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第5話 花鈴の笑顔
次の内容を考えていたら、皆さんを泣かせられる作品ができそうな予感がしました
2年生になって、私はいつものように家で勉強していた。中学生で倒れたことなんて忘れて勉強していた。
そうすると、急に体の力が抜けて倒れてしまった。この時、私はもう確信した。もう、私の人生は終わりに近づいているんだって。
もちろん中学生の時のように、目が覚めたら病室にいた。しばらくして、先生がやってきた。
「花鈴さん、あなたは白血病が再発しています。ですが、今回は進度が進んでいて、手術ができるか分かりません。」
やっぱりだ。もうこの世界にさよならをしないと行けないんだと思った。もちろん、寂しかった。優くんにもう会えなくなるのは嫌だ。また先生が口を開く。
「おそらく、余命は1年もありません。」
そんな…。優くんと離れ離れになるのはまだ嫌だ。まだたくさんやりたいこともある。
「お母さん、優太くんに病院に来てもらうよう電話しておいたから。」
「ありがとう」
優くんがくるなら、笑顔でいなくちゃ。優くんを心配させすぎないようにしないと。そんな想いが込み上げた。
いよいよ優くんが病室にやってきた。そして、お母さんから話を聞いた。そして、優くんは私にこんなことを言った。
「僕が、花鈴が僕のそばにいる間、ずっと守ってあげるから。」
私は少し泣きそうになった。でも、笑顔は絶対に崩さない。こんなところで泣いたら、優くんが悲しむだろうから。
私が倒れてから、数ヶ月が経った。私もだんだん体力が落ちてきた。でも、まだ生きる気力は残ってる。だから、もしも私が旅立った時に、優くんに渡す手紙を書いた。私が居なくなっても、優くんにいつでも私のことを思い出してもらうために。今までの感謝、優くんの夢を見守っていることなど、色々書いた。途中で、泣いてしまうこともあった。でも、それくらい私が優くんのことが大好きだということが自分の中で分かった。告白されたあの日から、私は優くんのことを信用し続けて、一緒にいれたことが楽しかった。今までこんなに幸せだと感じたことはなかった。優くんに出会えて嬉しかった。
そんなことを考えて、手紙を書き綴った。書き終えてから、お母さんに手紙を渡した。
「私が居なくなったら、これを優くんに渡して。でも、出来るだけ長く生きれるように頑張る。」
お母さんも今こんな手紙を書いて、心配になるだろうから、最後の言葉を付け加えた。
私は、もう1年も生きられないけど、出来るだけ、生き延びる。優くんが、私と一緒にいれて良かったと思われるようにまだ頑張りたい。
でも、それは長く続くとは、限らなかった。
次回、いよいよ感動のラストです。皆さんで泣いてください。