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高梨さんの絶対命令!(リメイク版
ここは、日本のどこかの県の、小さな町、幸来町(こうらいちょう)。
ちっぽけなこの田舎には、伝説があった。それは、
「マイという名前の人は、人を殺すことの出来るほどの力を持っている。」、という、恐ろしいもの
――――――――
俺の名前は築島 楓雅
余談だが、隣の席の人は高梨さんだ。可愛いと世間は言うが、俺はそうは思はねぇ。
隣りの席っつーだけだからどーでもいーわ
「ふーが!おまえとめっちゃ席ちけぇぞ!!うれぴい♡」
「キモイからうれぴいはやめとけよ、おまえ。」
こいつは俺の幼なじみの嶋村 海斗
「おまえ・・・。高梨さんの隣なんかよ!」
「ん?あぁ、そうだが、、別に...」
「あ、そーだ高梨さんの下の名前知ってる?」
え?高梨さんの下の名前?そういや知らねーな
少しだけ知りたいという心が出てきた
「知らねえな。教えろ」
「へいへい。高梨 茉衣だよ。マイ!可愛すぎんだよぉ・・・❣」
「茉衣か...おまえ・・・。」
マイは・・・。
伝説の名前じゃねーかよ・・・・。
――――――――
「――。おまえは、築島 楓雅を殺せるか?」
「ええ。✖✖✖様が望むならば。」
名称_高梨 茉衣 たかなし まい
年齢_15歳9ヶ月4日
称号_伝説の女
力_透視、飛行、空中物移動、怪異嗅覚・視覚、先読み、遠距離攻撃。
外見_黒のロングヘアー、端正な顔つき、先を見通す硝子のような目、潤った唇。
力を使う場合、右眼を隠さなくてはいけない。
以上が、高梨茉衣の調査結果である。
――――
高梨さんが伝説の人なのか――?
いや、しかし。伝説は300年以上前の話・・・。
でも――。
「ねぇ、築島君――だっけ?」
「え、あ。」
「私、数学の教科書忘れちゃったんだ。
だから、教科書、見せてくれない?」
...確かに可愛いな
「いーよ」
「やった!ありがと!」
そう言うと彼女はふっとほほ笑んだ。
「はーい、おはようございます~」
「今日は転校生が来ました~」
「えっと、春野 美奈…です。」
へぇ…。春野 美奈か…。
「春野さんは築島君の隣ね。」
は!?
「よろしくね、楓雅君♡」
転校生は、俺を好いているみたいだ。
俺みたいな不良のことをなぜ?
俺には高梨さんがいるのに…。
また春野か…。
「ね~ねぇ!!楓雅くんっ!お弁当一緒にたーべよっ?」
はっ????????????????????????
いくらうざいにしても....!
「だめ!築島君は私と予約があるの!」
たっ、高梨さん??予約?何のことだよ?
「え~。じゃ、分かったよ…。」
そしてそれで諦めるんだ!!?
「築島君、勝手なこと言ってごめんね・・・っ」
高梨さんが小声でポソリと呟いた。
「別に困ってたし。ありがとよ」
「大事な話があるの。お弁当一緒に食べてくれるかな?」
そして、お弁当の時間。
「築島君。私――高梨 茉衣は、伝説の一家の子孫なの。」
...
「で、私には、未来を見る力――先読みがあるんだけどね。」
伝説の子すげぇな、、
「それで、春野、あいつは築島君を伝説の人と思って、殺してしまうの…!!」
はーん?俺を殺そうなんていい度胸だな
「だから、春野と二人っきりにならないでッ!!」
ま、あんな女子くらい俺にかかれば一発だと思うけどなァ
「これ以上、私のせいで大切な人を失いたくない…っ。」
ふ...たいせなひと?
「大切な人って」
「ん?大事なクラスメートだもん。みぃんな大切!!」
びっくりしたじゃねぇかよ、、
番外編
築島 楓雅、15歳 の一日目。
「築島くん!」
「あ、高梨さん。おはよう」
早速高梨さんが話しかけてきた。
「あ、じゃなくて。」
?
