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文スト 太中
文ストだよ!
太宰と中也は付き合ってる!!
「何だよあれ……」
俺は夕飯に必要な野菜が足りなくて探偵社近くのスーパーに買い出しに行っていた。
最近仕事で忙しくてあまり家に帰ってこれないと云う太宰を見れるかと思って。
こんなことぜってぇ彼奴には言わねぇけどな。
こんなことを思っていた俺が馬鹿だった。
今、探偵社の建物の階段の前で太宰と敦が話していた。
そこまでは気にしてない。
しかし、太宰は私に近づき敦の後頭部に手を回した。
もう、見てられねぇ。
そうだったら、早く言ってくれればよかったのに。
俺だって嫌だけど彼奴が言うなら……。
俺はあんなこと道でされた事ないのに。
別にして欲しいわけじゃない。
でも、俺にはしないのに敦にはするなんて……
絶対そうじゃねぇか。
太宰は俺のこと好きじゃなかったんだな。
俺の一方通行って訳か。
「はっ、馬鹿らしいぜ。」
俺は二人から見えない様にして家に帰る。
いつものスーツじゃなくて良かった。
いつもだったら絶対に気づかてただろうしな。
「一応夕飯だけ作っておくか。」
太宰の分だけでいいだろ。
俺はもう出ていく、彼奴も俺がいない方がいいだろう。
「『二人で幸せにな』なんて……」
もう直ぐ太宰が帰ってくる筈だ。
机に並べてラップをしておく。
出ていくのに持っていくもの……
帽子とスーツだけだな。
他は前使ってた家があるし、今もハウスキーパー雇って綺麗にしてもらってる。
あと服も前の家に残ってる筈だ。
それだけだ。
本当に何にもなかった。
「帰って酒でも飲むか」
そうだ、そうしよう。
飲んだら少しでも楽になるだろ……たぶん。
*ガチャ*
玄関の方から音がした。
もしかしてもう帰ってきたのか?
それとも俺が見てたのを知ってて別れようと云ってきたのか?
嫌だ、ぜってぇに離れたくねぇ。
何だよ俺、さっきまで離れるとか云いながら今になって離れなくないかよ、………どうすればいいんだよ。
「…ただいまー、中也。今日も疲れた……癒し……………え?どうして泣いているんだい?」
太宰は持っていたものを全て床に落として尋ねた。
え?泣いてる?
目を擦ると、手に冷たい感触が広がった。
何で俺、泣いてんだ?
もうわかんねぇ。
まだ溢れてくる涙を乱暴に拭おうとすると太宰に両手を掴まれて止められた。
「……やめろ。」
俺自身も驚くくらいの低い声が出た。それから気付いたら喋り出していた。
「……なんで、何で云ってくれなかったんだよ……。だざいっっ、俺、俺は、お前が、敦のこと、好きなんだったらっっ、別れようと………っ、でも別れたく、ねぇんだよ。俺は、太宰が、好きだ。なのに、……っ、あんなこと俺の前で………なんで、彼奴と…俺は、もう、好きじゃないか?嫌いか……?」
なんで、こんな事を今云ってしまうんだよ。
俺、本当に、どうしてしまったんだよ。
ちゃんと、幸せになれよって笑う筈だろ?
俺は……俺は……もう、どうすればいいんだ?
太宰は俺の言葉に目を見開き、困った様に笑った。
どうせ、面倒臭いとか思ってるんだろ。
早くこんな家出てってやる。
「……何でだよ?」
太宰に掴まれた両手を振り解こうとしても全然振り解けない。
振り解こうとすればするほど力がどんどん強くなっていく。
「離せ!……もう俺なんか必要ねぇんだろ!!……なんか喋れよ!!」
太宰は俺の手首を掴んだままの手を引っ張る。
急に引っ張られたので俺は太宰の胸元に飛び込む様な感じになる。
そのまま俺を抱きしめた。
「中也、何でそんなことするんだい?」
太宰は時々見せるマフィア時代の暗くて何もかも飲み込んでしまいそうな声で喋った。
「私はね、中也のことが一番好きだ。一番愛している。敦くんは前から変わらぬいつも通りの関係さ、唯の上司と部下と云う関係だ。……時々揶揄ったりするぐらいだ。なのに何で急にそんな事を?
まさか、私の距離が近かったとかそういう問題かい?だったら………」
そこで俺は何かが切れたような感覚になった。
さっきまでのどうしようもない絶望が薄れ、静かな怒りが湧いてくる。
太宰の言葉を切り云う。
「そういう問題なんかじゃねぇよ。……今日、お前んとこの、探偵社の前で敦に接吻してたじゃねぇか。」
なんで俺が云わねぇといけねぇんだよ。
あーもう!
