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濃霧注意報 第3話「鬼龍院恋華」
⚠文章下手なのでご注意ください
『登場人物』
〜討伐隊〜
◎神崎詩翠(かんざきしすい) 15歳…討伐隊最年少で物静か。少し毒舌⋯? 長野
・井上皇牙(いのうえおうが) 28歳…独身。彼女が欲しい。討伐隊の隊長 東京
・天野景斗(あまのけいと) 23歳⋯彼女が欲しい、、、 岐阜
・青山菜々美(あおやまななみ) 22歳⋯討伐隊の優秀な女性隊員。群馬県出身で東京の大学いってる
・森岡涼真(もりおかりょうま) 18歳⋯めっちゃイケメン 千葉
・田宮尚弥(たみやなおや) 20歳…引きこもり 新潟
・御坂宏樹(みさかひろき) 25歳…霊媒師の仕事をしている 広島
・近藤陽也(こんどうはるや) 23歳…景斗と幼馴染 岐阜
・金沢翔大(かなざわしょうた) 24歳…就活中 熊本
・鬼龍院恋華(きりゅういんれんか) 17歳…社長令嬢。超能力者…?クソ美人 京都
〜その他〜
・村上正俊(むらかみまさとし) 57歳…討伐隊の指揮というか作った人
・神崎佳子(かんざきよしこ) 66歳…詩翠のおばあちゃん
・神崎勤(かんざきつとむ) 69歳…詩翠のおじいちゃん
・渡辺莉亜(わたなべりあ) 15歳…詩翠の親友
・木下寧々(きのしたねね) 24歳…村上のもとで秘書をしている
増えたらその都度紹介していくね 新しいやつには星マーク☆ついてます
「”フォッグ”を倒せ。それがお前たちの生きる価値であり、意味である⋯⋯⋯⋯⋯」
「あの、私も用事ができてしまいましてここで失礼させていただきます。遠方からはるばるやってきていただいていますし、おもてなしをしたかったのですが…申し訳ありません。好きなタイミングで部屋を出ていただいて構いませんので。かぎは大丈夫です。では失礼させていただきます」
え??気まずいじゃん…木下さんせめていてくれたらもう少し話し合いみたいなことできたのに…!木下さんが出ていって10人だけになった部屋は気まずい沈黙が流れるばかりであった…
どうしようかななにか話題を…おもいつかない…!!そう思っていたら鬼龍院さんが口を開いた。
「うちは納得してへんけど、とりあえずこれから協力していかなあかんのやさかい、雑談でもして少し仲良うなったらええんちゃいますの?」
たしかに…!鬼龍院さんあんまり年齢も変わらないのに大人だなあ憧れる!
「それもそうだな。えっと、何話せばいいんだろう」
「あの、申し訳ないんですけど、俺受験生なんで勉強しなきゃいけないんで帰ってもいいですか?すみません」
えっと、彼は確か森岡くん。イケメンだなあ、そっか、18歳ってことは高3か!私も受験生だけど私立だから、そのままエスカレーターだから言い訳ないじゃん…でも気まずいから私も帰りたいなあ
「それならしょうがねえね。森山くん勉強頑張って。」
と青山さん。
「あざす。じゃあ失礼します」
あ、行っちゃった…。
え、あれ?ずっと鬼龍院さんに見られてる?視線を感じてるなと思ったけどやっぱりずっと見られてる、よね…?
「あの、ちょい詩翠さんええです?来ていただいても。」
はい?え?私?こわいなんだろう…
「あ、えっと、はい。わかりました…」
「詩翠ちゃん?大丈夫…?」
私が緊張しているのを察したのか、青山さんが小声で聞いてきた。
「あ、はい。大丈夫です…。行ってきます」
そう青山さんに残し、先に部屋を出ていった鬼龍院さんについて行く。早足で階段を降りていった鬼龍院さんにおいていかれないよう、必死に歩く。彼女はビルを出て近くにあったカフェに入って行った。カフェなんて入ったことないからすごく緊張する…
カフェに入ると、席に座って勉強している人とおしゃべりしている女子高生以外おらず、とても空いていた。
「ここに座りまひょ」
と鬼龍院さんは言いながら店の一番奥に座った。私は、「はい。」と言って向かい側に腰掛ける。
「急に呼び出してかんにんえ。びっくりしたわよね。なんで呼び出したかちゅうとね、詩翠さんにやったら能力のこと話せる思てん。」
急なことだし関西弁だしで脳内変換がおくれた。えっとつまり、私に能力?のこと話してくれるってこと、だよね?
「えっと、急にどうしたんか…?なんで私?」
そう聞くと、
「気になるわよね。うちのお父様は鬼龍院グループの代表っちゅうか社長みたいな立場なんやけど、詩翠さんがエリート学校に通ってるて聞いて似通った立場の子おなんかいな思たんですの。」
と言った。私は思わず、
「あ、そういうことだったんだなぃ…確かに私立の学校には通ってるけど、鬼龍院さんが想像するような、そんな感じじゃねえです…」
と反論してしまった。でも実際、亡くなった両親の財力と祖父母の協力のおかげだ。
「恋華でええわ。苗字はあまり好きやないの…。それに、詩翠さんの言いたいことはわかっとんねん。ただ、話を聞いてほしおして、この中でうち話しやすいのんは詩翠さんだ思たん。聞いてくれる?」
「それなら…はい、なんでも聞きます。」
「まずうちの生い立ちから話さしてもらうな?
