公開中
無いコーラとお茶、水派の朝食
ファンレターで褒めてくださった方がいました〜
ありがとうございます〜
一話を見ていない方はそちらから読んでいただけると〜
書き溜めていたものがあるので少しの間は早く更新できるかもです
「はぁ、わかったよ。でも何をするんだ?」
手伝うとは言っても幽霊の未練探しなんて当たり前に初めての経験だ。何をすればいいかなんてすぐに思い浮かばない。
「それが分からないから手伝ってほしいんだよ〜!でも俺がしたいことってことだよな?」
「多分そうだろうな」
零が分からないなら俺も分からない、と思ったがまあ零も幽霊になるのは初めてだろうから口に出すのはやめておいた。
「俺のやりたいことか〜なんだろうな〜」
考えるようなポーズをしている零を横目に、俺は自分の家へとやっと歩き始めた。
ずっと神社の近くの公園にいたが、もう初夏の8時頃だ。薄暗いし少し寒い。
「死んだ日は何をする予定だったか聞いてもいいか?」
「ん〜、多分遊園地に行く予定だったような?」
「多分ってなんだよ。じゃあ明日は遊園地行くか…」
そのまま俺達は一緒に賃貸アパートに向かった。小さいものだが、一般の大学生の家に比べたら大きくて設備も良い方だろう。叫んでも隣に聞こえないくらいにはいい部屋だ。
「え〜!コーラ無いじゃん〜!!」
朝特有の静寂はその煩い声によって破られた。
「あ〜?」
目をこすりながら煩い声を発した張本人のもとに向かう。朝からこんな大声を出すのはあいつしかいない。
「な〜、コーラ無いんだけど!」
「俺はお茶とか水派なんだよ。ジュースは飲まない」
俺の家だとか、勝手に冷蔵庫漁るなとか言いたいことはたくさんあったが抑えることにした。言っても無駄そうだと会って数時間だけで分かってしまった。
「で、零は他の人から見えるのか?それとも見えてるのは俺だけ?」
俺は2人分の朝ご飯を用意しながら言った。アレルギーは事前に聞いて無いと言っていたから俺の好みの朝食だ。ウインナーを炒めている間にレタスをちぎり、ミニトマトを半分に切る。朝食は米派で、昨日炊いて冷凍していた米を取り分けて電子レンジに入れる。
「見えるはず!だって神社にいる時、神社の外から俺のこと見てる人もいたし!すごい睨んでくる人とかもいたな〜。なんでだろ?」
それは座っちゃいけないような場所に座ってたからだろっと言うのも面倒で、作っておいただし巻き卵を盛り付ける。丁度温め終わった米にウインナーをのせて零のいる方に持っていく。
「ならチケットは二枚分取らないといけないのか…」
スマホで料金表を出すと結構な金額だ。俺がため息を付いていると質問が飛んできた。
「な〜、お前ジェットコースター乗れる?」
チケットの決済完了の画面を見ながら、またお前と呼んでくる零の質問に答えた。
「一応乗れる。別に好きというわけじゃないけどな」
「おっけ〜!じゃあジェットコースター乗ろう!」
「まぁいいけど」
そして俺達はお昼ご飯の時間に合わせて遊園地へと向かうことになった。
今回は少し短め、、、??