「……………」
太宰は急に黙り込み俺を抱きしめた。
それから優しい声で
「あれはね、敦くんの髪に探偵社の中で撒いた紙吹雪が付いていてね、それを取ってあげただけだよ。勘違いさせたなら謝るよ。すまない。」
いつもならそれから一言付けて煽ってくるのに、今は俺の頭を優しく撫でてくる。
「ごめんね、中也。心配させて、すごく悩んだのだろう?………本当にすまない。これからは気をつけるよ。だから、出て行かないでくれ。私は中也がいないと何にもできないんだ。中也がいなくなった日常なんて想像できないんだ。今までの面白みのない人生、色のない世界、生きている意味、全部、全部無駄だと思っていたのだよ。でも、それがあったおかげで今の中也に出会えた。今は世界が色付いて見えるよ。中也のおかげだ。お願いだから行かないでくれ給え。」
何だよ。
俺は、勘違いしていたのか…?
そんなこと………あったのか?
太宰の声に嘘をついている気配はない。
「………信じていいのか?」
聞いてみる。
「嗚呼、信じて欲しい。」
それを聞いて俺は垂れていた手に力を入れ太宰に抱きついた。
「なんだよ、馬鹿、!心配したじゃねぇか、もし、俺の……」
声が震えてきたタイミングで俺の耳元で太宰が云う。
「私は中也しか見てないよ。」
安心した。
全身の力が抜け涙がまたぽろぽろと流れてくる。
そんな俺を太宰は抱きしめて、それからソファーまで運んでくれた。
「……………何で最近、帰り遅かったんだよ?」
ふと思った疑問を云う。
太宰は急に笑いそれから、
「待っていてくれ!」
笑って玄関の方へ走っていき、先ほど帰ってきた時に持っていた袋を持ってきた。
「これなのだよ。」
その袋には有名なブランドの名前が書かれていた。
確か装飾系のブランドだった筈だ。
何でそれを持っているんだ?
太宰は疑問に思っている俺の前で袋の中から二つの箱を取り出した。
「これを見ていたんだ。前、街中でペアでネックレスを付けている人を見てね、私たちもお揃いの、私の中也だと分かるものが欲しくてね。」
『私の中也』その言葉にぶわっと顔が赤くなった気配がした。
太宰の………俺
嬉しい。
それから誤魔化すため箱の中身を聞く。
「……何が入ってるんだよ」
太宰は箱のうちオレンジの紐がついている方を渡してきた。
「開けてくれ給え。」
自慢そうに笑う。
開けてみると中にはブレスレットが入っていた。
シンプルな銀色の細いチェーンが幾つか重なっていてイニシャルが入っていた。
O&Cと書かれている。
それと、ムーンストーンが小さく付いている。
「多分中也はよく動き回るだろう?だからネックレス、指輪も考えたけど、壊れたらって思って。初めてのペアのものだからね、壊れにくいものを選んだのさ。手首だし大丈夫だろう?それにぴったりだと思うからね。」
そう云って太宰も自分のを開けて見せる。
太宰のも似た様なデザインだった。
モルガナイトが小さく付いている所だけが俺とは違った。
「どうだい?気に入ってくれたかい?」
太宰は首を傾げて聞いてきた。
「…………ああ、ありがとう。」
目線を合わせられなくて、横を見ながら云う。
「これを悩んでいて最近遅かったのだよ。心配させてごめんね。中也。」
またぎゅうと強く後ろから抱きしめられた。
「付けてくれるかい?」
俺の背中に太宰の顔があるので少し響いて聞こえる。何故かいつもより少し弱い声だった。
「付ける!ぜってぇに付けて大切にする!」
嬉しくてついはしゃいだ声を出してしまう。
「中也、さっきは本当にごめんね。これからはちゃんと気をつけるし、これまで以上に愛してあげるからね。」
そう云って太宰は笑ってブレスレットを自分の左手に付けた。
自分も取り出して同じ左手に付けようとすると太宰が横からブレスレットを取って俺の右手に付けた。
「何で反対なんだよ?」
そしたら太宰は笑って答えた。
「手を繋いだ時に周りに見えるだろう?」
手を繋いだとき周りに見える?
手を繋ぐ…………は!?
そういうことかよ?!
何でこうも太宰は言ってくるだよ!?
くそ!知らねぇ!!
「おい!太宰!早く飯食え!俺はいいから!」
押して料理の乗った机に向かわせる。
「中也、ちょっと!!…………分かったよ…今日はなんだろな!中也の料理はいつも美味しいからねぇ」
机のまで押して着いた。
「わぁ!これは!私の好きな蟹料理じゃないか!もう!中也!!絶対に離さないから!!」
頑張った!3600ぴったりです!!
前投稿した日記のところで書いたやつ!!
形は一緒だけど内容とかは伸ばしてたり、中也がちょっとマイナス寄りだったりとか、いろいろです!
自分がちょっと鬱?な感じだったんでちょっと自己投影しちゃったかも……
心配なのが、中也ってCHUYAであってるよね?!
これ、分かってくれたかな?
ブレスレットと宝石!
こう云うのって多分気付いてもらえるのを待つのが正解だけど、まず合ってるか分かんないし、気付いてもらえなくて悲しいのは嫌なので、まあ、どっちにしろ楽しんでいただけたら嬉しいです!!