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MISSION ONE
あれから一週間。おれたちは何もなく過ごしていた。一体あれを送ったのは誰なのか、『呪う』と強い憎しみを持ったメッセージを俺は初めて見た気がする。
「楓恋、ここのさリズム……」
「それってさ🅰の……」
「了解。」
俺たちは今現在、部活の真っ只中。俺たちは吹奏楽部で今度夏休みの初日にあるコンクールに向けて個人練習、合奏、チューニング等を行っている。
「紬騎くんちょっと……」
話しかけてきたのは|西岡中学校《西中》の吹奏楽部 部長、宮川 夏海先輩だ。トロンボーンのパートリーダーでもあり、何より顔がいい(らしい。俺は興味ない)。
「なんですか?」
「ここって、ファーストが目立ったところだからもっとガンガン吹いていいよ。」
俺はクラリネットのファースト、つまりクラリネットのリーダー的存在で、主旋律が多く入っている地位(?)だ。
「了解です。」
俺は自分の楽器が置いてある椅子に座り、夏海先輩に指摘された所を吹いてみる。いつものと、いつものより2倍大きいぐらいのを。
「楓恋、どっちが良かつて?」
「夏海先輩のガンガン吹いてよりも全然だけど、いいんじゃない?その2倍で。」
「爆弾落とすな。」
ちなみに楓恋はトランペットでセカンドだが、先輩が休部しているため、楓恋が今回ファーストを吹くそうだ。
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「「ただいま」」
家に帰り、楓恋は靴を脱ぎ捨ててソファにダイブした。俺は楓恋の分まで靴を小綺麗に揃えて荷物を置いてスマホを見ると、メンションが来ていた。例の『呪う』からだった。