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#4 ロボット養成学校
「じゃあ、ロボット養成学校に行ってみたらどうかしら?」
そうドラミちゃんが言ってくれたおかげで、わたしは留学生としてロボット養成学校に通うことになった。
「ハルテさんは、ここの席についてください」
女性教師ロボットが言った。窓ぎわの、後ろから3番目。人型ロボット教室1年2組、きょうからここで1ヶ月過ごす。
「リルル!」
隣の席には、リルルがいた。
ピンク色の長い髪の毛。緑色の瞳、なんとなく近寄りがたいその雰囲気。
「え?」
きれいな声だ。
「わたし、リルルじゃないわ、リルカよ」
「りるか?」
「リルルはわたしの祖母の名前」
ロボットの寿命は長い。|壊れる《死ぬ》のを防ぐ技術が発達しており、人間と違って改造が可能。だから、ロボットの寿命は年々のびているのだ。
「リルルの、孫…」
だとしても、だ。
なんでリルルの孫がいる?リルルは、メカトピアへ帰ったはずだ。
「そうだ」
そう言って、リルカのセーラー服から出てきたのは、ヒヨコ。ピッポ、だったっけ?あれ、でもそれはそれでおかしくないか…?
「あのっ」
「ん?」
「わたし、メカトピアから来たんですけど。リルルさんを知っていて」
「めかとぴあ…ああ、祖母の実家がある」
「えっ、じゃ、リルルさんて、生きてるんですか」
「まあ、そうだけど?」
そっけなく言う彼女。
「ほんとうですかっ」
「そうだけど。メカトピアにあるわよ」
「1ヶ月後にメカトピアに帰るんですけど、わたし。その時、リルルさんを紹介してくれませんかっ」
「ずいぶん食い気味ね。まあいいわよ」
そう言って、彼女はタッチペンを手に取り、ノート型タブレットでノートを取り始めた。
リルカ→https://picrew.me/ja/image_maker/888887/complete?cd=WHF2f9Iuig