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ねぇ、私のものになってよ。【前編】
滲目ごきさんからのリクエストです。
リクエストありがとうございます!
ねぇ、私のものになってよ。
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〜胡桃side〜
私は|胡桃《くるみ》。
|健人《けんと》君を愛してやまない小学6年生。
「はぁ〜っ、今日もかっこいい♡」
そんな独り言を漏らしながら、学校生活を送っている。
そうそう、そんな私には友達がいる。
別に、私はその子のこと好きなわけじゃないんだけど笑笑
名前は|光里《ひかり》。
恋愛興味ないですっていっつも言ってる。
誰かを好きになるのって、こんなに充実してるのにな‥♡
まぁあの子には楽しさがわかんないか笑笑
そんな妄想を繰り広げているうちに、休み時間になった。
やった、休み時間!
しかも健人君1人だ!
読書してる姿もかっこいい♡
話しかけてみよーっと
「それ、なんの本なの?」
「あ、これは伝記の本だよ。今読んでいるのは新渡戸稲造。」
「ふーん…」
なーんだ、歴史か。
歴史って面倒臭いんだよね、いろんな名前が出てきて。
あ、そうだ!
「ねぇねぇ健人君、私と一緒にお絵かきしない?」
「そんな本より、絶対楽しいよ!」
「……」
「いや、僕はいいや。今日中に図書室に返さないといけないから。」
「そっかー、残念。」
それならしょうがないか。
私は自分の席に戻った。
〜胡桃side終了〜
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〜健人side〜
ふぅ……
今日も、授業は少し難しい。
その中の、一つの楽しみ。
それはある女子を見つめること。
名前は光里。同じクラスになれたのが夢みたいだ。
恋愛には興味がないらしいけど…
必ず僕の方へ振り向かせてみせる。
やっと授業が終わり、休み時間。
僕は新渡戸稲造の本を読む。
光里ちゃんが読書好きだから、頑張って読んでいる。
何々、新渡戸稲造がしたことは――
「それ、なんの本なの?」
うわ、来たよ。
このぶりっ子は胡桃。
僕のことが好きらしいけど、正直言ってうざい。
こっちが真面目に読書しているのに。
でも近くに光里ちゃんが居たから一応答える。
「あ、これは伝記の本だよ。今読んでいるのは新渡戸稲造。」
「ふーん…」
折角教えたのに。
勉強しないからな、この子は。
そう思っていると。
「ねぇねぇ健人君、私と一緒にお絵かきしない?」
「そんな本より、絶対楽しいよ!」
《《そんな本》》?
本当に、なんなんだこの女。
気持ちが悪いから、早く何処かへ行ってくれないかな。
「……」
「いや、僕はいいや。今日中に図書室に返さないといけないから。」
「そっかー、残念。」
よし。
本を理由に追い払うことに成功した。
それにしても、光里ちゃんは可愛いな。
胡桃とは大違い。
早く、僕のものにならないかな。
〜健人side終了〜
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〜光里side〜
うーん、今日も可愛いな胡桃ちゃん。
私は光里。
友達の光里ちゃんをアイシテル。
可愛い可愛い可愛い。
光里ちゃんは健人くんが好きらしいけど、そんなの関係ない。
私が手に入れる。
健人くんは私のことが好きらしいけど……
はっきり言って興味ない、気持ちが悪い。
私が好きなのは胡桃ちゃんだけだから
友達になって、仲良くなって、一緒に遊んで。
どんどん好きになった。
6年生でクラスが被って幸せだったのに。
あの男が邪魔をしている。
一生懸命話しかける胡桃ちゃんもかわいいなぁ…♡
あぁ、早く私のものになってね、胡桃ちゃん。
〜光里side終了〜
1433文字。
あまりにも長くなりそうなので前後編に分けます。
続きもお楽しみに〜