すっと腕が伸びてきた
「誕生日おめでとう!!」
え?
これ、、俺にか?
高梨さんの手のひらを見てみると。
小さなお守りが置かれていた。
何のお守り?
えーと、何々、天晴祈願?
俺…雨男だけど・・・。
高梨さんに言ったっけなぁ・・・。
「えぇ。うそ!?築島君、誕生日だったのぉ!?」
春野・・・。うぜ・・・。
どちらにせよ敵だもんな。
言い訳しないとなぁ・・・めんどくせ
「ううん、築島君の誕生日は今日じゃないよ。」
高梨さんも強いんだから吹っ飛ばせばいいのに
「え~、いつなの??」
「えと、・・・」
困ったのでちらっと高梨さんを見る。
「え~、新参者には教えてあげないもん。」
「二人だけの秘密だし❣」
ほー?
...ん?
――――――――
い、言っちゃった・・・///
この前もついうっかり大切な人とか言っちゃったし・・・///
こんなんじゃ、好きだって、バレちゃうよ・・・!
絶対に、この気持ちは打ち明けない。
だって、私は伝説の女の――、生まれ変わりって言われているもの。
前世の記憶はないけれど・・・。
築島君と関わりすぎたら、最悪の場合、築島君が・・・!
そんなのぜったいにだめ。
それだけは、何が何でも避けないと・・・。
――――
今日も、一日が始まる――。
「高梨茉衣、築島楓雅、生徒指導室へ来るように。」
はぁ!?めんどくせぇ、、
「ねぇ、築島くん、なんかしたの?」
「いや、最近は人を殴っていない」
その返答に高梨さんは顔を強張らせる。
ガラッ
「失礼します~~」
「あぁ、来たか。」
何話すんだよ
「お前たち、伝説について知っているだろう?」
は???
どうすんだよ、高梨さん!!!!!!
「はい。私は、伝説の女、マイの――生まれ変わりです。」
ちょ。高梨さん、それ言っていいのかよ!?
「そして、築島くん、この人は私のことを唯一知っている人です。」
ちょ、高梨さん、!?
「ふうむ・・・。なるほど。」
もー!!先生、何が言いたいんです⁉
「お前らの大切な人の中の誰か、裏切り者だ。」
はい!?裏切り者!?
「えぇ。それは分かります。」
「そうか。で、だ。転校生はお前らを殺そうとしてるんだよな。」
「はい。で、待っていてもどうすることもできないので吹っ掛けることにしました。」
ふっかける!?
「そうか・・・。死ぬなよ。」
「はい。」
わ、わけわかんねーよ・・・。
「高梨さん、大丈夫なのかよ、先生気づいてたみたいだけど。。。」
「大丈夫、小野寺先生は、伝説に関係ある人だから。」
そうなんだ・・・。
「築島くん、今日の放課後、春野 美奈と遊ぶように誘ってくれる?」
「ちっ、めんどくせーな。」
――――
放課後
「春野。今日――、ゲーセン行かねぇか?」
「えっ、うそ!?いいよ!!!」
ゲーセンにて
「ねぇ、築島くん、あれとって?」
「あぁ?まぁいいや取ってやる」
「あ、でもやっぱりぃ、あそこいこ?」
あいつが指さしたのは、薄暗い階段。。
「・・・」
階段につくと、あいつは、拳銃を取り出した。
「待って。そうはさせない。」
高梨さん、!!!
「あいつ――、あいつの通り名は蜜柑。蜜柑の口笛を聞いちゃダメ!」
ぽそりとつぶやかれたその言葉。
でも、遅いかもしんね・・・。
ひゅる。ひゅるり。
死ぬ…⁉
やべーぞ..!!!
ひゅー、ひゅるり
あ___蜜柑が・・・口笛・・・。
「築島君!!蜜柑の口笛だけは聞いちゃダメ・・・!!!」
脳裏に高梨さんの声がする――。
ごめん、高梨さん――。
あぁ・・・。
目の前がくらくらする・・・。
「築島君!!!」
高梨さんの幻だ・・・。
死ぬ間際に変な夢でも見てるのかよ・・・。
「水渡くん!!!!」
高梨さんが・・・俺の名前を呼んでくれてる・・・。
あ~。目の前がっくがっくしてる~
「築島、楓雅くん!!!!!!」
はい!?
