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生徒会長も恋がしたいです!【6】
「 」セリフ
( )心情
( 効果音
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着いた先には、制服姿の類と知らない人が居た。側から見れば、友達のように肩を組んでいるように見えなくもない。しかし、明らかに類が嫌がっているように見える。相手を刺激しないように、取り敢えずフランクに話しかけようと思う。
成瀬「 やっほ〜笑! 」
類 「 先輩ッ、! 」
モブ「 __チッ__ 」
え、今あいつ舌打ちしたよな?やっぱり類の友達ではなさそうだ。
成瀬「 あ、そちらの方は? 」
類 「 え、えーt...((( 」
モブ「 俺ら友達です!なー? 」
類 「 、、、 」
モブ「 もう〜笑冗談よせってw 」
成瀬「 、、貴方友達では無いですよね? 」
モブ「 は、ぁ? なわけ! 」
成瀬「 なら、この子の名前言えますよね? 」
モブ「 あっ、ちょっと...! 」
俺は類をそいつから引き剥がし肩を寄せる。類は何も抵抗してこなかった。
そして、案の定そいつは名前が言えずに戸惑っている。これは流石にもう良いだろう。
成瀬「 言えませんよね? 」
「 ナンパとかですか?きっしょ、 」
「 あと、類は俺の大事な後輩なんで 」
「 さっさと失せろよ[低音] 」
モブ「 ッくっそ、!覚えてろよ!! 」
そいつはそう吐き捨て逃げて行った。『覚えてろよ』なにも。次俺らの前に現れたら死ぬ覚悟で居ろよ、と内心思う。
そんな事より今は類の方が優先だ。心を切り替えて類に向き直る。
成瀬「 類、あいつに何かされてない? 」
類 「 何もされてないですよ、! 」
成瀬「 ごめん。怖い思いさせたよな。 」
類 「 そんな、そんな! 」
「 助けてくれてありがとうございま
す!( ペコリ 」
成瀬「 、、、( ギュッ 」
類 「 ! 先輩.../? 」
成瀬「 手 震えてる。 」
類 「 ぅ...// 」
よく見てみると類の手が震えていた。そりゃそうだ、よく分からない人に話しかけられて触られて。少しでも安心してもらえるようにと、俺は類を抱きしめた。抵抗されるかなと思ったけれど意外にもすんなり受け止められた。
--- *** ---
その後、類はすごく申し訳なさそうに断っていたが、俺が心配で家まで送る事にした。
家に着くまでに色々と話を聞いてみた。家に帰ってなかったみたいだったので、そんなに遠いのか聞いてみた。そしたら
類「 や、あの家は近いんですけど... 」
「 野良猫が居たので戯れてたんです。 」
「 そしたら、声を掛けられて... 」
という事らしい。
--- *** ---
無事、類の玄関前まで到着し別れを告げる。
成瀬「 じゃ、またね( ニコッ 」
類 「 本当にありがとうございました! 」
「 先輩すごくかっこよかったです! 」
成瀬「 、、ふふっ。ありがとね笑 」
コンビニへ行くのはやめた。日も傾いてきていたし今日行かなければ行かない訳でもないし。
それより、、、
**先輩すごくかっこよかったです!**
**って言ってたよね!?!?!?!?**
好きな人からの『かっこいい』ほど嬉しいものはこの世にないだろう。
ニヤけそうになる口を必死に抑えて、家への帰路に着いた。
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ここまで読んで頂きありがとうございます!
次話もお楽しみに^ ^