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IMAWANOKIWA
ふにゃふにゃおたく
いよわさんのIMAWANOKIWAの完全妄想小説です!!
キャラ
今 清子 こんきよこ
今 希羽 こんきわ
《IMWANOKIWA》
「ママ!ただいま!」
__今日もそう言って帰ってきてくれると思ってたのに。
「いやああああきわああああ!!」
「お母さん落ち着いて!」
娘・希羽は、私が17歳の時に妊娠し、授かった子だ。
いや、妊娠させられた。
秋原結人。結人は私が妊娠したと知った時どこかへ消えてしまった。
私を見捨てた。
私は娘を産むのを猛反対され、何回叩かれたんだろう。家出をして、知らない町で破水して、陣痛が来て、産んだ。
とてもかわいかった。私の全てを奪われた。瞳がうるうると輝き、爛々と光っていた。
希望の羽と書き、希羽。
希羽が私の救いだった。
あれは、希羽が4年生だった時。
希羽は下校していた。
その時、事故は起きた。
希羽がトラックに轢かれたんだ。
いつも4時までに帰ってくる希羽が5時になっても帰ってこなかった。6時まで待ってみた。でも帰らなかった。
不安になって探しに行ってみた。
(まさか、事故とか…)
そのまさかだった。
国道から少し外れた公園の近くの横断歩道。
血を流した子供と、警察。
事故だ、とわかった。
事故現場には黄色いテープで入れないようにしてあった。
「あ、あの」
警察官に話しかけた。
警察官は少し驚いた顔でどうしましたか、と答えた。
「娘が学校から帰ってこないんです。学校に連絡しても普通に下校していた、と言うし…」
「お子さんの名前は?」
「今希羽です」
「そうですか…こちらも捜索してみます」
「助かります!」
でも事故が気になってしょうがなかった。
「何が…、あったんですか」
「小学生の女の子がトラックに轢かれてしまって」
ふーん、と言ったふうに背伸びして事故現場を覗いた。
青いランドセルに、シンデレラがモチーフのキャップ。
___希羽?
「通してください」
ずかずかとテープを無視して事故現場に入り込む。
残されたのは、希羽の死体だけだった。
え?希羽…?
「ああああああああああああああきわああああああああああ!!なんでなんでなんでなんで希羽が!希羽は何もしてないじゃないねえそうでしょ!!なんで、なん、で、希羽が…。あああ、うっ、わあああ…」
冬になった。
毎日、ドラマを観て眠ってた。
でも、心は満たされなかった。
LANEの未読数は108件になっていて、もう見る気にもなれなかった。
希羽は、写真越しに笑いかけていて、世界で一番眩しい笑顔だと思った。
…死にたいな。希羽がいない人生なんて__。
雪が降り始めて、窓は結露していた。
窓にはかつて希羽が結露を使って書いた文字__「ままだいすき」が跡になって残っていた。
嫌というほど太陽がひかっていた。
布団から出れない日々がどれだけ続いた?
わかんないよ。
窓から見えるバルコニーが白く光っている。…違う。足…?
すぐわかった。希羽の白くて細い足だ。
希羽が私をお迎えに来たんだ。
「き、わ…?」
黒い髪にすこし細長な目。
希羽だ。
「希羽でしょ?ね、希羽よね!わたしをお迎えに来てくれたの?」
希羽は喋らなかった。
でも、十分だ。
希羽には羽根が生えていて、白いワンピース一枚という出立ちだった。
私は希羽を抱きしめた。
「会いたかったよ、希羽ぁ…!」
そして希羽の頬に優しくキスをした。
希羽は無表情だった。
決めた。死にたかったけど、希羽と、もう少し現世にいることにした。
「そういえば希羽。今日はクリスマスだね。…ちょっと早いけど、お祝いしようか」
希羽は椅子にちょこんと腰掛けていた。
「チキンとケーキ、買ってくるね」
ああ、嬉しいなあ。死んだはずの希羽がそこにいる。幸せだ。
「希羽ー。ただいまって…あれ?」
希羽はバルコニーに立って外を眺めていた。
『清子。あなた、天国に行きたい?』
希羽が、喋った。
清子、なんで呼ばれるのが久々で、慣れない。
「…」
『私は天国に帰る。清子が来ないなら一人で帰るけど、清子も行きたいなら一緒に行こう』
「…」
『…そう。行かないんだ。じゃあ私はいくね』
「まって、行かないで!」
ふっと希羽は笑って、手を差し伸べた。
私は、希羽の手を掴んだ。
「行かせてください。私を連れて行って!」
『12月24日に今清子さん(28)が亡くなり__』
どうでしたか?
最後まで読んでいただきありがとうございます!