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ディストピア
この世には名前をつけてもらえない子供だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえないお人形さんだっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない動物だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない人間だっているんですよ。
そう生き物は、理由なしに生まれてしまうのです。
名前が欲しい人間だっているんです。
誰もが名前をつけてあるとは思わないでください。
この世には名前をつけてもらえない人間だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない動物だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえないお人形さんだっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない子供だっているんですよ。
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血まみれの服を洗う。
何度も何度も擦っても、血は落ちない。
手が冷たい。痛い。苦しい。何をやっているんだろう。
僕は一生懸命大人に名前をつけて欲しいと求めていたんだ。
何も努力しないで求めていました。
最低な人間ですよね。
大体の大人は仕事があっていいですよね。
でも子供は仕事じゃない家事を任されるんです。
お金ももらえない。特にメリットがない。
でも大人は言いました。
『家事をやってれば大人になってから苦労しないよ。』と、言いました。
でも、それって大人がやりたくないだけじゃないんですか?
大人が必ず家事をやるとは思わないでください。
でも僕はそう思っているだけで、僕がおかしいのですか?
大人は間違っている道を歩んでいる。
大人は偉い?子供は成長しなさい?
誰もが人生幸せじゃないのです。
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僕は、家を出ると、外で寝転がった。
今日は曇り。
いつもなら太陽が出て、気持ちよかったのに。
今日は太陽が出てなくて気持ちよくないなぁ…
そう思っていると、お母さんが言った。
お母さん『ㅤㅤ?ご飯よ〜』
僕を呼んでいる。
僕は自分の家に入って、お母さんの方へ行った。
お母さんの方へ行くと、トーストがお皿の上に置いてあった。
とても美味しそう…!
僕は手を洗って、食べようとした。
でも、お母さんがまた美味しそうなのを持ってきた。
それは、お母さん特製のりんごサラダ。
僕はそっちの方へ目が行き、箸でりんごサラダを食べた。
お母さんは笑っている。
お父さんはお仕事。頑張ってるかなぁ?
そう思ってサラダを食べていると、
お母さんが急にいなくなってしまった。
でも僕の体は動揺しなかった。
心の中は嬉しそう。
なんでいなくなったかは知らないけど、こんなに嬉しいなんて初めてだ。
ねえ、子の名前をつけてあげない親たち。
僕のことが嫌いでどっかいっちゃったのかな?
いや、違う。
そんなこと思っていると、僕は完食してしまった。親も。
これが、毎日の日常だった。
ついでに洗濯をした。誰もいなくて悲しいな。
ついでにお掃除をした。誰もいなくて悲しいな。
ついでにご馳走様をした。誰もいなくて悲しいな。
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嗚呼、なんて綺麗なんだろう。
嗚呼、どうしてそんなに綺麗なの。
名前をつけてもらえない子供たちは、血を綺麗だと言った。
逆ユートピアに住んでいる名がない子供たちは、名前をつけてもらえる赤ちゃんを嫌いと言った。
(ただの八つ当たり)
(綺麗事じゃない)
(これをみてどう思う。)
(赤ちゃんを嫌いになるな)
(何いってだよこいつら)
(酷い) (醜い)
( 馬鹿 )
(赤ちゃん可哀想)
そんなこと言ってるといつか恨みを買わせるぞ。
じゃあ名前をつけてちょうだい。
ここは僕らのディストピア。
無造作の欲張り。
なんだっていいの。名前があればいいの。そうなの。
無意味のラッキータイム。
あの親のお味はどうかい?
お願いだから、僕に名前をつけてちょうだい。
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名前をつけてもらえなかった子供たちは、怒り狂い、大人たちを攻撃し始めた。
やがて、名前をつけてもらえなかった子供たちに、名前をつけてあげることにした。
子供たちは喜び、笑った。
それしか止める方法がなかったのだ。
のちに名前をつけてもらえない子供は減り、名前をつけてもらえない子供たちが暴れることは無くなった。
でも、攻撃されて苦しんでいる大人たちはまだいる。
まだまだ被害者がたくさんいるんだ。
大人たちは、名前をつけてもらえない子供を恐れた。
大人たちはこんなに醜かったのか。と、思った大人も何十万人もいた。
報道陣は、子供に襲われた大人を次々とインタビュー。
事件は、当たり前のようにテレビに出るようになった。
名前をつけてもらえない子供が言っていた『僕らのディストピア』とは、
一体どこなんだろうか。
まだ謎は解明されていない。
名前をつけてもらえない子供たちは、親を食べたらしい。
名前をつけてもらえない子供たちの親は全員亡くなっている。
さらに、名前がない子供たちは、日向ぼっこをすることが多いらしい。
日が栄養となるようだ。
そして、名前のない子供たちは、大人を嫌っている。
名前をつけてもらえない子供のディストピアは、もしかすると、胃袋かもしれない。
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この世には名前をつけてもらえない子供だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえないお人形さんだっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない動物だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない人間だっているんですよ。
そう生き物は、理由なしに生まれてしまうのです。
名前が欲しい人間だっているんです。
誰もが名前をつけてあるとは思わないでください。
名前をつけて終わりと思うなよ。
この世には名前をつけてもらえない人間だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない動物だっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえないお人形さんだっているんですよ。
この世には名前をつけてもらえない子供だっているんですよ。
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曲感覚で作ったんで意味不明です。
あとなんか詩みたいになってるかもです。