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第2話「夜道の囁き」
第二話です
私は家に戻ったのに、あの扉の感覚が消えませんでした。
ページに書いた言葉が、まだ心の中で震えているようです。
そのとき、スマートフォンに通知が届きました。
ピースからです。
ピース「なあ…今、家にいる?」
「うん、いるけど…どうした?」
すぐに返信すると、画面越しに奇妙な現象が映ります。
ピース「部屋のライトが勝手にチカチカしてる…あと、なんか声も聞こえる」
背筋が凍りました。
あの本に書いたことが、現実に影響を与えているのでしょうか。
「落ち着いて。スマホのカメラで周りを見て」
私は指示しました。
画面に、壁の隅の影が揺れて動きます。
誰かが、じっとこちらを見つめているかのようです。
ピース「ちょ、やばい…影がこっち見てる!」
私は息を殺してスマホを握ります。
心臓が跳ねる。文字が現実に迫っているのです。
「…やることは一つだけ」
私は言いました。
「ペンを手に取り、続きを書く。文字が消えるまで、止めてはいけない」
ピース「え、まって!?それ、どういう意味!?」
しかし画面越しの暗い気配は、二人の間に迫ってきます。
私たちは、文字と影の狭間に立たされているのです。
――書くことでしか、逃げられない。
ありがとうございました!