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同じだから。
みぃみぃ様のコンテスト参加さくひんです!
私は失恋した。
三年間好きだった。
中学の青春を捧げた、あの人に。
私は腐っても下の人間だ。
ダメージは計り知れない。
誰にも分かち会えやしない。
人間は脆い。
人は簡単に変わってしまう。
時の流れは非情に過ぎていく
高校入学式。
私はなにも感じなかった。
友達も、好きな人も作る気にはならなかった。
あの人は大勢の友達と笑っている。
そんなはじけるような笑顔を見るたびに胸が締め付けられる。
もう、恋なんてする気は無かった。
無かったんだ。
重い足を動かし教室の自分の椅子に座る。
幸いあの人と同じクラスではない。
一抹の不安は消し飛んだ。
____続々と自己紹介をするクラスメイトの中だった。
「山田さん。」
私は重い体を持ち上げた。
「、、、、山田日向です。趣味はとくに無いです。」
クラス中は静かな空気に包まれた。
無理もない。こんなやる気も、生気もない自己紹介だ。
場が凍り付いた。
私はなにもかもどうでもよかった。
今更どう思われようとなにも感じない。
「、、、、、山吹さん」
「あっ、、、はい!、、、」
もう何でもよかった。
「山吹栞ですっ、、、趣味は特にないですかね、、仲よくしてください!、、」
彼女はお人形のように美しかった。
声も仕草も、
私は見とれてしまった。
「山吹さん。よろしくね。」
最初は友達なんか作るつもりはなかった。
私の眼にはハイライトが書かれていた。
「あっ💦よろしくね!」
これがなれそめだった。
最初は絶望していた私。
でも人間は単純で小さなことで変わる。
「おはよ~」
「あっ!おはよ~」
私は彼女が好きだ。
でも、伝える気はない。
今の関係を壊したくないからだ。
今、私は高校三年。
あと少しで大学生だ。
彼女とは違う大学に行くのであと少しの時間をかみしめながら生きていた。
彼女は優しい。
良く心配してくれて。良く話を聞いてくれる。
そしてひまわりのような笑顔が美しかった。
月日は流れ卒業式。
もう彼女と一緒に居られなくなることをかみしめる。
時間はすぐに過ぎた。
「もう7時だね。」
「うん。」
「お別れだね」
「うん。」
「寂しい?」
「まあね。笑」
別れの時だ。
「じゃあね。」
「うん。またどこかで」
「うん、、、!」
彼女は手を振る。
現実は非情だ。
スタスタスタ
スタスタスタ
彼女が遠くなる。
ピタ
私は振り返った。
「好き。」
私は走った。
なにもかもをさらけだした。
私なりの考え。
急だったかもしれないけど。
ごめんね。
ありがとう。
私の恋は_______。
こんなものだった。
「まって。」
彼女は私の服を引っ張る。
彼女は酷く息切れしていた。
「どうして?」
ポロッと言葉が出る。
目が合わせられない。
ちょっとだけチラッとみると目が合ってしまった。
彼女は赤らめた顔で。
「同じだから。」
おおおおおお
幸せにぃぃぃぃぃ
これが尊いっていうのか、、、(自分で言うな)