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スタリオン
ハイリスクレッド
ショート・ショートストーリー✍ 22
GeNe ジーン
☆
㊙ 合体理由
☆
オレの名前は、シンタロウ (心太郎)。
地方都市とか何とかと呼ばれるH県のFシティで生まれて小、中、高、大学もFシティですごして、地元、H県の金融機関に就職して実家暮らしの5月に28歳になった独身男です。
金融機関なんて言い方しましたけど、単に銀行って事です。
銀行の良いところは、土日祝日が休みだ~って事です。
そんな土曜の前日、金曜日の夕方、久しぶりに残業も無く定時ちょっと過ぎに帰宅の途につきました。
銀行従業員用の駐輪スペースでクロスバイクに股がろうとした時、後ろから声が掛かった。
シンタ〜、お疲れさま〜!
ん!この呼び方、この声は…
オレはその場で振り返り声を出した。
シンタじゃねぇよ!シンタロウだよ!
そこには、思った通りの声の主が立っていた。
スラリとした立ち姿に、綺麗で小さめの顔でストレートな黒髪が顎のラインに沿って切りそろえられいる女性。
その女性の名は、カンナ (環奈)。
オレと、同い年で、小、中学の同級生である。
オレの一言の抗議なんてなかったかのようにカンナはスタスタと歩み寄って来るとやや小さめの声でボクに問いかけた。
このあと、用事ある?
は?
ちょっと相談があるんだけど…
え、オレに?
そう、シンタにしかできない相談なのよ…
え〜まぁまぁ〜何もないちゃあ何もないけどさ…シンタロウだよ!
うん、うん、ありがとう〜じゃ、夜ご飯ご馳走するからアタシの後について来て。
そう言うと、カンナは駐輪スペースからママチャリを引き出すと前カゴからヘルメットを取り出し自分の頭に乗せると肩にかけていたバッグを前カゴに入れさっさとママチャリを発進させた。
ちょ〜待てよ!
オレは、慌ててクロスバイクを発進させママチャリの後を追い始めた。
地方都市とか何とか呼ばれる所はメイン道路こそ充実しているが一本路地とかに入るとゴチャゴチャと狭い道が多いので自転車の利用が一番効率的なのである。
結局、10分程、ママチャリを追いかけて着いた所は、なんとちょっといかしたコンドミニアムの前だった。
カンナはママチャリを降りるとコンドミニアムの敷地内をすいすいと押し進み居住者専用の駐輪スペースにママチャリを駐輪した。
シンタ、アタシの隣にチャリ止めてこれ付けといて、言いながら渡されたのはゲストさん用の駐輪許可証だった。
オレは、渡された許可証をクロスバイクに付けながらカンナに訊ねた。
ここに住んでるん?まさか賃貸じゃないよね?
うん、分譲よ、まぁ、パパの名義だけどね。
は?パパって?
パパは父親でしょ。
って事は、親父さんも住んでるん?
いや、パパは実家だよ、一戸建ての自分が立てた家、アタシはここで一人暮らしよ。
ハァ~優雅?だね~と心の中で呟く。
なんだかなぁ~キョロキョロしながらカンナの後をついてエレベーターに乗って3階へ。
一戸一戸に門扉スペースが有ってその奥に玄関ドアが有り先ずは門扉スペースのセキュリティパネルにセキュリティコードを打ち込んでいた。
どぞー、入って、ずっと奥までどぞー!
玄関ドアが開かれ住居へと足を踏み入れる。
うん、じゃ、お邪魔しまーす。
うわ〜シンプルコーデな部屋。
ホワイトな壁に、グレーとブラックの家具。しかも必要最低限!と心の中で呟く。
そこら辺適当に座ってて、すぐ、夜ご飯作るから。
え〜手料理するの?
当たり前じゃん、なんか変?
