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孤独だった少女
ベル
1人の少女が森に住んでいました。
少女は、|森妖精《エルフ》という種族でした。
|森妖精《エルフ》は、ほぼ不老不死のため、少女は森の中で独りで、時に動物たちと過ごしていました。
そんなある日、1人の旅人が森の中に迷い込みました。
その森はめったに人が近づかない森であったので、普段森から出ない少女は、人間と会うのはとても久しぶりでした。
少女は尋ねました。「こんなところで何をしているの?」と。
旅人は答えました。「旅をしていたんだが、この森で迷ってしまってね。」
「すまないが、一晩泊めてくれないか?」
少女は答えました。「えぇ、いいわ。」
少女は、旅人に一目惚れしてしまいました。
それは旅人も同じでした。
2人は互いに魅かれ合い、一緒に森の中で幸せな生活を送りました。
しかし、そんな生活はずっと続きませんでした。
2人が一緒に暮らし始めて45年がたった頃。
旅人は、息を引き取ってしまったのです。
少女は|森妖精《エルフ》。
ですが、旅人はただの人間です。
人間の寿命はとても短いもの。
少女は悲しみに暮れていました。
そうして月日は流れ、旅人の死から500年がたった頃、また1人の旅人が迷い込んできました。
「道に迷ってしまってね。一晩止めてくれないか?」
と、旅人は言いました。
少女は、答えました。「えぇ、いいわ。」
旅人は、少女に一目惚れをしてしまいました。
そうして、"好きだ"ということを伝えました。
少女は、500年前の出来事を話しました。
自分は、|森妖精《エルフ》で、もう人間とは恋をする気はない、と言うことを。
旅人は、自分も|森妖精《エルフ》だということを明かしました。
少女は驚き、ひどく悩みました。
意を決した少女は旅人に返事をしました。
「これからよろしくお願いします_」
きっと今も少女と旅人は仲睦まじく暮らしていることでしょう__
一目惚れしすぎですね..w
読んでくださり、ありがとうございました!