高梨さんが俺のほっぺたに手を・・・。
これ、幻じゃなくて、本物の高梨さん・・・?
「築島くん、全然起きないから死んじゃってるのかと思った…」
今にも泣きだしそうな高梨さん。
「なんで、僕、蜜柑の口笛聞いたのに生きてるの??」
「蜜柑の口笛は、全て聞かないと死なないの。そのことを知って、時間を止めたから・・・いっ・・・痛・・・!」
そうなんだ・・・・
「って、高梨さん、大丈夫かよ!?」
「だ、大丈夫、大丈夫・・・!!時間停止の技は精神力使うからね・・・。痛たたた・・・。そんなことより、早く、逃げないと…!!時間停止は30分だけだから・・・!
いそごう!」
ええええええ!?
「や、やばくない!?」
「けっこーやばい!!!!!」
高梨さんは俺の手を取って走り出した
――――
「はぁ、はぁ――。ここまで来たら・・・蜜柑も来ないっしょ・・・」
俺…走るの遅いんだよな・・・。
「逃げ切ったと思うなよ?」
え?この声は――。
海斗・・・?
まさか・・・
裏切り者は――。海斗だったのかよ!!!
そんなことより、やべーぞ、この状況!!
「まさか・・・。嶋村くんが裏切り者だったなんて・・・。」
高梨さんのつぶやく声。
「そうだよ。悪かったな、ミナト。」
裏切り者・・・。本当に、小野寺先生の言ったことは合っていた・・・。
「海斗・・・。まさか・・・。おまえ、この作戦のために俺と仲良く・・・してたのか??」
「そうだよ。そうでもなきゃぁお前みたいな陰キャと仲良くなんて思わなかったよ。
でも、ま、三日月様のご命令だもんな~。」
三日月・・・?その名前を聞いた途端、高梨さんの体がビクンと跳ねた。
高梨さんの顔は真っ青だった。
「高梨さん・・・?大丈夫かよ・・・?」
「返答を聞く前に殺してやろうか、築島 楓雅。」
海斗が銃口を僕に向ける。
それを見て高梨さんは悲鳴をあげた。
「やめて!!!!築島くんはだめ!!」
高梨さん。。。
「俺はもう覚悟はできてんだよ。高梨さんは逃げろ!」
本当に・・・。お願い・・・!
「高梨さんは生きているべき人だっていってんだろ!!
だから・・・!!!」
「譲り合いもいいところ。二人まとめて殺してやる。」
『・・・・っ!』
ぴっ・・・・
ぴっ・・・・
「あ、三日月様の伝言だ。」
い、命拾い・・・・。
[慶。そいつらは、お前が手を下すまでもない。迷宮入りさせて、野垂れ死にさしてやれ。]
「えええ!?いいんすか!?」
[この私がそうしろと言っているのが聞こえないのか!?]
あまりの剣幕に海斗もビクビクしている。
「・・・。御意。」
海斗・・・。まるで奴隷のように扱われている・・・。
「こっちへ来い。」
嫌だったけれど、俺たちに与えられた道は頷く他ない。
『・・・はい。』
高梨さんも渋々頷く。
どうなるんだよ・・・。
「あの・・・嶋村くん・・・。み、三日月様・・・て、ロングヘアーの、赤と緑のオッドアイですか・・・?」
高梨さん!?どうしたの??
「あぁ。それがどうした」
どうして三日月の容姿を知っているんだ。。。
あ、そうか、能力で見たのか…。
――――
三日月
その言葉は、私にとって最も嫌いな言葉。
あいつがわたしの家族を、そして居場所を奪ったんだ・・・!
赤の瞳は、死を表し、
緑の瞳は、無を表す。
また私の大切な人まで無くそうとするの、暮葉!!
こんなことなら、伝説の力なんて、いらない!!!!!
