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「嘘の首に手をかけた。」/ 1
可変
---嘘の首を探して。 ---
私が、2人分の嘘を育てよう。
あの子が、あの人たちが、壊れないために。
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陽の光が眩しかった。クマゼミがバカみたいに鳴いて、無理やり夏を感じさせる。
森と海が共存する美しい町には、勿体無いくらい人が少なくて、人口は減少し高齢化の進む、言うところもう“終わり始めた町”だった。
夏休み真っ只中あたしは、家にいてもつまんなくて、ふらふらとするにも暑すぎたので、逃げるように学校の自習室に入った。といっても勉強なんてする気はなくて、ぶうん、と情けなく動くおんぼろのエアコンと扇風機に吹かれながら窓からの海を睨んだ。
「ねえねえ、課題どんくらい終わった」
前の席からひょいと話しかけてくる、
知らない子。
自習室はただただ真面目な奴か、はたまた成績が悪くて先生から補習をくらったやつしかいない。あたしになんの前触れもなく話しかけてきやがった女の子は、なんとなく、後者の理由だろうなと思った。
「…誰?」
あたしがあまりにも当たり前なことを聞くと、前のその女の子は、なぜか驚いたようなぎょっとした顔をして首を傾げた。
「知らないの?」
知ってるわけないだろう、と思ったが、いちおう、どっかのお母さんの娘だったっけとか、いつのかのクラスメイトだったっけとか、記憶を片っ端から掘り起こした。でも思い当たらなくて、あたしも同じように首を傾げた。すると次は、彼女はふにゃりとへたくそに笑った。
「私は、知ってるよ。小森、みく。」
知らない子から出たのはあたしの本名だった、なんで知っているんだ,こいつは。と、薄気味悪くて薄く鳥肌が立った。
「な、な、なんで知ってるの」
彼女はにたぁ、と嬉しそうに笑った。
「なんでだろう」
がたん、と椅子を引いて、何も用意されていない机をささっとはたいて勢いよく立ち上がった。
すると、何も持ってない私の手を引いた。
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学生はもうすぐ夏休みですかね。