持ってっちゃうから」
面白げに恐ろしいことを言い、いたずらな笑みをそっと浮かべた。
「それは……ありがたいことだね」
「冗談だってば、死ぬときは一緒ってこと」
「死ぬまで一緒がいいな……」
「もうやめてよ」
ぺちっと白い手にはたかれると、どうにも言いようのない安心感に包まれる。
「……何その顔、ドMってやつ?」
「僕はそういうシュミはないな、君が生きてることにしみじみとしてるって顔」
「…失礼な、もう目さめちゃったじゃん、その顔のせいで」
「まだ4時だけど……」
「パソコン開いて待ってて、お菓子取ってくる」
クロアがもそっと体を起こしてベットから降りようとすると、ラピに引っ掴まれ、その衝動でクロアが倒れると、ラピもバランスを崩してベットから落ちる。まるでドミノ倒しのような状況で、クロアがゴミを見るような目線でラピを見下すと、ラピが苦笑いをする。
「ボクモイッショニイキタイナァ……って」
「頭より体を動かすのは結構、でも今のは頭を先に動かすべきだと思うね」
「ハイ」
「早く立って、」
「ハイ……」
「行くよ」
そっと手を取られて、一寸の隙間なく手がぴったりと絡み合う、嬉しそうに鼻歌を歌いだすラピを怪訝そうに口角をそっと上げたクロアが見上げる。
「君はやっぱり素敵な人だなあって、」
「何が」
返事の代わりに手を揺らすと、クロアは今度はしっかりと笑顔を浮かべた。
夢オチ系……
禁忌
なんかクロアに惚れたモブの画家の話
なんとなく書いた
雑
ある日、私は目を奪われた。ある美しい神に。
いわゆる私は国々を転々とする(これはこれでめずらしいが)世間一般でいう『画家』という真柄に当たる。その画家人生の中で、雷に打たれたような、強い衝撃を受けた。
「ブーゲンハープ」という北の国での話だ。そこは初めて旅した国の一つで、当時の私は外の国に対してひどく焦がれていた。俗にいうエキゾチシズムというものだ。
様々な国が書き記された書物、芸術の数々、その中でとりわけ目を引くのがこの国であった。何よりも城にひかれ、ぜひとも見に行きたい、この手で紙に収めたいと思ったのだ。
身支度を終え、たどり着いた国では、様々な芸術、街並みに圧倒された。国すべてが一つの芸術のようだった。私が心奪われたのはいうまでもない。
そう、あの時だった。
様々な街並みを眺め歩いていると、何かと大勢集まっている。何か何かと覗くと。どうやらお偉いさまの話をしているようだった。柵の中を通る豪奢な馬車は、いわばパレードのようで。
なんだとその場を離れようとしたとき、一点に目が釘づけになった。
美しい。何よりも美しい。国では珍しい、流れるような黒髪に、白い肌と、空色の目。歓声の中愛想よく笑いながら手を振る彼女を、この国の王女だと知るまでに時間はかからなかった。
---
彼女にもう一度会いたい。私は住民に聞き込みをした。どうやらあの王女の名はクロア(様)というらしく、かなり国民との交流に積極的な方で、よく街に現れては、何かと暇をつぶすような、面白げのある情報を聞いた。
一度でいい、一度でいいから、彼女の姿を。
それから滞在期間を延ばし、毎日街へ出かけた。一目で画家とわかるような荷物や、身振りもしてみた。だが一向に彼女は見かけない。それからしばらくして、あきらめようかと思った刹那。ゆりかごのような声が響く。
目深にかわいらしいポンチョのフードをかぶり、黒髪と空色の目がのぞく。間違いない。彼女だ。
手が震えた。神を前にしているようなものだ。恐怖で口がわななく。あんなにも焦がれていた存在が、今私の目の前に。
「きれいな絵ね」
美しい微笑はあのモナ・リザのように不思議な美しさをまとい、整った顔立ちはまだあどけなさがのこっていた。彼女は続ける。
「ねぇ、少しでいいから、絵を描いてくれない?」
おもねるようなまなざしで、いいえとは言えない、否定はできない。答えは、「よろこんで」断るわけがないだろう?