伝説の力は、私の周りから何もかも奪い取ってしまう。
本当に、時が戻ればいいのに――。
――――
迷宮探索が始まった――。
気持ち悪い生き物がうようよと潜んでいる。
しかも下水道の中のように、激臭だ。
高梨さんも時折口元を抑えている。
いやだな~。
うお
化け物
「高梨さんなんとかできんの?」
『眠術、眠り姫!』
くかーくかー言って寝てるな・・・
________________________
「茉奈!!」
「お母さん!!
今日ね――!」
――画面は一転して、真っ暗な世界。見えるのは、光り輝く、赤と緑の瞳。
怖くてたまらないのに目が離せないのは何故?
赤と緑の光をひたと見続けながら歩いていると、ビチャッと音がした。
「何――?」
よく見ると、死体だった。踏んだのは、血だまり。
死体の顔は、愛する母と父の顔だった。
「伝説の女、高梨 ――。お前は――ではなく、マイだ。」
――――
高梨さんは、一分ほど前に激臭で倒れた。
で、今、目を覚ました。
「どうして・・・。昔の頃の夢を――。」
顔を青ざめ、呟く高梨さん。
「大丈夫?」
ちなみに俺らは誰とも出会っていない。
化け物には会うけどね。
まぁ、その化け物も高梨さんが眠らせてくれるんだけど。
目が五つあるやつとかもでてくるし。。。
「マイ。私はお前を殺す。」
また化け物?って、人だった・・・。すまん
「暮葉・・・?」
くれは?ダレ?
「私は暮葉などではない!!三日月である!!!
死の女神、三日月だ!」
あまりの剣幕に高梨さんも黙り込んでる・・・。
三日月って、海斗が話してた?
「暮葉でしょ、三日月様は!
三日月 暮葉!私の大好きだった、一番の友達だった、暮葉でしょ・・・?」
え、え~そうゆうオチなのかよぉ?
「一先ず逃げよう!」
囁かれたその言葉に俺は頷く。
――――
「ハァ、ハァ、あ、れ・・・人がいるよ・・・高梨・・・さん!」
薄紫の長い髪。
「詩音・・・?」
シオン?知ってる人なの?
「マナちゃん!生きててよかった、!」
違うよ~茉衣だよ~
「あのね、築島君。私――」
―私、本当は、高梨茉衣じゃなくて――高梨茉奈なの。
――――
「伝説の女、高梨茉奈。お前はマナではなく、マイだ。」
――――
「築島君。これは命令よ。私――高梨茉奈の、絶対命令よ。」
高梨さんの、絶対命令・・・
逆らったら、殺される――
これが、高梨さんの力か・・・
でも――逃げられないよ、高梨さん。
こんなに深く関わってきたのに、僕だけ逃げるなんて、出来ないから!
――――
高梨・・・茉奈?・・・さん
「どう・・・して・・・。」
「今から話すよ。目をつぶって。」
ぱち・・・
風景が目の裏に浮かんできた。
「高梨さん、これ・・・」
「私の力、風景再生。これでよくわかるはずだよ。」
――――
マナってば!
声が聞こえてきた。
「もう、マナってば、どこ行ってたの?泥んこじゃない。」
へへ、ママ怒ってる!
「怒るに決まってるでしょ~?もー。」
お昼ご飯なあに?
「カレーうどん。マナ好きでしょ?」
うん!大好き!
家に入ると、カレーの匂いがぷうん、と匂う
「さあ、手洗って?」
うん!と答えようとした時。
ガッシャーーーン!!
