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野獣先輩になったすみみ
わん太
春の昼下がり。
商店街のベンチで、ささみは静かにジュースを飲んでいた。
そこへ、全力疾走してきたすみみが現れる。
「やりますねぇ!!」
「何が!?」
ささみは反射的にツッコんだ。
すみみは得意げな顔をする。
「わからない!」
「わからないのに言うな!」
すみみは満足そうにうなずいた。
「今日も絶好調だね。」
「その絶好調の基準を教えてほしい。」
二人が商店街を歩いていると、すみみが突然立ち止まった。
「ンアツー!」
「熱いの?」
「わからない!」
「また!?」
「でも言いたくなった!」
「そんな衝動ある!?」
すみみは空を見上げる。
雲ひとつない青空だった。
「これは完全にンアツーの日だね。」
「そんな日聞いたことないよ。」
しばらく歩くと、すみみがささみの肩をつかんだ。
「焼いてかない?」
「何を?」
「この辺にィ、美味いラーメン屋の屋台来てるらしいっすよ。」
「ラーメン屋なの? 焼くの?」
「細かいことは気にしない!」
「そこ結構大事だよ!」
しかし、二人で探してみたものの屋台は見つからなかった。
「なかったね。」
「なかったね。」
「情報源は?」
「夢。」
「やっぱり。」
帰り道。
すみみは急に真剣な顔になった。
ささみは少し不安になる。
「どうしたの?」
すみみは静かに言った。
「ささみ。」
「うん。」
「お前のことが好きだったんだよ!」
「そこは現在形だった!」
「親友として!」
「びっくりしたぁ!」
「アイスティーしか無かったけどいいかな?」
すみみはケラケラ笑う。
ささみもつられて笑った。
本当に意味不明で、騒がしくて、毎日振り回される。
でも。
こういう日常も悪くない。
「明日も遊ぶ?」
と、ささみ。
すみみは満面の笑みで答えた。
「やりますねぇ!」
「だから何を!」
商店街に、二人の笑い声が響いた。