いやいや、有り難き幸せです。
そんな会話をしながらもカンナは銀行で着ていたパンツスーツを脱ぎライトグレー色のスウェット上下に着替え、料理に取り掛かった。
小、中学と同級生だったカンナ。
ワタシ、都会に大都会に住みたい!そう宣下し都会の高校を受験した。もちろん地方都市の高校とは違いそれ相応の学力が必要となる。
そして、カンナは猛勉強の末に大都会の超有名私立大学の付属高校に合格した。
そのまま当然のように超有名私立大学へ進学し、卒業し、大都会で外資系金融企業に就職した。
就職して、2年が経ち、海外の国々へも直接飛び回りキャリア・ウーマンが板についてきた頃、母親が病に倒れ急死してしまった。あまりに急、突然の死だった為に父親へのショックは大きく計り知れない程に落ち込み気力を失った。
一人娘だったカンナは、そんな父親を見るに見かね、やむを得ず大都会の暮らしとキャリア・ウーマンの暮らしを捨て地元、実家に帰ってきたのだった。
地元に帰ってきたカンナは地元金融機関、銀行に中途ながら就職した、そこで、オレと再会する事となった。
☆
シンタ〜オッケーだよ。
シンタロウだよ!と一応抗議しながら食卓のテーブルについた。
ペペロンチーノスパゲティー、とシーザー・サラダ。
ペペロンチーノの香りがたまらんです、美味そう。
思わずヨダレが〜
ご馳走するからなんて、簡単なもんでゴメンね。ペコリと頭を下げるカンナ。
いやいや、上等よ~!ペペロンチーノ大好きやし。
いただきます。二人声を揃えて言うと一気に頬張った。
そして食事も進み8割方食べ進んだ時だった、カンナが話し始めた。
あのね、相談って言うのは、アタシ、今日、誕生日なのよ、28歳の。
ん!え!マジ!?
先に言ってくれよ、花くらいはプレゼントするのにさ。
いや、花なんて要らないのよ、欲しいのは、子供が欲しいの。30歳の誕生日までにベィビーが欲しいのよ。
ぶほっ?!唐突半端ねぇ〜
どう言うこと?
来年の今日、29歳の誕生日までに懐妊したいわけ。そこから十月十日でベィビーが誕生すると30歳の誕生日までの希望が叶うわけよ。
ハァ~エェ…そう言うことは恋人とか結婚相手とかに言うべっきじゃない?
いや、そう言う恋人とか結婚相手なんか要らないのよ。子供だけ、ベィビーだけが欲しいの、アタシとアタシの家系の遺伝子を残して行くためにさ。
さらに、シングルマザーだとアタシ一人だからアタシの育児方針なり教育方針なり子供が成長していく過程で紛らわしい口出しや不必要な妥協はなく育てて見守れるのよ。
あちやー、良いのかなこの考え方って?と心の中で呟く。
で、オレは何をするわけ?
決まってるしょ、女ひとりで、懐妊はしないのよ、男のエキスを注入してほしいのよ。
エキスを注入する?ね?
それって…エスイーエックス?するってこと?心の中で呟く。
でも、
ん〜もぅ一つ質問、なんでオレなわけ?
ん〜そうね~アタシの周りの男だと見た目?一番ましだし、同級生で気心も知れるし、同じ職場で何時でも会えるからかな。
へぇ、一応確認なんだけどちょっとでもオレのこと好きとかは無いの?
無いね!
ハァ~言い切るなよ!と心の中で呟く。
でもさ、懐妊しなかもしれないよ?
あぁ、良いの良いの、してもしなくてもシンタにはなんの責任はない、責任は求めないからアタシひとりの、我儘な1年間だったで終わるから。
ただし、この事は、シンタとアタシの極秘オブ極秘のスーパートップシークレット、墓場まで持ってくのよ。
それに、アタシ、他の男のエキスは欲しくないしね。
ふぅ〜ん…
結局、そんなこんなでこの日から合体作業が始まったのです。
☆
㊙ 合体作業
☆
夜ご飯の片付けを終えるとカンナはオレをベッドへと誘った。
じゃ始めましょ。
カンナは、そう言いながらライトグレー色のスウェットパンツと下着をサラリと脱ぎ捨てベッドの真ん中で、仰向けの大の字で寝ころんだ。
ええ〜まんまいきなり…心の中で呟きながらオレもスラックスと下着を脱ぎ捨て、カンナの右脚と左脚の間に正対した。
とわいえ、どんだけ綺麗な顔してても色気もロマンチックムードも無くテンションも上がらない。
あぁそうそう、アタシ初めてだからシンタに任せるから優しくよろしくね。
え、マジ?
