公開中
異変の元凶
「あら」
みんな、集合した。わたしと花音さまのところは1匹だけだったけど。
「ただならぬ雰囲気が感じられるわね。わたしとサニーのところはまあ、順調だったわ」
「わたしと由有のチームもよかったよ」
確かに、ちょっとおぞましい感じの雰囲気だ。
「やあやあ、皆さんお揃いで」
「!?」
「もうすぐ夜が明けるねぇ。あたしは欲賀みつ。さあ、夜明けまでにもう一暴れしようじゃぁないか」
みつ、さん…?
「あんたか…そうか、わかった!ね、姉さんも分かったでしょう?」
「え?あ、うん」
「だよね」
すかさず、紅さんが相槌を打った。
「空と闇が言ってた。欲にはあらがえない、って。薄々気づいてたんだよね」
す、凄すぎ…
「欲こそが人の原動力。欲が何もなかったら始まらない。あたしはこの世界がつまらないなと思って、ちょっと欲を植え付けてみただけよ」
「そうなの。じゃあ、今わたしはあなたを討伐する欲に抗えることができないわ。どんな意味か分かる?つまりは、あなたを絶対に倒すということよっ!!」
いくよ!という紅さんの合図が入った。
「文。共同秘技いくよ」
「はいっ!」
「「医文『医書練武』!!」」
みつさんに狙って、連撃を繰り出す。
「「天星『スター・ウェザー・ボール』!!」」
「「飛魔『飛翔ビーム』!!」」
これで決まるでしょ…
「そんなわけないよ、これでやられるなんて。欲符『抗えない欲望の連鎖』!」
あっという間に紅さん、花音さまがやられてしまった。
「は、花音さまの敵っ!!」
「いいね、いいねっ!あたしの秘技の効果も忘れてる。それだけあたしを倒したいっていう欲望が強いんだね。ふふふ、あたしもその欲望に忠実に、あなたの相手をしてあげるよ!欲符『抗えない欲望の連鎖』!」
「きゃああーっ!?」
ど、どうしよう、もうやられちゃうっ…!
「「飛魔『飛翔ビーム』!」」
「うわあっ!?」
---
「大丈夫!?」
「花音さま…」
意識を失ってたんだ。
「大丈夫、もうみつは倒したわ」
「そ、そうなんですか、ムーンさん」
ふふ、とサニーさんも笑った。
「ったく、今回の異変はなかなか手ごわかったよね。なんせみぃんな立ちふさがってくるんだもの」
でも、6人相手にみつさんもなかなかやるよね…
「さ、帰りましょ。宴でもしましょうよ」
「そうだね、姉さん」
「えー?また後片付け?」
「いいじゃんか、由有!手伝うからさ」