それからまた美しい微笑を浮かべ、私の前にそっと腰を下ろす。
神が私の目の前にいる。何よりも美しい女神が。
私の心は喜びに打ち震えた。支度を終え、それから筆をとろうと手を伸ばした時、おもむろに彼女が指を通してくる。さらりとした、しなやかな指。整った爪。甘く甘美な香り。
「本物を知らないでどんな偽物を作るの?」
しなやかなしろい指先からはしれないような、強いものが扱う弱い力を感じた。同時にたとえようのない強い高揚感を私に植え付けた。
長い首を伸ばして、私の老いた手を導いて、彼女は自身の豊かな黒髪に触れさせ、美しい首筋を通る。
触れてしまった。《《神に触れてしまった。》》
--- きっと私はしらない。 ---
今、顔をあげてしまうことはならない。私は禁忌を犯した。もし、顔をあげてしまえば、見透かすような空色に貫かれ、それが何であったかも知らぬまま、ただ死ぬのだと。
秘密
ちょっと思いついたものを…
登場人物ぅ
クロア:ラピに布団をひっぺがされるのが不満。ベットをでかいのにするか検討中。
ラピ :朝に起きないクロアの布団をひっぺがすのが日課。新しいオーブンがほしい。
秘密っていいよね
おやつどきの昼下がり。焼けたばかりのチョコチップクッキーをほおばりながら、ラピは布団に転がるクロアに声をかけた。
「ねぇクロア」
「何」
「オーブンが古いから買い替えてほしいんだけど…」
「また今度ね」
クロアはラピのほうも見ずに言い放ち、ラピはおもむろにボイスレコーダーを出してくる。
「なぁに、それ…」
本を読む手を止めて、クロアはラピの手元のレコーダーを見て首をかしげた。パチッと音を鳴らしてボタンを押すと、ぼやぼやしたクロアの声が聞こえてくる。
『オーブンがしっかり動かなくて…買い替えとかできない?』
『また今度ね…』
やはり内容は先ほどの会話とほぼ同じで、ラピがレコーダーに書かれた日付を見せてくる。今から十日前の日付が書かれていて、ラピはこれをじっくり温めていたのだろう。
「…すこし調子悪くても使えるならいいじゃない」
「お嬢様、お言葉だけど、”タルト”rの昼下がり。焼けたばかりのチョコチップクッキーをほおばりながら、ラピは布団に転がるクロアに声をかけた。
「ねぇクロア」
「何」
「オーブンが古いから買い替えてほしいんだけど…」
「また今度ね」
クロアはラピのほうも見ずに言い放ち、ラピはおもむろにボイスレコーダーを出してくる。
「なぁに、それ…」
本を読む手を止めて、クロアはラピの手元のレコーダーを見て首をかしげた。パチッと音を鳴らしてボタンを押すと、ぼやぼやしたクロアの声が聞こえてくる。
『オーブンがしっかり動かなくて…買い替えとかできない?』
『また今度ね…』
やはり内容は先ほどの会話とほぼ同じで、ラピがレコーダーに書かれた日付を見せてくる。今から十日前の日付が書かれていて、ラピはこれをじっくり温めていたのだろう。
「…すこし調子悪くても使えるならいいじゃない」
「お嬢様、お言葉だけど、”タルト”が焼けないんだよね」
その言葉を聞くなりクロアはバッとパソコンを開き、通販サイトを開き…その後ろで満足そうにラピはうなずいた。二人でサイトを物色していると、これなんかどう?と首をかしげて、あるオーブンを指さした。
「…高くない?」
「必要経費で落ちるよ」
「オーブンが?」
「タルトがないのは死活問題だから」
「そぉ…」
オーブンをカートに入れながら、構わず下着を物色し始めたクロアにそっとラピが聞いた。
「…それも必要経費で落ちるの?」
「落ちるというか…落とすというか」
「どこからそんなお金を…」
「流石に徴収してるやつは使ってないし…」
「君が何かバイトかなんだかやってるんだったら教えてもらいたいんだけど…」
「文字起こしとか?まぁ秘密」
「秘密ねぇ…君の稼ぎ先は国家秘密なのね…」
「私にとってはラピが国家秘密かな」
「へぇ?」
とぼけた顔のラピの顎を面白げにくすぐりながら、クロアは呆れたように、天井を見ながらそう言った。
「わかってないようだけど。ラピみたいなこはこの国に何人?居ないでしょ?」
「そぉだけど…」
「見つかったら大ごとなわけ、ラピの事マスコミに売ろうとした召使も居たし…できることなら外に出したくない」
怖い顔つきで見つめてくるクロアに思わずラピ身震いしていると、隙だらけの手元のクッキーをひったくられてしまった。
「食べないならもらっちゃうねっ」
ぱたりとパソコンを閉じ、クッキーをくわえて寝そべって本を読み始めたクロアの背を見ながら、ラピが困ったように言った。
「それさぁ…僕の」