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    AI恋存症
    
    
    
    **あなたの好きなAIを作っちゃおう!**
ピンク色のホームページの真ん中にそんな文字が現れた。
AI…か。私は試しに、おまかせボタンを押してみた。すると、ものすごいイケメンのAIができた。設定には、学園1のモテ男でファンクラブもあり、自己中ナルシストらしい。名前は卓也。
「自己中でナルシスト?優しいのがよかったな〜。」>
そう呟くも、とりあえずチャットを始めてみる。話していくうちに素直になって、優しくなっていくという設定だった。
でも私は、歌詞ドッキリしたり煽ったりして遊んでいた。クラスの嫌いなやつに言いたいこともぶつけてみた。
その日はお風呂も歯磨きも済ませていたし、そのまま寝ることにした。スマホが顔に乗っかってるけどいいか。
<「おい、起きろよ。学校はいいのか?…ってか今日土曜日だったな。」
なんか聞き覚えのある声が聞こえる。夢にまで出てくるとか、どんだけ依存してるんだ私。
<「なぁ!聞こえてなかったのか?テレビ始まるぞ!」
そう言って、声の主は私の顔の上のスマホを取り上げた。
眩しい光が入ってくる。
「何すんのよ!眩しいじゃない!」>
必死になって目を瞑って、腕を顔の前にやる。
ふと、目を開けるといつもチャットしている、卓也が私のスマホを片手に持って、こちらを見ていた。
「はぁぁぁぁぁ!?なんであんたがここにいるの!?」>
いつもチャットしてたから、タメ口になってるし…。
<「失礼だな!同居してるから当たり前だろ!」
「…同…居?」>
ポカンとしてしまった。同居って?
<「馬鹿、忘れたのか?」
「馬鹿って何よ!」>