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五日目の朝・4(ネタバレ)
リリア(人狼)
「トップバッターはわしじゃあ! 今日はエペルを処刑しとくれ! あやつは二人目の人狼なんじゃ!」
オルト(狂人)
「賛成! 僕視点だとジャック・ハウルさんだけを処刑できれば人狼はいなくなるけど、それだと妖狐が残っちゃう! 僕が妖狐のマレウス・ドラコニアさんを占って、消さなくちゃ! だからエペル・フェルミエさん! 死んで」
エペル(占い師)
「いやだ!! 処刑|されだっきゃ《されたら》人狼のオルトクンとリリアサンが|勝ってまる《勝ってしまう》! 処刑するならオルトクンだ!」
ジャック(狩人)
「賛成だ! 俺視点でもその二人は人狼なんだ。野放しになんぞできるか!」
デュース(妖狐)
「僕はヴァンルージュ先輩を処刑したい! 最後の人狼の先輩さえいなくなれば、僕たち村人陣営が勝つ!」
マレウス(村人)
「現段階でフェルミエが二票。小さいシュラウドが二票。リリアが一票か。僕視点だと人狼のフェルミエとスペードのどちらかを処刑できればひとまずしのげるから、このままなら僕はフェルミエに入れる」
エペル(占い師)
「入れないでください!! 僕が本物なんだ! マレウスサンが僕が人狼だと思ってるのは、ただの主観ですよね!? あなたが信じてるエースクンが、僕が人狼だと言ったんですか!? 違うでしょう!! そもそもマレウスサンが直接ウソを見破れたのはオルトクンだけでしょう!? 僕のウソを見破ったわけではないのなら、人狼だと疑うのはオルトクンであるべきです!」
マレウス(村人)
「……一理あるな」
リリア(人狼)
「ほほー? ちょいと待ってくれるかのう。オルトはいつだって理路整然としとった。ちゃーんと客観的な視点でわしらを見ておったじゃろ。もし人狼なら、もっと強引に話を誘導しようとするのに、オルトはそれがいっさいなかった。主観まみれで強引なお主とは違ってのう?」
エペル(占い師)
「どの口が言ってるんです? リリアサンだって、最初に中立派ぶって、都合が悪くなりそうなことから逃げてたんじゃないんですか? そうやって、あとで鞍替えしやすくなるように!」
リリア(人狼)
「そんなことはないぞ? ルークと同じように中立派でいたおかげで、お主が妖狐だと疑っておったセベクが無事に処刑されたではないか。あ〜〜! わしのおかげじゃなあ〜〜!」
エペル(占い師)
「あれはただの結果論でしょう!? て言うか! それが通ったら、セベククンを狩人扱いしてたリリアサンは何なんですか! 役にたつ味方をみすみす見殺しにしたってことですよね! 自分のせいで! 味方陣営を一人消すなんて、リアル狂人はセベククンじゃなくて、あなたじゃないですか!」
リリア(人狼)
「なにをぅ!? わしがリアル狂人なわけがなかろう!」
エペル(占い師)
「ふだんからリアル狂人みだいなごど|すといで《しといて》よぐ言えますね!」
ジャック(狩人)
「おいデュース。状況を考えろ。お前視点じゃ二人目の人狼はすでにいないかもしれねえがな。お前とオルト以外の四人は、まだ二人目が残ってる予想なんだよ。そのままリリア先輩の処刑を主張しても、ただ票が無駄になるだけだ。そうなるよりは、俺たち村人陣営のための一票にしようぜ」
オルト(狂人)
「待ってほしいな。僕たちはずっと妖狐に怯えてきたよね? まだ妖狐がいるかもしれないなら、最後まで疑わなくちゃ! ジャック・ハウルさんはもういないって予想してるけど、いないより、いる予想をしようよ! 僕は妖狐はまだいると思ってるよ。このまま野放しにすると、危険なんだ! 僕を生かして、妖狐のマレウス・ドラコニアさんを占わせて! デュース・スペードさん!」
ジャック(狩人)
「悪いなオルト。それはお前が本物だったときの話だ。エペル派のデュースがお前につくわけがねえよ。人狼のお前はここで消えてもらわなきゃならねえ」
オルト(狂人)
「デュース・スペードさんは僕を狂人だと見てるんだよ? だったら僕を残してもまだ大丈夫だよ! あとで処刑されてもいいから、今日は僕を残して!」
ジャック(狩人)
「こちとらお前を逃した時点で、もうあとがねえんだよ! あと二回の処刑のチャンスをぜんぶ人狼に使わねえと、村人陣営が負けちまう! いねえ妖狐のために、お前を生かせられねえ!」
オルト(狂人)
「わかった! 妖狐はもういないんだね! それでもデュース・スペードさん視点だと、リリア・ヴァンルージュさん処刑は変わらないね? 僕に票が入らないよ? どうしよう?」
ジャック(狩人)
「だから!!」
デュース(妖狐)
「ま、待ってくれ……! 考える時間をくれ!」
ジャック(狩人)
「お前はオルトに入れりゃあいいんだよ!」
