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光る目と弾幕ごっこ
「他人の欲望を叶える能力ねぇ…」
「それ使って自分のも叶えたらどうだ?」
「出来ひんやろ、あくまで他者や。自分自身に使えとったらここにこぉへんわ」
実際そうだ。
自分自身に使おうとして失敗した。
何処かで「程度の能力」は大体こんな事が出来るというのを表すものだ、それ以上の事も出来る。と聞いたとがある。
俺にはその実力が今はないだけかも知れないが。
出来たとしもshp君に変えられてしまう。
だから無意味なんだ。
人に殺してもらわないと俺は死ねない。
無関心そうなshpは常に俺らの事を考えてて死にそうになる時は能力を変えて有利に持ち込んだり、様々。
今だけはやめて欲しい、と願うがそんな願いも届かずあいつは躊躇なく変えるだろう。
それだけは避けたい。
どうにかあいつが知らん場所で、弾幕ゲームでもええから殺して欲しい。
zmみたいに遊ぶのが大好きな奴とか。
「あんまこういうの提案したくねぇけど…紅魔館に行ってみたらどうだ?妹が相手してくれるだろ」
「あの吸血鬼の妹…あんたにはぴったりかもね」
「フランドール…やっけ。色々破壊出来る奴」
「そう。紅魔館の地下にいるわ。レミリアに許可を貰いなさいよ、ちゃんと」
「…おん、ありがとうな。こんな奴の相談乗ってくれて」
そう礼を告げて博麗神社を後にした。
紅魔館は何度かzmの付き合いで行った事がある。
「…美鈴さん、起きてや。また咲夜さんにナイフぶっ刺されるで」
「ふがッ⁉︎…あ!おはようございますshaさん!」
「ん、はよ。予告もなしに急ですまんな。レミリアに用があるんや」
「お嬢様にですか?分かりました、咲夜さんにお伝えしておきますね!」
「ありがとうな、いつも」
「いえ、それが仕事なので!」
軽く紅魔館の元メイド長、現門番の美鈴と話せば中に入り
この館の主人であるレミリア・スカーレットの元へと早急に向かう。
複雑な造りな紅魔館はただ歩いているだけじゃ時間がかかるのでzmと俺はいつも飛んで移動していた。
何度も来ているので道は覚えた。
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「レミリア、shaや。入るで」
一つの大きな扉を目の前にそう言う。
ここが主人、レミリアのいる部屋だ。
すると気が付いたのか「えぇ、入っていいわよ」と幼く丁寧な声が返ってきた。
扉を開けると玉座に座って青く短い髪を靡かせ、紅く光るその目は高貴で自信に満ち溢れた目をしていたカリスマ吸血鬼、レミリア・スカーレットが待っていた。
「久しぶりね、sha。今日はzmも一緒じゃないのね。珍しい」
「まぁな。今日はレミリアの妹に用があって来たもんで」
「あら、フランに?」
「おん。zmから聞く限り最近出て来てへんのやろ?やから今日ぐらい遊ばせたろと思ってな。俺が相手しに来た」
嘘を言いつつも悩む様に「分かったわ。気をつけて頂戴ね」と許可を出すレミリア。
感謝を告げると即座に地下へと向かった。
zmによるとフランドールは地下に好んでおるみたいやからな。
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「…ここか?明らかに部屋みたいな扉あるし…」
扉の前に立てば開けていいのか分からず悩んでいると
いきなり扉が開き、レミリアと同じ背ぐらいの金髪の吸血鬼少女。
紅く静かで狂気的に見つめ、クリスタルの羽を微かに動かす。
まるでおとぎ話から来た様な高貴な服を綺麗に着こなす彼女はきっとレミリアの妹だろう。
「貴方、誰?」
「俺か。zmの友達のshaや。お前がフランドールか?」
「えぇ。私がフランよ。zmのお友達だったのね、知らない声が聞こえたと思ったら」
「う、…ごめんやん……本題に入るけど、フランは弾幕ゲームは好きか?」
「!とっても‼︎もしかして私と遊びたいの?」
「せや。理解が早くて助かるわ。今日はzmやなくて俺が相手したるで、いつもみたいに手加減せんでええで。俺も手加減なしで行ったる」
過去にも見た狂気的に光る目を見れば持っていたぬいぐるみをその辺に投げれば円陣がフランの背中に現れる。
一対一の本気の遊び、楽しみや。
shaのスペルカード等は既に何個かできております。
次回、お楽しみに。
10/27
誤字がございましたので修正致しました。