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リンディーララ
壱々葉様に似ちゃうかもしれません
壱々葉様が不快に思ったらすぐ直しますので言ってください
〇〇side
今日は珍しくオフで 、 のんびり過ごしていた 。
午後9時半 、 今日は珍しく静かだったスマホが 、 HELLO HELLOを 奏でた 。
「 … 着信 、 ? 」
画面を見てみると 、
「 舘様じゃん … こんな時間に珍しいな 、 」
そう思い電話に出ると 、 沈黙が耳を貫く 。
「 … おーい? 舘さん? 」
宮舘『 … 』
「 なんかあった? 舘さんが珍しくない? 」
宮舘『 … 』(グズッ
無言の中に 、 泣いている声がする 。
「 え? なんで 、 なに 、 どうしたの? 」
宮舘『 … 彼と 、 … 喧嘩して 、 っ … 』
「 は? え? なんで 、 」
宮舘『 俺が最近 、 仕事でずっと 、 かえってこない 、 から … 』
宮舘『 俺のことも考えろ 、 って 、 言われて … 』
宮舘『 いいかえし 、 しちゃってっ … 』(グスッ
「 え 、 … 」
宮舘『 … こうえん 、 きて … 』
「 公園!? 」
「 なんで 」
宮舘『 いま 、 家なんだけど 、 … きまずい から … 』(グスッ
「 わかった 、 すぐ行く 」
俺はダッシュで家を出て 、 車に飛び乗った 。
これ以上泣くなよ 、 舘様 …
俺が 苦しみのないところに 連れてくから 。
そう思いながら 、 車を走らせた 。
午後10時 。
「 遅くなった…ごめん 」
『 だいじょうぶ 、 … 』
そう言って 助手席に乗り込んだ君は 、 目も鼻も真っ赤だった 。
「 鼻赤いよ 」
『 おもったよりさむくて 、 笑 』
ひきつった笑顔で 笑う君は 、 寂しそうだった 。
「 … どこまでいく? 」
『 どこでも 、 … 遠くまで 、 行っていいよ 』
「 わかった 」
『 … ごめんね 、 明日も仕事なのに … 』
「 別にいいよ 、 気にしない 」
俺の 気持ちは隠して 、 ただ車を走らせる 。
行き先はだいたい決まった 。
ねぇ 、 君は知ってる?
俺の気持ち 。
三角で 、 絶対叶わないってわかってて 、 ずっとずっと 切なくて 。
「 彼の愚痴ならたまに聞くわ 」 とか 「 俺にすればいいのに 」 とか
なんで自分がそう思うんだろうって ずっと不思議で
こんなに大事で仕方ないんだって わかったのに 、 今更言えやしない 。
しばらく話して 落ち着いたのか 、 涙声はなくなって 、 少しだけ笑ってくれた 。
車が止まり 、 ふと横を見ると 、
少しだけ寂しそうな笑顔で 前を見る 君の姿 。
「 幸せになってね 」
一回だけ 、 そう嘘をついた 。
ごめんね 。
だって君を愛してたから 。
愛してるから 。
君を困らせたくなかった 。
「幸せになって」なんて曖昧な言葉の奥に 、 君が欲しかったって ほんとの気持ちを 心に留めて 。
『 うわぁ … ! 』
着いたのは 、 星がよく見える 丘 。
『 めっちゃ綺麗 … ! 』
「 でしょ 」
『 うんっ 、 すごい … 』
「 もうそろ帰る? 冷えてきたし 」
『 うん 、 そうしよ 、 』
帰りの車内 。
「 音楽流していい? 」
『 うん … 』
『 あ 、 リンディーララだ 』
「 SnowManの曲じゃやだ? 」
『 いいよ 、 ちょっと恥ずかしい気もするけど 、 笑 』
「 笑 」
『 … そういえば 、 ナビ入れないの … ? 』
『 迷わない? 大丈夫 、 ? 』
「 うん 、 いっつも行ってるから 」
『 … すごいね 、 … 何でも知ってるね 』
「 それに 舘さんが どっか行きたいって行ったら すぐ行けるし 」 なんて 言葉は 心の奥に秘めたまま 、 曖昧に笑った 。
『 ねぇねぇ 、 星数えてみようよ 』
「 俺運転中だけど? 笑 」
『 信号だけでもいいからさっ 、 ダメ … ? 』
「 いいよ 笑 」
君が 俺の気持ちを知りたいなら
知らない方が良くても
『 … ? どうしたの? 』
「 んぁ 、 ごめん ぼーっとしてた 」
舘さんにお任せするね
『 ぁっ 、 あれ … ! 』
「 ん? 」
『 前話したやつっ 、 』
「 あー 、 俺に似てるとか言ってた 意味わかんないやつ 笑 」
『 意味わかんないって言うなっ 、 』
『 だって似てるんだもん … 』
「 笑笑 」
それでも俺は 君を愛してるから
いくら余裕なそぶりしたって 、 愛は溢れて止まらない 。
『 見つけられて 嬉しいな … 』
「 そんな? 笑 」
もし君に 、 『 愛してる 』なんて 伝えちゃったら 。
『 またね 』なんて 言えないな 。
君の家まで送る車は 、 どんどん 君の家に近づいて 。
舘さんは どんどん 俯いていく 。
「 … ごめん 」
車を徐行していく 。
『 ぇ 、 へ … ? 』
『 ちょ 、 え 、 なんで 、 家 … 』
「 このまま帰したくない … 」
『 … ぇ ? 』
「 苦しそうだよ 」
『 … 』
気付けば 君は泣いていた 。
「 俺は 、 舘さんに幸せでいてほしい 」
だって 君を愛してるから 。
またひとつ 、 嘘をついた 。
「幸せ」っていう 曖昧な言葉の奥に 、 君がほしいなんて気持ちを隠して 。
『 … うん 、 』
『 … … ごめん 、 ありがとう 、 落ち着いた 』
「 … そっか 」
舘さんは 車を降りて 、 マンションに歩いていく 。
俺は 、 少しだけそこで待っていた 。
少しでも長く 、 君を見ていたくて 。
叶わないなら 、 せめて 見ていたかった 。
舘さんがふと振り向き 、 手を振ってくれる 。
「 … 」
「 言えなかったな 」