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第3話「日常 私ver.」
【登場人物】
BTS:韓国の男性アイドルグループ
私:日本生まれ韓国在住の19歳大学生。
(家族構成)両親は中3の頃に離婚し、母とソウルで二人暮らし。
(身長・体重)身長164cm、体重✗kg
(推し)無し
(彼氏)無し
(夢)日本の小学校の先生になりたい。
(好きな色)紫
(趣味)料理、読書、掃除、散歩
(宝物)①両親と撮った最後の家族写真
②中学の頃好きだった男子からもらった腕時計。紫色。
(外見)眼鏡無し。黒髪で、ショートヘア(新垣結衣風)。大抵パーカーとジーン
ズとスニーカー。化粧無し、アクセサリー無し。
(性格)感情をあまり表に出さず、一人でじっくり考えることが多い。真面目 で頑固。滅多に泣かず一人で落ち込むことが多い。
*彼らが使う言葉は、表記は日本語ですが、実際は韓国語を使っています
母さんは何というか、いつもどこかに偏りがあって、機嫌が良いときは優しいのだけれど、ちょっとした些細なことでカッと頭に血が上る、そんな性格だった。
だからあの夜、私が初めて将来の夢について打ち明けたときも、母さんは激怒した。
母さんは安いワイングラスを汚れた床に叩きつけて、立ち上がった。ワイングラスは粉々に砕けたが、母さんは気にもせず、立ちすくむ私を睨みつけた。
「それじゃ、今の大学はその…小学校の先生になるために行ってんの!?」
「…うん」
「ふざけんじゃないよ!そんなことなら、あんな高い私立に入学なんかさせなかった。たかが先生を目指すならそこらの教育大学で十分じゃないか!」
「…でも、この大学を志望したときから、私の夢は小学校の先生って決まってたんだよ。ここを選んだのは、私のやりたいことが一番学べる環境だったからで…」
「やりたいことなんて、所詮、娯楽だろう!?」
「勝手に妄想しないで!…何も知らないくせに、私の人生に口を挟まないでよ!」
「“私の人生”?ふん、家も飯も用意してもらってる分際で、偉そうなこと言うんじゃないよ。大学のバカ高い授業料だって、全部母さんが汗水たらして稼いだ金で払ってるんだからね!?」
「今まで育ててくれたのは感謝してるよ。でも母さんに私の人生を決められるのは嫌なの!自分の人生は自分で決めたいの!」
「あっそ。じゃあ自分で全部すればいい。金も毎日安いアルバイトで稼いで、授業料も自分で払えばいい。家も出ていけ。家賃から水道代から何から、全部自分で払うんだからね」
「…そんな」
「当たり前だろ。金を払ってる母さんの気持ちも考えずに好き勝手やりたいんなら、自分の世話ぐらい自分でするのが筋でしょうよ」
「…わかった」
「ふん、簡単に言うんじゃないよ」
「私、家出るから」
「あっそ。勝手にしな。母さんは知らないから」
そして今日、私は古いキャリーバッグに身の回りのものを押し込んで、家を出たのだ。出る前に、母さんの寝ている寝室に置き手紙を置いたとき、母さんの寝顔はいつもと全く変わらなくて、胸がきゅっと痛んだ。でも家出の決意は少しも揺るがなかった。
今私は、駅のホームのベンチに座って、もうすぐやってくる電車を待っている。もうすぐ着くだろう。乗ったら、後戻りはできない。これから飛行機で日本に渡って、アパートを借りて、東京の教育大学に通おうと思っていた。
ホントのこと言うと、家に帰りたかった。いくら怒られても、私はやっぱり母さんが好きだから。でもこれは全て、夢を叶えるため。迷ってはならない。いつか先生になれたら、そのときは胸を張って母さんに会いに行こう。
それまでは一人で、頑張るしかないんだ。
電車が遠くに見えた。私はすっくと立ち上がった。
ここまで読んで頂きありがとうございました!!
第四話は「日常 BTS ver.」です😊
どうぞお楽しみに😎