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夢に向かって飛び出そう!
ねこにゃんにゃん
私の名前は美緒。服を見るのも、選ぶのも大好きな中学2年生。でも、このときの私はまだ、自分で服を作ったことなんて一度もない、ただの女の子でした。ある土曜日の午後。親友のユミが、今にも泣きそうな顔で私の家にやってきました。「ねえ、明日、憧れの先輩がいるお誕生会に誘われたんだけど……。私、おしゃれな服なんて持ってないし、体型もぽっちゃりしてるから、何を着ても似合わないの。行くのをやめようかな」下を向いて、ギュッと自分のスカートをにぎりしめるユミ。私はユミのことが大好きだし、絶対に楽しんできてほしい!と強く思いました。「待ってて、ユミ。私がなんとかする!」私は自分の部屋のクローゼットを勢いよく開けました。奥から取り出したのは、私が昔着ていた水色のシンプルなワンピース。そして、お気に入りの白いレースのリボンです。「ユミ、これをリメイクして、ユミに一番似合う服に変身させるよ!」「えっ? でもこれ、ちょっと地味じゃない……? それに私、お腹まわりが気になるし……」心配そうなユミのために、私はハサミと安全ピン、そしてお母さんから借りたミシンを準備しました。ここから、私とユミの「服作り」の大奮闘(だいふんとう)が始まったのです。🧵 はじめての失敗と、あきらめない心「よし、まずはこのすそを短くして、元気に動ける形にしよう!」私はハサミで思い切ってワンピースのすそをカットしました。ここまでは順調です。しかし、問題はミシンでした。「カタカタカタ……ガガガッ!」いきなり鈍い音がして、ミシンが止まってしまいました。「うそっ! 糸がからまっちゃった!」あわてて布を引っ張ると、ワンピースの横側にグチャグチャのしわが寄ってしまいました。「どうしよう、ユミの大事な服になるはずなのに、台無しにしちゃった……」頭が真っ白になり、涙が出そうになります。でも、あきらめるわけにはいきません。私はリビングに走り、お母さんに泣きつきました。「お母さん、ミシンの糸がからまっちゃった! どうすればいいの!?」お母さんは優しく笑って、「落ち着いて。糸を一度全部外して、ゆっくりかけ直してごらん。布を引っ張らないで、ミシンの進む速さに合わせるのがコツだよ」と教えてくれました。部屋に戻った私は、針とハサミを使って、からまった糸を一本一本、丁寧(ていねい)にほどいていきました。時間はかかったけれど、もう一度ミシンに糸を通し、お母さんに言われた通りにゆっくりとペダルを踏みます。「カタカタカタカタ……」今度はきれいに、まっすぐな縫い目が現れました!「やった……! できた!」私とユミは、思わず顔を見合わせてハイタッチをしました。✨ スタイルがよく見える、デザインのひみつ次は、ユミが気にしていた「体型」をカバーする工夫です。私は、白いレースのリボンを胸元の高い位置に縫い付けました。「ユミ、ここがポイントだよ。リボンを上の方につけることで、みんなの目線が上にいくんだ。それに、ウエストの切り返しの位置を少し高くして、ピンク色のベルトでキュッと締めるとね……ほら! 足が長く見えて、お腹まわりがすっきり隠れるでしょ?」「わあ……! 本当だ! 全然太って見えない!」ユミの目が、キラキラと輝き始めました。仕上げに、アイロンをきれいにあてて、シワを伸ばします。時計を見ると、もう外は夕方になっていました。何度もやり直して、指には小さな傷ができていたけれど、疲れなんて全く感じませんでした。「できた! ユミ、鏡を見てみて!」ユミがゆっくりと目を開けました。鏡に映っていたのは、まるでお店のショーウインドウに飾ってあるような、とっても素敵なお出かけドレスを着た、大人っぽいユミの姿でした。「わあ……! これ、本当に私!? すごい、お姫様みたい!」ユミの顔が、パッとひまわりのように明るい笑顔に変わりました。その笑顔を見た瞬間、私の胸の奥が、ドクン!と熱くなりました。言葉にできないくらいの感動が、全身に広がっていきます。(私のアイデアと工夫で、人がこんなに笑顔になるんだ……!)「ありがとう! 私、明日これでお誕生会にいくね! 自分に自信が持てたよ!」うれしそうに部屋の中でくるくると回るユミを見ながら、私は心の中で、一生忘れない決意をしました。『私は将来、ファッションデザイナーになる。服の力で、たくさんの人を幸せにするんだ』これが、私の長くて熱い、夢への旅のはじまりでした.