カンナの言葉になんだか急にドキドキが始まったオレ。
初めてって事は、ヴ、ァ、ー、ジ、ン、か〜心の中で呟きながらオレは自分の顔を目の前にさらされたカンナのクラックへ近づけた。
ピンク色だぁ~心の中で呟きながら右手の人差し指でクラックをなぞってみた。
キャ!何してるのよ、サッサと注入して。
いやいや、急には合体できないから。
なんで?
なんでって、合体するには女の人のクラックが湿って濡れて受け入れオッケーの蜜が出てきてだから。
へえ~、そうなんなだ。気持ちはウエルカムなんだけどね、で、どうしたらオッケーの蜜は出てくるの。
ラブマッサージして気持ち良くなったら、カ、イ、カ、ン、〜、ってなると蜜は溢れ出すよ。
カイカンね?まぁ任せるからやってみて。
お、おぅ、生返事しながらもオレは、カンナのクラックにラブマッサージを始めた。
人差し指で上の方、下の方、上から下へ、下から上へ。
その度に、カンナがか細く声を出した。
キャ、アハッ、ウンゥ、アハッ、キャ。
ほんのりと湿り気と、香りを感じたオレは両手の人差し指でゆっくりとそっとクラックを左右に開いてみた。
そこには、キラリ、キラキラと光るピンク色の薔薇が咲いていた。
おぅ~綺麗じゃん、心の中で呟きながらオレは顔をさらに近づけピンク色の薔薇の上辺りにキッスをし、舌でペロッと舐めた。
あぁきや~、何をしてるの?カンナの声が響いた。
うん、お口でラブマッサージだよ。
そんなん有るの?
あるある、普通の事だから気にしないで、カンナはカイカンを求めといて〜。
りょうかい、とカンナが返事する。
オレは、それからしばらくピンク色の薔薇をペロペロしながらテイストと香りを確認してから改めてカンナのクラックの前に正対した。
なんとも不思議な経緯から今のシュチエーションになっちゃてる割りにはオレのマッスルソードはしっかりとストロングバージョン化していた。
マッスルソードの剣先をカンナのクラックへ、剣先を蜜でゆっくりとなぞりつけて、ヌルヌルテカテカの艷やかにするとインサートポジションへ。
お待たせいよいよ行くよカンナの中へ。
カンナに向けてオレは声を掛けた。
カンナは、声も無く、うんうん、と頭を振って頷く。
ゆっくりと剣先を、ゆっくりとマッスルソードの5分目まで侵入さ、カンナに声を掛ける。
大丈夫?痛くない?
大丈夫よ、続けて。
微かな声でカンナが返事する。
ならばと、オレはゆっくりとさらに深く侵入させ、ほぼほぼマッスルソードの姿がクラックの中へ入り込んだ。
じゃ動くよ。カンナに声を掛けながらオレは身体を前に後に前に後にと揺さぶり始めた。
うぅ、うぅ〜、んぅ、んぅ~、とカンナの上擦る声が響く。
その上擦る声にオレのテンションがさらに上向き、揺さぶりがパワーアップする。
あとは無我夢中にパワフルに身体を揺さぶる、カンナの上擦る声もさらにボリュームアップしてくる、そしてオレはテンションマックスに達する。
イクよー!カンナ、イクよー!
うんうん、カンナはただただ頭を振って頷く。
ドッ、ピッカーン!!
ウゥゥ~、ハァ~。アッハァ〜。
☆
事に果てたオレとカンナは呆然とベッドに並んで天井を見つめていたい。
と、不意にって感じでカンナが状態を起こしベッドに正座したので、オレも続けて正座する。
互いに下着も着けずなんだか滑稽な姿だけどちゃんと向き合い正座した。
カンナがペコリと頭を下げる。
ありがとうね、シンタ。
ファーストタイムミッションでした。
うん、1回くらいじゃ役に立ったかわからないけど、カンナが良いと思う時には協力するよ。
そう言いながらオレもペコリと頭を下げた。
下着とスラックスを履き帰り支度して玄関ドアへ向かった時、後ろから声が掛かった。
シンタ、明日、土曜日時間空いてる?
振りながらオレは返事する。
シンタじゃねぇよ、シンタロウだよ!
空いてるちゃあ空いてるよ。
じゃあさぁ、昼ご飯する、一緒に?
