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第二出動 ー プエラcorporation ー
(⚠ あんまおもろくない)
翌日
今日は昨日とは一変して、雨模様。
こんな日には嫌なことが起きそう。
そんなことを考えながら、朝食をとる。
もともと料理なんて得意な方ではなかったはずだが、
|1人《・・》になってからだろうか
得意になってしまった気がする。
1人とは実にいいものだ。
静かで、誰かに合わせて歩幅を変える必要もない。
…1人だからこそ感じる冷酷さもあるのだが。
この醜いとも言える世界はそういう構成なのだから、
仕方のないことだと自分を納得させるように何度も言い聞かせる。
やっと落ち着いてきたころに 軽快なリズムが耳に入ってくる。
ピンポーン
…客だろうか 特に配達なんて頼んだ記憶はないから、
まぁそんなところだろうとドアを少し開ける。
「こんにちはどちら様でしょうか。」
自分の醜い部分を表には出さぬように、
まるでこの世界見たいに何かを潰して犠牲にしてまで
押し込んで隠している。
「…ってプエラさん達じゃないですか」
見知った顔がドアの前にあることに驚きを隠せずにいると、
プエラ …プエラcorporationの社長“リアー”が絡んできた。
りあー「やぁやぁメガネくん!」
「元気にしてるかい?!」
この人は魔法少女なんて薄汚いものに関わっているくせに
珍しく、明るいタイプの人間だ。
…_たまにうざいまでいくこともあるが。_
「まー元気にしてるとでもいっておきましょうか。」
「っていうかわざわざ家まできて、なんのようですか?」
面倒くさそいだというのを顔の全面に出して話してみる。
まぁこんなことで帰ってくれるとは思っていないが。
と、プエラの副社長が口を開く。
ゆり「まぁまぁそんな苦い顔しなくてもいいじゃないすか。」
「今日は新しい道具を試して欲しくてやってきたんすよ!」
「…なんで毎回僕なんですか。たまには違う人でもよくないですか?」
またこれか、と うなだれた息を吐き出す。
そら 「いやーだってあなたベテランじゃないですかー。」
「他の人より道具が失敗してた時どうにかできるでしょ?」
いや、そういう問題じゃ、と口を開きかけるも、
無駄だと感じて口を閉じた。
「はぁ…。わかりましたよ。」
「中、はいってください。」
渋々、3人を中へと入れる。
嫌な来客とはいえども何もださないのは失礼かと思い、
適当な 粗茶 とでもいうような茶をだす。
りあー 「いやーありがとうございます!」
そういって遠慮のかけらもなく、
お茶を啜り始める。
なぜこんな人が社長をやっていて、
この会社はうまく回っていのにだろうかと ふと疑問に思ったが
言わないでおいた。
プエラcorporationとは、魔法少女への討伐依頼を受けたり、
新しい道具を開発したりしている会社である。
この会社と、もう一つに会社があることで、
魔法少女はなりたっている。と言っても過言ではない。
と言うかなんならそうだ。
と、りあーは持っていた大剣を取りだしながらこう続けた。
りあー 「今回 試して欲しいのはこれだ!!」
……大剣
「あの、剣を扱うのは苦手だと 何度も言いましたよね?」
少し睨むような目をしながら言葉を、返した。
「剣なら、りづに頼んでくださいよ」
りあーはいやぁとでも言わんばかりの顔をしながらこう言った。
りあー 「だって、リヅは自分の気に入った武器でしか戦わないからさ……」
ゆり 「そうっすよ!!」
「それでも嫌なものは嫌です」
「ちがう人に頼んでください」
りあー 「あれー?メガネくんは自分の苦手な武器では戦わないような弱虫なのかなー?」
……はじまった
煽りタイムだ。
仕方ないな……
「はあ……今回だけですよ」
そら 「メガネも案外ちょろいな」
そっちがめんどくさいこと言ってくるからだろ
そう、心の中で愚痴を言いながら
相手の話に耳を傾ける。
りあー 「じゃーがんばれよー」
そら 「せいぜいがんばれよな」
ゆり 「応援はしています。いーってらっしゃーい!」
そういってプエラの社員たちは僕の家から出ていった。
はぁ…。
めんどくさいことを押し付けられてしまった。
なぜ毎度こうなのだろうか、、
断れない…というか……
ふと、机の上に置かれた大剣を見る。
これを使えば、人を守ることも、人を殺すこともできる。
両極端の極具。
そんな言葉はないが、僕はそう呼びたい。
こんなものを、なぜ人類は生み出したのだろうか。
こんなものを生み出さなければ、だれも刃など持たず争いも起きず
幸せに……
なんて、上っ面だけの理想論だと言われてしまいそうだ。
まぁ実際、せいぜい10数年生きた人間の主観で考えた事だ。
長い目でみれば、理想論といわれてもしかたないだろう。
〇 「やぁ メガネ」
びっくりした。
考え事をしていた時に話しかけられることほど驚くことはそうないだろう。
「…なんのようですか。」
目の前にいるネコともウサギとも言い難いこの謎の生命体に向かって問いかける。
〇 「今日は、”マナ”の代わりに来たんだよ。」
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