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天異総祭 第三話 「強者の戦い」
<注意事項>
・この物語は天下無双が主人公ですが、「~今、無双中です。~ 天下無双の無双記録」の後という設定です。
・これはオリジナル作品です
天下(とりあえず人数は減らしたが……)
天下が周りに残った能力者を見て思ったのは、決して『背が小さい』という感想ではなかった。
天下(デカいな……)
人の指標になるものは一つではない。能力もまた、人の大きさを測る指標だった。
静まり返り、お互いの間を流れる風が、より空気をピリつかせる。
その場にいる者全てが出方をうかがっている中、天下の口が動いた。
天下「っは、おいおいw 誰も仕掛けてこねぇのかよ」
五十嵐「……あ?」
天下「ほら、お前らが動かねぇからギャラリーが冷めてるぜ?」
五十嵐「テメェぶっ◯すぞ!」
天下「……んじゃ、頼むわ」
五十嵐「は?」
天下「やってくれるんだろ?やってくれよ」
五十嵐「……」
天下「やった瞬間、お前失格だからよォw」
五十嵐「テメェ……」
天下「ま、どの道お前には、」
--- 「勝算なんざねぇよ」 ---
その瞬間、速すぎてブラーがかかる速度で天下は駆け出した。踏み込む力も強く、踏み込んだところから半径5メートルの地面がひび割れていた。
その天下の右手は重力により強化しており、黒いオーラが纏わりついていた。
それを警戒し、回避しようと五十嵐が動くが、
それはブラグ。直前に右手を引っ込め、力を溜めていた左手を出す。
右手を警戒していた五十嵐は回避も防御も間に合わず天下の攻撃をもろに喰らう。
鈍い音が響いたと同時、五十嵐が衝撃で吹き飛ばされる。
しかし、空中で回転し速度を緩めて着地したため、場外にはならなかった。
天下「たくっ、そのまま場外まで吹っ飛ばしてやろうと思ったのによォ……」
五十嵐「あ?テメェあれでも力抜いてただろ」
天下「……さぁ?どうだろうな?」
向かい合い、お互いの間を抜ける風がよりその場の空気をピリつかせる。
そんな中、突然、一発の銃声が響く。
天下(銃声‼)
素早く気づいた天下が振り向くと、天下を目掛けて銃弾が飛んできていた。
すると、天下は人差し指を銃弾に向けて出した。
次の瞬間、銃弾が指と触れると、勢いを失ったように銃弾が落ちた。
天下「ふぅ……なんで銃なんざもってんだよ」
白石「いやはや、驚きました」
天下「あ?」
白石「先程使った銃はMK15 (TAC-50)と言い、アメリカのマクミラン社が開発したボトルアクション式スナイパーライフルで、.50BMG(12.7x99mm NATO弾)を使用し、ある程度の装甲なら貫通することが可能なんです。君はその銃の銃弾を止めた。いったいどんな手品を使ったのかな?」
天下「っは、手品なんて言うほどじゃねえよ。簡単さ。銃弾と指の間に圧縮した重力を作り出し、銃弾と触れると同時、勢いを掻き消したんだ」
白石「そうですか……」
白石(簡単と言っているが、それをするのにどれほどの集中力、反射神経、精密さが必要か……)
白石(決して簡単な事ではない。この男は、この場にいる誰おも凌駕する……)
--- —別格だ— ---
第三話 完
遅くなっと申し訳ございません!今回も短いですが許してください。お願いします。