良いよ~。
じゃ、明日の昼ご飯に家に来てね。
わかった。
じゃ明日な~。
翌日、土曜。昼ご飯をカンナの家で食っているオレ。
食いながらカンナが訊ねてくる。
ねぇねぇ、昨日の合体ってさ、シンタ的にはガッツリだったの?
ん?カンナはオレの存在感を感じて無かったの?
ぶっちゃけて言うと、何かが入ってるって違和感ていどかな。
ふ〜ん、奥まで来てるって感じじゃないんだね?
うん。
オレも奥まで行ったって感じじゃなかたかな…でも初めてだからだんだん馴れるじゃない。
そっか〜。
そう言い合いながら昼ご飯を終えるとカンナがオレをベッドに誘った。
昨日とは色違いのチャコール色のスウェットのパンツと下着を脱ぎ捨てベッドに仰向け大の字になる。
ねぇシテ!相変わらず色気もロマンチックムードも無くカンナは言う。
はぁ…と心の中でため息をつくオレ。
ため息をつきながらもジーンズと下着を脱ぎ捨てベッドへ、カンナのクラックの前に正対して訊ねてみた。
上は、スウェットの上は脱がないの?
え?なんで?合体に上半身は要らないでしょ?
カンナの返事にオレは頭を振りながら言葉を続けた。
んとね、マッパで上半身にも下半身にもラブマッサージするとにより互いの密着度が増して、より深く合体出来ると思うんだよね。
へえ~そう言うもんなの?じゃ脱ぐわ。
そう言い合いながらスウェットの上を脱ぎ捨てるカンナ。
そこに、あらわれたのは、カンナの豊かに盛り上がった胸部と張り立つ桜色のテッペン!
マッパなカンナの姿が目に飛び込んできた、その時、スッパンー!とオレの内なるものの何が弾けた!もしくは、ブチ切れた!
もう我夢者羅に無我夢中に盛り上がる豊かな胸部を鷲掴み、桜色のテッペンに吸い付いた。
カンナの右胸を吸い転がしアマガミって、吸い転がしアマガミって、左胸のテッペンを指に挟んで右回り左回りに右回り左回りに揉みほぐす。
あぁ〜うぅ〜、シンタ…シンタたら…
カンナは、声にならない様な声を出していたが、オレには聞く間もない程に我を失っていた。
左右のテッペンを左右の指に挟んだままオレは顔を下へと滑り降ろしクラックに満ち溢れる蜜を舌でペロッリと掬い取り、香りを確認してから改めて姿勢を整え正面からマッスルソードの剣先をセットした。
ストロングバージョンなんて上回るスーパーストロングバージョンまで高まったマッスルソードを侵入させる。
ゆっくりとしっかりとカンナの一番奥までグイグイと滑り込ませ、一心不乱に身体を前に後に前に後にと揺らしうねらせた。
あぁ〜うぅ〜んんん〜、カンナの身体が仰け反る、仰け反った身体の両腕で抱き、抱き寄せ左胸のテッペンを含む、吸う、転がす。
カンナの両腕がオレの頭を抱え込み耳元で微かな声で呟く、シンタ…シンタ…
シンタじゃねーよ、シンタロウだよ!
カンナの唇にオレの唇を押し付ける、少しだけ強目に押し付け唇を開かせる、舌先を侵入させてカンナの舌先を探す、探し当てた舌先と舌先を触れさせ絡ませオレの唇の中までか誘い出す、誘い出された舌先を唇で挟み吸い込む。
ん〜いくぞーカンナ!
うぅん〜いいわよシンタ!
ドッ!ピッカーン!!
ハァ~、アッハァ〜。
☆
一心不乱、無我夢中、我夢者羅に我を忘れた二人には時の経つのも場所も無関係だった。
マッパエプロンのキッチンで、ドッ!ピッカーン!
マッパままの食卓で、ドッ!ピッカーン!
前から後ろから横から上から下からドッ!ドッ!ピッカーン!ピッカーン!