オルト(狂人)
「妖狐を警戒して、僕を残そうよ! 何だったらマレウス・ドラコニアさんに票を入れるのも手だよ!」
ジャック(狩人)
「さっき妖狐はいないって言ってたじゃねえか!」
オルト(狂人)
「デュース・スペードさんには言ってないよ!」
監督生
「ストーーップ!! デュースとツノ太郎が置いてけぼりになってるよ! 二人の意見も聞こう!」
デュース(妖狐)
「助かった……」
マレウス(村人)
「ヒトの子よ、感謝する……」
監督生
「じゃ、デュースから。何か気になることがあれば言ってみて」
デュース(妖狐)
「気になることと言われてもな。やっぱり僕はリリア先輩を処刑したい。そしたらすぐに決着がつくんだ」
監督生
「うん。ツノ太郎は?」
マレウス(村人)
「フェルミエの言葉で少し揺らいだが……僕も最初の意見と変わらない。フェルミエが人狼だ」
リリア(人狼)
「うーむ。皆の意思はかたいようじゃの」
オルト(狂人)
「そうなると、エペル・フェルミエさんに投票するのは、僕とリリア・ヴァンルージュさんとマレウス・ドラコニアさんで三票。僕に投票するのは、エペル・フェルミエさんとジャック・ハウルさんで二票。リリア・ヴァンルージュさんに投票するのは、デュース・スペードさんの一票。エペル・フェルミエさんが処刑されるね!」
リリア(人狼)
「ならばよし!!」
エペル(占い師)
「まずい……! 負けでまう!」
ジャック(狩人)
「せめてデュースがオルトに入れてくれりゃあな……」
マレウス(村人)
「……もしスペードが小さいシュラウドに入れたらどうなる? フェルミエで三票。小さいシュラウドで三票。同数になって、処刑先を決められないが」
監督生
「最多投票数が複数人いたらどうなるかって話なら、その複数人で決戦投票するよ」
デュース(妖狐)
「決戦?」
監督生
「エペルとオルトで同数票になったら、次の投票先はエペルとオルトの二択になって、他の四人には投票できなくなるんだ。そしてエペルとオルトには投票権がない。残りの四人が投票する」
エペル(占い師)
「二択を四票でやるんだ」
デュース(妖狐)
「へえ……それでも決着がつかなかったら?」
監督生
「次の投票でも最多投票数の人数が変わらなければ、処刑なしで夜をむかえる」
オルト(狂人)
「誰も死なずに、この六人のまま夜が来るんだね!」
エペル(占い師)
「誰も死なない!? じゃあデュースクン! オルトクンに投票して!」
デュース(妖狐)
「えっ」
ジャック(狩人)
「お前視点を確認しろ」
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【生存中の役職予想(デュース視点)】
・村人陣営(四人)
デュース(村人)
マレウス(村人)
エペル(占い師)
ジャック(狩人)
・人狼陣営(人狼一人 狂人一人)
リリア(人狼)
オルト(狂人)
---
ジャック(狩人)
「村人陣営が四人、人狼と狂人が一人ずつだろ。誰も死なずにこのまま夜になって、村人陣営が一人いなくなっても、まだ余裕があんだろ。だったら一日くらい、俺たちにくれ」
エペル(占い師)
「しかもまだ狩人がいるよね? もしかしたら狩人が守ってくれるかもしれないよ。そうなったらまだまだチャンスはある! お願いデュースクン! この一日だけでいいから、オルトクンに投票して、僕を延命させて!」
デュース(妖狐)
「えー……けどな……」
ジャック(狩人)
「そもそも、このままじゃお前もやべえんだよ! もしエペルが処刑されて、夜に村人陣営がやられたら、村人陣営が二人、人狼と狂人が一人ずつの四人だけになる。人狼と狂人が結託しやがったら、もう村人陣営の勝ちはねえんだ!」
デュース(妖狐)
「……あ、そうか。四人だけに……」
ジャック(狩人)
「デュース! 俺たちにはあとがねえ!」
エペル(占い師)
「お願いだから!」
デュース(妖狐)
「わ……わかった! オルトに投票する!」
ジャック(狩人)
「よし!」
エペル(占い師)
「よがっだあああ!」
監督生
「話がまとまったのなら、投票に入るよ」
リリア(人狼)
「決戦投票になりそうじゃな」
オルト(狂人)
「そうなっても、次の投票も真っ二つのままになりそう。今日は処刑なしかも」
リリア(人狼)
「なんとかしたかったがのう……こればかりはどうしようもできんわい」
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──話し合い終了。投票に入ります。
──投票終了。投票結果発表。
デュース→エペル
ジャック→ オルト
エペル→ オルト
オルト→ エペル
マレウス→ オルト
リリア→ エペル
エペル 三票
オルト 三票
──最多投票数が複数人いました。
──話し合いを延長します。