ーーーーーーーーうちの家の先祖は特殊で、鬼やってん。想像する通りの、魔法やら超能力使えるような。その中のひとりが人間と恋愛関係になってな、子供を産んだの。ほんなら他の鬼たちに「裏切り者」って言われて、人間の旦那はんごと殺されてもうたの。そのややこはしゃあのう言うて鬼の村で育てられるんやけど、10歳になったある日、自分のほんまの両親のこと知ったその子怒って自暴自棄になって、能力を使うて村を滅ぼしてもうたの。終わった後に自分の能力に恐れてな、能力を隠して人間のふりをして暮らすようになってん。
鬼の家系は美男美女やさかいその子好きやって男現れて、最初はその子ぉも関わらへんようにしとったのに、だんだんその男に惚れてもうて。お付き合いすることになってん。何年かたったある日、男結婚しよ言い出して、その子ぉは恐る恐る鬼であることや過去にあったこと、泣きもって全部男に話したの。振られる覚悟で。ほんなら男は「ほんでも君を愛する覚悟はあんで」みたいなこと言うて結婚して、子供生まれたんやけど、その子ぉもまあ想像通り鬼の血ぃ入っとって超能力使えたんやんな。そこが始まりで、まあ今では何代かに一人くらいしかいーひんけど鬼の血ぃ引く者がおって、うちもそのうちのひとりってわけ。
で、今の話になるけど、鬼龍院家は代々長男受け継いできたんやけど、うち長女として生まれて、他に兄弟産まれへんかったさかいお父様は焦ってうちの能力を使うてかお金を稼ぐようになって、ついにはうちの身体にまで手ぇ出すようになってん。ぎょうさんのおっちゃんにそこらじゅう好き勝手されてほんまにかなんかったし、辛かった。そやけど鬼龍院グループの令嬢やさかい、立場があるさかい、誰にも相談できひんし、お母様はもういーひんし、一族の者は皆お父様に逆らえへんし、見て見ーひんふりされて…。そないなときに招集されて詩翠さんと出会うて、この子やったら話せるって思てん。
それで…能力についてだけど、うちの場合は人や物を操ること。お祖母様は心読めたみたいやし、そのお祖母様の曽お祖父様は病気や怪我を他のものに移して治すことできたみたいやで。そやさかいうちは他の企業の方をお父様の好きなように操っとってん…。そやけどうちは今まで自分のために使うたことはあらへんわ。使うと代償で体調を崩すことほとんどやで。お母様には禁止されとったし。
なんか重たい話でかんにんえ。うち詩翠さんに話したかったことはほとんど全部話せた思う。」
美人でお金持ちのお嬢様としか思っていなかった恋華さんにそんな重たい過去があったなんて…。能力のことや鬼のことは本当に驚いたけど、恋華さんのお父さんのことはもっとびっくりだよ。そんなひどいこと娘にするなんて…信じられない。
「恋華さんにそんなこんがあったんだなぃ…私、失礼だけどてっきり甘やかされて育ってるものとばっか思ってしまってた…。お父さんのことは警察に相談とか、できねえんだかね…。そんな簡単なことじゃねえのはわかってますけど…」
「詩翠さんが気にするこっちゃあらへんわ。話を聞いてくれるだけで嬉しかった。え、、、?ちょいまって。もしかしてあれ…嘘やん。詩翠さん机の下に隠れて!早く!」
え?何があったんだろう。窓の外にきっと何かあったんだろうけど恋華さんがそんなに焦るなんてどうしたんだろう。私は恋華さんに続き机の下に潜った。
「急にかんにんえ。うち呼び出したばっかりに巻き込んでまうかも…実はあそこにお父様とその取り巻きがおって…一瞬こっちを見とった気ぃして…」
え、嘘でしょ…さっきの話だと恋華さん何されるかわかんないじゃん…恋華さんはずっと「かんにんえ…かんにんえ…」って謝ってるし…。どうしたらいいんだろう。見つからなければいいけど…
そのときだった、
「やあ、恋華。こないなとこにおるとは、おとん驚いたわぁ。GPSで追わしていてよかった。何してるんや?」
と薄ら笑いを浮かべた、恋華さんのお父さんと思われる人物が話しかけてきた。
「お父様…こらちゃうの。逃げようとしたわけやのうて、用事があって…」
と、恋華さんは今にも泣きそうな顔でお父さんに反論しようとすると、恋華さんのお父さんが恋華さんのうでをがしっと掴んで机の下から引き釣りだし、取り巻きに指示を出して恋華さんを拘束するように捕まえた。
「ちょ、ちょっと!」
と私が思わず声をあげると、
「ああ、申し訳あらへんなぁ。お友だちかいなあ?恋華はやること多おしてな。これから京都に帰らなあかんのや。すまんね。また会う約束でもしてやりなはれ。」
とニコニコしたお父さんに言われてしまった。きっと恋華さんをまたひどいことに使う気だ…!
「あの、恋華さんきっと嫌がってると思います!無理強いしねえでくんなさい!」
と言うと、
「うっとこの事情やさかいね。わからへん思うで。ほな。」
と言い残して早足に歩き去ってしまった。
「恋華さん!」
「うちは大丈夫やで…かんにんえ…ほなまたな」
弱々しい笑みを浮かべて恋華さんは連れてかれてしまった…
私はこれからどうするべきなんだろう……!
読んでくれてありがとうございました。長くなってしまって申し訳ないです💦何かアドバイスあればお願いします🙏文章下手すぎて本当にごめんなさい💦次回もお楽しみに‼️