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すとぷりのさとみの妹だった件について。②
赤都 乃愛羽
第2話:初めての抱っこ争奪戦(カオス)
さとみ兄さんの腕の中で、すやすやと眠る国宝級美少女・ちぐは。
その天使すぎる寝顔を囲んで、すとぷりメンバー5人が息を殺して見守っている。
「……よし、寝たな。さとみ、そろそろ腕疲れただろ? 俺が代わってやるよ」
ななもり。くんが、リーダーらしい(?)気遣いを見せて手を差し出す。
「は!? なーくん、下心が透けて見えるんだけど! 順番なら、最年少に近い俺でしょ!」
莉犬くんが身を乗り出すと、横からるぅとくんが冷ややかな、でも執念のこもった声で遮る。
「莉犬くん、力加減わかってます? ちぐはちゃんはシルクより繊細なんですよ。……僕が一番安全です」
「お前ら、ちぐはを物扱いすんな! 俺の妹だぞ!」
さとみ兄さんが、ちぐはを離すまいとぎゅっと抱きしめ直す。その時、ちぐはが「ふにゃ……」と目を覚ました。
宝石のような瞳がぱちりと開く。
さとみとそっくりな、でもどこか吸い込まれそうな美しさに、全員が息を呑む。
「……あ、笑った? 今、俺を見て笑ったんちゃう!?」
ジェルくんが身を乗り出した。「ちぐは〜、ジェルお兄さんやで。抱っこさせてくれたら、一生お前の最強の味方でおるからな」
関西弁の甘い囁きに、ちぐはがキャッキャと手足を動かす。
「あー!ジェルくんずるい!……ちぐは、僕だよ、ころん! ほら、ヤギの鳴き真似してあげるからこっちおいで!」
ころんくんが必死にアピールするが、ちぐはは不思議そうな顔で彼を見つめるだけ。
「……もう、みんなうるさい。ちぐはがびっくりしちゃうでしょ」
さとみが溜息をつき、しぶしぶ腕を緩めた。
「……一人30秒な。あと、ちぐはの肌に少しでも傷つけたら、一生出禁だからな」
ついに解禁された、ちぐはの抱っこタイム。
一番手はななもり。くん。
「……うわ、あったかい。……ちぐはちゃん、生まれてきてくれてありがとうね」
聖母のような微笑みで抱きしめる彼に、ちぐはは安心したように身を委ねる。
「はい、30秒終了!次は俺!」
莉犬くんが、壊れ物を扱うようにちぐはを抱き上げる。
「……ちぐ、大好き。俺、お前が大きくなるまでずっと隣にいるからね」
その様子を、さとみ兄さんが般若のような顔で見守る中、ちぐはを巡る愛のバトルはさらにヒートアップしていく――。
超甘々です!