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夜の学校で不思議な本を見つけたらどうする?第7話
遅れました!!すっかり夜です!!
6話は莉好菜さんの方をどぞ
そして、テーブルがあるところに来た。
「それじゃ、話すわ…
120年前と記されているけど…
あれは、私が生まれた約130年前から始まっていたの____」
「聖なる儀式ーアスタロト」
昔の人々は皆、神や天使という言葉を信じていた。「神に背いた堕天使」という存在も。
堕天使は神になりたかった。平等に人を愛し、その手で全てを掌握するのだ。
だが、実際に堕天使の寵愛を受けた人間たちは皆、人智を越える力を手にしてしまった。その力は制御できるものではなく、人々はこの力を抑えるために「聖なる儀式」を始めた。
寵愛を受けた少女たちは人柱となり、その命を持って力を鎮めるのだ。
そして長い時が過ぎ、堕天使の寵愛も減り、とうとう儀式も風化していった時だった。
約130年ぶりに「寵愛」によりこの地に埋められた、莉瑠花 弓鬱。
堕天使は、人の愛し方を知らなかった。
「…普通の、感情よ…。意図せずたくさんの人を殺し、自身さえも殺されるなんて。怒るに決まってるわ…。」
「ゆう、ちゃん……。」
呆気に取られて、つい口から声がこぼれる。
「最初に言ったわね…。ここは私にとっての牢獄。弓鬱の未練でできた私がここから出れば、この街も無事では済まないわ…。はぁ…。」
再び、ゆうちゃんは暗い顔に戻った。そうか。だからずっと、寂しい顔をしてたのか…。
出たくても出られない、自分が何者かもわからない。この苦しみから解放されることはない…。
「あなたも例外ではないわ、久蘭々…。私のことは構わなくていい。ただ、あなたにこのことを知ってもらいたかっただけ…。あなたは、もう帰りなさい。」
「……っどうして…!?せっかくここまであなたのことを知れたのに!嫌だよ、知らないふりなんてできない…。こんなに苦しんでるのに、あなたを一人になんてできないよ…。」
つい感情的になってしまった。それでも、見過ごせなかった。
「……ダメなの…。」
はっ、と顔をあげる。今まで聞いたことがなかった、大人っぽい彼女の小さな弱音。
「あなたは、私に干渉し過ぎたのよ…。もはや、私に取っての救いは…、ここから出ることじゃない…。はぁ…。」
「私という存在がこの世から消えること…他ないわ…。はぁ…。」
ちょっとファンタジー寄りになっちまいました。
めっちゃ書いちゃったけど楽しかったです!!
莉好菜さん、8話お願いします😌