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咲荷神社二式:晴れ渡った空
どこまでも青く晴れ渡ったその空は、私の心に安寧を宿すのには十分であった。
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「今日はえらい晴れてるな」
「まるで私がここに来た初日の時みたいなのです」
「ああ快晴だなんと心地よい」
「それで、今日は何をするかい?」
「ずっと日向ぼっこしてる訳にもいかんよなあ…」
するとこの晴れの中でも相変わらず向こうが霧で曇っている鳥居から1人の男がやってきた。
「ん?なんだここ…」
「はじめましてなのです」
「あ?誰だあんた?」
「船利塀寺屋なのです」
「変な名前だなあ、それよりもどこだよここは」
「あ、え、あ、ああ、咲荷神社です」
「咲荷神社ァ?ああ…どうやって戻ればいい?」
「折角来れたんだから茶の一杯でもどうだい?」
「いや私には仕事があるんだ」
「そうなんですね、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎なのです。」
「は?今なんて言った?」
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎なのです。」
「だから、なんて言った」
「頭がおかしいのか?それともただ耳が遠いだけなのか?」
「部外者はみな何も聞こえないんじゃな」
「うるせえ!というか本当にー」
八線がまた三味線で吹き飛ばす。
「八線、いつも思ってましたがその三味線なんでそんなに吹き飛ばせるなのですか?」
「多分俺ん腕力かな」
「キショいぞ」
相変わらずの2人である。
「あ、あ、あのえっと煎餅なくなったんですけどどうしますか?」
「買い出しとかしないんか?それとも神社から出られないんか?」
「出ることはできますよ、まあここが家ってだけなのです」
「じゃあ買いに行きな」
塀寺屋が霧の向こうに消える。
そして数秒後に戻ってきた。
「時間の感覚が|狂って《イカれて》おるのかここは」
「多分?」
「多分とはなんじゃ」
「…」
三八がふと周りを見渡すと、本殿の後ろに一瞬人影が見えたような気がした。
「…ん?三八さんはどこなのですか?」
「三八?ああ、あいつたまにどっか行くんだよな、まあいつか戻ってくるだろ。」
「そうなのですね」
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「…」
三八が歩を進める。相変わらずの晴れ渡った空の下、本殿の屋根に作られた物陰。
「おい、誰だ」
そこには真っ黒な人影があった。
その人影は沈黙している。そして
表に消えた。
三八が走って表へ回り込む。表に、その人影はもういなかった。
「三八さん、どこに行っていたなのですか?」
「あ、あぁ…まあカラスがいたもんで」
「勝手にどっか行くなよ三八ィ」
「うるっせえ!」