金曜日の夜ご飯から始める、金土日の二泊三日の合体作業が半年程経った頃の金曜日、カンナは有給休暇を取った。
その日一日の業務を終えると慣れてきた手つきで、コンドミニアムのセキュリティをひとつふたつとクリアして、玄関ドアのチャイムを鳴らす。
玄関ドアが開き、内からカンナの顔が覗かせオレを迎え入れハグしてくる。
ただいま、カンナ。
おかえり、シンタ。
軽く唇を合わせて二人で夜ご飯の食卓へ向かう。
おぉ〜、なんかちょっと豪華じゃね?
オレの軽口を聞き流しカンナが今日の報告を始める。
遂に、懐妊いたしましたー!と産院での検査結果が記された一枚の用紙を見せつけてくる。
そっか、おめでとう、で良いんだよね?
うん、ありがとうね。
シンタの協力のおかげだよ。
そっか…もうカンナと合体する事も無くなるんだ…心の中でため息をつくオレでした。
ちょっと豪華な夜ご飯で最後の晩餐を気取ってみました。
それから三ヶ月後、カンナは一身上の都合で銀行を退職した。
カンナの退職を知った日の夜オレは、コンドミニアムへ向かったが、呼び出しチャイムにも応えが無かった。
☆
㊙ どうするオレ
☆
それから五年の月日が経った。
オレも普通に彼女ができ、その彼女と結婚し、娘も生まれ家族、家庭を持っていた。
春のうららかな日、お花畑に舞う蝶々を追う愛娘、愛娘を追う母親、愛妻の様子をぼんやりと眺めていた時だった、オレの傍らをふわっと風のように駆け抜ける男の子、5歳か6歳くらいの男の子だった。
その男の子を追う様に母親らしき女性の声が聞こえた。
カンタ、ちょ待ってよ~。
カンタじゃねーよ、カンタロウだよ!
男の子が答えている。
え!?デジャヴ?ビミョーに違うけど…
オレは咄嗟に振り返り声の主である母親を探した、しかし、見止め時にはすでに後ろ姿となっていた。
それから、さらに、二十年後。
娘が会ってほしい男性がいるという。
もちろん、年頃の女性としてあって不思議な話ではない。
娘が軽く男性を紹介してくる。
カンタ、お付き合いしてるの。
カンタじゃねーよ、カンタロウだよ。
娘の軽口を往なして男性が改めてオレに向き直った。
そのやりとりに何年前だったかのデジャヴが一瞬で蘇った。
もしかして、カンナの息子、オレとカンナの息子?オレの息子?半信半疑が頭の中を駆け巡る。
姿勢を正し話し始める。
カンタロウと言います。娘さんとお付き合いさせていただいています。
もちろん、真剣に結婚したいと思っています。
そう、カンタロウ君のカンタロウの文字は?と問いかける
やっぱ半信半疑を整理しなければ。心の中で自分に言い聞かせる。
はい、たまき、環に太郎です、母が環奈で父が太郎だったからと聞いています。
マジか?やっぱマジか?ってか、心太郎だよ…
心の中で呟く。
そう、お母様は元気にされてるの?
いえ、母は3年前に病に倒れ急死しました。
え?!環奈が…思わず声をもらしてしまった。
は?母をご存知なんですか?
いや、なんでもないよ、辛い事言わせて、すまなかったね、で、お父さんは?
母は、シングルマザーで僕を育ててくれました。父は、とても優しくとても深く母を愛してくれたと、母もとても深く愛していたとそれだけしか話してはくれませんでした。
そっか、カンナとオレはちゃんと愛し合えていたんだ。なんか、ありがとうだよカンナ。心の中で呟く。
そう、とても深く愛し合っていたおふたりだったんだね。
とは言ってみたものの、ここからオレの思考回路は激しく巡り回りショート寸前だった。
カンタロウは、カンナとオレの息子。
娘は、今の妻とオレの娘。
カンタロウと娘はオレの息子と娘。
と言うことは、母違いの兄妹、それは実の兄妹。
結婚したいとは、結婚は無理じゃね?
でも、結婚を反対するにも反対理由を言うことは出来ない。
極秘オブ極秘のスーパートップシークレット、墓場まで持ってくのよ!カンナとオレの約束。
あぁどうするオレ?!
※
ちなみに、この様な場合、日本の法律では結婚は禁止されています。
当時、互いに知らずに結婚してものちに何らかの事情によって兄妹の事実確認がされると法律の執行によって婚姻無効とされます。
終り。