窓ガラスを突き破って、暮葉がやってきた。
「暮葉!危ないじゃん!」
「マナ?ちょっとごめんね♥」
「暮葉?なにするの!?」
暮葉の手にはキラキラと光るガラスの破片。
「何って、こうするんだよっ!」
ぐさっ
「お母さん!?どうして、暮葉!!!」
「~~~、==〇▲、∻~~|||。」
「暮葉?答えてよ!」
「お前はマイだ。拒否すると、全身に毒が這いずり回るだろう。」
「え・・・」
「マイ、父親を殺せ!」
その時の私は、殺されたくないという恐怖で、言うことを聞くしかなかった。
「・・・は、はい。」
――――
高梨さんにこんな事があったんだ。。。
尚更、守ってあげたいなぁ・・・
――――
「――それでね、私の一番強力な力はね!」
「はいっ。」
今は高梨さんの技の講義真っ只中
一番強いって、どんな技なんだ
「絶対命令<ブラッド・コマンド>、だよ。私が絶対命令を発動して、命令を私が下すの。それに逆らったら死んじゃうよ。ね、強力でしょ~?」
絶対命令、強ぇな
血の命令か・・・
ん?
「高梨さんの血はいらないよな?」
「え、何言ってるの、築島君。命令に逆らったら私も相手も死んじゃうよ~ん。」
え?ふーん。
「ま、最後の切り札だからね~。今のところは無くても勝てそうだし」
「ってことで、詩音ちゃんの自己紹介としますか!」
「初めまして、星月 詩音です。古川神社の巫女です!」
かわいい・・・。ちょっと緊張するな・・・
「はじめまして、ほしちゅきしゃん。
俺は築島楓雅。」
やばっ噛んだ
「えっ。かっ、か、かわ・・っ」
ちっ、なんで笑うんだよ
あれ?なんで高梨さんほっぺた赤くしてるの?
「詩音ちゃんは置いといて、講義再開しよっ?楓雅くん!」
ほぉ?
今、高梨さん、俺のこと・・・
名前で呼んだ?
呼んだよね???
ってことは、俺も名前で呼んでいいんだよな?
「うん、茉奈さん。」
「・・・っ!」
あれ、怒らせちゃったかな・・・
高梨さん・・・茉奈さんはフイッとむこうを向いてしまった
「ご、ごめん、高梨さん・・・」
「・・・・って・・・なら・・茉奈・・・って、よ・・・!」
「ごめん。なんて言ってたんだ…?」
「茉奈さんって、呼ぶならっ、茉奈ちゃんって、呼んでよ!」
えっ?
「ちがっ、これはその、ちがうくてっ///」
......
そんな僕たちの様子を見かねたのか、星月さんはパンッと手を打った
「さ、マナ。そろそろ言わなくちゃ。」
「え?ん~~?あぁぁ!」
なんだろ?
「水渡くん。ここから先は、危険すぎる。だから、ここからは、お別れだよ。」
え?
「どう、して・・・。ここまで一緒だったじゃないか!ここまで秘密を知ったのに、
今更っ逃げるような真似、俺には出来ねぇぞ!」
茉奈・・・さんはフッと息をついた
「そう・・・。残念だけど、無理やりでも。別れてもらわないといけない!楓雅くんのために!」
僕のため?
「ブラッド・コマンド!」
「築島楓雅、ここから逃げなさい!」
嫌だ
死んだっていい
でも、逃げないと、茉奈さんが・・・死ぬ・・・
どうすれば・・・
「逃げて・・・」
どうすれば・・・
逃げたら茉奈さんが・・・
「茉奈さん・・・」
「そういえば、なんだけどよ」
「茉奈さんは、なんで俺を逃がそうとしてんの?」
気になっていたことを尋ねてみた
「っ・・・」
え・・・まずいこと聞いちゃった?
「すっ、好きな人を守るのに、理由がいる?」
えっ?すっ、好きな人!?さすがの俺も予想外の反応すぎてびびったじゃねぇかよ!?
「大切な人、好きな人を失いたくないから!だから・・・っ」
「好きなの、俺のこと!?」
「うっ、んっ」
涙がポロリ
茉奈さんの瞳からこぼれた
「なんで泣くんだよ、茉奈」
「ひぃっく」
「俺は...まぁうれしーな。好きな人が好きって言ってくれてよ」
茉奈の瞳が大きく見開かれた
「・・・うそ、嘘だよっ。優しい噓で、私を慰めようとしてるんでしょ?」
「それは違う。な、茉奈。俺を、連れて行ってくれ」
そんなに変わっていない、、、ごめんなさい土下座します