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痛いなんてウソだよ
ここはマレウスの部屋のベッドの中。二人はセックスの最中だった。
「痛い! 痛い!」
──なんて、ウソだけど。
叫びながら心中でそうつぶやいたエースは、マレウスに組み敷かれたままウソ泣きした。
律動を止めたマレウスは不思議そうに言う。
「そんなに痛いのか……?」
「うん……痛いの……」
しくしくと泣き続けるエースの仕草は、やはりウソにまみれていた。
マレウスは疑問を解決できないままでいる。
「昨夜も痛がっていたから、今夜はとびきり優しくしたのに、まだ痛むなんて……おかしいな……」
「おかしくないって。きっとオレらって、体の相性はあんま良くないんだよ」
「む……」
まだ納得いっていないマレウスの様子に、エースは少しあせる。
昨夜も、今夜も、痛いなんてウソだ。
気持ち良すぎておかしくなるのが怖くて、セックスを止めてほしいから、ついたウソなのだ。
ウソがバレる前に畳みかけようと、エースがまた口を開こうとした瞬間。
「では快楽だけを感じられる祝福をかけよう」
魔法をかけられたエースは、口が回らなくなるほどの快楽を得てしまった。